王霞珠玉

あに

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第1章 異世界乱舞

訓練と助けた女達

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ギルドでは訓練を受けることが出来るらしい、俺は喧嘩しかしたことないから受けることにした、霞月もどんなもんか気になるみたいで受けるらしい、俺は格闘術、あいつは刀剣術らしい。

俺の受け持ちは、俺より背の低いドワーフのブロスだ、鑑定した。
まずは柔軟やってから筋トレ、型稽古、乱取り、とやってみると意外にも重心の取り方や力の入れ方など勉強になる。
一日置きに訓練してるらしいから、明後日も来ようと思ったら霞月も同じだったらしい、レベル上げと訓練を一日置きにして行く事にした。

あと女達の中に六人、男が出来たらしくて出て行くらしい、謝っていたがいい事なんだから胸を張って頑張れ!と言ったら泣かれてしまった。

残り四人中三人は捕まってた女達で心の傷は簡単には治らないだろう。
四人とも織物の仕事をしていてあまり男との接点もない、でもまだ若くモテるだろうからその内出て行く事になる筈、まー先に俺らかも知れないがな。

それから一週間は訓練と依頼達成の繰り返し、だがそれなりに得るものがあるのはいい事だな、バカツキは相変わらずだが、
「キングはどう?訓練は?」
「今はBクラスで訓練してるぞ?」
「へっへーん!俺はAクラスだよ!」
訓練にはクラスがあり、一番上がAクラスだ、
「お前はあっちにいる頃から訓練してたんだから当たり前だ!バカ!」
「そんな事ないよ?こっちのはまた違うやり方だしレベルってのがあるこっちはまた全然違うよ」
まー、言ってる事は分かる、身体の動かし方なんかは段違いなんだよな
「まーな、身体が勝手に動くって言うかなんか馴染むっていうかそんな感じ?」
「そうそう!やってて慣れてくるのは楽しい気分だよね!」
ステータスも上がってきてるしもうちょい頑張って旅に備えないとな

そんな感じでこの町に来てから1カ月が過ぎる頃、出戻りが三人帰ってきた。
「ほんと、なんであんな男に引っかかってしまったのか、あの時の私を引っ叩いてやりたいわ!」
「そーよ、やっぱり男は誠実じゃないと!」
「もーやだー、私の男運最低!」
と帰ってくるなりこの調子、霞月は捕まって愚痴の相手に・・・南無!

俺はすぐ部屋に入って型の反復をする。
格闘技なんか興味無かったがこの世界では命に関わる事だからな!
ようやく終わった頃に霞月が帰ってきてベッドに倒れこむ、
「なぜ逃げた?」
うつ伏せのまま聞いてくる霞月
「俺よりお前の方が女の扱いは上手いだろ?」
「あんなの女の皮を被ったおっさんだ!愚痴の酷さは変わらない」
それは知らなかったよ、
「で、あの三人はどうするって?」
「またここで暮らすってさ!仕事は続けてるみたいだし」
まぁ、アイツらの人生だ!
「了解、あとの三人はなんとかやってるんだろうな」
「分からないけど帰って来るかもだって、なんでもいい男見たあとだと他の男が情けなく見えるってさ」
隣の畑は良く見える?かな?

「なんだそら?そんな男いるならそっちに行けばいいだけだろ」
ガバッ!と起き上がるとこっちを睨んで
「あんただよ!あんた!あいつらが言うには無口だけど守ってくれて、嫌なことも自分からやって、たまに口を開くと優しい言葉をかけてくれる!って横で聞いてる僕はなんて言えばいいかわかんなかったよ!」

んな事言われても知らんよ、無口なのは喋れなかっただけだし言葉覚えてからは?そんな事言った覚えは無いな。
「知らん!俺には関係ない!」
サッパリ分からん。
「ケッ!僕は顔はいいけど頼りなくて若過ぎるってさ!」
「たしかに!」
ボフッ!とマクラが飛んできた。
「たしかにとか言うなよ!そこは慰めるとこだろ!本当なんでこんな奴が!」
ドフっ‼︎とマクラを返して、
「だから知るかってんだ!明日は依頼だから早く寝ろバカツキ!」
上手いこと当たったのか霞月はそのまま寝ている。
静かになって良かった、さて寝るか。

次の日は女七人で飯喰いながら楽しく喋ってる、昨日ストレス発散出来たのだろう、霞月は疲れているが、まぁ大丈夫か。
飯食ったらギルドに行って依頼を見るがやはりオークが多い、まぁ別に構わないが、
「オークの依頼が多いね、他のはショボいしオークでいいね?」
「しかないだろ?」
二人で依頼を受け、門を通るといつもの道を歩いて行く。
「オークけっこう倒してるけど、減らないもんかねー?」
霞月が言うが
「そりゃモンスターも生活してるから、増えるのは当たり前だろ?」

でも解体しててオークのメスって見たことないな、あれか?奥に隠しているのか?オークも男だな!
「っと!右側にまだ気づいてないオークが十」
「回り道して先手を取るか!」
二人して気配を消しながら行くと、オーク十匹に女冒険者が捕まっている!

GOサイン出してから二匹づつ狩って残り六、霞月は流れるように三匹斬って、俺も動きが格段に向上してるから音もなく倒して行く、
女冒険者は半裸の状態だったから俺の服をバックから出して着せてやり、後は霞月に任せて解体に取り掛かる。
解体も終わりバックにしまってからの帰り道、
「キング、オークは殆どオスらしい」
何言ってんだ?
「は?どーやって増えてんだ?」
「人間の女を孕ませるらしく産まれてくるのはオークらしい」
なんて最悪なんだ、オスばかりの生物は絶滅するのが世の常だろ!
「危なかったな、もうオークに近寄るなよ!」
と女に言うと
「はい、危ない所をありがとうございます」
と泣きながら言う
「別にオークを狩りに来ただけだから礼など必要ない!」
ラッキーだっただけだろ!
「そこ!カッコつけて!自分ばっかり!ずっけーの!」
「なんだと!普通の事を言っただけだろが!」
二人で喧嘩しながら門まで行くと門番に女は保護され俺らはギルドに売りに行く。
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