悪役令嬢の心変わり

ナナスケ

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剣術トーナメント編

第55話 アストルム騎士団トーナメント閉会

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時は戻り現在。夢の中で「本当のダリア」といつでも話すことができるようになった夕は椅子に座りながら瞑想を始めた。
「本当のダリア」と会話する場所はいつも決まっていて夜の庭、そして決まってテーブルと椅子が置かれていた。

「やぁ、ダリア。」

「夕!」

長いミッドナイトブルーの髪を翻しながら嬉しそうにこちらを振り向くダリア。

「あなたの騎士団とても強いのね!驚いたわ!」

「お気に召して頂けたかな?  とうとう王国騎士もこちらに注目し始めたからね、準備しておいて正解だったよ。」

「王国騎士は帰属にとっての出世コースのようなものだから、それに対抗するように現れたアストルム騎士団が気に食わないんだわ。」

眉間に皺を寄せて思い悩むようにするダリアとは逆に余裕そうに座る夕。

「これで時の砂について調べやすくなった。本格的にこちらも動けるよ。」

そんな夕にダリアが信じられないとでも言うような表情で夕に詰寄る。

「な、、、何を言っているの?王国騎士なんかに目をつけられたら厄介に決まってるじゃない!それに目をつけてるのはそいつらだけじゃないわ!ほかの帰属や王族にだって!」

「まぁまぁ、私には優秀な部下がいる。そのために育ててきたんだから問題ないよ。」

夕はダリアの額にキスを落とすと光の中に消えていった。

「、、、、まったく、心臓に悪いことばかり。」


現実世界

「ふぅっ、、、報告もできた事だし、こっちの妹の様子でも見に行くか。」

そういうと椅子から腰を上げてヒナがいる所へ向かう。

トーナメントは終わり観客たちはバラバラと帰宅を始めていた。
ヒナたちも自室に戻ったようでアルマ、ブランディーヌ、ヒナの3人で感想会を開いていた。

「あぁ!あの堂々としたお姿、お見事でしたわ!」

「まさに!お兄様の声に誰もが耳を傾け思わず膝まづいてしまう!」

「ダリア殿の姿に憧れ自ら騎士を目指す令嬢も増えたのだとか!」

目を輝かせながら言葉を口にする少女たちに呆れながら紅茶を口にするダリア。

「過大評論会はいつになったら終わるんだい?王女妃殿下まで巻き込んで。」

「ブランディーヌ妃殿下が感想会をと仰ったんですよ!お兄様っ」

「まぁまぁ良いではありませんかダリア様。ですがダリア様自身の試合がなくて残念でしたわ、、、」

頬に手を当ててほうっとため息を零すアルマを横目に紅茶を置きながら試合に参加しなかった理由を説明した。

「それは申し訳ないアルマ嬢。だが王国騎士団もご観覧なさるとは予想外のことでね。ホーム・・・で実力を見せたのではヤラセだと言われても何も言えない。だからアウェー・・・・の状況で見せてやろうと思ったわけです。」

「この度は誠に残念でしたが自分の力の見せ方までこのように素晴らしいとは!このアルマその日を楽しみにしていますわ!」

「そういうことならわたくしもその日を楽しみに待っておくとしよう。」

その時部屋をノックする人物がいた。



声をかけると扉を開けたのは、、、、








𝓽𝓸 𝓫𝓮 𝓬𝓸𝓷𝓽𝓲𝓷𝓾𝓮𝓭🌃
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