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番外編
番の印2
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目的地は、メルニアの森だ。
この森は、『禁じられた森』とも呼ばれている。緑深い広大な大地は、目に見えない壁によって侵入を阻まれていた。上空すら通過不可能で、いまだに全貌を国は把握していない。
壁は物理や魔法など、どんな手段を試しても、立ち入り不可能だけど、国として定期的に調査して異常がないか確認している。
それは魔法省の管轄で行われているので、今回私たちがメンバーとして選出されたというわけなの。
一台の車がかろうじて通れるだけの、大自然に囲まれた道を進んで、私たちは目的地に到着した。
周囲を見渡せば、普通の森の中にいるように感じる。風が瑞々しい緑の匂いを運んでくる。木漏れ日が揺れ、地面にまだらな影を作る。梢枝が擦れる心地よい音と、小鳥たちのさえずりが聞こえてくる。
危険な魔物は、数十年間この森林地域では確認されていない。だから、私たちはキャンプの準備をして、まずは拠点を確保していた。
あと少しで夕暮れどきになるのもあるけど、見えない壁は広範囲なので、数日かかる予定だから。
「ところで、ルシアンはどうするの?」
組み立てた女子テントに荷物を入れていたら、マリカが明るく話しかけてきた。
「どうするって、もしかしてセラフィム様のこと?」
「そうそう。結構いい雰囲気に見えたけど、どうなのかなぁって」
そう尋ねる彼女の瞳は、好奇心で輝いている。
「うん、前向きに考えているよ。でも、今は任務中だし、話は帰ってからかな」
「そっか、それを聞いて安心したわ」
マリカがホッと安堵しているので、密かに心配もかけていたみたいだ。
彼女の気遣いに胸が温かくなる。
「マリカ、ありがとうね」
「うふふ、親友の新たな恋の予感だもの。応援してるわよー」
私たちは和気あいあいと会話しながら、炊事の手伝いに向かった。
「なんかすごい美味しそうな匂いがしない?」
マリカが鼻をクンクンさせて匂いを辿る。
なんと炊事担当の兵士たちが、厚切りジューシーなステーキ肉を大きな鉄板で何枚も焼いている。見るからに油のサシが絶妙に入っている上質なものだ。
「みんな喜べ。セラフィム様からの差し入れだぞ」
中佐が説明すると、周囲の人から歓喜の声が上がる。
「ありがとうございます!」
セラフィム様がみんなからお礼を言われている。
「私からの心ばかりの品だ。遠慮なく食べてほしい」
そう落ち着いた様子で答えていたけど、私を見つけた途端、花が咲いたように嬉しそうに目を見開き、脇目も振らずに一直線に近づいてきた。
「ルシアン、会いたかった」
彼は私にひしっと抱きついたあと、深呼吸して私の匂いを吸い込んでいる。最初はただ恥ずかしかったけど、彼の精神安定剤みたいな感じになっているし、これ以上は特に何もしないので、されるがままだ。
まるで長い時間会わなかったような感動の再会シーンだけど、セラフィム様と離れていたのは約一時間くらいだ。
「セラフィム様、差し入れありがとうございます」
彼の両腕によって固く捕獲された状態だったけど、私の声を聞いて我に返ったのか、少し腕の力を緩めてくれた。
「ルシアンは肉は好きだろうか?」
「ええ、好きですよ」
彼を見上げてにっこり笑って答えたら、なぜか彼は急に顔を赤らめると、視線を泳がせた。
「そうか、好きか、好きなのか」
「はい、大好きです」
食べ物で特に嫌いなものはほとんどなかった。
すると、セラフィム様が、ますます照れくさそうに顔を手で押さえ始めた。耳まで赤い。
私の好きという言葉にここまで過剰に反応するなんて可愛すぎる。
胸キュンだけど、これ以上は流されるわけにはいかなかった。
「あの、食事の手伝いに行くので、離してもらえますか?」
「それなら私も行こう」
そう言う彼は私の左手をきゅっと愛おしそうに握ったままだ。どういうことかと顔色をうかがえば、ニコニコと嬉しそうな笑みを返される。
でも、片手が塞がっていたら仕事にならないので、そっと引き抜こうとしたら、急に彼は胸を苦しそうに押さえた。
「どうしたんですか!?」
「やっと会えたばかりなのに、また離れるなんて耐えられそうにない」
苦悶の表情を浮かべながら、そう説明している端から、急に底冷えするような強い風が周りから吹いてきた。
天候が急変したみたいに暗い雲が空を覆い始めて湿っぽい空気になったと思ったら、彼の身体に霜が発生している。みるみる凍り始めているから、冗談でも誇張でもなかった。
「セラフィム様の魔力量って、魔法省の記録史上、最高値を計測したんでしょう!?」
「歴代の王の中で、魔物の大軍を一瞬にして氷漬けにした凄まじい魔法の使い手がいたらしいから、王族の魔法が暴走したらヤベーよ」
周囲にいる人たちからも心配そうな声が上がった。
羽翼種って、魔力が高いことでも有名だけど、セラフィム様は断トツだと聞いたことがある。
セラフィム様が悲しみの渦中にいる最中、ポツリポツリとみぞれ混じりの雨粒が空から降り始めていた。
どうしよう。サボるわけにもいかないし。
でも、取り乱した彼を放っておけなかった。
「ああ、セラフィム様の体調がよくないようだ。君は彼に付き添っていたまえ」
「はっはい!」
中佐がナイスタイミングで声をかけてくれたおかげで、仕事を放棄せずにセラフィム様と一緒にいられる名目を得た。
「セラフィム様、こちらです」
「ああ」
きゅと愛おしそうに彼に抱きつかれたまま移動するはめになった。
看護用のテントに入ると、救護班の兵士二人が私たちを見て、目を丸くする。
「どうされましたか?」
「あの、セラフィム様の具合が悪くて」
私がそう説明する最中、セラフィム様は私の髪に頬を摺り寄せていた。
兵士の一人が訳知り顔で頷く。
「ああ、番に会われたと聞いてます。羽翼種は大変ですね。求愛行動をしなくてはならなくて」
確かに兵士の言うとおり、羽翼種は男性しか番だと分からないから、男性だけ求愛行動を行う。
でも、種族によっては、お互いに番だと分かる場合もあるらしい。
兵士は単に種族の感想を言っただけだと思うけど、セラフィム様が苦しんでいる現状では、彼を受け入れていない点を暗に責められた気がした。
胸がチクリと痛む。
「どうぞごゆっくり」
兵士たちは気を遣ってくれたのか、テントから出ていった。
思いがけずセラフィム様と二人きりになった。
もしかして、今が彼に返事をするチャンスなのでは?
気づいた途端、急に緊張してきた。
この森は、『禁じられた森』とも呼ばれている。緑深い広大な大地は、目に見えない壁によって侵入を阻まれていた。上空すら通過不可能で、いまだに全貌を国は把握していない。
壁は物理や魔法など、どんな手段を試しても、立ち入り不可能だけど、国として定期的に調査して異常がないか確認している。
それは魔法省の管轄で行われているので、今回私たちがメンバーとして選出されたというわけなの。
一台の車がかろうじて通れるだけの、大自然に囲まれた道を進んで、私たちは目的地に到着した。
周囲を見渡せば、普通の森の中にいるように感じる。風が瑞々しい緑の匂いを運んでくる。木漏れ日が揺れ、地面にまだらな影を作る。梢枝が擦れる心地よい音と、小鳥たちのさえずりが聞こえてくる。
危険な魔物は、数十年間この森林地域では確認されていない。だから、私たちはキャンプの準備をして、まずは拠点を確保していた。
あと少しで夕暮れどきになるのもあるけど、見えない壁は広範囲なので、数日かかる予定だから。
「ところで、ルシアンはどうするの?」
組み立てた女子テントに荷物を入れていたら、マリカが明るく話しかけてきた。
「どうするって、もしかしてセラフィム様のこと?」
「そうそう。結構いい雰囲気に見えたけど、どうなのかなぁって」
そう尋ねる彼女の瞳は、好奇心で輝いている。
「うん、前向きに考えているよ。でも、今は任務中だし、話は帰ってからかな」
「そっか、それを聞いて安心したわ」
マリカがホッと安堵しているので、密かに心配もかけていたみたいだ。
彼女の気遣いに胸が温かくなる。
「マリカ、ありがとうね」
「うふふ、親友の新たな恋の予感だもの。応援してるわよー」
私たちは和気あいあいと会話しながら、炊事の手伝いに向かった。
「なんかすごい美味しそうな匂いがしない?」
マリカが鼻をクンクンさせて匂いを辿る。
なんと炊事担当の兵士たちが、厚切りジューシーなステーキ肉を大きな鉄板で何枚も焼いている。見るからに油のサシが絶妙に入っている上質なものだ。
「みんな喜べ。セラフィム様からの差し入れだぞ」
中佐が説明すると、周囲の人から歓喜の声が上がる。
「ありがとうございます!」
セラフィム様がみんなからお礼を言われている。
「私からの心ばかりの品だ。遠慮なく食べてほしい」
そう落ち着いた様子で答えていたけど、私を見つけた途端、花が咲いたように嬉しそうに目を見開き、脇目も振らずに一直線に近づいてきた。
「ルシアン、会いたかった」
彼は私にひしっと抱きついたあと、深呼吸して私の匂いを吸い込んでいる。最初はただ恥ずかしかったけど、彼の精神安定剤みたいな感じになっているし、これ以上は特に何もしないので、されるがままだ。
まるで長い時間会わなかったような感動の再会シーンだけど、セラフィム様と離れていたのは約一時間くらいだ。
「セラフィム様、差し入れありがとうございます」
彼の両腕によって固く捕獲された状態だったけど、私の声を聞いて我に返ったのか、少し腕の力を緩めてくれた。
「ルシアンは肉は好きだろうか?」
「ええ、好きですよ」
彼を見上げてにっこり笑って答えたら、なぜか彼は急に顔を赤らめると、視線を泳がせた。
「そうか、好きか、好きなのか」
「はい、大好きです」
食べ物で特に嫌いなものはほとんどなかった。
すると、セラフィム様が、ますます照れくさそうに顔を手で押さえ始めた。耳まで赤い。
私の好きという言葉にここまで過剰に反応するなんて可愛すぎる。
胸キュンだけど、これ以上は流されるわけにはいかなかった。
「あの、食事の手伝いに行くので、離してもらえますか?」
「それなら私も行こう」
そう言う彼は私の左手をきゅっと愛おしそうに握ったままだ。どういうことかと顔色をうかがえば、ニコニコと嬉しそうな笑みを返される。
でも、片手が塞がっていたら仕事にならないので、そっと引き抜こうとしたら、急に彼は胸を苦しそうに押さえた。
「どうしたんですか!?」
「やっと会えたばかりなのに、また離れるなんて耐えられそうにない」
苦悶の表情を浮かべながら、そう説明している端から、急に底冷えするような強い風が周りから吹いてきた。
天候が急変したみたいに暗い雲が空を覆い始めて湿っぽい空気になったと思ったら、彼の身体に霜が発生している。みるみる凍り始めているから、冗談でも誇張でもなかった。
「セラフィム様の魔力量って、魔法省の記録史上、最高値を計測したんでしょう!?」
「歴代の王の中で、魔物の大軍を一瞬にして氷漬けにした凄まじい魔法の使い手がいたらしいから、王族の魔法が暴走したらヤベーよ」
周囲にいる人たちからも心配そうな声が上がった。
羽翼種って、魔力が高いことでも有名だけど、セラフィム様は断トツだと聞いたことがある。
セラフィム様が悲しみの渦中にいる最中、ポツリポツリとみぞれ混じりの雨粒が空から降り始めていた。
どうしよう。サボるわけにもいかないし。
でも、取り乱した彼を放っておけなかった。
「ああ、セラフィム様の体調がよくないようだ。君は彼に付き添っていたまえ」
「はっはい!」
中佐がナイスタイミングで声をかけてくれたおかげで、仕事を放棄せずにセラフィム様と一緒にいられる名目を得た。
「セラフィム様、こちらです」
「ああ」
きゅと愛おしそうに彼に抱きつかれたまま移動するはめになった。
看護用のテントに入ると、救護班の兵士二人が私たちを見て、目を丸くする。
「どうされましたか?」
「あの、セラフィム様の具合が悪くて」
私がそう説明する最中、セラフィム様は私の髪に頬を摺り寄せていた。
兵士の一人が訳知り顔で頷く。
「ああ、番に会われたと聞いてます。羽翼種は大変ですね。求愛行動をしなくてはならなくて」
確かに兵士の言うとおり、羽翼種は男性しか番だと分からないから、男性だけ求愛行動を行う。
でも、種族によっては、お互いに番だと分かる場合もあるらしい。
兵士は単に種族の感想を言っただけだと思うけど、セラフィム様が苦しんでいる現状では、彼を受け入れていない点を暗に責められた気がした。
胸がチクリと痛む。
「どうぞごゆっくり」
兵士たちは気を遣ってくれたのか、テントから出ていった。
思いがけずセラフィム様と二人きりになった。
もしかして、今が彼に返事をするチャンスなのでは?
気づいた途端、急に緊張してきた。
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↓ 他にも作品を書いてます。良かったらどうぞ! ↓
「ウッカリ死んだズボラ大魔導士は転生したので、遺した弟子に謝りたい」
「敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています」
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