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Aランク
しおりを挟む「あぁ、、昨日は酷い目にあった」
あのあとリシェルは泣き出すわルビーは怒るわ、ネアとノアも騒いで、キン爺は結局逃げてしまったし、ボン婆とシンは我関せずで飲んでるし、たまったもんじゃなかったな。
外を見ながら備え付けのコーヒーを飲む。
久しぶりに地球のことを思い出す。
「もう帰れないのならこっちでできることはやりたいな」
死んだ時はまだ32歳だ、やりたいこともあったはずだが、思い出せないくらい濃密な時間をここで過ごしている。
「ケント?朝ごはんだよ」
「…あぁ、今行く」
(まぁ、こっちの生活も悪くないがな)
朝飯を食い終わるとネアのノア以外の大人には金貨10枚づつ配る。
「これは?」
「小遣いと、ボン婆やシンは奴隷でもないんだし行きたいとこがあれば行ってもいいと思ってな?」
「あたしらはもう仲間じゃろう?」
「そうですよ、別に行きたいところなんてないし」
「んじゃ小遣いだ。ネアとノアは俺が持っとくからな?」
「「はい」」
「あのあたしには?」
「リシェルも立派な仲間じゃないか」
「は、はい!」
「んじゃもらうわよ」
とルビーが手をつけるとそれぞれ手を伸ばして取る。
「あとはシンにこれは渡しておくよ」
「こ、これはマジックバッグ?」
「あたしにゃないのかい?」
「シンがいるだろ?」
「まぁ、そうだね」
「…とそんなとこかな?」
「よし!買い物に行こうか!」
「よっしゃ!いっちょ金貨一枚分くらい使ってしまおう」
とボン婆がはしゃいでいる。
(どんだけ買う気だよ?)
外を歩くといまの流行りがわかるようでリシェルやルビーはチェックしているようだ。
ネアとノアは俺と手を繋いで楽しそうだが、たまに鋭い目線の男どもがこちらを見ているので心配になるな。
いろんなものを見て楽しんで買い物をして買い食いもして部屋での食い物までゲットして帰って来た。
ボン婆が金貨1枚する酒を買おうとしていたので全員で引き止めたのは面白かったな。
部屋に帰ると荷物の整理をする。収納にはまだ途中で倒した盗賊の遺体が入っているし、宝石類も手をつけていない。
誰のかわからないギルドカードもあるのでそれはギルドに届けるか。
ここの宿代は10日分払ってあるのでまだまだゆっくりできる。
今はまだ昼過ぎ、
俺1人でギルドに行くことにした。
流石にネアとノアを連れていくのは不味いからな。
外に出るとつけてくる男達が居る。
「…出てこいよ?」
「へ、バレてるぜ」
「丸腰相手にするのはかわいそうだが」
「あの2匹を連れてくれば許してやるよ」
(やはりネアとノアが狙いか)
俺は剣を取り出すと、
「…誰が丸腰だ?」
「なっ!」
「こっちは3人だ!やっちまえ!」
1人は腕を斬り飛ばし、2人目は足を刺す、
3人目は柄で鼻を潰してやると3人ともガタガタと震え出した!
「グゥゥ!は、話が違うじゃねぇか!」
「イデェヨォ」
「どこが簡単な仕事だ!」
「…誰に雇われた?」
「し、死んでも言えねぇ」
「じゃあ死ね」
「言う!あ、あそこで見張ってる!」
「あーぁ、言っちゃった、儂はドロアテ、どうじゃ?あの二匹を売らんかのぉ?」
「…ウダウダうるさぃ、かかって来いよ」
ジジイはトーントーンと飛ぶと凄いスピードでこちらは飛んできたが見えているのでガードすると同時にサンダーショックを放つ。
「アガガガガ!」
「…フン!」
両足を剣で刺す。
「ウグッッ!!」
「…どうだ?念仏でも唱えるか?」
「ね、念仏?なんのことだ?」
(あぁ、こっちは仏教なんてないんだった)
剣を首に当て、
「さて、どうやって死にたい?」
「ま、待て、こ、これには」
“ピー”
「何をしている」
「こいつらが俺を殺そうとしてきたから返り討ちにしたとこだ」
「あ、あなたは、コイツらをしょっぴくぞ!」
「え?なんで!コイツは俺の足を」
「お前らは第三師団の話を知らないのか?」
「グアッ!じゃあコイツが!」
「とんだお方に喧嘩売ったもんだな」
「グッ…クソッ!」
4人は縛られて連れて行かれた。
「…ふう」
俺はそのままギルドに向かう。道が開けていい感じだ。
ギルド受付に行く、
「…これを」
「こ、これはギルドカード」
「殺されたのかはわからないが拾ったものだ」
「わ、わかりました。貴方のギルドカードをお願いします」
俺のギルドカードを提出する。
「はい!確認終わりました、それから討伐金を支払うように王様からのお達しですので少々お待ちください」
そんなのあったなと待っていると、ギルド長の部屋に通された。
「すまない、待たせてしまって申し訳ないギルド長のワイズだ。これが討伐金の金貨5000枚だ」
「…もらっていいのか?」
「もちろんだ、君のおかげで私は鼻が高いんだ。それとランクもあげといた。Aランクだ」
「…どうも」
「それと悪人を切るのは楽しかったかな?」
「…は?」
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