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第9章 幸せになります
393. 18歳の誕生日
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いよいよ十の月がやってきた。
成人のお祝いのお洋服はこの前出来上がって、母様と兄様から沢山褒められた。
「エディは何を着ても可愛らしくて、カッコイイ」って兄様に言われてちょっとテレッてなった。
お祝いはお誕生日の次の日なので、お誕生日は家族だけのお祝いをしてもらったよ。父様からは剣を、母様からはこれからはスーツを着る機会が増えるからって靴を、ハリー達からは綺麗なペーパーナイフをもらった。
領の書類とかって書簡ではなくて、封書で送られてくるものが多いからとても助かる。紙とか羊皮紙とか、まとめておくのも結構大変なんだよね。あんまり沢山だから書類を入れる引き出しを空間魔法で広げたら、ブライアン君とミッチェル君から「発想が規格外すぎる」って言われてしまった。そうかなぁ。
短剣は六歳のお誕生日の時に父様から頂いたけど今回は長剣。使う事はないと思うけど、それでも扱えるように練習をしようと思う。一応鍛錬のようなものは続けてはいるんだよ。さすがに鬼ごっこはしていないけどね。
明日があるからってお誕生日のお祝いは早めに終えた。
シェフが腕を振るってくれたお料理はとても美味しくて、デザートのケーキはクリを使ったケーキでとても美味しかった。
「では、明日はよろしくお願いいたします」
「ああ、親族だけだからね。挨拶をしてあとは顔合わせみたいなものだ。結婚式の事を言われるだろうが、よろしくお願いしますと言っておけばいい。グリーンベリーを見てみたいという者もいるかもしれないが、落ち着いたらよろしくお願いしますと逃げておきなさい」
父様は笑いながらそう言った。
うん、確かにこれから最後の試験もあるし、卒業式もある。そして年が明けたら結婚式だもの。とても領に誰かをお招きして、なんて事は出来そうにない。
時間はまだ早いけれど「おやすみなさい」って挨拶をして、僕は階段の方に歩き出した。
明日の成人のお祝いはフィンレーで行うから今日はこちらに泊まるんだ。
「エディ。まだ時間が早いからちょっとだけいいかな? 実はエディの部屋にプレゼントを用意させてもらったんだ」
「ええ!」
いつの間に。でも嬉しいな。
「ありがとうございます」
返事をして僕は兄様と一緒に部屋に向かった。
-*-*-*-
「わぁ……!」
部屋の中にはテーブルと椅子が置かれていた。そしてテーブルの上にはグラスが二つ。
「これ……」
それは夕焼けみたいな色の、とても綺麗な飲み物だった。
「覚えているかな? 約束したよね?」
勿論覚えている。これは兄様が名前をつけたカクテル「夢のはじまり」だ。
僕が温室で育てたブラッドオレンジとジンっていうお酒とかを合わせて作ったってシェフが言っていた。兄様の十八歳のお誕生日に出してもらったオリジナルのカクテルだ。
「夢のはじまり」って名前はとても素敵だなって思った。そして兄様が言ったんだ、僕の十八の誕生日に一緒に飲もうって。そうだよね。成人、今日から大人だものね。
「覚えています。僕がシェフに頼んで作ってもらったカクテル。兄様が夢のはじまりって素敵な名前を付けました。そうですね。一緒に飲もうって約束をしていました」
僕がそう答えると兄様は嬉しそうに笑った。
「良かった。少し前から温室の管理をしている者に頼んでブラッドオレンジを収穫しておいてもらったんだ。明日があるからアルコールは弱めに作ってもらったけど、それでも飲みきれないようだったら残してね。無理をしたらいけないよ」
「はい」
僕はニッコリ笑って返事をして椅子に座った。
「ふふふ、綺麗です」
「そうだね。じゃあ、改めて、十八歳の誕生日おめでとうエディ」
「ありがとうございます」
僕たちは夕焼け色のカクテルのグラスをそっと上に上げてからゆっくりと口を付けた。
口の中に広がるブラッドオレンジ果汁に交じって、ふわりとお酒の香りがした。
「ふわぁ……少しだけ苦みがあるのかな。匂いが何だろう。でもブラッドオレンジの香りの方が強いし、甘い。ふふふ、美味しいです」
「そう。良かった。でも無理はしないでね。一緒にこうして飲めただけで嬉しいから」
そう言ってグラスを傾ける兄様を見て僕はもう一口口に含んだ。
「プレゼントはこれなんだ」
兄様は綺麗な小箱をテーブルの上に置いた。
「どうしようかなって思ったんだけど、何か身につけられるものがいいなって思ってね。グリーンベリーで見つけた」
「グリーンベリーで!」
「そう。エディが鞘の飾りをくれただろう? とても気に入って何かないかって探していたんだ。開けてみて?」
カクテルの細いグラスをコトリと置いて、僕は小箱に手を伸ばした。そしてペリドット色のリボンをシュルリと解いて蓋を開けた。
「わぁ……」
中に収められていたのは淡い金色の細身のブレスレットだった。鎖のようなものでも紐のようなものでもなく、一本の柔らかな金属がゆるりと巻き付いているような美しい輪っかで、細身のバングルと言った方がいいのかもしれない。中央にはアクアマリン、左右にペリドットが嵌め込まれていた。
「綺麗」
「ふふ、私がつけてもいいかな?」
「はい」
兄様は立ち上がって僕の前に来ると「ここに左手を入れてごらん」と言った。言われた通りに流線型の細い輪っかに左手に入れてみる。すると緩みのあった金属の輪はシュルリと僕の手首に合わせて大きさを変えた。
「え? ええ⁉」
「驚いた。取れにくいように魔力を流すと大きさが変わるんだよ。きつくない? もう少し緩い方がいいかな?」
「大丈夫です。まだ少しゆとりがあって丁度いいです」
「それならよかった。取る時もここに魔力をそっと流せば広がって外せるよ」
「すごい! ありがとうございます! 大切にします」
「うん。嫌でなければつけていてほしいな。婚約の証にもなるしね」
「あ……はい。えっと、そうします。明日もつけていていいですか?」
「もちろん」
嬉しそうに返事をする兄様に僕も嬉しくなってコクリと頷いた。
「じゃあ、そろそろ片付けようか。これは私が飲んでしまってもいい?」
「あ、じゃあ、あと一口だけ」
グラスにはまだ半分以上夕焼け色のカクテルが残っている。初めてのお酒だからそんなに沢山は飲めないけれど、もう一口くらいなら大丈夫だよね?
僕は兄様からグラスを受け取った。
「夢のはじまり。本当に素敵な名前ですよね」
「……うん。そうだね。ねぇ、エディ。十八歳の記念に私にも一つプレゼントをくれるかな」
「え? あ、はい。えっとでも僕、何も」
「大丈夫。じゃあ、もう一度乾杯」
「は、はい。乾杯!」
グラスを少し高く上げて、もう一度兄様と乾杯って目を合わせてから僕はゆっくりと夕焼け色のカクテルを口にした。その途端。
「…………!」
兄様の唇が重なった。そして。
「……ふ……っ……んぁ……」
ゆっくりと口の中に温かい何かが入って来る。
「に……んん……」
息がうまく出来ないって思った。
「エディ、鼻で息をするんだよ」
囁くようにそう言って、再び重なってきた唇にクラリと眩暈がする。
「……は……っ……ぁ……」
落としそうになったグラスはいつの間にかテーブルの上に戻されていた。それどころかカクリと力の抜けた僕の身体を兄様が支えるように抱きしめている。え? 何が起きたの? 今のはなんだったの?
「甘かったね……」
「…………にいさ……ま?」
腕の中で、息が上がったまま兄様を見ると、兄様は「ごめんね」って言って今度は啄ばむような口づけを落とした。
「ふわぁ!」
チュッていう音に声が出る。
「十八になったから、大人の口づけをさせてもらったんだ。驚かせたね」
「お、大人の……」
「うん。大人の口づけ」
「……おとなの……」
ぶわっと顔が赤くなって熱くなったのが判った。
「これから少しずつ、大人の口づけもしていきたいんだけどダメかな。ああ、勿論カクテルはなしにするよ。エディが酔っぱらってしまったら困るからね」
「……かく……う……あ、う……ぁ……」
「愛してるよ。エディ。少しずつ慣れていこうね」
「は……ぇ……あ……は、はい。えっと、えっと……が、がんばります」
思わずそう答えてしまった僕の前で兄様はもう一度「お誕生日おめでとう」って言ってくれた。
-------------
わぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
成人のお祝いのお洋服はこの前出来上がって、母様と兄様から沢山褒められた。
「エディは何を着ても可愛らしくて、カッコイイ」って兄様に言われてちょっとテレッてなった。
お祝いはお誕生日の次の日なので、お誕生日は家族だけのお祝いをしてもらったよ。父様からは剣を、母様からはこれからはスーツを着る機会が増えるからって靴を、ハリー達からは綺麗なペーパーナイフをもらった。
領の書類とかって書簡ではなくて、封書で送られてくるものが多いからとても助かる。紙とか羊皮紙とか、まとめておくのも結構大変なんだよね。あんまり沢山だから書類を入れる引き出しを空間魔法で広げたら、ブライアン君とミッチェル君から「発想が規格外すぎる」って言われてしまった。そうかなぁ。
短剣は六歳のお誕生日の時に父様から頂いたけど今回は長剣。使う事はないと思うけど、それでも扱えるように練習をしようと思う。一応鍛錬のようなものは続けてはいるんだよ。さすがに鬼ごっこはしていないけどね。
明日があるからってお誕生日のお祝いは早めに終えた。
シェフが腕を振るってくれたお料理はとても美味しくて、デザートのケーキはクリを使ったケーキでとても美味しかった。
「では、明日はよろしくお願いいたします」
「ああ、親族だけだからね。挨拶をしてあとは顔合わせみたいなものだ。結婚式の事を言われるだろうが、よろしくお願いしますと言っておけばいい。グリーンベリーを見てみたいという者もいるかもしれないが、落ち着いたらよろしくお願いしますと逃げておきなさい」
父様は笑いながらそう言った。
うん、確かにこれから最後の試験もあるし、卒業式もある。そして年が明けたら結婚式だもの。とても領に誰かをお招きして、なんて事は出来そうにない。
時間はまだ早いけれど「おやすみなさい」って挨拶をして、僕は階段の方に歩き出した。
明日の成人のお祝いはフィンレーで行うから今日はこちらに泊まるんだ。
「エディ。まだ時間が早いからちょっとだけいいかな? 実はエディの部屋にプレゼントを用意させてもらったんだ」
「ええ!」
いつの間に。でも嬉しいな。
「ありがとうございます」
返事をして僕は兄様と一緒に部屋に向かった。
-*-*-*-
「わぁ……!」
部屋の中にはテーブルと椅子が置かれていた。そしてテーブルの上にはグラスが二つ。
「これ……」
それは夕焼けみたいな色の、とても綺麗な飲み物だった。
「覚えているかな? 約束したよね?」
勿論覚えている。これは兄様が名前をつけたカクテル「夢のはじまり」だ。
僕が温室で育てたブラッドオレンジとジンっていうお酒とかを合わせて作ったってシェフが言っていた。兄様の十八歳のお誕生日に出してもらったオリジナルのカクテルだ。
「夢のはじまり」って名前はとても素敵だなって思った。そして兄様が言ったんだ、僕の十八の誕生日に一緒に飲もうって。そうだよね。成人、今日から大人だものね。
「覚えています。僕がシェフに頼んで作ってもらったカクテル。兄様が夢のはじまりって素敵な名前を付けました。そうですね。一緒に飲もうって約束をしていました」
僕がそう答えると兄様は嬉しそうに笑った。
「良かった。少し前から温室の管理をしている者に頼んでブラッドオレンジを収穫しておいてもらったんだ。明日があるからアルコールは弱めに作ってもらったけど、それでも飲みきれないようだったら残してね。無理をしたらいけないよ」
「はい」
僕はニッコリ笑って返事をして椅子に座った。
「ふふふ、綺麗です」
「そうだね。じゃあ、改めて、十八歳の誕生日おめでとうエディ」
「ありがとうございます」
僕たちは夕焼け色のカクテルのグラスをそっと上に上げてからゆっくりと口を付けた。
口の中に広がるブラッドオレンジ果汁に交じって、ふわりとお酒の香りがした。
「ふわぁ……少しだけ苦みがあるのかな。匂いが何だろう。でもブラッドオレンジの香りの方が強いし、甘い。ふふふ、美味しいです」
「そう。良かった。でも無理はしないでね。一緒にこうして飲めただけで嬉しいから」
そう言ってグラスを傾ける兄様を見て僕はもう一口口に含んだ。
「プレゼントはこれなんだ」
兄様は綺麗な小箱をテーブルの上に置いた。
「どうしようかなって思ったんだけど、何か身につけられるものがいいなって思ってね。グリーンベリーで見つけた」
「グリーンベリーで!」
「そう。エディが鞘の飾りをくれただろう? とても気に入って何かないかって探していたんだ。開けてみて?」
カクテルの細いグラスをコトリと置いて、僕は小箱に手を伸ばした。そしてペリドット色のリボンをシュルリと解いて蓋を開けた。
「わぁ……」
中に収められていたのは淡い金色の細身のブレスレットだった。鎖のようなものでも紐のようなものでもなく、一本の柔らかな金属がゆるりと巻き付いているような美しい輪っかで、細身のバングルと言った方がいいのかもしれない。中央にはアクアマリン、左右にペリドットが嵌め込まれていた。
「綺麗」
「ふふ、私がつけてもいいかな?」
「はい」
兄様は立ち上がって僕の前に来ると「ここに左手を入れてごらん」と言った。言われた通りに流線型の細い輪っかに左手に入れてみる。すると緩みのあった金属の輪はシュルリと僕の手首に合わせて大きさを変えた。
「え? ええ⁉」
「驚いた。取れにくいように魔力を流すと大きさが変わるんだよ。きつくない? もう少し緩い方がいいかな?」
「大丈夫です。まだ少しゆとりがあって丁度いいです」
「それならよかった。取る時もここに魔力をそっと流せば広がって外せるよ」
「すごい! ありがとうございます! 大切にします」
「うん。嫌でなければつけていてほしいな。婚約の証にもなるしね」
「あ……はい。えっと、そうします。明日もつけていていいですか?」
「もちろん」
嬉しそうに返事をする兄様に僕も嬉しくなってコクリと頷いた。
「じゃあ、そろそろ片付けようか。これは私が飲んでしまってもいい?」
「あ、じゃあ、あと一口だけ」
グラスにはまだ半分以上夕焼け色のカクテルが残っている。初めてのお酒だからそんなに沢山は飲めないけれど、もう一口くらいなら大丈夫だよね?
僕は兄様からグラスを受け取った。
「夢のはじまり。本当に素敵な名前ですよね」
「……うん。そうだね。ねぇ、エディ。十八歳の記念に私にも一つプレゼントをくれるかな」
「え? あ、はい。えっとでも僕、何も」
「大丈夫。じゃあ、もう一度乾杯」
「は、はい。乾杯!」
グラスを少し高く上げて、もう一度兄様と乾杯って目を合わせてから僕はゆっくりと夕焼け色のカクテルを口にした。その途端。
「…………!」
兄様の唇が重なった。そして。
「……ふ……っ……んぁ……」
ゆっくりと口の中に温かい何かが入って来る。
「に……んん……」
息がうまく出来ないって思った。
「エディ、鼻で息をするんだよ」
囁くようにそう言って、再び重なってきた唇にクラリと眩暈がする。
「……は……っ……ぁ……」
落としそうになったグラスはいつの間にかテーブルの上に戻されていた。それどころかカクリと力の抜けた僕の身体を兄様が支えるように抱きしめている。え? 何が起きたの? 今のはなんだったの?
「甘かったね……」
「…………にいさ……ま?」
腕の中で、息が上がったまま兄様を見ると、兄様は「ごめんね」って言って今度は啄ばむような口づけを落とした。
「ふわぁ!」
チュッていう音に声が出る。
「十八になったから、大人の口づけをさせてもらったんだ。驚かせたね」
「お、大人の……」
「うん。大人の口づけ」
「……おとなの……」
ぶわっと顔が赤くなって熱くなったのが判った。
「これから少しずつ、大人の口づけもしていきたいんだけどダメかな。ああ、勿論カクテルはなしにするよ。エディが酔っぱらってしまったら困るからね」
「……かく……う……あ、う……ぁ……」
「愛してるよ。エディ。少しずつ慣れていこうね」
「は……ぇ……あ……は、はい。えっと、えっと……が、がんばります」
思わずそう答えてしまった僕の前で兄様はもう一度「お誕生日おめでとう」って言ってくれた。
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