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24 意外と頑張れそうだと思ったけれど
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「ソウタ、こっちのも頼んだぞ。俺は1階に降りてるからな。あとで飯は持ってくる」
「はーい!ありがとうございまーす!」
ギルマスのカイザックの所に来てからもう15日ほど経った。
真っ青な顔でマントにくるまれたまま横抱きで連れ来られた俺に、さすがのカイザックも声を失った。
それでもなんでも、どうにかなるもんだ。
ダグラスは最後までグダグダ言っていたけど、俺も引かなかったし、とりあえずカイザックの事は大丈夫だったからどうにかなると思ったんだろう。
カイザックも「かわいそうだが、この部屋からは出さない」と言い切っていたし、ご飯もボク呼びをしていたカウンターのお姉さんが持ってきてくれて、なんとか普通に過ごしている。
俺の話は結構有名になっていて、ゴブリンと同業に襲われた可哀そうな子供という事で、まぁ、そんな感じだよ。
依頼を受けたダグラスから預かっているというのもギルドの中では周知の事実だった。
調べたら鑑定を持っているので、成人をしたらギルド職員のとして雇う予定だとカイザックがなにげに拡散していたりするから、ある意味では(ギルドを敵に回したくないという意味では)牽制になっているんだと思う。
相変わらずカイザック以外の男は怖いけど、それでも少しずつ慣らすために1日に1・2回は下の階に行ってみたりしているんだ。
震えは減ってきて、吐かなくなった。
何より冒険者たちが俺がやられた事(未遂だったけどな!)を知っているから、無理に話しかけては来ないし、近寄っても来ない。時々差し入れが来たりもする。
ごめんよ。ちゃんとこの対人恐怖症みたいなの治すから。
ちなみにやめとけって言われたけど、2回くらいはカイザックが付き添ってくれて、頭からマントをかぶって下だけを見て手を引かれて歩きながら西の草原にも行ってみた。
一度目は震えが止まらなかった。
でも2度目はどうにか立って居られて、足元に薬草見つけて摘んでみたら、ガラにもなく涙なんて零れて、カイザックが焦っていたけど、俺もびっくりした。
「ソウタ~、ご飯だよ~」
ボク呼びのカウンターのお姉さんは、やっと俺の名前を憶えてくれた。
「どう?鑑定はかどってる?う~ん、えらいえらい。ご飯残さず食べるんだよぉ」
「ありがとう。モニカさん」
「うん。モニカでいいよ。そのうち同僚になるんだからね。じゃあまたあとでね~。この鑑定終わったのはもらってくね~」
ちょっと喋りは緩い感じだけど、怒らせると怖いらしい。
「さてと、食べ終わったら少し休憩して、ポーションでも作るかな」
実はここに来てから中級のポーションが作れるようになった。
といっても作り方はほぼ一緒だけど。
鍋の中身を中級が作れるものに変えて、あとは「創造生成中級ポーション」って言うだけ。
ごめんよ。ちょろくて。
でもこれくらいのチートは許してほしい。
あ、ちなみに美味しくなれ!っていう気持ちは込めてみた。
ちょっとましになった。さすがチート。
ハンバーガーを食べ終えて、リンゴジュースみたいな味の水?を飲んで、俺は部屋の端っこにあるベッドに横になった。よく婆ちゃんが食べてすぐに寝ると牛になるって言っていたけど、胃に入れたものがちょっと落ち着くまではこうしていた方が楽なんだ。
体重はなかなか増えなくてうんざりする。
「ダグラスは今頃どの辺かなぁ」
カイザックがざっくりとした感じの地図を壁に貼ってくれた。
最初に行くデトリスっていう町はノーティウスからちょっと南東へ行った所。
地図で言うとちょっと左下に下がった感じ。
そこからずーっと南の方に下がっていくと、サランの森がある。
そしてさらにずーっと、ずーっと南下をすると前にダグラスが言っていた、このへヴガイドル王国と同じく海がある国、エステイド王国がある。その王国の中のカムイっていう大きな街まで行くのだと聞いた。
「遠いなぁ」
俺がダグラスと初めて会ったメイコスの森はノーティウスの僅かに北東。
これだけの距離で3日かかったんだ。
あんなに長い距離、ほんとに1か月で帰ってこられるのかな。
まぁ俺の足とダグラスの足じゃ全然違うけどさ。
「お腹も落ち着いてきたし、ポーションでも作るかな」
そう言って俺はゆっくりと起き上がった。
すると1階カウンターのもう一人の女性が入ってきた。
「失礼します。あれ?ソウタだけ?マスターは?」
「へ?1階に行くって言ってたけど」
「あれ?じゃあ解体の方にいるのかな。あ、ソウタ、今ね草原に薬草摘みに行くっていう孤児院の子供たちの付き添いするっていう女性だけのパーティがいるんだけど、もしよければソウタもどうって?どうする?」
「……俺、依頼料払えない」
「大丈夫。それは。マスターにも前に女性だけで付き添いの依頼があれば声をかけてやってほしいって頼まれていたし。止めとこうか?」
「あ~~、じゃあ行ってみます。ダメだったらここまで連れてきてくれるのかなぁ」
「事情は分かっていると思うから大丈夫だよ」
ううう、どんな事情が分かっているんだろうか。
「じゃあお願いします」
「うん。じゃあ装備をしっかりして、下に来て?」
「はい」
言われて俺は眼鏡が落ちないように紐でしっかりと固定して、さらにマントを被って、履きやすい靴に履き替えて、バッグを斜めがけにした。勿論中にはダグラスのマジックポーチが入っている。
ゆっくりゆっくり階段を降りると聞こえてくる男たちの声に体がすくむ。
う~~ん。
意外と頑張れそうだと思ったけど、やっぱり結構来るものがあるな。
もう少し下に降りる回数を増やして慣れるようにしていった方がいいのかな。
「あんたがソウタ?」
声をかけてきたのは金髪の女性だった。
「はい、ソウタです」
「あたしは『薫風の翼』のカエラ。一緒に行くのはあたしの仲間のアデリンとジェニーよ。孤児院の子たちが薬草摘みに行く護衛の依頼を受けたの。あたしも孤児院の出だからさ。ソウタの事は聞いているから安心して。気分が悪くなったらすぐに言って」
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
「うん。がんばろう」
「はい」
元気なインストラクターのお姉さんみたいなカエラさんと一緒に外に出る。
あ、カイザックにはちゃんと伝わっているのかな。
「あれぇ?ソウタどこに行くの?」
あ、ボクの人。じゃなくて、モニカさん。
食事から戻ってきたのかな?
「草原に。孤児院の依頼受けた人が同行してくれるって」
「そう。いってらっしゃ~い。無理しちゃだめよぉ」
「は~い」
言われて手を振って、俺は通りの向こうで待っている子供4人と女性2人と合流して、西の草原に向かった歩き出した。
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「はーい!ありがとうございまーす!」
ギルマスのカイザックの所に来てからもう15日ほど経った。
真っ青な顔でマントにくるまれたまま横抱きで連れ来られた俺に、さすがのカイザックも声を失った。
それでもなんでも、どうにかなるもんだ。
ダグラスは最後までグダグダ言っていたけど、俺も引かなかったし、とりあえずカイザックの事は大丈夫だったからどうにかなると思ったんだろう。
カイザックも「かわいそうだが、この部屋からは出さない」と言い切っていたし、ご飯もボク呼びをしていたカウンターのお姉さんが持ってきてくれて、なんとか普通に過ごしている。
俺の話は結構有名になっていて、ゴブリンと同業に襲われた可哀そうな子供という事で、まぁ、そんな感じだよ。
依頼を受けたダグラスから預かっているというのもギルドの中では周知の事実だった。
調べたら鑑定を持っているので、成人をしたらギルド職員のとして雇う予定だとカイザックがなにげに拡散していたりするから、ある意味では(ギルドを敵に回したくないという意味では)牽制になっているんだと思う。
相変わらずカイザック以外の男は怖いけど、それでも少しずつ慣らすために1日に1・2回は下の階に行ってみたりしているんだ。
震えは減ってきて、吐かなくなった。
何より冒険者たちが俺がやられた事(未遂だったけどな!)を知っているから、無理に話しかけては来ないし、近寄っても来ない。時々差し入れが来たりもする。
ごめんよ。ちゃんとこの対人恐怖症みたいなの治すから。
ちなみにやめとけって言われたけど、2回くらいはカイザックが付き添ってくれて、頭からマントをかぶって下だけを見て手を引かれて歩きながら西の草原にも行ってみた。
一度目は震えが止まらなかった。
でも2度目はどうにか立って居られて、足元に薬草見つけて摘んでみたら、ガラにもなく涙なんて零れて、カイザックが焦っていたけど、俺もびっくりした。
「ソウタ~、ご飯だよ~」
ボク呼びのカウンターのお姉さんは、やっと俺の名前を憶えてくれた。
「どう?鑑定はかどってる?う~ん、えらいえらい。ご飯残さず食べるんだよぉ」
「ありがとう。モニカさん」
「うん。モニカでいいよ。そのうち同僚になるんだからね。じゃあまたあとでね~。この鑑定終わったのはもらってくね~」
ちょっと喋りは緩い感じだけど、怒らせると怖いらしい。
「さてと、食べ終わったら少し休憩して、ポーションでも作るかな」
実はここに来てから中級のポーションが作れるようになった。
といっても作り方はほぼ一緒だけど。
鍋の中身を中級が作れるものに変えて、あとは「創造生成中級ポーション」って言うだけ。
ごめんよ。ちょろくて。
でもこれくらいのチートは許してほしい。
あ、ちなみに美味しくなれ!っていう気持ちは込めてみた。
ちょっとましになった。さすがチート。
ハンバーガーを食べ終えて、リンゴジュースみたいな味の水?を飲んで、俺は部屋の端っこにあるベッドに横になった。よく婆ちゃんが食べてすぐに寝ると牛になるって言っていたけど、胃に入れたものがちょっと落ち着くまではこうしていた方が楽なんだ。
体重はなかなか増えなくてうんざりする。
「ダグラスは今頃どの辺かなぁ」
カイザックがざっくりとした感じの地図を壁に貼ってくれた。
最初に行くデトリスっていう町はノーティウスからちょっと南東へ行った所。
地図で言うとちょっと左下に下がった感じ。
そこからずーっと南の方に下がっていくと、サランの森がある。
そしてさらにずーっと、ずーっと南下をすると前にダグラスが言っていた、このへヴガイドル王国と同じく海がある国、エステイド王国がある。その王国の中のカムイっていう大きな街まで行くのだと聞いた。
「遠いなぁ」
俺がダグラスと初めて会ったメイコスの森はノーティウスの僅かに北東。
これだけの距離で3日かかったんだ。
あんなに長い距離、ほんとに1か月で帰ってこられるのかな。
まぁ俺の足とダグラスの足じゃ全然違うけどさ。
「お腹も落ち着いてきたし、ポーションでも作るかな」
そう言って俺はゆっくりと起き上がった。
すると1階カウンターのもう一人の女性が入ってきた。
「失礼します。あれ?ソウタだけ?マスターは?」
「へ?1階に行くって言ってたけど」
「あれ?じゃあ解体の方にいるのかな。あ、ソウタ、今ね草原に薬草摘みに行くっていう孤児院の子供たちの付き添いするっていう女性だけのパーティがいるんだけど、もしよければソウタもどうって?どうする?」
「……俺、依頼料払えない」
「大丈夫。それは。マスターにも前に女性だけで付き添いの依頼があれば声をかけてやってほしいって頼まれていたし。止めとこうか?」
「あ~~、じゃあ行ってみます。ダメだったらここまで連れてきてくれるのかなぁ」
「事情は分かっていると思うから大丈夫だよ」
ううう、どんな事情が分かっているんだろうか。
「じゃあお願いします」
「うん。じゃあ装備をしっかりして、下に来て?」
「はい」
言われて俺は眼鏡が落ちないように紐でしっかりと固定して、さらにマントを被って、履きやすい靴に履き替えて、バッグを斜めがけにした。勿論中にはダグラスのマジックポーチが入っている。
ゆっくりゆっくり階段を降りると聞こえてくる男たちの声に体がすくむ。
う~~ん。
意外と頑張れそうだと思ったけど、やっぱり結構来るものがあるな。
もう少し下に降りる回数を増やして慣れるようにしていった方がいいのかな。
「あんたがソウタ?」
声をかけてきたのは金髪の女性だった。
「はい、ソウタです」
「あたしは『薫風の翼』のカエラ。一緒に行くのはあたしの仲間のアデリンとジェニーよ。孤児院の子たちが薬草摘みに行く護衛の依頼を受けたの。あたしも孤児院の出だからさ。ソウタの事は聞いているから安心して。気分が悪くなったらすぐに言って」
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
「うん。がんばろう」
「はい」
元気なインストラクターのお姉さんみたいなカエラさんと一緒に外に出る。
あ、カイザックにはちゃんと伝わっているのかな。
「あれぇ?ソウタどこに行くの?」
あ、ボクの人。じゃなくて、モニカさん。
食事から戻ってきたのかな?
「草原に。孤児院の依頼受けた人が同行してくれるって」
「そう。いってらっしゃ~い。無理しちゃだめよぉ」
「は~い」
言われて手を振って、俺は通りの向こうで待っている子供4人と女性2人と合流して、西の草原に向かった歩き出した。
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