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戦う夏休み
Wマツダの再会
しおりを挟む野球部は全員視聴覚室に集合して、スクリーンに映し出された夏の甲子園全国大会組み合わせ抽選会のネット中継を固唾を飲んで見守っていた。
『神奈川県代表、神奈川県立第四総合高等学校。』
アナウンスされて壇上に上がったのは主将の堀だった。真ん中に置かれた白い箱に手を入れて、くじのようなものを引くと後ろにいたスタッフに渡す。
『神奈川県立第四総合高等学校、13番。』
学校名の書かれた札が貼られると、その場にいた全員が一瞬だけ緊張を解いたため息を吐いた。
「うわー、2日目かよー!しかもこれ夕方じゃん!」
「うえええぇえ……地味に嫌な時間だなおい。」
「えっと、2日目の第3試合かー……まだ相手は決まんねーな。」
「ここで馬橋とかきたらやべーな。」
「馬橋」というワードが出ると、笑うしかなかった。
「いやいや聖斎よりガチでやべーっしょ。なぁ、松田!」
レギュラーの白崎が隣にいた智裕の肩を組んで笑うと智裕も笑った。
「うんガチでやべーっすよ。当たったら奇跡の初戦公開処刑ですよー。あはははは。」
『馬橋学院高等学校、14番。』
智裕たちの時間が止まった。映像の向こう側は一気に騒がしくなった。無数のフラッシュ、カメラが向けている先には堀と隣に並ぶ馬橋の主将だった。
***
『そういうわけだ。日数は少ないが各自が100パーセントの力を出せるようにしっかりと練習するように。』
抽選会を終えた森監督はビデオ通話で部員に話をしていた。
『それと遠征中のことなんだが、宿泊は馬橋学院の旧野球部寮に宿泊することになった。初戦の相手だ、礼儀正しく節度ある行動をするよう。以上だ。あとは今中に任せた。』
「はい。」
そして監督との通話が切れたところで、視聴覚室は騒ついた。
「おいおいおいおい!初戦馬橋とかもう無理ゲーじゃん!」
「記念試合だな…甲子園の土を持って帰るかぁ……。」
諦めムードが漂う。エースの智裕は呆然としてしまっていた。しかしこの状況に喝を入れたのは、主将代理の今中だった。
「馬鹿野郎!俺たちがそんなんと踏み台にされた奴らはどんな気持ちか考えろ!」
正論を叫ばれて一斉に静かになった。智裕はハッと目が覚めた。
「松田、お前は相手の何人かの選手は実際に会ってんだろ。」
「あ……はい。エースの八良先輩、それと4番のシュンちゃん先輩…あとさっき堀先輩の隣にいた部長の金子先輩、みんな3年前に一緒のチームにいた…3人とも凄い選手です。」
(本当に凄い選手だ。)
「シュンちゃーん、俺もう立てへんねーん。抱っこぉー。」
「何でやボケぇ!」
(本当に…。)
「シュンちゃん何でコイツには優しいねん!差別や!」
「アホ!お前は言うこと聞かへんからや!」
(凄くて…。)
「なぁなぁ、シュンちゃんってめっちゃXXXXなんやで。」
「マジっすか⁉︎」
「せやから明日のシュンちゃんの誕プレはコレにしたり。」
「はい!」
(すご……く……?)
「何や松田ぁ、お前はおちょくっとんのかぁ?」
「へ⁉︎だ、だって八良先輩がシュンちゃん先輩がXXXXだからって…。」
「ンなわけあるかボケェえぇぇぇ!」
「ひぃぃ!ご、ごめんなさーーい!」
(あれ?)
智裕は必死に回想したが、脳裏に刻まれた思い出はどれも下らないものだった。
「八良先輩とシュンちゃん先輩がずっとイチャイチャしてたな。」
「いや、それは凄いのか?松田。」
***
そして開会式の前々日、第四高校野球部は新大阪駅に降り立った。どこから嗅ぎつけたのか、マスコミのカメラが智裕を追っていた。促されるまま、智裕は取材に応じることになってしまった。
その姿を後ろから四高ナインが見守る。同じ投手陣の桑原たちは智裕のガチガチに緊張しきった姿を見て笑いを堪えるのに必死だった。
「あの強豪の聖斎学園を破って甲子園初出場ですが、今どんな心境ですか?」
「あ、あの、本当に出れることが夢のようなので、今自分の持つ力を全て注ぎたいと思います。はい。」
「初戦はあの“西の松田”との投げ合いになると予想されていますが、組み合わせが決まった時はどうでした?」
「えー……松田先ぱ…選手は今の高校野球で最強の投手なので、打てたらいいなと…思いました。」
「意外と謙虚なんですね。」
「いえ、多分こう言わないとあとで痛い目に遭いそうなので…。」
以前は前もって準備していたからハキハキと凛とした姿勢で受けていたが、サプライズされると本来のヘタレが全面に出てしまっていた。
隣では森監督も取材を受けていて、智裕は横目でチラリと見る。監督はいつも通りで少しだけ智裕は羨ましく感じた。
「とーもちーん!」
恐らく智裕を呼びながら取材陣をかき分けて現れたのは、小柄な少年。「はいはい、すんませんねー。」と言いながら、智裕の隣についた。
「久しぶりやなー!元気しとったー?」
「……八良先輩⁉︎何でここにいるんですか⁉︎」
「何って迎えに決まっとるやないかー。あ、それよりここは首脳会談みたいに握手やな。」
智裕は右手を掴まれて無理矢理に握手の体勢になった。そしてまた無数のフラッシュが光って2人はあちこちに目線を要求された。
「ホンマ、トモちんに会いたかったんやで。」
「マジ?」
「マジマジ!会えて嬉しいわぁ!」
一通り撮影が終了すると、小柄な方の松田八良は智裕に無邪気に抱きついた。遠くから見守っていたはずの四高の部員たちは驚き、そして増田は瞬間を逃さずスマホで連写した。
_高梨さん!高梨さん!大阪の松田さんヤバい可愛い!
***
「あー……っと。」
増田から送られた画像を高梨は受信し開いたが、場所とタイミングは最悪だった。
「………この人、“西の松田”さん?」
「大阪の松田さんヤバい可愛い!」だけを鵜呑みにして開いてしまった画像。一緒に見ていたのは、智裕の恋人だった。
「ほ、ほら!3年振りに会ったわけだからテンション上がって抱きついただけだと思いますよ!大阪の人ってテンション高そうだし!」
「うん……そうだね。それに、すごく綺麗な人だね。」
拓海は宮西たちに誘われて茉莉を連れてファミレスでお昼を食べていた。茉莉の面倒は相変わらず宮西と里崎が見てくれて、拓海は高梨と裕也の隣でゆっくりと食事をしていた。
クラスのグループ通信で野村と増田と智裕から車窓や新大阪駅の写真が送られてきて、みんなそれで盛り上がっていたところだった。
そして高梨のスマホに更にとんでもない画像が送られた。
四高ナインに囲まれているW松田、“西の松田”が“東の松田”の頬にキスをしていた。
唖然としていると裕也のスマホも振動した。直倫からのメッセージで画像も同時に送られていた。それには“西の松田”に慌てて抵抗している“東の松田”と知らない大男が“西の松田”の首根っこを掴んでいた。
_U-18の中川選手が俺たちを迎えに来てくれてます。凄すぎてビックリしています。
「色々とツッコミきれねーよボケェ!」
***
馬橋学院のバスに乗り込んだ四高野球部たち。八良は中川によって捕獲され、智裕は八良から免れた。智裕の隣の席には直倫が座った。
「やっぱり松田先輩って凄いですね。2人とも去年のU-18メンバーじゃないですか。」
「おー……お前は純粋だなぁ。八良先輩、筋力やべーから抵抗するだけで5イニングくらいの体力消耗した…。」
キラキラと目を輝かせている直倫に対し、智裕は既にグッタリしていた。
全員乗車したことを確認すると、バスは馬橋学院に向けて動き出した。
「大阪、去年遠征した以来です。」
「俺も久しぶりかもなー。高校入ってからは初めてだし。」
「何日も裕也さんと離れるの初めてなので寂しいです。」
「………なぁ、赤松。」
「何ですか?」
「お前、決勝戦の後さ……そのー……あいつに何した?」
智裕は気まずそうにある日を思い出しながら恐る恐る直倫に訊ねた。
「どうしてですか?」
「いや、俺が次の日の朝コンビニ行ったら大竹がコンビニの前のベンチで死にかけてたから栄養剤奢ってやったんだけど……。」
「………ああ、裕也さん気絶しましたよ。」
「きぃ⁉︎おい、マジか…!」
「俺も初めての経験だったので加減がわかりませんでした。」
爽やかにニコっと笑いながら悪びれずにそう言う直倫に智裕は恐怖を覚えた。
「それより先輩はどうだったんですか?恋人からのご褒美は。」
「え、聞いちゃう?それ、聞いちゃう?」
話を振られると智裕はニヤニヤと鼻の下が伸びきる。
「言いたいけどなぁ、まだお子ちゃまな赤松くんにはちょーっとオトナな世界かもしれないなぁ。どーしよーかなぁ。」
何故か直倫をチラチラ見て勿体ぶる。そうやって調子に乗るとロクなことが起こらない。直倫は窓側にいる智裕を窓ドンして追い詰める。
「先輩……俺たち同じ部屋ですよね。」
「お、おお……。」
「どっちがお子ちゃまか、比べましょうか?」
「ゴメンナサイ……俺の方がお子ちゃまです。」
そんな2人の姿を、通路を挟んだ隣の席に座っていた野村が驚きながらもスマホに撮り保存した。そして2年5組のグループ通信にその爆弾を投下した。
「なーなー、トモちんとあのシュッとしたにーちゃん、そーゆーカンケーなん?」
野村の後ろの席にいた八良が席から立って顔を出して、野村に訊ねた。
「あれは松田くんが恐喝されてるだけですよ。」
「そうなん?俺もマネージャーにあーゆーのやってーって言われてたことあるで。なぁ、シュンちゃん。」
「あんな地獄、2度とごめんや!」
八良の隣に座る中川は青い顔をして凄んだ声で答えた。八良はブーっと拗ねて中川に向かい合って膝の上に乗ると、中川の口角を上げる。
「シュンちゃん怖いでー。トモちんとも久しぶりに会うたんやから笑いー。」
「ひゃへほひゃほけぇ…っ!」
「ヒャハハハ!シュンちゃん変な顔ー!」
騒がしい車内になり、最前列に並んで座る両校の監督は互いに申し訳無さそうな雰囲気になる。
「すんませんなぁ…ウチのエースが騒がしくして。」
「いえ、こちらも色々の騒がしくて申し訳ありません。」
カタギでない雰囲気の森監督とは対照的、お腹がドップリ出ていて美味しいちゃんこを作ってくれそうな優しそうな中年男性こそ、日本一の高校野球部を育てている名称・廣澤監督。
「よぉしてもろうてる記者からどーしてもW松田を撮りたい言われてしまいましてなぁ。」
「あの2人は今大会の注目カードですから分かりますよ。」
「ホンマ私も驚いてますよ。今回の抽選がヤラセちゃうか?って周りから言われてしまいますし。」
対照的な2人でも和やかに道中の会話を楽しんでいた。
「2日目は敵同士ですが、グラウンドからはけたらお互い仲良ぉなったらええですね。」
「馬橋学院はうちの生徒たちにとっても刺激になるでしょう。私も勉強させてもらいます。」
「いやー、アイツら野球以外はただのアホですから。こちらこそご迷惑をおかけしますが、よろしゅう頼みます。」
監督同士は良好な関係を築けているようだった。その会話が聞こえた清田と今中は少し安心していた。
「馬橋の監督、なんかエビス様みたいな人だな。」
「意外ですね……でも練習では厳しいかもしれませんよ。」
捕手2人は雰囲気に呑まれすぎないように、少しだけ気を引き締めた。
***
野村が放った爆弾画像で案の定グループ通信は荒れまくっていた。ファミレスも茉莉以外が荒れていた。
「赤松くんとも、そういう関係だったのかな…。」
「いや、これトモの顔が完全に青いよ、ツワブキちゃん、よく見て。」
「ツワブキちゃん、これどう見ても恐喝されてるだけでしょ。」
「だって…赤松くんカッコいいからさ……俺なんて、うぅ…。」
「あー!ツワブキちゃん泣かないでぇー!」
「ぱぱー、ないないよー。」
「大波乱の夏の甲子園編、スタート。」
「椋丞、それ誰に向かって言ってるの?」
***
約1時間バスに揺られて、騒がしい街中から閑静な山奥に景色が変わると、見えてきたのは馬鹿デカイ校舎や多くのグラウンドだった。
「わー……私立ってすげーなぁ……あんなに校舎あんのかよ。」
智裕は窓の外に広がる、“馬橋学院”に圧倒されていた。他の部員たちも「漫画かよ。」「広すぎじゃね?」などと驚愕する。
しかし智裕の隣にいる直倫だけは「ふーん。」と普通の顔をしていた。
「……赤松ぅ、お前はなんで涼しい顔してんだよ。あれすごくね?」
「いや、聖斎学園、これより広いですから。」
「そうなの⁉︎」
「幼稚舎から大学まで一貫であるので山切り拓いて作られた、ちょっとした町みたいな感じです。大学の付属病院やがんセンターなんかも併設されてますし。」
「絶対迷子になるじゃん。家から四高向かうより迷子になるじゃん。お前迷子になったの絶対わざとだろ。」
(しっかし俺、四高でよかったかも。馬橋も聖斎もスカウト来てたけど…色んな意味で生活する自信ねぇな。)
「野球部専用」と書かれた看板を越えて、バスは綺麗なクラブハウスのような建物の前で停車した。その建物の前には練習着を身につけた大勢の人が整列して立っていた。
「四高のみなさん、ご苦労様です。慌てず降りて下さいね。」
監督たちが先陣を切って降りると四高は再び圧倒されることになった。
「監督!お疲れ様です!」
おそらく70人近くいるであろう男子生徒たちが、乱れず声を揃えて挨拶をした。その一言で馬橋の強さと統制力が、智裕には分かった。
「神奈川の代表の第四高校の森監督や。挨拶せぇよ。」
「森監督!おはようございます!」
「今日から四高の生徒が迷惑をかけますが、何卒よろしくお願いします。」
「宜しくお願いします!」
四高の運動部の中で野球部はダントツで挨拶や返事に乱れがないと言われていたが、馬橋はその比ではなく、バスから降りようとしてた四高の全員が足がすくんでいた。
「おい、降りるぞ!」
「自分の荷物持ったら素早く指示に従えよ。」
なんとか堀と今中が動き出したことで部員たちの重い腰が上がった。
「お先やでー。」
気楽そうな声を出して先に降りたのは、八良を担いだ中川だった。
「シュンちゃん先輩⁉︎なんで八良先輩担いでんすか⁉︎」
「あ?このアホ、昨日寝れへんかったからコテーと寝よったわ。遠足前のガキと一緒や。こいつ1回寝たら起きひんの、まっつんも知っとるやろ?」
「………あー、お疲れ様っす。」
中川がバスを降りると、1番前に立っていた主将の金子が話しかけた。
「あーあ、昨日の夜からはしゃいどったもんなぁ。」
「ホンマ大変やったで、俺と四高のまっつんが。」
「あははは、まっつん相変わらず遊ばれるんやなぁ。ハチローその辺転がしとったらええわ。」
中川は金子の言う通りに、入り口の植え込み付近に八良を雑に置いた。それでも八良は起きなかった。
やがて四高野球部が続々と降りてきて、バス下に入れてた荷物を次々と受け取る。そして智裕が降りてくると、馬橋の野球部が騒ついた。
(え⁉︎何、俺なんかした⁉︎)
「やかましで。静かにせぇ。」
金子がやんわりと一喝した。その声に智裕は気付いて荷物を受け取ると金子に近寄った。
「金子先輩!お久しぶりです!」
「まっつん、元気しとったか?」
「はい、なんとか。先輩すごいっすね、馬橋の主将だなんて…。」
「面倒ごと押し付けられただけやで。」
智裕は3年前のU-15でチームメイトから遊ばれて、その逃げ場所が金子だった。当時もチームの主将でみんなをまとめていたしっかり者だったので、智裕は本当の兄のように慕っていた。
金子は犬のように駆け寄ってきた智裕を、あの頃と同じように頭をポンポンと叩いて労った。
「駿太から聞いたで。なんやハチローが最初から迷惑かけたみたいやな。」
「あー…まぁ、慣れてますから。それに突然インタビューされてテンパってたから八良先輩来てくれて助かりました。」
「そっかそっか。」
金子は仏のような笑顔を智裕に向けて、1つ咳払いをする。
「四高のみなさん、遠いところお疲れ様です。僕が馬橋の主将の金子雅嗣です。何か不便があったら遠慮せず言ってくださいね。」
「こちらこそお世話になります。挨拶!」
「よろしくお願いします!」
四高も全員一礼して挨拶をした。
「森先生は職員宿舎に部屋を用意してますんで、私が案内しましょ。金子、あとは頼んだでー。」
監督たちは別の場所へ移動した。その方向に向かって両校の部員は頭を下げて「お疲れ様です!」と挨拶した。
「マネージャーさんは飯田、頼んだで。」
「はい。」
金子に呼ばれて出てきたのは練習着でなく、Tシャツにハーフパンツを穿いた眼鏡の細身の男子生徒だった。野村と増田は堀に促されて飯田の近くに寄った。
「今回スコアを担当します、1年の飯田です。よろしくお願いします。」
「よろしくお願いします。マネージャ兼スコアラーの野村克樹、2年です。」
「マネージャーの増田琉璃です。」
「野村さんは四高の選手たちと同じ建物ですけど、増田さんは向こうに女子寮あるんでそちらまでお願いします。」
「はい……。」
「女子マネージャーが2人おるんで、詳しいことは彼女らに聞いて下さい。」
「えっと、わかりました。」
飯田はニコリと笑ったが、目は笑っていなかった。むしろ野村に向ける視線がバチバチとしていて増田は1歩下がった。
(だ、大丈夫かな……。)
「の、野村くん、またあとで、ね?」
「うん、いってらっしゃい。」
増田は逃げるように飯田の教えてくれた方向へ早歩きで行った。
「そちらの松田さん、聖斎の赤松にえらいモン放ってましたね。」
「………まぁ、はい。」
「守備におったメンバーもビックリしとったんに、スコアラーとキャッチャーは冷静やなぁって思いましたわ。」
「…よく見てるんですね。」
「馬橋には通用しませんからね。」
「でも、うちのエースは天才ですからね。」
スコアラー眼鏡の間に今ゴングが鳴った。
離れた場所にいた智裕と桑原はそのピリついた雰囲気に声をかけられずにいた。
「松田、お前行ってこいよ。」
「いや無理っすよ。野村めっちゃ怖いですから!」
「幼馴染だろ!いけよ!」
「それ今関係ないですって!」
揉めている間に堀が「早く行くぞ!」と声をかけたので四高全員は金子に案内されて、数日間の拠点になる旧野球部学生寮に向かった。
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