姉に弱味を握られて隣国への密偵(スパイ)を押し付けられましたけど、全然向いてないので気に入られました。
髪の色は、魔力の色。王族なのに最上色(さいじょうしょく)の金髪碧眼ではなく、魔物と同じ不吉な禍(まが)つ色である黒目のウィンリーナは、意地悪な姉から特に虐げられていた。
そんな姉のせいで母である王妃から「王子を篭絡しなさい!」と突然隣国スーリアでの密偵を命じられる。
スーリアは広大な領土を所有し、近隣諸国を属国化して勢力を広めていた。
つい先日も周辺国が侵略されたばかりだ。
逆らう者は殺害された後に塔に見せしめとして吊るされると聞く。
その残虐な仕打ちを行った王子が、妃を募集しているという。
逃げ道のないウィンリーナは、母と姉のような悪女になってでも密偵を成功させると決意をする。
ところが、隣国では一年前に黒色は不吉ではなく貴重だと論文が発表され、価値が見直され始めていた。
篭絡対象の王子となかなか会えない中、彼の側近と仲良くなり、彼の優しさに心惹かれていく。
事情があって身分を偽る王子と、疎まれ続けて自信のない王女の恋のお話。
そんな姉のせいで母である王妃から「王子を篭絡しなさい!」と突然隣国スーリアでの密偵を命じられる。
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篭絡対象の王子となかなか会えない中、彼の側近と仲良くなり、彼の優しさに心惹かれていく。
事情があって身分を偽る王子と、疎まれ続けて自信のない王女の恋のお話。
1、序章
2、悪女になります
3、手配したはずの護衛
4、漆黒の死神
5、個性的な侍女
6、王都への旅路
7、王都スマルトリコ
8、ナーセルンと兄
9、問題のドレス
10、フィルトの帰還
11、アクセサリー
12、妃の選考会
13、怒りの令嬢
14、買収も悪女の手段
15、貴族嫌いの侍女
16、フィルト、盗賊の取り調べ
17、ルヒンキー侯爵家令嬢の抗議
18、第二回選考会は記述式
19、フィルトと密偵の仕事
20、フィルトの反省
21、ナーセルンと愛人
22、ウィンリーナの選択
23、恐ろしい腕輪の魔法具
24、芋づる式の余罪
25、ナーセルンの誤算
26、最終章
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