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2.明かされる真実
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魔力を持つものは総じて魔石を保有している。魔石はさまざまな用途で使用できる為、国としてはお宝のなる木なのだ。
聖の字がつく私も魔石を持っているわけだけど……大聖女の魔石は普通とは違うのよね。
確か種類は聖蒼磁石。
例えば、聖結界を1年維持しようとする。普通の魔石なら1,000個ほど必要なのだ。しかし、聖女の持つ聖白磁石は一個で約50年は持つ。
大聖女である私の聖蒼磁石なら約500年ほど。もう、桁が違う。
「浄化」
再度森へ潜った私はゴブリンの縄張りに入ってしまった。奇声を上げて迫り来るゴブリン。
辛うじてクリーンで食い留めているが、それも時間の無駄だった。
「まさか眷属化にクーリングタイムがあるとは思わないじゃない‼︎」
そう、初めは眷属化をすれば楽勝だと侮っていた。しかし、使用しようとして聞こえて来たのは【一定の使用量を超えました。使用時間まで後5分】と言う無機質な音声だけだった。
「ぎゃぎゃぎゃぎゃ‼︎」
「キキキ!」
「キャキャアキャ‼︎」
「ひぃぃぃぃ! 確かにここにくる前に何人か眷属化したけどさ、そんなの知るわけないじゃん!」
これがよく前世で母親が言っていた、"きちんと説明書を読みましょう"と言うことか⁉︎ ちなみに眷属化した子達はマーサの元へ送り届けた。だから正確に言えば3回目の魔の森潜りなのである。
「ギャァグルァァァ!」
「へぇ? うそぉ」
ゴブリンとは別の魔物の声が加わった。いや、魔物ではない魔獣である。
「これは……仲間を増やそうと思っていたけど、無理そうだね。戦闘にしても魔獣はキツイ……」
と、言うわけで!
ぐるんと迫り来るゴブリン達に向き直る。
一か八かの賭けにでる! 女は度胸‼︎
「お! 見えた。君の名前はギアだ! ゴブリンさん達の名前は左からアリ、オリ、ハベリ、イマソカリ、クル、クレ、ケヨ……はい、聖天使化‼︎」
「キャキャ? ギャァ⁉︎」
「キキキ? アギ⁉︎」
咄嗟に出て来た古典。許しておくれ、高校生時代に散々覚えさせられた記憶があるんだ。
ダサい名前をつけてしまった事に謝りながらそっと目を開けてみる。
「「「「「リン様‼︎」」」」」
傾国の美男美女がそこに居た。
【クーリングタイムオフ。経験値がはいります。聖天使化系統のスキルが進化します。それに伴い、個体名リンがレベルアップします。大聖女→魔聖亜族/聖天使化→聖上級使徒化】
おうふ。情報多寡で私死にそう。
「リン様、我々を生来の姿に戻していただきありがとうございます」
傾国の美男美女の中から代表して現れたのは私がギアと名付けた元魔獣だった。
「へ? どゆこと?」
「ああ、そうですね。ではこちらの姿ならばどうでしょうか?」
あれ~? ギアがなんかモフモフの大型犬になってる。
「私は元妖魔狼獣でした。今は貴方様のお陰で聖天獣族に進化しましたが……」
「……ドユコト?」
そこから語ってくれたのは、ギアの凄絶な過去であった。細かい所を省けば主に重要な情報は4つ。
1つ,この世界にはエルフや獣人など様々な亜人族や種族がいた。
2つ,この世界には魔法を発現させる媒体である魔素は無く、ある日突然発生した。
3つ,昔この世界には神族がおり、魔素から生物を守っていた。聖女は神族が魔素に馴染めるようにと改造した分身としてらしい。
4つ,人類が神族を滅ぼし、神族の力を奪った。コレが今の聖結界だそうだ。
「元々我々もこの森に住むオオカミの獣人でしたが、迫り来る魔素には耐えきれずこのザマです」
「つまり、ここにいる魔物や魔獣は全部元獣人か亜人? 私は神族の分身⁇」
「はい。聖女というのは神族の退化バージョンです。貴方は先祖返りを起こしたようですね」
シュルリと人の姿に戻ったギア。私は混乱していた。
人間が神族を殺した?
魔素が扱えるのは異常⁇
「ああ、聖女様の役目は私達が魔素に馴染めるようにする事です。少し違いますが、ちょうど貴方様が私達にやってのけた事ですね」
元々地上の生物は神族のが生み出した眷属から分化して行きましたから。そう言って微笑むギア。私はそんなに簡単に突きつけられた真実を飲み込めなかった。
「ま、待って! ねぇ、人族はなんで守ってくれるはずの神族を殺したの⁉︎」
「……それは、私達にも分かりません。突如攻め込んだ当時人類最強と呼ばれた勇者によって神族は滅びたと記憶しております」
人類最強といえば、私が知っているのは当時男爵だった、ルイ・エルキネス。世界に蔓延っていた魔王を倒したと人族の中で讃えられている。そして、ルイが広めたのが聖結界の設置方法であった。でも、それが違ったら?
「アハ、ソうなンだ。分かっタ」
ジワリと心の中に影がさす。マーサや私の時と言い、どうやら貴族には屑が多いようだ。
「リン様! 魔素に飲まれかけております。お気をつけください」
「うん? そう。でも私は人族が許せないなぁ。何故か心がザワザワするの」
「それは……」
おかしいよね? 私もそう思う。多分、私は人族とは全く違う種族だったのだろう。でなければこんなに人族を憎まないし、進化などしない。
「ま、いーや。皆んなはどーする? 私のところにくる?」
パッと気持ちを切り替えて私はギアとその後ろの天使達に声をかけた。
「「「「「「「「はい!」」」」」」」」
元気な返事が返ってくる。
うむ、よろしい。コクンと大きく頷く。
私はまたもやマーサの元へ戻ったのだった。
ちなみに、ギア以外のゴブリン達は皆んな森聖霊になっていた。
グルとは使ったスキルが違うのでまぁそうなのだろうと納得した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【大聖女がいなくなった後(ガレア王国)】
「つ、追跡が魔の森で途絶えました‼︎」
「なんだと⁉︎」
ドタドタと騒々しい足音で王の間に入って来たのはユリアの場所を探らせていた者達。
「どういう事だ! まさか死んだのか⁉︎」
「わ、分かりません……」
(聖教会にはすでに聖女が現れたとお告げが入ったらしい。名指しで国まで表記されたと報告を受けておる。まずいぞ。封印が解けた今、どうやって切り抜けるっ⁉︎)
お告げは絶対である。もしいなければ、国が隠したと判断されてしまう可能性もある。それではまずい。そう考えた国王は、代行策を立てた。
「代わりを用意しろ」
「はい? 今なんと……?」
「確か、聖女を逃した家には代々聖女の血が流れておるのだろう? あの家には従姉妹がいたはずだ。アレを聖女に仕立てあげろ。確か侯爵家の次男と恋仲だったな……それを利用して聖女は子を孕んで力を失った事にすれば良い」
そうだ、前の聖女も子を孕んだ瞬間力を無くした。ならば、この言い訳時間稼ぎになる! 後は、聖結界をどう持たすかだ。いきなり大量の魔石を仕入れるのは怪しまれる……
「もって後10年……もし聖女が死んでおれば新たな聖女が生まれるはずだ。ソレが育つまでどう魔石を入手する⁉︎」
「あの、聖女は死んだのですよね。ならば反応が途絶えた場所に死骸があるのでは? 魔石は消えませんから危険を侵せばできないことはないでしょう?」
唸っていた王に、そっと側近がアイデアを口にする。
「つまり、大国に悟られぬよう聖女の魔石を回収しようということか」
「はい……」
(バレたら一貫の終わり。だが……聖結界が無くなってしまえば我が国は即座に魔物に蹂躙されるだろう)
そこまで考えた王は決断する。
「魔の森に真影部隊を派遣しろ」
「はっ!」
それは、この国最強暗部が動く合図であった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ずっとユリアの出て行った国の名前を出していませんでしたm(_ _)m
改めて表記させていただきます。
ユリアにざまあされる国は
[ガレア王国]
魔の森の中東部に位置する小国です。
聖の字がつく私も魔石を持っているわけだけど……大聖女の魔石は普通とは違うのよね。
確か種類は聖蒼磁石。
例えば、聖結界を1年維持しようとする。普通の魔石なら1,000個ほど必要なのだ。しかし、聖女の持つ聖白磁石は一個で約50年は持つ。
大聖女である私の聖蒼磁石なら約500年ほど。もう、桁が違う。
「浄化」
再度森へ潜った私はゴブリンの縄張りに入ってしまった。奇声を上げて迫り来るゴブリン。
辛うじてクリーンで食い留めているが、それも時間の無駄だった。
「まさか眷属化にクーリングタイムがあるとは思わないじゃない‼︎」
そう、初めは眷属化をすれば楽勝だと侮っていた。しかし、使用しようとして聞こえて来たのは【一定の使用量を超えました。使用時間まで後5分】と言う無機質な音声だけだった。
「ぎゃぎゃぎゃぎゃ‼︎」
「キキキ!」
「キャキャアキャ‼︎」
「ひぃぃぃぃ! 確かにここにくる前に何人か眷属化したけどさ、そんなの知るわけないじゃん!」
これがよく前世で母親が言っていた、"きちんと説明書を読みましょう"と言うことか⁉︎ ちなみに眷属化した子達はマーサの元へ送り届けた。だから正確に言えば3回目の魔の森潜りなのである。
「ギャァグルァァァ!」
「へぇ? うそぉ」
ゴブリンとは別の魔物の声が加わった。いや、魔物ではない魔獣である。
「これは……仲間を増やそうと思っていたけど、無理そうだね。戦闘にしても魔獣はキツイ……」
と、言うわけで!
ぐるんと迫り来るゴブリン達に向き直る。
一か八かの賭けにでる! 女は度胸‼︎
「お! 見えた。君の名前はギアだ! ゴブリンさん達の名前は左からアリ、オリ、ハベリ、イマソカリ、クル、クレ、ケヨ……はい、聖天使化‼︎」
「キャキャ? ギャァ⁉︎」
「キキキ? アギ⁉︎」
咄嗟に出て来た古典。許しておくれ、高校生時代に散々覚えさせられた記憶があるんだ。
ダサい名前をつけてしまった事に謝りながらそっと目を開けてみる。
「「「「「リン様‼︎」」」」」
傾国の美男美女がそこに居た。
【クーリングタイムオフ。経験値がはいります。聖天使化系統のスキルが進化します。それに伴い、個体名リンがレベルアップします。大聖女→魔聖亜族/聖天使化→聖上級使徒化】
おうふ。情報多寡で私死にそう。
「リン様、我々を生来の姿に戻していただきありがとうございます」
傾国の美男美女の中から代表して現れたのは私がギアと名付けた元魔獣だった。
「へ? どゆこと?」
「ああ、そうですね。ではこちらの姿ならばどうでしょうか?」
あれ~? ギアがなんかモフモフの大型犬になってる。
「私は元妖魔狼獣でした。今は貴方様のお陰で聖天獣族に進化しましたが……」
「……ドユコト?」
そこから語ってくれたのは、ギアの凄絶な過去であった。細かい所を省けば主に重要な情報は4つ。
1つ,この世界にはエルフや獣人など様々な亜人族や種族がいた。
2つ,この世界には魔法を発現させる媒体である魔素は無く、ある日突然発生した。
3つ,昔この世界には神族がおり、魔素から生物を守っていた。聖女は神族が魔素に馴染めるようにと改造した分身としてらしい。
4つ,人類が神族を滅ぼし、神族の力を奪った。コレが今の聖結界だそうだ。
「元々我々もこの森に住むオオカミの獣人でしたが、迫り来る魔素には耐えきれずこのザマです」
「つまり、ここにいる魔物や魔獣は全部元獣人か亜人? 私は神族の分身⁇」
「はい。聖女というのは神族の退化バージョンです。貴方は先祖返りを起こしたようですね」
シュルリと人の姿に戻ったギア。私は混乱していた。
人間が神族を殺した?
魔素が扱えるのは異常⁇
「ああ、聖女様の役目は私達が魔素に馴染めるようにする事です。少し違いますが、ちょうど貴方様が私達にやってのけた事ですね」
元々地上の生物は神族のが生み出した眷属から分化して行きましたから。そう言って微笑むギア。私はそんなに簡単に突きつけられた真実を飲み込めなかった。
「ま、待って! ねぇ、人族はなんで守ってくれるはずの神族を殺したの⁉︎」
「……それは、私達にも分かりません。突如攻め込んだ当時人類最強と呼ばれた勇者によって神族は滅びたと記憶しております」
人類最強といえば、私が知っているのは当時男爵だった、ルイ・エルキネス。世界に蔓延っていた魔王を倒したと人族の中で讃えられている。そして、ルイが広めたのが聖結界の設置方法であった。でも、それが違ったら?
「アハ、ソうなンだ。分かっタ」
ジワリと心の中に影がさす。マーサや私の時と言い、どうやら貴族には屑が多いようだ。
「リン様! 魔素に飲まれかけております。お気をつけください」
「うん? そう。でも私は人族が許せないなぁ。何故か心がザワザワするの」
「それは……」
おかしいよね? 私もそう思う。多分、私は人族とは全く違う種族だったのだろう。でなければこんなに人族を憎まないし、進化などしない。
「ま、いーや。皆んなはどーする? 私のところにくる?」
パッと気持ちを切り替えて私はギアとその後ろの天使達に声をかけた。
「「「「「「「「はい!」」」」」」」」
元気な返事が返ってくる。
うむ、よろしい。コクンと大きく頷く。
私はまたもやマーサの元へ戻ったのだった。
ちなみに、ギア以外のゴブリン達は皆んな森聖霊になっていた。
グルとは使ったスキルが違うのでまぁそうなのだろうと納得した。
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【大聖女がいなくなった後(ガレア王国)】
「つ、追跡が魔の森で途絶えました‼︎」
「なんだと⁉︎」
ドタドタと騒々しい足音で王の間に入って来たのはユリアの場所を探らせていた者達。
「どういう事だ! まさか死んだのか⁉︎」
「わ、分かりません……」
(聖教会にはすでに聖女が現れたとお告げが入ったらしい。名指しで国まで表記されたと報告を受けておる。まずいぞ。封印が解けた今、どうやって切り抜けるっ⁉︎)
お告げは絶対である。もしいなければ、国が隠したと判断されてしまう可能性もある。それではまずい。そう考えた国王は、代行策を立てた。
「代わりを用意しろ」
「はい? 今なんと……?」
「確か、聖女を逃した家には代々聖女の血が流れておるのだろう? あの家には従姉妹がいたはずだ。アレを聖女に仕立てあげろ。確か侯爵家の次男と恋仲だったな……それを利用して聖女は子を孕んで力を失った事にすれば良い」
そうだ、前の聖女も子を孕んだ瞬間力を無くした。ならば、この言い訳時間稼ぎになる! 後は、聖結界をどう持たすかだ。いきなり大量の魔石を仕入れるのは怪しまれる……
「もって後10年……もし聖女が死んでおれば新たな聖女が生まれるはずだ。ソレが育つまでどう魔石を入手する⁉︎」
「あの、聖女は死んだのですよね。ならば反応が途絶えた場所に死骸があるのでは? 魔石は消えませんから危険を侵せばできないことはないでしょう?」
唸っていた王に、そっと側近がアイデアを口にする。
「つまり、大国に悟られぬよう聖女の魔石を回収しようということか」
「はい……」
(バレたら一貫の終わり。だが……聖結界が無くなってしまえば我が国は即座に魔物に蹂躙されるだろう)
そこまで考えた王は決断する。
「魔の森に真影部隊を派遣しろ」
「はっ!」
それは、この国最強暗部が動く合図であった。
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ずっとユリアの出て行った国の名前を出していませんでしたm(_ _)m
改めて表記させていただきます。
ユリアにざまあされる国は
[ガレア王国]
魔の森の中東部に位置する小国です。
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