13 / 37
火竜
しおりを挟むなんとか起き上がるとミスティが俺の股の間で体育座りで待っていた。
「ふう。なんでそんなところにいるんだ?」
「落ち着くから」
「そうか、ならどいてくれ、そろそろ起きる」
「そう」
退いてくれないので起き上がってコショぐると、
「アハハハハアハハハハ!」
「どうだ?退くか?」
「ど、退くからハハハハハ」
と初めてこんな笑い声を聞いた気がするな。
「ヒュー、ヒュー、ひどい人」
「お前がな!んじゃドロップ持って帰るか!」
「酷い人!」
頬を膨らませて怒ってますアピールをしてくる。
「またやるぞ?」
と言うと一歩下がって、
「酷い人」
と言うと逃げるので追いかける。
「いやぁあぁぁぁ!」
「ったく!子供じゃないんだから」
ドロップをバッグに詰めて鍵があったので宝箱を開ける。
金貨だが少ないし違う金貨?
「あ、白金貨」
「白金貨?」
「レアだと思う、一枚で一千万リラになる」
「まじか!それが5枚もあるぞ?」
「私に一枚ちょうだい」
「あぁ、やるけど」
「やた」
あとはどうするかな?とりあえずマジックバッグに入れておこう。
25階層から1階層に戻ってきた俺たちはちょうど幸太達に会うと、
「あんちゃん!どこまで行ってきたの?」
「今日は25階層までだな」
「すごっ!」
「な!だから言っただろ?」
「あ。これやるよ!」
「あ!ピアス!わざわざ取ってきてくれたんですか?」
「たまたまだよ」
まぁ、幸太君にあげようとは思ってたけどね。
「こ、これ!凄い値段してたんですけど?」
隣の女の子が言って来る。
「あぁ。ちゃんとドロップ品だからもらっていいよ」
「やった!」
二人ともスピードピアスを着けて動くと、
「すごい!これは凄いですね!」
と喜んでくれた。
「女の子は武器を持ってない様だけど?」
「私は魔法を使います。だからトレントのタクトを待ってます」
「ああ。ちゃんと持ってたんだね心配したよ」
「あの、ありがとうございます」
「いいえ。どういたしまして」
二人と別れてギルドに入る。受付に別室を頼むと今野さんがきてくれた。
「はい!今日はビックリしない様に頑張ります」
毎回ビックリしてたのか。
「じゃあまずはこれ」
白金貨を一枚出すと、
「金貨?でも色が違う様な」
「白金貨らしいです。一枚で一千万リラ」
「ブッ!ゴホゴホゴホゴホ!」
「大丈夫ですか?」
「いっ、一千万リラですか?」
「はい」
そりゃビックリするよな。
「これはお売りに」
「一枚だけですが売りますよ」
「ありがとうございます」
頭を下げる今野さん。
「頭を上げてください、まだあるんですから」
「はい!」
「ボーリング玉くらいの魔石に」
「魔石!こんなでかい魔石!!」
「ビックリしすぎでしょ」
「ちょっとこれは上を呼んできます」
ギルド長に副ギルド長も来てビックリしている。
「これはなんともデカいなあ」
「しかも白金貨ですか?凄すぎてどうしましょうか?」
「買取価格は十万倍?金貨一枚が一万だから十億はちょっと無理だろ!」
「じゃあ。展示様に貸す形でもいいですよ」
「そうしてくれると助かる!ありがとう!」
頭を下げるギルド長達。
「あとはその巨大な魔石だな。…よし!五千万円でどうでしょう?」
「いいですよ?」
「ありがとうございます!!」
後は任せたと言ってギルド長は魔石を持って行ってしまった。
「あとのものはそうないですから」
「そうだといいんですけどね」
いろいろと相談して決めた値段で合計が八千万円になった。端数は切り上げだ。
「こんなに儲けていいんですかね?」
「はい!儲けてもらわなきゃ次が育ちませんからね」
もう冒険者ブームにはなってると思うけどね。
ギルドを後にして肉が好きなミスティを焼肉に連れて行く。
「さぁ、じゃんじゃん食べろよ」
「モグモグ」
「ってそれはまだ生だって!」
「大丈夫食べれるから」
「火を通しなさい!」
「はい!」
ユッケを頼んだら、今度はユッケにハマり出す。
「こら他のも食べろ!」
「はい!」
と言うふうに言わなきゃ好きなものしか食べないんだからな。
野菜は?食うわけないか。
米すら食わずに肉で腹一杯にしている。
焼肉を食べて帰る途中でやっぱりムッとしたのか吐くのを我慢している。
「食べすぎるからだぞ」
「はい」
車の中で吐かれたら困るので急いで家に帰るがその頃にはケロっとしていて、アイスを食べていた。
エルフはみんなそんなんなのか?
次の日は25階層から出発する。
まだ、余裕があるから今のうちにレベルを上げたいのもある。
26階層、まだフィールド型は続くと言うよりもフィールド型しか無いのか?襲って来るのはワイバーンの色違い?24階層に居たのはグリーン系だったけど、今度は赤系だ。
と思ったら炎を吐いてきた。ファイヤーワイバーンらしい。またミスティが落として俺が止めを刺している。ドロップ品は赤い皮と、爪だ。嘴もあった。
27階走はグリーンドラゴンだ。
流石にデカくて身震いしたがミスティはこめかみ一発ぶち込んで倒していた。
スゲェな。
俺も負けじと倒そうとするがなかなか倒れずに一時間かけてようやく倒せた。
やはりダガーだと攻撃力がないなぁ、
ドロップは皮と牙だ。
28階層はブルードラゴンだった。湖の中にいて中々倒せない!ミスティも矢を当てるのがやったらしい、魔法で攻撃しながら戦いようやくミスティの一撃で倒れ、ドロップはまた皮と牙だ。
少し休んでなんとか体力を回復して29階層に入ると火竜だった!あんな巨体が空を飛ぶなんてと思いながら、ミスティが矢を撃って降りてきたところで切り刻むがある程度ダメージをくらったら尻尾のぶんまわしが来て俺が吹き飛ばされる。
回復して。また立ち向かうが、迅雷もなかなか通らない!
時間も時間なのでここらで逃げることにした。
「レベルがあれば俺も勝てたのにな!」
「しょうがない」
60
お気に入りに追加
253
あなたにおすすめの小説
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~
喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。
おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。
ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。
落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。
機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。
覚悟を決めてボスに挑む無二。
通販能力でからくも勝利する。
そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。
アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。
霧のモンスターには掃除機が大活躍。
異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。
カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。
無能扱いされ会社を辞めさせられ、モフモフがさみしさで命の危機に陥るが懸命なナデナデ配信によりバズる~色々あって心と音速の壁を突破するまで~
ぐうのすけ
ファンタジー
大岩翔(オオイワ カケル・20才)は部長の悪知恵により会社を辞めて家に帰った。
玄関を開けるとモフモフ用座布団の上にペットが座って待っているのだが様子がおかしい。
「きゅう、痩せたか?それに元気もない」
ペットをさみしくさせていたと反省したカケルはペットを頭に乗せて大穴(ダンジョン)へと走った。
だが、大穴に向かう途中で小麦粉の大袋を担いだJKとぶつかりそうになる。
「パンを咥えて遅刻遅刻~ではなく原材料を担ぐJKだと!」
この奇妙な出会いによりカケルはヒロイン達と心を通わせ、心に抱えた闇を超え、心と音速の壁を突破する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる