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第8章 収束への道のり
262. 分からない事ばかりの事件
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事件が起きているけれど、どちらかと言えばそれは宰相府と司法管理のお仕事だから、『首』の事で揉めに揉めていた頃からすると比較的時間はとれるようで、明日の夜にはタウンハウスに行かれると言う連絡が来た。
その事を兄様に伝えると一緒に聞きたいと言ってきた。
うん。その方が色々時間も短縮できるものね。
ただ父様もユードルフ侯爵家の令嬢の他にも何人か貴族の人たちに被害が広がってきているので、これからもしかしたらまた忙しくなってしまうかもしれないらしい。
何だか色々と大変だな。父様たちは王城に務めているわけではないのにね。
「少し遅くなってしまったね。変わりはないかい?」
「はい。本日は時間を取っていただきましてありがとうございます」
「うん。エドワードの話は優先させるよ。さて、それで、話題はやはりユードルフ侯爵家の事かい?」
書斎でいつものように遮音の魔法をかけて、テーブルセットのソファに腰かけながら父様はゆっくりと口を開いた。さすが父様。兄様も何となく分かっていたように黙って聞いていた。
「はい。昨日友人のエリック・フーパー・マクロード伯爵家子息より、婚約者であるユードルフ侯爵家令嬢ソフィア・ユードルフ様の失踪の件を聞きました」
「……ああ、そうか。彼の婚約者だったのか」
「はい。家族同士の取り決めはしたそうですが正式な婚約式は今年の夏前に行う予定で準備を進めていたそうです」
「それは……」
父様も兄様も痛ましそうな顔をした。
「お聞きしたいのは父様の所で分かっている失踪事件の事。どれくらいの人が行方が分からなくなっているのか。消息を絶つ際、何か共通した事があるのか。西の国が関与している可能性があるのか。そして、『首』が関わっている可能性をどう思われるのかです」
「なるほど」
「友人に話をしてもいい範囲もお聞かせいただければと思います」
「そうだね。これは直接私が関わっている案件ではないので、今の所私の手元に来ている情報私と友人が知り得た情報程度のものだ」
それは多分結構しっかりした情報なんじゃないのかな。僕はそう思いながら頷いた。
「特に何かを足り決めたわけではないので話をしてはいけないという事はないが、西の国に関してはダリウスに連絡をしているのでまだ待ってほしい」
「はい」
「まずは失踪事件の件数かな。学園の報告でも出たのでは?」
「平民だけでなく貴族の被害者が出たと言うくらいと注意勧告です。あとは学園内の魔法使用の届け出を増やす事と通信魔法と防御魔法を使えないものは簡易の魔法陣を配布するそうです。それから自己防衛の神経系の魔法の使用も認められました」
「そうか。学園も大分警戒をしているって事だね。まぁ何度か痛い目に合っているからね」
「そうですね」
僕が苦笑すると兄様の眉が少しだけ下がった。
「平民の数は正確には把握できていない。冒険者もだ。ダンジョンに潜っていたり依頼以外でどこかで雇われていたりする事もあるからね。ただ家族や仲間と一緒に行動をしていたような者達は届け出を受けている。勿論いきなり何の連絡もなく仕事に来なくなったという者もね。そう言った者達は実はもう百名近くいるんだ」
「え! そんなに?」
確か行方不明がと騒がれ出したのは一の月の後半くらいからだったような気がする。まだひと月足らずだ。それなのに失踪の届けを受けた人が百名。実際はもっといるかもしれない。
「貴族籍のある者の失踪者が出たのはここ最近だ。現時点で6名」
「6名……何か共通点のようなものは」
「ない」
「性別も、年齢も、職業も、バラバラだ。何が多いなど特出したものも今のところない。平民たちについては今それぞれの領でまとめているらしいが、おそらく共通点を見つけるのは難しいだろう」
「そうですか。という事は何らかの組織の様なものが動いているのであれば、被害者は無差別に近いという事でしょうか」
「それはまだ分からないな。急いで結論を出そうとすると見えなくなってしまう事があるかもしれないからね」
「そうですね。すみません」
「いや、いいんだよ。こうして話をしていく事が大事なんだからね。さて、とりあえず、被害者の人数と共通点はこんなところか。ああ、被害に遭った時の共通項もだったか。それは分からないとしか言いようがない。強いてあげるとしたら突然だ。突然居なくなった。噂で聞いているかもしれないが、別に目の前で魔素に飲み込まれるとか、何かの魔法で転移をさせられて消えてしまうとかそういう事でもないようだ。消えた所は今までに目撃されていない。という事は完全に一人になった時に何かがあって連れ去られているとしか考えられない。しかもどうやって連れ去っているのかも謎のままだ。転移をしたのならその直後であれば魔力の残滓はある筈だけれどそれもない。被害者に近しい者には言えないが、その場で殺されて、どういう理由かは分からないが空間魔法の中に入れられたのではという話も出たが、集めた死体をどうするのか。何のために死体を集めるのかという疑問に答えられる者もいない」
「…………そうですね。僕も一瞬だけ考えたのですが、あまり現実味がないなって」
僕の言葉に父様と兄様が苦い笑みを浮かべて「そうだね」と言った。
「さて、では共通項も分からない事だらけという事だね。ごめんよ。それから先ほども出た何かの組織という可能性か。これは噂にもあるように西の国の関与が挙げられているが現時点ではその痕跡はない。人を捕らえて運び出すというのは数があればあるほど難しくなる。奴隷という事も現在王国内では認められていないしね。王国内には様々な保障の制度があるからね。生きる事が出来ないほど苦しい生活になる事はまずない筈なんだ。まぁ領によって多少違いはあるけれど、そこが出来ていないと領地を持てなくなるからね。領地を持つという事は領民の命を預かる事だ。だからこそ領民は領主に税を納める」
「はい」
「ああ、話が逸れてしまったか。とりあえず、先ほども言ったようにダリウスの方にも確認をしている。それと同時に港のある領を中心に王国からの監査が入っている。元々王国の鑑札がない者は交易が出来ないからね。ましてや人の運び出しとなると現実的ではない。そして、王国から他国への転移は出来ない」
「はい。やはり人身売買のような組織がある可能性は低そうですね。良かったです」
「うん。そうだね。そんな事はない方がいいに決まっている。とすると『首』が関係しているかという可能性だ」
「それについては今メイソン様となぜかニールデン子息が調べています」
兄様が口を開いた。
「ニールデン様が?」
「うん。何だか気になるって言ったらメイソン卿がそれを聞いて、では一緒に調べてみませんかって。ロイスは実はそう言ったものをコツコツと調べているのが好きなんだ。魔力があるし頭の回転もいいのでシルヴァン殿下の側近になったけれど、出来れば宰相府の隅っこで書類の仕分けをしていたいと言っていたことがある」
「彼は中々面白い人材だよね」
父様が楽しそうに笑った。
「『首』の封印で一緒に地下通路に居たからか、何となく話をする機会が増えたみたいで、最近はダニーよりもメイソン卿と一緒にいるよ。本人は面白いって言っているから、まぁ、いいんじゃないかな。多分ダニーとは違うタイプだけれど、二人が宰相府に入ったら面白いだろうね。ああ、メイソン卿も入るのかな」
「本人は全くその気は無さそうだけれどね。ええっと、ああ、そうそう。『首』。これも今はまだ分からない。ハワード達が調べているのは『首』の禍の特性だ。今まで起きていた事は全て厄災の予兆と<呪い>の禍だと考えていいのか。他の『首』の禍もあるのではないか。予兆はどこまで予兆なのか。どこまでが<呪い>の特性なのか。起きている中で<死>や<絶望>の特性の禍が起きていなかったのか。場所の確定と共にそれを調べている」
ああ、それは僕も何となく気になっていたんだ。
線引きは難しいのかもしれないけれど全てが<呪い>と予兆で済ませていいわけではない。そんな気がしていた。
ハワード先生とニールデン様が何かを見つけて下さるといいな。そして僕も何かお手伝いが出来たらいいな。
「ありがとうございます。僕も何かお手伝いが出来ないか考えてみたいと思います。情報はまだ分からない事が多いようなので友人たちに伝えるのはもう少し待ちます」
「うん。それがいいかもしれないね。私も分かった事があったら伝えるよ」
「そうだね。ダリウスからの連絡がきたら、今度こそすぐに連絡をしよう」
「はい。よろしくお願いします」
僕はそれから何かの役に立つかもしれないとエリック君から聞いたソフィア嬢が行方不明になる前の状況を父様たちに伝えた。屋敷の、しかも自室での消息不明に父様達も難しい顔をしていた。
新たな事件はまだ分からない事が多いみたいだった。それでもどうか……と願う。
「無事で居て下さる事を願っています」
「ああ、そうだね。みんな無事で居てくれることを、そして出来る限り早く解決する事を私も祈っているよ」
そして久しぶりの話し合いは終了した。
その事を兄様に伝えると一緒に聞きたいと言ってきた。
うん。その方が色々時間も短縮できるものね。
ただ父様もユードルフ侯爵家の令嬢の他にも何人か貴族の人たちに被害が広がってきているので、これからもしかしたらまた忙しくなってしまうかもしれないらしい。
何だか色々と大変だな。父様たちは王城に務めているわけではないのにね。
「少し遅くなってしまったね。変わりはないかい?」
「はい。本日は時間を取っていただきましてありがとうございます」
「うん。エドワードの話は優先させるよ。さて、それで、話題はやはりユードルフ侯爵家の事かい?」
書斎でいつものように遮音の魔法をかけて、テーブルセットのソファに腰かけながら父様はゆっくりと口を開いた。さすが父様。兄様も何となく分かっていたように黙って聞いていた。
「はい。昨日友人のエリック・フーパー・マクロード伯爵家子息より、婚約者であるユードルフ侯爵家令嬢ソフィア・ユードルフ様の失踪の件を聞きました」
「……ああ、そうか。彼の婚約者だったのか」
「はい。家族同士の取り決めはしたそうですが正式な婚約式は今年の夏前に行う予定で準備を進めていたそうです」
「それは……」
父様も兄様も痛ましそうな顔をした。
「お聞きしたいのは父様の所で分かっている失踪事件の事。どれくらいの人が行方が分からなくなっているのか。消息を絶つ際、何か共通した事があるのか。西の国が関与している可能性があるのか。そして、『首』が関わっている可能性をどう思われるのかです」
「なるほど」
「友人に話をしてもいい範囲もお聞かせいただければと思います」
「そうだね。これは直接私が関わっている案件ではないので、今の所私の手元に来ている情報私と友人が知り得た情報程度のものだ」
それは多分結構しっかりした情報なんじゃないのかな。僕はそう思いながら頷いた。
「特に何かを足り決めたわけではないので話をしてはいけないという事はないが、西の国に関してはダリウスに連絡をしているのでまだ待ってほしい」
「はい」
「まずは失踪事件の件数かな。学園の報告でも出たのでは?」
「平民だけでなく貴族の被害者が出たと言うくらいと注意勧告です。あとは学園内の魔法使用の届け出を増やす事と通信魔法と防御魔法を使えないものは簡易の魔法陣を配布するそうです。それから自己防衛の神経系の魔法の使用も認められました」
「そうか。学園も大分警戒をしているって事だね。まぁ何度か痛い目に合っているからね」
「そうですね」
僕が苦笑すると兄様の眉が少しだけ下がった。
「平民の数は正確には把握できていない。冒険者もだ。ダンジョンに潜っていたり依頼以外でどこかで雇われていたりする事もあるからね。ただ家族や仲間と一緒に行動をしていたような者達は届け出を受けている。勿論いきなり何の連絡もなく仕事に来なくなったという者もね。そう言った者達は実はもう百名近くいるんだ」
「え! そんなに?」
確か行方不明がと騒がれ出したのは一の月の後半くらいからだったような気がする。まだひと月足らずだ。それなのに失踪の届けを受けた人が百名。実際はもっといるかもしれない。
「貴族籍のある者の失踪者が出たのはここ最近だ。現時点で6名」
「6名……何か共通点のようなものは」
「ない」
「性別も、年齢も、職業も、バラバラだ。何が多いなど特出したものも今のところない。平民たちについては今それぞれの領でまとめているらしいが、おそらく共通点を見つけるのは難しいだろう」
「そうですか。という事は何らかの組織の様なものが動いているのであれば、被害者は無差別に近いという事でしょうか」
「それはまだ分からないな。急いで結論を出そうとすると見えなくなってしまう事があるかもしれないからね」
「そうですね。すみません」
「いや、いいんだよ。こうして話をしていく事が大事なんだからね。さて、とりあえず、被害者の人数と共通点はこんなところか。ああ、被害に遭った時の共通項もだったか。それは分からないとしか言いようがない。強いてあげるとしたら突然だ。突然居なくなった。噂で聞いているかもしれないが、別に目の前で魔素に飲み込まれるとか、何かの魔法で転移をさせられて消えてしまうとかそういう事でもないようだ。消えた所は今までに目撃されていない。という事は完全に一人になった時に何かがあって連れ去られているとしか考えられない。しかもどうやって連れ去っているのかも謎のままだ。転移をしたのならその直後であれば魔力の残滓はある筈だけれどそれもない。被害者に近しい者には言えないが、その場で殺されて、どういう理由かは分からないが空間魔法の中に入れられたのではという話も出たが、集めた死体をどうするのか。何のために死体を集めるのかという疑問に答えられる者もいない」
「…………そうですね。僕も一瞬だけ考えたのですが、あまり現実味がないなって」
僕の言葉に父様と兄様が苦い笑みを浮かべて「そうだね」と言った。
「さて、では共通項も分からない事だらけという事だね。ごめんよ。それから先ほども出た何かの組織という可能性か。これは噂にもあるように西の国の関与が挙げられているが現時点ではその痕跡はない。人を捕らえて運び出すというのは数があればあるほど難しくなる。奴隷という事も現在王国内では認められていないしね。王国内には様々な保障の制度があるからね。生きる事が出来ないほど苦しい生活になる事はまずない筈なんだ。まぁ領によって多少違いはあるけれど、そこが出来ていないと領地を持てなくなるからね。領地を持つという事は領民の命を預かる事だ。だからこそ領民は領主に税を納める」
「はい」
「ああ、話が逸れてしまったか。とりあえず、先ほども言ったようにダリウスの方にも確認をしている。それと同時に港のある領を中心に王国からの監査が入っている。元々王国の鑑札がない者は交易が出来ないからね。ましてや人の運び出しとなると現実的ではない。そして、王国から他国への転移は出来ない」
「はい。やはり人身売買のような組織がある可能性は低そうですね。良かったです」
「うん。そうだね。そんな事はない方がいいに決まっている。とすると『首』が関係しているかという可能性だ」
「それについては今メイソン様となぜかニールデン子息が調べています」
兄様が口を開いた。
「ニールデン様が?」
「うん。何だか気になるって言ったらメイソン卿がそれを聞いて、では一緒に調べてみませんかって。ロイスは実はそう言ったものをコツコツと調べているのが好きなんだ。魔力があるし頭の回転もいいのでシルヴァン殿下の側近になったけれど、出来れば宰相府の隅っこで書類の仕分けをしていたいと言っていたことがある」
「彼は中々面白い人材だよね」
父様が楽しそうに笑った。
「『首』の封印で一緒に地下通路に居たからか、何となく話をする機会が増えたみたいで、最近はダニーよりもメイソン卿と一緒にいるよ。本人は面白いって言っているから、まぁ、いいんじゃないかな。多分ダニーとは違うタイプだけれど、二人が宰相府に入ったら面白いだろうね。ああ、メイソン卿も入るのかな」
「本人は全くその気は無さそうだけれどね。ええっと、ああ、そうそう。『首』。これも今はまだ分からない。ハワード達が調べているのは『首』の禍の特性だ。今まで起きていた事は全て厄災の予兆と<呪い>の禍だと考えていいのか。他の『首』の禍もあるのではないか。予兆はどこまで予兆なのか。どこまでが<呪い>の特性なのか。起きている中で<死>や<絶望>の特性の禍が起きていなかったのか。場所の確定と共にそれを調べている」
ああ、それは僕も何となく気になっていたんだ。
線引きは難しいのかもしれないけれど全てが<呪い>と予兆で済ませていいわけではない。そんな気がしていた。
ハワード先生とニールデン様が何かを見つけて下さるといいな。そして僕も何かお手伝いが出来たらいいな。
「ありがとうございます。僕も何かお手伝いが出来ないか考えてみたいと思います。情報はまだ分からない事が多いようなので友人たちに伝えるのはもう少し待ちます」
「うん。それがいいかもしれないね。私も分かった事があったら伝えるよ」
「そうだね。ダリウスからの連絡がきたら、今度こそすぐに連絡をしよう」
「はい。よろしくお願いします」
僕はそれから何かの役に立つかもしれないとエリック君から聞いたソフィア嬢が行方不明になる前の状況を父様たちに伝えた。屋敷の、しかも自室での消息不明に父様達も難しい顔をしていた。
新たな事件はまだ分からない事が多いみたいだった。それでもどうか……と願う。
「無事で居て下さる事を願っています」
「ああ、そうだね。みんな無事で居てくれることを、そして出来る限り早く解決する事を私も祈っているよ」
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