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オマケ
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ジェイバルはその足を軽々と受け止めると、逆にその足首を掴んだままサーレムに詰め寄った。
「なっ!? い、痛っ……このっ!」
「おっと」
咄嗟に噛みつこうとするサーレムをジェイバルは軽くいなした。
「お前なぁ……本っ当に、いい加減にしろよ、サーレム」
「!」
ジェイバルの右手がサーレムの首に伸びる。詰め寄られた至近距離ではどう足掻こうと逃げることはできなかった。
「や、やめろ……」
「アクィラムの息子だから生命を救ってやったってのに、お前と来たら、健康になってからもまったく変わりゃしねぇ」
「は? 何」
「お前が嫌味を言って泣かせたメイドは辞めたいと上申してきたそうだ。お前が『醜い』と言って大勢の前で侮辱した新兵もだ。……剣術の指導で直らねぇ性根は、別のやり方で叩き直すっきゃねぇよなぁ。ん?」
「さ、最初から、こうするつもりだったんだな、貴様!」
「言って聞かないお前が悪いんだろうが。この性格最悪のクソ王子! それに、俺に対する暴言もあるぞ。忘れんな」
「ぐ……!」
言葉に詰まるサーレム。ジェイバルはそれ以上は何も言わず、力を取り戻していた己の剛直をサーレムの無防備な身体に無理やり突き入れた。
「あがっ! ぐ~~~~~っ!?」
慣らされていないアナルから赤い雫がこぼれる。悲鳴を圧し殺したサーレムは涙に濡れた瞳でジェイバルを睨んだ。
「何をする、クソジジイ! ふ、不敬だぞ、抜けっ!」
「ハッ、仕置きだって言ってんだろッ!」
「あっ!」
さらに奥深くまで突き上げられ、サーレムは鋭い痛みに大きな声を出してしまった。
「おい、あんまり叫ぶと部屋の外の奴らが様子を見に来るぜ? いいのか、サーレム」
「!!」
ジェイバルの意地の悪い声に、サーレムはハッと両手で口を覆った。それを待っていたかのようにジェイバルは動き出す。歯噛みし痛みに耐えながら、サーレムはきつく手のひらを押し付ける。縛られていたのが後ろ手であったら、無様に悲鳴を上げていただろう。こんな屈辱的な姿を誰かに見られるわけにはいかない。
「クソ、ヒヒジジイ……!」
「本当に口の減らねぇガキだな!」
「んうっ!」
ジェイバルが激しく腰を動かすと、サーレムはくぐもった呻き声を上げた。しかし、漏れ聞こえるそれは、どんどん甘く濡れた艶めかしい声に変化していく。
「どうした、オージ様。後ろを太い肉棒に突かれて気持ちよくなっちまったか?」
サーレムはギッとジェイバルを睨みつけた。だが、その頬も首筋も興奮で赤く染まっている。それ以上に、密着したジェイバルの肌にサーレムの勃起したペニスの感触があった。
「嫌がってる割に勃起してんじゃねえか。無理やりされて感じてんのかよ。とんだ淫乱だな」
「うるさい、黙れ!」
鼻で笑うジェイバル。一国の王子相手に、本来ならば不敬罪で処刑されても文句は言えない態度である。だが、サーレムは表向きには王子でも、実際にはジェイバルの奴隷なのだ。サーレムが自分のプライドを守るためには、抵抗し続けるしかなかった。サーレムはジェイバルの肩口に思い切り牙を立てた。
「ぐっ! 野生の猿みてえなことしやがって! 今度からちび犬じゃなくてちび猿って呼んでやろうか!」
「フンッ! 貴様が僕のことをちび犬なぞとほざくから、牙があることを思い知らせてやっただけだ。この、力尽くしか能のない暴力ジジイが! デカイだけでテクなしの貴様なんぞのモノで、本気でこの僕が感じると思うなよ!」
罵られたジェイバルの額に青筋が立つ。
「ほー、そーかそーか。じゃあ最初の時みたいにバックから犯しまくってやるぜ。感じるわけがないんだったらこんなにチンコがギンギンにおっ勃つわけがねえからなあ!!」
「や、やめろ! ……あっ、く……! くそ、放せ! あっ、ああっ!」
ジェイバルは猛々しい雄を抜かないまま、サーレムの身体をうつ伏せにさせ体位を変えていく。ぐりぐりと奥を抉って泣かせ、一気に引き抜くと、また一気に奥へと突き入れた。
「あああッ~~~~!」
サーレムの中がきゅうっと締まった。ジェイバルがペニスを突き入れるたび、甘い声が上がる。散々嫌がっている割にサーレムの締め付けは絶妙で、射精感が高まってくるのにそう時間はかからなかった。
「っ……、出すぞっ! 受け止めろ、サーレム!」
「や、やめろっ、っあああ………!」
ジェイバルの絶頂に合わせるように、締め付けが搾り取るような動きに変わる。そして、サーレムもまた勢いよく吐精していた。
「はぁ、はぁ……は……はぁ……」
二人の荒い息が部屋を満たす。サーレムは顔を天井に向けグッタリしていたが、その表情は恍惚としており、前回とは違って気絶してはいなかった。
「そのツラだと、よほど好かったみたいだな、サーレム」
「……ほざけ」
「悪態つく元気もない、か。風呂に入れてやる、今度は抵抗するなよ。まずはその汚い顔を綺麗にしてやらなきゃな」
「誰のせいだと……!」
サーレムは歯噛みしたが、伸びてくるジェイバルの腕を振り払いはしなかった。
「口は災の元、ってえのが理解できたか、クソガキ」
「…………フン」
サーレムはなすがままに抱き上げられ運ばれながら、ジェイバルの顔を見ることができずにじっと俯いていた。侍女のことも兵士のことも知らなかったし、これまで考えてきたこともなかった。他者のことでなじられたのは初めてだった。自分に対して酷いことばかりする無礼なこの男に対し、ほんの少しだけ別の感情を抱いたサーレムだったが、まだそれが何なのか、自分ではわかっていなかった。
「なっ!? い、痛っ……このっ!」
「おっと」
咄嗟に噛みつこうとするサーレムをジェイバルは軽くいなした。
「お前なぁ……本っ当に、いい加減にしろよ、サーレム」
「!」
ジェイバルの右手がサーレムの首に伸びる。詰め寄られた至近距離ではどう足掻こうと逃げることはできなかった。
「や、やめろ……」
「アクィラムの息子だから生命を救ってやったってのに、お前と来たら、健康になってからもまったく変わりゃしねぇ」
「は? 何」
「お前が嫌味を言って泣かせたメイドは辞めたいと上申してきたそうだ。お前が『醜い』と言って大勢の前で侮辱した新兵もだ。……剣術の指導で直らねぇ性根は、別のやり方で叩き直すっきゃねぇよなぁ。ん?」
「さ、最初から、こうするつもりだったんだな、貴様!」
「言って聞かないお前が悪いんだろうが。この性格最悪のクソ王子! それに、俺に対する暴言もあるぞ。忘れんな」
「ぐ……!」
言葉に詰まるサーレム。ジェイバルはそれ以上は何も言わず、力を取り戻していた己の剛直をサーレムの無防備な身体に無理やり突き入れた。
「あがっ! ぐ~~~~~っ!?」
慣らされていないアナルから赤い雫がこぼれる。悲鳴を圧し殺したサーレムは涙に濡れた瞳でジェイバルを睨んだ。
「何をする、クソジジイ! ふ、不敬だぞ、抜けっ!」
「ハッ、仕置きだって言ってんだろッ!」
「あっ!」
さらに奥深くまで突き上げられ、サーレムは鋭い痛みに大きな声を出してしまった。
「おい、あんまり叫ぶと部屋の外の奴らが様子を見に来るぜ? いいのか、サーレム」
「!!」
ジェイバルの意地の悪い声に、サーレムはハッと両手で口を覆った。それを待っていたかのようにジェイバルは動き出す。歯噛みし痛みに耐えながら、サーレムはきつく手のひらを押し付ける。縛られていたのが後ろ手であったら、無様に悲鳴を上げていただろう。こんな屈辱的な姿を誰かに見られるわけにはいかない。
「クソ、ヒヒジジイ……!」
「本当に口の減らねぇガキだな!」
「んうっ!」
ジェイバルが激しく腰を動かすと、サーレムはくぐもった呻き声を上げた。しかし、漏れ聞こえるそれは、どんどん甘く濡れた艶めかしい声に変化していく。
「どうした、オージ様。後ろを太い肉棒に突かれて気持ちよくなっちまったか?」
サーレムはギッとジェイバルを睨みつけた。だが、その頬も首筋も興奮で赤く染まっている。それ以上に、密着したジェイバルの肌にサーレムの勃起したペニスの感触があった。
「嫌がってる割に勃起してんじゃねえか。無理やりされて感じてんのかよ。とんだ淫乱だな」
「うるさい、黙れ!」
鼻で笑うジェイバル。一国の王子相手に、本来ならば不敬罪で処刑されても文句は言えない態度である。だが、サーレムは表向きには王子でも、実際にはジェイバルの奴隷なのだ。サーレムが自分のプライドを守るためには、抵抗し続けるしかなかった。サーレムはジェイバルの肩口に思い切り牙を立てた。
「ぐっ! 野生の猿みてえなことしやがって! 今度からちび犬じゃなくてちび猿って呼んでやろうか!」
「フンッ! 貴様が僕のことをちび犬なぞとほざくから、牙があることを思い知らせてやっただけだ。この、力尽くしか能のない暴力ジジイが! デカイだけでテクなしの貴様なんぞのモノで、本気でこの僕が感じると思うなよ!」
罵られたジェイバルの額に青筋が立つ。
「ほー、そーかそーか。じゃあ最初の時みたいにバックから犯しまくってやるぜ。感じるわけがないんだったらこんなにチンコがギンギンにおっ勃つわけがねえからなあ!!」
「や、やめろ! ……あっ、く……! くそ、放せ! あっ、ああっ!」
ジェイバルは猛々しい雄を抜かないまま、サーレムの身体をうつ伏せにさせ体位を変えていく。ぐりぐりと奥を抉って泣かせ、一気に引き抜くと、また一気に奥へと突き入れた。
「あああッ~~~~!」
サーレムの中がきゅうっと締まった。ジェイバルがペニスを突き入れるたび、甘い声が上がる。散々嫌がっている割にサーレムの締め付けは絶妙で、射精感が高まってくるのにそう時間はかからなかった。
「っ……、出すぞっ! 受け止めろ、サーレム!」
「や、やめろっ、っあああ………!」
ジェイバルの絶頂に合わせるように、締め付けが搾り取るような動きに変わる。そして、サーレムもまた勢いよく吐精していた。
「はぁ、はぁ……は……はぁ……」
二人の荒い息が部屋を満たす。サーレムは顔を天井に向けグッタリしていたが、その表情は恍惚としており、前回とは違って気絶してはいなかった。
「そのツラだと、よほど好かったみたいだな、サーレム」
「……ほざけ」
「悪態つく元気もない、か。風呂に入れてやる、今度は抵抗するなよ。まずはその汚い顔を綺麗にしてやらなきゃな」
「誰のせいだと……!」
サーレムは歯噛みしたが、伸びてくるジェイバルの腕を振り払いはしなかった。
「口は災の元、ってえのが理解できたか、クソガキ」
「…………フン」
サーレムはなすがままに抱き上げられ運ばれながら、ジェイバルの顔を見ることができずにじっと俯いていた。侍女のことも兵士のことも知らなかったし、これまで考えてきたこともなかった。他者のことでなじられたのは初めてだった。自分に対して酷いことばかりする無礼なこの男に対し、ほんの少しだけ別の感情を抱いたサーレムだったが、まだそれが何なのか、自分ではわかっていなかった。
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