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レベル上げ
しおりを挟む「おりゃああ!!」
「くっそ!」
とみんなでレベル上げをしている。
一番低いカエデは焦っている様だが、レベルなんてやってれば上がるんだからもっとゆっくりあげればいいだろ。
「だぁ、ふぅ、ふぅ、ふぅ」
斬り裂くと息切れを起こすカエデ。
「頑張りすぎだ。ちょっとは力を抜けよ?」
「俺だけまだレベルが低いんだからしょうがないだろ?」
「まぁな、でもその分頑張ってるし今は剣士じゃないんだろ?」
「おう!いまはクルセイダーだ!」
「ならいいじゃないか!シオンは?」
「ロードナイトだな」
2人とも成長してるな。
「まぁ、疲れたらここで休んでいけよ?」
「あぁ、ここにテントがあるのはいいけどな」
と大の字に倒れる。
「そう言うヤトはレベル幾つなんだよ?」
「ん?言ってなかったか?65だ」
「なんだよ!一番上かよ!」
「さすがリーダーだね」
モクレンがコーヒーを淹れてくれた。
「俺もここまであげるつもりはなかったけどな」
「『ブルーオーシャン』といってれば上がるわよ」
「だな」
シオンが言う通りだな。
「姉ちゃん?言い方が悪い!」
「…ごめんなさい」
「いいよ、本当のことだからね」
「いや、チェイサーでしょ?上げるの難しいからね?」
「そうだ、斥候はそれなりに戦わないと上がらないしね。ヤト、ごめんね」
「いいさ、それに今は楽できてるからな!」
俺がテントに入ってる間に頑張ってレベル上げをしに行ってるんだからな。
俺はここで錬金をしながら寛いでいる。
「ヤトも行こうぜ?暇だろ?」
「んー、行ってもいいけど」
「んじゃ行こうぜ!」
「はぁ、仕方ないなぁ」
テントをたたむとみんなで進んでレベル上げをして行く。
敵はブルファンゴやホブゴブリンファイターなど、さすがはフィールド型だから多種多様だな。
難なく斬り伏せてるカエデ達も凄いけどな。
「おっと!おりゃ!」
俺に向かってくるホブゴブリンの首を落とす。
「あれ?こんなに弱かったっけ?」
「え?ヤトは強いでしょ?」
「そんな馬鹿な!」
あれ?でも動きはみれてるな。
ファングウルフが走っているのも見えている。
昔は早すぎて見えなかったのに?
「ヨット!おら!」
噛みつきにきたファングウルフを倒す。
「おぉ!俺、強くなってるな!」
「そうですよ、自信持って下さいよ」
モクレンが言う通り俺は強くなって来てるな!
「だー!ヤトが強いのは前からだろ!今は俺のレベル上げなんだ!」
カエデが叫びながらファングウルフに突っ込んでいく。
「俺も一人前になったのか…」
みんなに認められ少し恥ずかしいが、これからだな!
「ウォォオォォ!」
「ヤト!本気出すなよ!」
「ちょっと頑張ってみる!」
「やめろー!俺の経験値がぁー!」
俺は素早く敵を斬っていく。
ゴブリンやスライムにビクビクしていた頃が懐かしいな!
さすがに途中で気づいてカエデのフォローに回った。
カエデは怒っていたがなんとか許してもらう。
「ったく!暴走するなよな!」
と半べそだった。
テントを張り、今日はシチューを作る。
「うっまそう!」
「いただきます!」
「おう食え食え!」
と食材を買いこんどいて良かった。
それにもうすぐカエデも60になりそうだし、明日あたりには60階層に挑戦だな。
飯も食い終わるとみんなまったりして、漫画を読んだりしているな。
「明日あたり60階層まで行こうか?」
「待ってました!!行こうぜ!」
「カエデが60になったらな!」
「すぐなるさ!よし!剣を磨いとかないとな!」
カエデは変わらないなぁ。
翌日は朝から張り切っているカエデ。
「よし!60になったぞ!」
「それなら先に進もうか」
「うっし!やっとボスだな!」
今は58階層でレベル上げをしてたからすぐに59階層に降りていく。
よし!気合い入れていくか!
「オラオラ!」
カエデもやる気十分で、他のメンバーを引っ張っていく。
「ちょっと!ドロップ拾いなさいよ!」
「あ、ごめん!」
カレンに言われてちょっとだけ反省した様だがあまり効いてないな。
森も深くなって来て採取も捗る。
上薬草なんてそこら中に生えているからな!
「おーい、ちょっとだけ採取な!」
「なー、まだ必要なのか?」
「とっとけるときに取るんだよ!」
とカエデも採取に参加してくれる。
「お!蟠桃じゃないか!」
「素材?」
「おう!これは全部とってかないとな!」
と木に登り全ての蟠桃を取っていく。
やっぱり深くなってくるとこう言うのが多くなるんだな!
と地面に目をやると知識の種が落ちている?
蟠桃の種が知識の種なのか?
わからないが素材は残さず持ち帰るぞ!
ようやく60階層の扉の前だ。
「ふぅ、ちょっと休憩」
「なんでだよ!ってまぁいいけどさ」
ここでとりあえず落ち着いて、水を飲み干す。
さぁ、泣いても笑ってもここから先は逃げられないからな!!
「気合い入れていくぞ!!」
「「「「おう」」」」
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