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キャンプ
キャンプ場を散策してみた
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コテージの中に入ると、外観の美しさを裏切らず床も壁も新品のようにピカピカで、木の香りも漂う素敵な空間だった。これは絶対、銀河一枚以上の価値があるね! たぶん絶対‼︎
寝室にはフカフカのベッドがあったし、なんと浴室は壁から床まで檜に包まれた総檜張りのお風呂だった。まあ、そもそも私は檜風呂なんか入った記憶もないから、もしかしたらヒノキによく似た全く違う木材という可能性もあるんだろうけどね。というか広さ的には5~6人でも余裕で生活できそうな空間なのにこれを一人で借り切ってしまっていることを考えるともしかしたら私、ものすごい贅沢なことをしてしまっているんじゃなかろうか。
これは、近いうちにお金の価値とか経済の感覚とかを身につける必要があるのかもしれない……。
「まあ、そのうちでいっか」
そんなことよりも今は、明るいうちに外を歩いて挨拶回りをすることにしよう。もしかしたら私の記憶に関する情報や魔導学院についての噂とかも聞けるかもしれないし。
ガチャリ。
「よし、鍵閉めオッケー! それじゃあお馬さん、私は少しこの辺りを歩いてくるね!」
『お主よ、暗くなる前には戻るのだぞ!』
「わかってるって。私だって子供じゃないんだから‼︎」
なんかだんだんお馬さんが過保護なお母さん見たいな感じになってきた。たしかに私はまだ女子高生だけど、この世界では15歳で成人するらしいからそのルールに従えば私も立派な大人のはず……なんだけど。
まあでもいくら成人してるとはいえ、少なくとも20歳まではお酒を飲むつもりもないし、タバコなんて一生吸わないつもりなんだけどね。そういう意味ではまだ「酒とタバコの味も知らないクソガキが!」みたいな感じなのかな?
まあ、他人の心(他馬の心?)なんて考えても読み取れるわけじゃないし、お馬さんも私のことを窮屈に命令してくるわけじゃないから別にいっか。
そんな感じでコテージを飛び出した私は早速、商人さんたちがたむろしていた大きな広場に向かうことにした。たぶんあそこは人が増えてきたらテントが乱立することになるんだろうけど、どうだろ。そろそろ新しくきた人が増えてたりするのかな?
もしかしたらテントを立てるところを間近で観察できるかもしれない。そしたら自分で立てるときにも役に立つはず。そう思ってウキウキと小走りで広間に向かったけど、残念! まだ広間は閑散とした状況だったみたい。しょうがないからのんびり……って感じじゃないけど読書に奮闘している感じの商人さんに声をかけてみようかな。他の人はうつらうつらとしてて起こすのもなんか申し訳ないし……。
「こんにちは、商人さん。こんな昼間からお勉強ですか?」
「……? あんだぁ? ってあんたはさっき『上』の建物を予約してったクソガキじゃねえか。俺になんかようか?」
「いえ、特に用事があったわけじゃないんですが……」
ヤバイ、なんか虎の尾を踏んだ感じ⁉︎ なんかご機嫌とること言わないと……あ、そうだ。
「えっと、龍と魔導師の争いの歴史……ですか? 難しそうな本を読んでるんですね! すごいです、尊敬します!」
「んだと、てめえやっぱり俺のことを馬鹿にして……あんたまさか、この本を読めるのか⁉︎」
「え、そりゃ読めますけど……?」
一瞬「やばっ、少し媚を売りすぎたかな?」って思ったけど、どうやら他のところに食いついてくれたみたいで助かったみたい。でも、面倒くさそうな人だしできれば早々に立ち去りたいところかな……。
こういうときに限ってなかなか解放されないのがお約束なのは知ってるけどさ。
寝室にはフカフカのベッドがあったし、なんと浴室は壁から床まで檜に包まれた総檜張りのお風呂だった。まあ、そもそも私は檜風呂なんか入った記憶もないから、もしかしたらヒノキによく似た全く違う木材という可能性もあるんだろうけどね。というか広さ的には5~6人でも余裕で生活できそうな空間なのにこれを一人で借り切ってしまっていることを考えるともしかしたら私、ものすごい贅沢なことをしてしまっているんじゃなかろうか。
これは、近いうちにお金の価値とか経済の感覚とかを身につける必要があるのかもしれない……。
「まあ、そのうちでいっか」
そんなことよりも今は、明るいうちに外を歩いて挨拶回りをすることにしよう。もしかしたら私の記憶に関する情報や魔導学院についての噂とかも聞けるかもしれないし。
ガチャリ。
「よし、鍵閉めオッケー! それじゃあお馬さん、私は少しこの辺りを歩いてくるね!」
『お主よ、暗くなる前には戻るのだぞ!』
「わかってるって。私だって子供じゃないんだから‼︎」
なんかだんだんお馬さんが過保護なお母さん見たいな感じになってきた。たしかに私はまだ女子高生だけど、この世界では15歳で成人するらしいからそのルールに従えば私も立派な大人のはず……なんだけど。
まあでもいくら成人してるとはいえ、少なくとも20歳まではお酒を飲むつもりもないし、タバコなんて一生吸わないつもりなんだけどね。そういう意味ではまだ「酒とタバコの味も知らないクソガキが!」みたいな感じなのかな?
まあ、他人の心(他馬の心?)なんて考えても読み取れるわけじゃないし、お馬さんも私のことを窮屈に命令してくるわけじゃないから別にいっか。
そんな感じでコテージを飛び出した私は早速、商人さんたちがたむろしていた大きな広場に向かうことにした。たぶんあそこは人が増えてきたらテントが乱立することになるんだろうけど、どうだろ。そろそろ新しくきた人が増えてたりするのかな?
もしかしたらテントを立てるところを間近で観察できるかもしれない。そしたら自分で立てるときにも役に立つはず。そう思ってウキウキと小走りで広間に向かったけど、残念! まだ広間は閑散とした状況だったみたい。しょうがないからのんびり……って感じじゃないけど読書に奮闘している感じの商人さんに声をかけてみようかな。他の人はうつらうつらとしてて起こすのもなんか申し訳ないし……。
「こんにちは、商人さん。こんな昼間からお勉強ですか?」
「……? あんだぁ? ってあんたはさっき『上』の建物を予約してったクソガキじゃねえか。俺になんかようか?」
「いえ、特に用事があったわけじゃないんですが……」
ヤバイ、なんか虎の尾を踏んだ感じ⁉︎ なんかご機嫌とること言わないと……あ、そうだ。
「えっと、龍と魔導師の争いの歴史……ですか? 難しそうな本を読んでるんですね! すごいです、尊敬します!」
「んだと、てめえやっぱり俺のことを馬鹿にして……あんたまさか、この本を読めるのか⁉︎」
「え、そりゃ読めますけど……?」
一瞬「やばっ、少し媚を売りすぎたかな?」って思ったけど、どうやら他のところに食いついてくれたみたいで助かったみたい。でも、面倒くさそうな人だしできれば早々に立ち去りたいところかな……。
こういうときに限ってなかなか解放されないのがお約束なのは知ってるけどさ。
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