王霞珠玉

あに

文字の大きさ
上 下
32 / 81
第2章 ダンジョン攻略

荒野の二人

しおりを挟む
二十三層、荒野を走る二人、
「あれ、蟻?人くらいあるぞ!」
俺は叫ぶ、
「知らないよー!僕虫ダメなんだよ!」
と叫ぶ霞月、しゃーねーな!
止まって殴りまくる、数が多いけど並んで来るから楽だな!
魔石と背板っていうのが落ちる、なんかの材料になるだろ。
にしても多い、巣があんのか?
「霞月!これ巣があんじゃねーか?」
霞月はいやいやドロップをアイテムボックスに入れてるが
「多分ね、・・・行かないよ!」
「誰が行くかよ!その巣に蓋したら出てこないかなと思っただけだ!」
あぁ!と言う顔をして
「見てくるねー!」
と走って行ってしまった、ここキツイんだけども!
1時間程でようやく蟻が居なくなった。
霞月が水流し込んだらしい、ドロップはいいや、さあ、三つ目の水場の宝箱開けてみると、清水の水筒!飲んでも蓋閉めたらまた入ってる!
「キング!僕のと「しない!」交換してよー!そっちのがいいじゃんか!」
アイテムボックスに入れ、もう俺のもんだ!
「キングのケチ!」
「おめーが先にやったんだろ!」
と喧嘩するがこの水場は直ぐに出る、赤点が、多いからな。

二十四層、今度はバッタの大群!あれか?異常繁殖して食い尽くすってTVでみたぞ!霞月・・・は使い物にならんから、やるしかないか!
「自分だけは守れよ!バカツキ!」
俺は飛び出して行って、殴る、蹴るってか振れば当たるからがむしゃらに動き続ける!

なんとか鎧のお陰でキズも少しで済んだ、霞月も途中から参戦してたからな!
「これ全部キングのアイテムボックスに入れてよね!」
魔石と後脚かよ、量も見た目もエグいな。

なんとか、アイテムボックスに収納してたら霞月が水場の宝箱を開けて来たらしく焦げ茶のマント、旅人のマントだそうで耐熱耐寒らしい。らしいと言うのはもう霞月が装備してるから。

二十五層はボス部屋か、開けると赤豹?鑑定するとブラッディーパンサーらしい、ライオンくらいデカイな、とまた霞月が斬った、こいつ水月使ってないか?
「霞月?お前ボス戦で水月使ってないか?」
「ばれた?」
慣れたからって危ないだろうが、
「どんなボスか分からないんだからあんま使うなよ」
俺が注意すると
「はーい!」
元気だなこいつ
魔石と毛皮か、毛皮は綺麗だなぁ、と思ったら霞月がアイテムボックスに!
「お前、俺が見てただろ!」
「どーせ売るんだしいいっしょ」
とにこいつはバカツキだ!
宝箱はおお、紅い水晶!ってまたアイテムボックスに入れる霞月!
「見せろよ」
「あとでねー!」
覚えとけバカツキが!

二十六層、荒野が続く、
今度は虫じゃなく鳥、嘴が鋭くて速いけど掴めないわけじゃないから掴んで下に叩きつける、煙になって、魔石と嘴が残る、鶏肉じゃないのか。
やっぱり水場に宝箱があって今度はコート、旅人のコートか、霞月が煩いから合わせて見ると長さが!
「僕には合わないから上げるよ!」
と、俺が羽織るとピッタリだ、動きも多少邪魔するがそこまで悪くないな、アイテムボックスに入れとく。
でここは赤点が殆ど無いから飯を食い、これからどーするか決める!
「魔方陣みたいなのあったの覚えてる?」
霞月が言うが
「どこに?」
あったか?そんなの?
「ボス部屋の階段の脇のとこ」
んー、
「見てなかったようだ、次見とくけどそれがなんだ?」
霞月が溜息吐きながら
「本当にドラ◯エとかやってた?魔方陣って言えばワープでしょ!しかもボス部屋だし!」
ほー、ワープは分かるけど
「どこにワープすんだ?」
「入り口!たぶん登録すればまた戻れる筈だから、今日は三十層までで一旦帰ろうよ」
へー、そんな便利機能があるんだ、スゲーなダンジョン。


二十七層は夜の荒野で真っ暗、だけどマップあるから石に躓かない限り大丈夫!敵は黒豹かな?霞月がザクザク斬ってるから落ちてるので分かるかな魔石と毛皮だし。

一応水場の宝箱開けて見ると闇水晶って奴、霞月が取る前にアイテムボックスに入れとく、
「僕もみたいなぁ!」
「ふーん、後でな」
「ケッ!」
んとにこんな性格だったかな?だったな!

二十八層はまた昼の荒野、眩しい気がする。
敵はバッファロー!ツノ捕まえて捻る!これが速いな!落ちるのは魔石とツノ、デッケーツノだけどなんに使うんだよ。

水場もバッファローだらけ、宝箱にようやくたどり着いたら開けてる霞月、持ってるのは剣の様だが刀派の霞月には剣はどうなんだ?
抜いて振っているがなんか違うらしい、アイテムボックスに入れるとすぐに次の階段を下り、
二十九層、なんかデッカいの一匹だけだけど鑑定したらランドドラゴン?トカゲみたいだけどドラゴン?霞月もぽー、としてる。
寝てたみたいで起き上がるとまたデカイな!高さが5メートル、横はその倍以上だな!
『グアアァァァァぁぁぁぁぁぁ!』
と鳴くと、火ぃ吐いてきた!
咄嗟に避けるが、あぶねーなこいつ!
ぶん殴ろうと近づくと尻尾が邪魔だし、と思ったら霞月が尻尾斬った!
「部位破壊完了!」
なんかへんなこといってるが、
これでいけるな!
横っ腹に王羅の連打を撃ち込むと、煙になって消える!早く無い?
魔石と皮を残して消えた。

「三十層で終わりかもね」
と霞月が言うが
「なんでだ?」
さっぱり意味がわからない。
「多分三十層を、守ってたのが今のドラゴンだと思うんだよ、そしたら最後は?」
「あぁ、コアか」
「そう!ここ、水場も無いしさっさと行こうか?」
「だな、でもどーすんだ?コアは壊すのか
?」
たぶんプロトタイプじゃないやつだろうし、
「んー、そんとき考えるでいい?」
「まーいいだろ、いくか?」
俺たちは三十層に向けて歩いて行った。

しおりを挟む

処理中です...