死が二人を分かつまで

KAI

文字の大きさ
上 下
150 / 300
”VS最強編”

【戯れ言】

しおりを挟む


「貴方がたは若い。ネットや世論に左右されることもありましょう・・・・・・しかし、強いも弱いも・・・・・・決めるのはやる本人のみ」


「本人・・・・・・」


「道場に行き、着替え、稽古を一時間以上行い、日常でも武を思う・・・・・・並大抵のことじゃない。自分の人生ががらりと変わる・・・・・・その意思決定に、他者の意見を・・・・・・しかも顔も知らぬ、赤の他人の物言いに心を揺さぶられる? もったいない」


「もったいない・・・・・・」


「この世に武人が生まれる好機が失われる・・・・・・冗談じゃない・・・・・・」



 芥川は息を吸って・・・・・・



「空も飛べねぇガキが戦場を騙るんじゃねぇ!!!!」



 窓ガラスが震えるほどの、叫び。



 頭を打たれたようにクラクラする二人。



 芥川が口を開いた。



「お二人には他人の言葉に鵜呑みにされない、強靱な精神を養ってもらいたい・・・・・・そう思っています。もしも、芥川流をバカにする者が現れたならば・・・・・・容赦はいらない・・・・・・魅せてやりなさい。己の強さを」


「はいっ!」


「・・・・・・(コクリ)」


「心に芯を持ちなさい。そしてゆっくりと大事に育てなさい。さすれば、自ずと心・技・体にも芯が宿り強くなる」



 要するに・・・・・・



「他人の戯れ言なんざ気にせず、好きに生きなさい・・・・・・どうでもいい戯言に耳を貸したことで好きに生きることもできずに死んでいった、多くの人間に代わり、生き貫いてください」



 とーーーー



「ジョン・レノン、ノ言葉デスネ」



 片言の日本語が聞こえた。



 二人は視線を移してギョッとしたが、芥川は落ち着いていた。



「あらら・・・・・・名言っぽく言ったのに、パクったのバラしてしまうなんて、酷いことしますね」



 くるり・・・・・・



「これはこれは・・・・・・正月早々にスペシャルゲストじゃないですかぁ~」



 新樹は言葉が詰まって出てこない。



「アナタノ説イテル精神論・・・・・・マサニ真実。リングノ外カライクラ叫ンデモ、ウォーリアーニハ響カナイ」



「じゃ・・・・・・ジャック・ブラインッッ!?」


しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

処理中です...