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第一章 転生
24 今日の成果とタケノコパーティ
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道に出て前方に歩き出すとやがて昨日のような少し開けた場所が見つかって、今日はそこで休む事にした。
ここにきて三日。毎日少しずつ進んできたけれど、この先にこういう場所があるかは分からないから、泊まるのに良い場所はいくつかマッピングをしておけばいいのかもしれないなって思った。
とりあえず、テントを取得した魔法で立てて、焚火兼かまどもサクッと作る。
これはかなりの時間短縮だ。
「セットの中にバーベキュー用の網があったと思うからそこに載せて焼くのと、姫竹はポットラックの飯盒の中で茹でてみよう」
「ではこの小さなお鍋の方にお水を出しますね!」
コパンは楽しそうに飯盒の中に水を入れた。
そして……そこからは『美味しいキャンプ飯』におまかせだ! だって、小さくだけど書かれていたんだよ。タケノコの茹で方とか焼き方。だからこのレシピの通りに作りたいって思ったら光ったんだよね。ははははは。
調理をする手間も楽しむタイプだったらつまらないって思うかもしれないけれど、俺としてはむしろ「ありがとう!」だった。
あっという間に姫竹の皮が剥けて、気付いたら飯盒の中で煮えていて、更に出来たかなって思ったらキャンプ用のお皿に並んでいる。料理が出来ない人間からしたら夢のようだよ。まぁ、ただ焼いたり茹でたりが料理と呼べるのかっていうのは難しいところだけど……
「わわわわわ! アラタ様すごいです。土の棒みたいだったのに、薄い緑みたいな白みたいな色になりました!」
「うん。ちょっとラクしちゃったけど、こっちの大きいのはもう少しかかるから先にこっちを食べてみよう」
「はい!」
ちなみに大きな孟宗竹のタケノコは『美味しいキャンプ飯』の【アイテム】が使えなかった。載っていたのがタケノコのホイル焼きだったから。なので、こちらは『自給自足をはじめよう』を使ってみた。バーベキューの網に載せてそのまま焼くだけ。皮のまま焼きながら蒸し上げるらしい。外側は真っ黒になってしまうかもしれないけれど、中はそれなりに出来るらしい。一応こちらも本が光ったからイケるんじゃないかな。
俺たちはタケノコを待ちながら、茹でたての姫竹をつまんだ。
「おいしいです!」
うん。これは確かに美味しいな。えぐみもないしほのかに甘さもあって、何もつけなくてもいい感じ。
「これはいいな。明日もう少し採ってこよう」
「そうですね。良い場所を見つけました」
ニコニコと上機嫌で姫竹を食べるコパンを見て、やっぱりお腹いっぱい食べられるって言うのは大事な事なんだなって改めて思ったよ。
昨日はサプライズで母さんの手料理を食べられたけれど、果物中心の生活を長く続けるのは難しいからね。こうしてイネ科のタケノコや(そう、タケノコはイネ科なんだよ。俺も読んでびっくりした)、イモ類が見つかったのはやっぱり大きな事だな。あとはやっぱり、タンパク質だよね。
そんな事を考えながら、俺はスマホを取り出して、スキルを確かめた。
すると驚くことに色々な項目が変化をしていた。
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谷河内 新(ヤゴウチアラタ) 十五歳 転生者
総合Lv2
職業 無職
魔法 Lv2
生活魔法 『クリーン』取得
生存能力 5
称号 芋掘り名人 タケノコ採り名人
特殊スキル
サバイバル Lv2 自給自足 Lv2
キャンプ Lv2 鑑定 Lv3 空間収納(インベントリ付き)
【特殊アイテム】 Lv2
『初めてのキャンプ。ソロもファミリーもこれでおまかせ!』
*P42 テントの張り方取得
『サバイバル読本 これであなたも生き残る』
*P102 食べられる植物と実、広範囲鑑定取得
*P48 焚火の仕組みと作り方、焚火作成取得
『自給自足をはじめよう』
*P104 調理方法(煮る、焼く)取得
*P124~126 素材についての基本知識取得
『美味しいキャンプ飯』
*P73 山菜レシピ (焼く・茹でる)取得
*P74 バーベキューを楽しむ(焼く)取得
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「なんだこりゃ……あ、生存能力が5になっている。じゃなくて、この称号ってなんだよ!アイテムはこのままページの表記がどんどん増えていくのかな……」
なんだかすごい事になりそうだ。
だけどこれを見て分かるように違う本に同じような内容が載っている事があるんだ。キャンプの方は市販のテントを紹介している感じだけど、サバイバルの方はテントがない場合のテントのようなものの設営方法あったり、今回のタケノコのように茹でたり焼いたりするものは似ている情報が載っていた。まぁ少しずつ違うところもあるんだけどさ。
【アイテム】の発動には本がいる。どの本にどんな知識が載っているのか。少しずつ調べていかないとな……
「アラタ様! 大きなタケノコがお皿の上に移動して半分に割れました!」
出来上がりまでナビゲーション。本当に至れり尽くせりだなと思いながら、キラキラとした目で焼きあがった半割れのタケノコを見るコパンを見て、俺も幸せな気持ちになった。
「おいしいです~~~~~~!!!!」
「うん、うまい!」
採れたてで、焼きたてのタケノコは絶品で、また姫竹とは違う味わいがあって、俺とコパンは初めての味を堪能した。
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私も食べたい……(๑・﹃ ・๑)ジュルリ
ここにきて三日。毎日少しずつ進んできたけれど、この先にこういう場所があるかは分からないから、泊まるのに良い場所はいくつかマッピングをしておけばいいのかもしれないなって思った。
とりあえず、テントを取得した魔法で立てて、焚火兼かまどもサクッと作る。
これはかなりの時間短縮だ。
「セットの中にバーベキュー用の網があったと思うからそこに載せて焼くのと、姫竹はポットラックの飯盒の中で茹でてみよう」
「ではこの小さなお鍋の方にお水を出しますね!」
コパンは楽しそうに飯盒の中に水を入れた。
そして……そこからは『美味しいキャンプ飯』におまかせだ! だって、小さくだけど書かれていたんだよ。タケノコの茹で方とか焼き方。だからこのレシピの通りに作りたいって思ったら光ったんだよね。ははははは。
調理をする手間も楽しむタイプだったらつまらないって思うかもしれないけれど、俺としてはむしろ「ありがとう!」だった。
あっという間に姫竹の皮が剥けて、気付いたら飯盒の中で煮えていて、更に出来たかなって思ったらキャンプ用のお皿に並んでいる。料理が出来ない人間からしたら夢のようだよ。まぁ、ただ焼いたり茹でたりが料理と呼べるのかっていうのは難しいところだけど……
「わわわわわ! アラタ様すごいです。土の棒みたいだったのに、薄い緑みたいな白みたいな色になりました!」
「うん。ちょっとラクしちゃったけど、こっちの大きいのはもう少しかかるから先にこっちを食べてみよう」
「はい!」
ちなみに大きな孟宗竹のタケノコは『美味しいキャンプ飯』の【アイテム】が使えなかった。載っていたのがタケノコのホイル焼きだったから。なので、こちらは『自給自足をはじめよう』を使ってみた。バーベキューの網に載せてそのまま焼くだけ。皮のまま焼きながら蒸し上げるらしい。外側は真っ黒になってしまうかもしれないけれど、中はそれなりに出来るらしい。一応こちらも本が光ったからイケるんじゃないかな。
俺たちはタケノコを待ちながら、茹でたての姫竹をつまんだ。
「おいしいです!」
うん。これは確かに美味しいな。えぐみもないしほのかに甘さもあって、何もつけなくてもいい感じ。
「これはいいな。明日もう少し採ってこよう」
「そうですね。良い場所を見つけました」
ニコニコと上機嫌で姫竹を食べるコパンを見て、やっぱりお腹いっぱい食べられるって言うのは大事な事なんだなって改めて思ったよ。
昨日はサプライズで母さんの手料理を食べられたけれど、果物中心の生活を長く続けるのは難しいからね。こうしてイネ科のタケノコや(そう、タケノコはイネ科なんだよ。俺も読んでびっくりした)、イモ類が見つかったのはやっぱり大きな事だな。あとはやっぱり、タンパク質だよね。
そんな事を考えながら、俺はスマホを取り出して、スキルを確かめた。
すると驚くことに色々な項目が変化をしていた。
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谷河内 新(ヤゴウチアラタ) 十五歳 転生者
総合Lv2
職業 無職
魔法 Lv2
生活魔法 『クリーン』取得
生存能力 5
称号 芋掘り名人 タケノコ採り名人
特殊スキル
サバイバル Lv2 自給自足 Lv2
キャンプ Lv2 鑑定 Lv3 空間収納(インベントリ付き)
【特殊アイテム】 Lv2
『初めてのキャンプ。ソロもファミリーもこれでおまかせ!』
*P42 テントの張り方取得
『サバイバル読本 これであなたも生き残る』
*P102 食べられる植物と実、広範囲鑑定取得
*P48 焚火の仕組みと作り方、焚火作成取得
『自給自足をはじめよう』
*P104 調理方法(煮る、焼く)取得
*P124~126 素材についての基本知識取得
『美味しいキャンプ飯』
*P73 山菜レシピ (焼く・茹でる)取得
*P74 バーベキューを楽しむ(焼く)取得
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「なんだこりゃ……あ、生存能力が5になっている。じゃなくて、この称号ってなんだよ!アイテムはこのままページの表記がどんどん増えていくのかな……」
なんだかすごい事になりそうだ。
だけどこれを見て分かるように違う本に同じような内容が載っている事があるんだ。キャンプの方は市販のテントを紹介している感じだけど、サバイバルの方はテントがない場合のテントのようなものの設営方法あったり、今回のタケノコのように茹でたり焼いたりするものは似ている情報が載っていた。まぁ少しずつ違うところもあるんだけどさ。
【アイテム】の発動には本がいる。どの本にどんな知識が載っているのか。少しずつ調べていかないとな……
「アラタ様! 大きなタケノコがお皿の上に移動して半分に割れました!」
出来上がりまでナビゲーション。本当に至れり尽くせりだなと思いながら、キラキラとした目で焼きあがった半割れのタケノコを見るコパンを見て、俺も幸せな気持ちになった。
「おいしいです~~~~~~!!!!」
「うん、うまい!」
採れたてで、焼きたてのタケノコは絶品で、また姫竹とは違う味わいがあって、俺とコパンは初めての味を堪能した。
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私も食べたい……(๑・﹃ ・๑)ジュルリ
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