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しおりを挟む僕は、言葉にしてしまった。
怖くて、怖くて、顔を上げられない。
何も見えないように、ギュッと目を瞑る。
頭の上に乗せられていた、あたたかな手が、離れる。
そう、思ってたんだ。
「……えっと……俺の自惚れじゃなけりゃ、さ…。」
先生の手は、僕の肩にそっと。
「好きって、ライク、じゃない?」
どうしよう。
先生、困ってる、よね。
なのに、1回壊れたダムは、中々止まらない。
止まらない、嘘つけない、取り繕えない。
僕は、コクン、と頷いた。
「好き、です……。」
先生の手が、ギュッとした。
「マジかぁ……。」
わかっていたのに、涙は溢れる。
先生の言葉、覚悟してたのに。
止まってよ、涙。
消えてよ、こんな不毛な想い。
「やっべー……超うれしー……。」
先生は、何を言ってるのだろう。
「月宮。」
僕はうっすらと目を開けた。
視界は白んだけど、顔を上げられない。
「月宮、顔上げて。」
甘い誘いに、僕は従う。
そしたら、肩を抱き寄せられて、先生の顔が近くて。
唇に、柔らかが、触れた。
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