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三章 進め進め

94 またまたコパン先生

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 プリンを食べた後は、収納の中で少なくなってきているものを【補充】したり、レベル上げのために金鉱石や銀鉱石から金や銀を【抽出】したりして、セーフティーゾーンで過ごした。

 本当は少し前に進みたい気持ちもあったんだけど、今日はそのままこの世界の国の話をする事にした。
 コパンもまだ全ての事は分かっていないみたいなんだけど、俺も知りたいって言ったし、女神から伝えられている情報をお話ししましょうってなったんだ。

 というわけでコパン先生再びだ。

「では大まかにですが、この世界の事と国の事をお話します。以前にもお話しましたが、世界の中心にあるのが女神様が管理をされている、今私たちがいる『深層の森』です。この森を中心にして、現在大小合わせて三十四の国があります」
「三十四…………」

 思っていたよりも多かった。俺がそう思ったのが伝わったようで、コパンはコクリと頷いてから再び話し出した。

「とりあえずは森の周囲にある十二国をお伝えします。アルデレース、エヴァント、グラハルド、ホーレスティン、ラグア二ーチェ、レストン、ウィルクラン。この七つが大きな国で、フェンデル、セヴォーロが中くらいの国、ガーディア、ポルセラ、リオスが小さめの国です。森からその他の国に行くためには、十二国のいずれかを通らなくてはいけません」

 あぁ~、コパンが少しづつ話していきますって言った意味が分かった気がする。
 でも聞きたいって言ったんだからちゃんと聞かなくては。 

「アラタ様、一度に覚えられなくても大丈夫です。世界の地図もありませんし、聞いただけでは分かりづらい事もありますから」

 うぅぅ、さすが俺の『お助け妖精』。ちゃんと分かっているね。

「では続けます。今私達が進んでいる方角は南側です。なので、北側に位置しているホーレスティン、エヴァント、ポルセラに行くのはちょっと難しいです」
「なるほど……」
「それからはっきりとは分かりませんが、東と西に行く道がそろそろ出てくるかもしれません。東に行くとセヴォーロ、グラハルド、ウィルクランに、西に行くとガーディア、フェンデル、アルデレースに続く道があると思います。またこのまま南に進むとラグアニーチェ、レストン、リオスへの道があるでしょう」
「………………」

 俺は途中からデイパックの中にあったノートを出して国名を方角に分けて書いた。

 北側にエヴァント、ポルセラ、ホーレスティン。
 南側にラグアニーチェ、レストン、リオス。
 東側にセヴォーロ、グラハルド、ウィルクラン。
 西側にガーディア、フェンデル、アルデレース。

 なんとなくの位置関係だけど分からないよりはマシだよね。
 でも気になる情報があった。道って……このどこまでも真っ直ぐな道でなく、分岐点があるのか。
 しかも道が出てくる?

「コパン。この先は道が分かれてくるのか?」
「多分。行き先によって道が出来ると仰っていたので」
「……なるほど」
「もちろん北に行く事も出来ますが、その場合は森を戻るのではなく、どこかの国の主都からポートに乗った方が早いです」
「え?」

 うん? どういう事だ?

「えっと、ですね……」

 少しだけ瞳をグルグルさせながらコパンの話は続く。
 それで分かった事は、この世界は地球のような丸い惑星ではないようで、この森と国々の周りは海、海の先は『果て』となっているらしい。
 もっともコパンに言わせると、『果て』は誰も見た事がないらしい。
 ようするに『果て』に続く海に浮かぶ大きな大陸。それが女神の世界のようだ。
 昔、アニメとか漫画で見た空中大陸とか浮遊大陸とか、そんな感じなのかもしれない。

 とにかく大きな大陸の中には、『深層の森』を中心にして三十四の国があって、そのうち森の周囲にあるのは十二国。
 単純に領土の大きさらしいが大国が七、中国が二、小国が三。
 残りの二十二国に行くためには、この十二国のどこかを通らなければならなくて、大陸を囲む海を見たければ一番近くても三つの国を越えなければいけない。


「国の中は基本は馬車移動です。でも、国同士の移動は『ポート』と呼ばれる空間魔法陣があって、身元がしっかりしていて、お金を払えばそれを使わせてもらえます。ただし、距離によって金額は異なるようです」
「お金か……」
「はい。ちなみにお金は大陸共通の通貨です」
「そうか。素材も色々集めているし、それを売ればある程度の金額にはなるかもしれないな」
「はい。そうですね。でもアラタ様。アラタ様は以前の世界でのお金を、この世界のお金に換算してインベントリに入っている筈ですが。えっと前にもちょっとだけ言ったと思うのですが……」

 そういえばそんな事を聞いたような気も……

「大丈夫です! 忘れていたなら今度は忘れないようにすればいいです! それにアラタ様が言ったように今は色々な素材もありますから、きっとどこかの国の街に行けば次の国へはポートで行かれますよ!」
「コパン……」
「色々なところを見て、どうしていきたいのかを一緒に決めましょうね! おまかせあれ~!!」

 コパン先生の優しい言葉に、俺は大きく頷いた。



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国の事が出てきましたよ~。
Xに国の画像をポストしてます<(_ _)>
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