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第三章 中年冒険者と変わりゆく地球
もう半年の中年
しおりを挟む洋館の中は、これまた豪華で落ち着かない。
「これ落ち着くか?」
二階に続く階段の手摺りに手を置いて、部屋の中を眺めながら聞くと、
「んー? ちょっと凝りすぎかも、庶民にはきついね」
だよなぁ、シャンデリアとかいらないべ。
「これ建て直しとか出来るのか?」
「魔力が必要ですが出来ますよ」
「んじゃここは取り壊しだな、つか洋館とか住みにくくてしょーがない」
俺らは外に出てコアに取り壊して貰う。
そして、帰ってきた3人は乳首に洗濯バサミを付け正座。
異次元なので広さは無限、まぁ景色がいいのはいいが移動手段の為、道を作る。
あとは各々の家、という事で小さな町を作ることにした。
「こんなもんだろ?」
俺と嫁の家はオシャレでモダンな外観、なかは住みやすさ重視の嫁設計。
コアもここに住む為、コアの部屋、俺と嫁の趣味部屋など今住んでるとこより数倍広い。
後は賢人、ノセ、ボブ、モッチーは、各々の家とみんなで集まる集会所(遊び場)
コアは管理があり、外に出れない。1人だと寂しそうだ。
聞いたところ核になるものがあれば、サブが作れるらしい。今持っている中で聞くと、レッドワイバーンのドロップの、紅炎玉が使えるとの事で、生まれたのが、紅の髪のポニーテールの美人さん。
身長160ほどで出るとこはでている。だが最初のコアといっしょでカタコトだ。
コアも名前を【アンコ】(俺が和菓子好きだから命名)にしたので和菓子繋がりで栗饅頭からとろうとしたが却下された。
しょうがないから【マロン】にしたらなんとか許してもらえた。
マロンは基本俺ん家にいるが、町の見回りやアンコの手伝いをするそうだ。
「これでだいたいいいか?」
建物は少ないが、綺麗な住宅地のようだな。
「はい! 図書室を作りたいです!」
「はい! 鍛冶屋もいいですか?」
「奇抜なデザインじゃ無ければいいんじゃね? でもすぐじゃなくていいべ、土日しか来れないのに」
とここでアンコが、
「子扉はどうしますか?」
……ん?
「いま使用している扉は親扉といって、動かすことは出来ますが、必ず設置しなければいけません。
子扉は2枚1対で持ち運びが出来ますが?」
…………ふぅ。
「一個作って見て」
「MPを頂いて宜しいですか?」
出来たドアはアニメで有名なピンクのドア。
とりあえず片方をハウスのリビングに設置して、もう片方を自宅のリビングに……開けると、
「ウェェェルカァァァァム!!」
とりあえずノセは無視してアンコに聞く?
「これどれくらい作れるんだ?」
「作ったらマスターが権限を持ちます、マスター次第で数は魔力があればいくらでも」
はぁ……
「俺は魔力はださん! 欲しい奴はアンコに頼め! 変なことした奴は強制的に撤去する。以上!」
ダメな奴らだ、MP500も使う。
ボブは泣いて頼むから作ってやったが……
本当に大丈夫だろうか……
4人は扉を自分のハウスに設置し、もう片方をアイテムボックスに収納(モッチーもこれだけの為にアイテムボックスをとった)帰って行った。
アンコはマロンに教育するそうなのでなにかあれば念話(アンコと俺【スキル所持者】だけらしい)する事になっている。
色々あったが有意義な日曜だった。
そういえば称号だったな。
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・
初ダンジョン制覇者
(初回のみ)ダンジョンを制覇した者の称号
ドロップ率がアップ(LUK+20)
同パーティー間での念話スキル獲得
ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・
ここでも念話? でも結構いいじゃん。
(美羽聞こえる?)
「えっ?なに数人?」
称号の説明をし、念話でノセや賢人で遊ぶ。
突然俺の声が聞こえて恐怖したらしい。
テレビで自衛隊がダンジョンを突破したという情報が流れてきた。
ほぼ同時にロシアの方でも突破したそうだ。
扉が消えたことを祝っているようだが、死亡者も結構いたらしい。
「これで3個目か、いつ半年になるかな?」
「数人がゴブリンにあったのが3月22日で明日が9月15日でしょ、いつから扉があったか分からないけどそろそろじゃない?」
「よく覚えてるな……だよな、もうなにが起きても不思議じゃないんだよな」
「なんかあれば念話も手に入れたし、ハウスもあるから……てか必要なのだけハウスに移そうか?」
「だな、今のうちにあっちに移しておこう」
俺らは賢人達にも連絡して異次元ハウスにいる荷物だけを移す。
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