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帯広ダンジョン

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 古代の船をあらかた出した。新しいものまであるらしいが取っておくらしい。
 ほかの金銀財宝は要らないと言われた。
 価値がありそうなのに、
「昔のお金なんて要らないわ、使ってたもの」
「そりゃ何千何生きてるか知らないけど」
「あぁ?」
「いえ。なんでもありません」
 こわっ!青の魔女怖いです。
「あ、アイテムボックスの中身はこれだけっす」
「わかったわ、これは対価としてあげるわ」
「古代語の魔法玉!?」
「そう、私が作ったから安心していいわ」
 そういうと戦艦なんかをアイテムボックスに収納する。
「あ、ありがとうございます」
「いいえどういたしまして」
 青の魔女はまだ怒っているのかサッサと城に入って行った。
「スクロールって自分で作れる?日本語のスクロールとか?」
「わかってれば作れるはずよ」
 おぉ、これでリアに作ってやれば日本語が身につくな。
 青の魔女の城からルーの家に着いたのは夕暮れ時だ。
「んじゃまたくるわ」
「はいまたね」
「おじゃましました」
「アンアン」
『転移』

「あ、おかえりって、砂だらけじゃん」
「早く外で叩いてきて!お風呂入れとくから」
 帰って来て早々に外で砂を落とす。
「リアから先に入って来なよ」
「いや、ここは一緒に入った方が早いかと」
「だーめ、入って来なさい」
「はい」
 油断も隙もあったもんじゃないな。
「な?」
「アンアン(べつに減るもんじゃなし)」
「うっせー!」

 外でガンプと戯れていると、
「何やってんのよ?」
 車から現れたのはマリアと三原さん?
 
 上がったリアと交代して風呂に入る。
 今日はさっさと洗ってあがると、
「ゆっくりで良かったのに」
「そう言うわけにはいかないだろ」
 二人が話に来たのは攻略の話で、中級を攻略していたら宝箱が出て来て間違って開けてしまったとのこと、上級ダンジョンにランクアップしてしまい、いま閉鎖してあるらしい。
「で、ランクダウンはできないのかしら?」
「聞いたことがないな、ランクアップしたらそのままだろう?」
「やっぱりだめなら攻略しないとね」
「もう上級なら大丈夫じゃないのか?」
「中級で怪我しちゃうくらいだからまだダメよ」
 そうか、中級でそれだと上級はやばいな。
「で?俺に?」
「そう、お願いできるかしら」
「おう。やってやるよ」
「できれば私たちも連れて行って欲しいのだけど?」
 特級じゃないなら問題はないだろ。
「上級ならみんなで行こうか?」
「「「賛成」」」
「アン」

「で?どこのダンジョン?」
「北海道」
「やった!蟹!帆立!ジンギスカン!」
「なにそれ?美味しいの?」
「美味いものが多いんだよ!」
「「「やったー!」」」
「アンアン」
「一応ダンジョン攻略だからね?」
「わかってるって!」
 初旅行が北海道!てか北海道までこいつらいってるのか?
「じゃぁ、明日迎えにくるから朝から!」
「あしたの八時くらいでいいんじゃない?」
 前に朝五時からこられたことがあるしな。
「じゃあ明日の八時には準備しといてよね?」
「了解」
「すいません小太郎さん」
「いいよ、三原さんは悪くないし」


 自家用ジェットで北海道へ。
「自家用ジェットなんて持ってんだな」
「当たり前よ、北条家なのよ」
「その北条家が分からんし、知りたくもない」
「何よ!知りたくもないって!」
「だぁー、いまスクロール作ってるから!」
 ジェット機の中で日本語のスクロールを作っている。リアには渡して問題なかったから今度はルージュだ。ルージュもカタコトしか分かってないからな。
「日本語が作れるのはいいけど他の言語も欲しいな」
「英語とか?」
「そ、字幕無しで映画観たい」
 そんなバカなことにスクロール使うのもあれだけどな。でもスクロールの可能性が広がるな。料理や鍛治なんかあればいいのに。
「斎藤さんも何か作れればつくってみたら?」
「そうですね、お菓子作りが好きなんでそれでも作ってみたいです」
「いいね!俺もなんか考えよう」

 飛行機は釧路空港に着陸し、車で帯広に到着するした。
「なんか食おうぜ?」
「ダメです。まずは上級ダンジョン攻略です」
「ケチ」
 マリア・北条に着いていったのは帯広ダンジョン。上級なのでサッサと入ろうとするとまだ待って欲しいらしい。
「ちーっす」
「あ、勇者組」
 どうやら今回は勇者組が同行するらしい。
「遅いですね」
「いや、時間通りに来たつもりだけど」
「まぁ、いいでしょう。貴方達が起こしたことの後始末なのでしっかり観ておくように」
「は?俺らだったら上級も行けるんだけど?」
 勇者組はやはり何処かネジが外れてるようだ。
「んじゃ、先に勇者組に行ってもらいましょうよ」
「そうね、私達がサポートするわ」
「はいはい!んじゃ着いてこい」
 勇者組はサッサとダンジョンへ入っていく。
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