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番外編
3.
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運命の神様が帰った後、私は落とし穴を掘りまくった。
ドガァァァンッという音がして玄関先に新たな大穴が出現する。
「お前……どんだけ掘るんだよ」
「え? 玄関先からは入れないぐらいかな」
呆れたような顔をして、落とし穴製造機となった私に近づいてきた。
「あのな、俺魔王って言っただろ?」
言ったねえ。
「俺はあんな奴が来れないように結界を張ることもできるんだぞ?」
つーか、もうすでに張ってるし。気まずそうな顔をしながらバラすハルク。
「あ、そうなの? でもね、私は今ストレス発散もしているんだ」
だってさあ。誰だって見ず知らずの、トラウマになりかけた人物に似た奴に「君は僕の伴侶だから」なんて言われたら絶叫ものでしょう?
思い出したらまた腹が立ってきた私はますます穴を深く掘り進めた。隣のハルクはすでに説得を諦めたらしく、私の頭をいつものように撫でていた。
「ハルクの手、大きいねぇ」
「あ"? 当たり前だろ」
ふいっと横を向いたハルクの耳は赤くなっていました! ちゃーんと見たもんね!
さて、この後イチャイチャが始まったのは言うまでもないんだけど……そこは割愛させていただくね。
だって、恥ずかしいから!
○○○
【天界】
「はぁ、酷い目にあったよ」
展開に戻った運命の神はため息を吐きながら主神へ報告に向かう。
ギリシャ神話に出てくるような豪華な装飾の施された神殿。そこには、見目麗しい神々が楽しそうに精霊と戯れている。
それを横目で見ながら運命の神は今日会った聖女について思い返していた。
流石は元慈愛の女神と言ったところか……人間に堕ちても美しさは変わっていなかった。僕の伴侶に相応しい。
足を止めた運命の神はギリっと形の良い唇を噛み締める。聖女と仲睦まじい様子を見せた魔王に怒りが湧いてくる。
「あそこは魔王如きが立てる場所ではない。主神様にお願いしてやっと僕のモノとなるはずだったのに……また邪魔をするかハルクよ」
怒りで漏れ出た魔力が金色のオーラとなり運命の神様を包む。
「魔王に堕としてもハルクを選ぶというのか? そうはさせないよ」
ニヤリと怪しく微笑む運命の神に、運命の神に纏わりついていた精霊達が怯えて逃げていく。
「ああ、いけない。きちんと魔力を制御しなくちゃ」
絶対に逃さないよルリアーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【イチャイチャの結末】
「もーむり! やだぁ‼︎」
「まだ足りねぇよ」
「ひっ……っ! んんぅ⁉︎」
ベットの上で降参を申し出た私を却下して再び組み敷くハルク。
ハルクは絶倫だ。それは分かる。今も私の上から退いてくれない。だけどね、始まったのは太陽が出ている時なんだ。なのに、もうお月様が出ている。
やっとハルクの猛攻が収まったのは朝日が登る直前でした。
「あぁ、もうこんな時間か……」
髪をかきあげながら私からやっと離れてくれた。
腹筋が6つにわれており、細マッチョなハルクは疲れた様子を見せていない。
一方の私は死にかけだった。無理って言ったのにヤッてくるんだもん‼︎
スッキリした顔のハルクに、何故か怒りが湧いてくる。怒りでワナワナと震えながら私はハルクに判決を言い渡した。
「ハルク……」
「ん? なんだ?」
「今から1週間、お触りなし‼︎」
「はぁ⁉︎」
この後、ハルクが謝ってきたので私は5日に縮めてあげた。
ドガァァァンッという音がして玄関先に新たな大穴が出現する。
「お前……どんだけ掘るんだよ」
「え? 玄関先からは入れないぐらいかな」
呆れたような顔をして、落とし穴製造機となった私に近づいてきた。
「あのな、俺魔王って言っただろ?」
言ったねえ。
「俺はあんな奴が来れないように結界を張ることもできるんだぞ?」
つーか、もうすでに張ってるし。気まずそうな顔をしながらバラすハルク。
「あ、そうなの? でもね、私は今ストレス発散もしているんだ」
だってさあ。誰だって見ず知らずの、トラウマになりかけた人物に似た奴に「君は僕の伴侶だから」なんて言われたら絶叫ものでしょう?
思い出したらまた腹が立ってきた私はますます穴を深く掘り進めた。隣のハルクはすでに説得を諦めたらしく、私の頭をいつものように撫でていた。
「ハルクの手、大きいねぇ」
「あ"? 当たり前だろ」
ふいっと横を向いたハルクの耳は赤くなっていました! ちゃーんと見たもんね!
さて、この後イチャイチャが始まったのは言うまでもないんだけど……そこは割愛させていただくね。
だって、恥ずかしいから!
○○○
【天界】
「はぁ、酷い目にあったよ」
展開に戻った運命の神はため息を吐きながら主神へ報告に向かう。
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それを横目で見ながら運命の神は今日会った聖女について思い返していた。
流石は元慈愛の女神と言ったところか……人間に堕ちても美しさは変わっていなかった。僕の伴侶に相応しい。
足を止めた運命の神はギリっと形の良い唇を噛み締める。聖女と仲睦まじい様子を見せた魔王に怒りが湧いてくる。
「あそこは魔王如きが立てる場所ではない。主神様にお願いしてやっと僕のモノとなるはずだったのに……また邪魔をするかハルクよ」
怒りで漏れ出た魔力が金色のオーラとなり運命の神様を包む。
「魔王に堕としてもハルクを選ぶというのか? そうはさせないよ」
ニヤリと怪しく微笑む運命の神に、運命の神に纏わりついていた精霊達が怯えて逃げていく。
「ああ、いけない。きちんと魔力を制御しなくちゃ」
絶対に逃さないよルリアーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【イチャイチャの結末】
「もーむり! やだぁ‼︎」
「まだ足りねぇよ」
「ひっ……っ! んんぅ⁉︎」
ベットの上で降参を申し出た私を却下して再び組み敷くハルク。
ハルクは絶倫だ。それは分かる。今も私の上から退いてくれない。だけどね、始まったのは太陽が出ている時なんだ。なのに、もうお月様が出ている。
やっとハルクの猛攻が収まったのは朝日が登る直前でした。
「あぁ、もうこんな時間か……」
髪をかきあげながら私からやっと離れてくれた。
腹筋が6つにわれており、細マッチョなハルクは疲れた様子を見せていない。
一方の私は死にかけだった。無理って言ったのにヤッてくるんだもん‼︎
スッキリした顔のハルクに、何故か怒りが湧いてくる。怒りでワナワナと震えながら私はハルクに判決を言い渡した。
「ハルク……」
「ん? なんだ?」
「今から1週間、お触りなし‼︎」
「はぁ⁉︎」
この後、ハルクが謝ってきたので私は5日に縮めてあげた。
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