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魔王戦争
復帰
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シオリが拘束を解くと、ネズミは俺達のことを警戒しながら後ずさり、壁に空いた穴へと飛び込んでいった。
本当に逃がしてしまって良かったのかという不安もあるが、そんなことは考えてもきりがない。
というか、逃がしてしまった今となってはどうすることもできないので、いっそのこと割り切って考えることにした。
「さて……じゃあ、俺達も行くか」
俺が声をかけて扉の方へと向かうと、二人は頷いて着いてくる。
俺達は周囲を警戒しながら、地上へと戻ることにした。
長い地下の通路を抜け、階段を上ると王宮の隠し扉につながる出口が見えてきた。
地下を歩いている間は、魔物どころか、生き物の影すら見かけなかったが、扉の向こうからは何かが暴れ回るような音が聞こえてくる。
閉じている扉に力を込めて押し込むと、スイッチが入るようにガクッと音がして、手前側に扉が開く。
こちらに向かって動いてくる扉を、後ずさって避けようとすると、扉の向こうではちょうど誰かと魔物が剣を交えて戦っているところだった。
「イツキくん! 伏せて!」
声が聞こえたのでそれに従って身をかがめると、俺の真上をアカリが飛び越えていく。
顔を上げて目の前を確認すると、敵の魔物さえも飛び越えたアカリは、遠くから弓矢のようなものを構えていた人型の魔物を、舞うように剣で突き刺していた。
そして、目の前で誰か——よく見ると、この王宮の制服を着ている——と戦っていた魔物は、何かに両手両足を縛られたように、不自然な体勢で固まって動けなくなっていた。
「魔物の動きを封じました! そこの人、とどめを!」
俺の後ろから、シオリの声が聞こえてくる。どうやらこれは、彼女が魔術で縛り付けているらしい。
突然現れた俺達に驚いていた兵隊は、シオリの声でふと我に返り、目の前でもがいている魔物に向かって槍を突き出した。槍は魔物の身体を貫いて、魔物は傷口から血を吹き出してビクビクと何度かけいれんし……やがて、ピクリとも動かなくなった。
突然現れた俺達に驚いた魔物どもは、さっきまで相手していた人よりもこちらの方が脅威だと感じたのか、狂ったような叫び声を上げて飛び込んでくる。
「イツキくん!」
「イツキ!」
二人に声をかけられるまでもなく、わかっている。
さっきは扉を避けるために一歩後ろに下がっていて、そのせいで出遅れはしたが……今ではもう十分に準備ができていた。
ソラワリを振り下ろして魔物を真っ二つに切り裂くと、その身体はあっけなく灰になって消え去っていく。
俺が戦っている間に、アカリは数匹いた魔物をすべて討伐していたらしく、その場には魔物の残骸である灰が薄く舞っているだけだった。
周囲を見ても敵の姿が見当たらないことを確認した俺は、さっき助けた兵隊に声をかける。
「ふう……とりあえずこれで全部か。おい、そこの人……無事か?」
「はい。勇者様……ですよね? ありがとうございました! おかげで助かりました!」
「そうか、それは良かった……お前、一人か?」
「はい。すぐに応援が来るはずですが……」
兵隊がそう言うのと同時に、廊下の向こう側から長槍を持った兵隊が三人、静かに走ってくる。
しかしその全員がこの世界の人で、俺達の世界から来た勇者でも、ティナ達の世界から来た勇者でもなさそうだ。
顔立ちもそんな感じだし、身につけている装備もこの国で正式に支給される同じ型の物だった。
俺達は、仲間の無事を確認した兵隊達が互いの無事を喜びながら肩をたたき合うのをしばらく眺め、しばらくして落ち着くのを待ってから話しかけることにした。
「あ~……えっと、邪魔して悪いが、今の状況を教えてくれると助かるんだが……」
声をかけると彼らは顔を見合わせ、代表してさっき助けた兵隊が一歩前に出て話してくれた。
「勇者様たちのおかげで、主導権は我々の手にあります! 現在我々は、残った魔物を片付けているところです」
「魔物を片付けるって……勇者でもないお前達が? 危なくないのか?」
「もちろん、危険は伴います。ですが、強力な魔力を持つ魔物はすでに勇者様に倒して頂いているので、残っているのは弱い魔物ばかりです。……先ほどは、まさか複数が固まっていると思わず、苦戦してしまいましたが……」
「そうなのか? 確かに俺が倒したのは手応えのほとんどない雑魚だったが……」
アカリとシオリの方に目線をやると、二人もうんうんと頷いている。
「雑魚と言えば、雑魚だったね。動きが鈍かったし、判断も鈍かったし、どれも一撃で倒せたし……」
「私が拘束した魔物も、強くはありませんでした。とっさに組んだ雑な魔術でも完全に動きを封じることができましたから……」
どうやら二人から見ても、さっきの魔物はかなり弱かったらしい。
確かに、あれぐらいの魔物しか残っていないのなら、俺達勇者がわざわざ戦う必要もないのかもしれないな……
「そういうことなら、この王宮のことはお前達に任せることにしよう。ところで、俺達より先にユータとティナ……二人の勇者が王宮を出てどこかに向かったと思うんだが、何か知らないか?」
「いえ、私はなにも……おい、お前ら! 何か知っているか?」
兵隊が、仲間の兵隊に聞いても、全員首を横に振るだけだ。
二人について何か知っている人はいないようだったが、そのうちの一人が小さく手を上げて、話し出した。
「失礼ですが、勇者様。何か情報を聞きたいのであれば、本部で聞くのが一番です。我々も今から戻るところなので、着いてきますか?」
「ああ、そうだな……アカリとシオリも、それでいいか?」
「うん! イツキくんに任せるよ」
「私もそれでいいと思います。いずれにせよここにいても、情報が不足していますからね」
アカリとシオリの同意も得られた俺は、兵隊に話して、本部という場所に案内してもらうことにした。
特に話をすることもなく、王宮の廊下を歩いて行く。
壁や床には傷や血痕が生々しく残っていて、今もたまに少し離れた場所から「見つけたぞ、追え!」というかけ声や「ギャーッ!」という魔物の悲鳴が聞こえてくる。
途中何度か、見張りをしている兵隊にがいて、彼らとで会うたびに「ああ、勇者様」と感謝をされた。
元々この世界の人達は、勇者に対して信仰心のようなものを持っていたような気はするが、今回の騒動でそれがいっそう強化されたのだろうか。
ここまでいくと、逆に恐縮な気持ちになりつつ、さらに進んでいくと廊下の真ん中にバリケードが設置されていた。
その前には武装した兵隊が、二人いて、奥にも同じく二人いる。どうやらこの先が、本部という場所らしい。
「勇者様、到着しました。こちらが本部です。勇者様といえど、許可のない者を入れるわけにはいかないので……私が許可を得てきます。勇者様達は、しばらくそちらでお待ちください!」
そう言って彼は、バリケードの手前の壁に並べられたソファーを指さした。
人の姿をした魔物が勇者を名乗って入り込むなども考えられるから、慎重になっているのだろうか。
急いでティナ達を追いかけたい俺としては歯がゆい気持ちにもなるが、こればかりは焦っていても仕方がないか……
「イツキくん、おとなしく座って待っていようよ」
「そうだな。立ってても早く来てくれるわけじゃないからな」
アカリに言われて、俺達は硬いソファに座ることにした。
腰を下ろしても、落ち着かない。カタカタと貧乏揺すりのように身体をゆらす俺を見て、シオリがあきれたように言った。
「イツキ、落ち着いてください……そうだ、せっかくなのでステータスの更新をしませんか? 次に時間が取れるのがいつになるかはわかりませんし……私の場合は簡単なのですが、イツキやアカリは考えないといけないのですよね?」
本当に逃がしてしまって良かったのかという不安もあるが、そんなことは考えてもきりがない。
というか、逃がしてしまった今となってはどうすることもできないので、いっそのこと割り切って考えることにした。
「さて……じゃあ、俺達も行くか」
俺が声をかけて扉の方へと向かうと、二人は頷いて着いてくる。
俺達は周囲を警戒しながら、地上へと戻ることにした。
長い地下の通路を抜け、階段を上ると王宮の隠し扉につながる出口が見えてきた。
地下を歩いている間は、魔物どころか、生き物の影すら見かけなかったが、扉の向こうからは何かが暴れ回るような音が聞こえてくる。
閉じている扉に力を込めて押し込むと、スイッチが入るようにガクッと音がして、手前側に扉が開く。
こちらに向かって動いてくる扉を、後ずさって避けようとすると、扉の向こうではちょうど誰かと魔物が剣を交えて戦っているところだった。
「イツキくん! 伏せて!」
声が聞こえたのでそれに従って身をかがめると、俺の真上をアカリが飛び越えていく。
顔を上げて目の前を確認すると、敵の魔物さえも飛び越えたアカリは、遠くから弓矢のようなものを構えていた人型の魔物を、舞うように剣で突き刺していた。
そして、目の前で誰か——よく見ると、この王宮の制服を着ている——と戦っていた魔物は、何かに両手両足を縛られたように、不自然な体勢で固まって動けなくなっていた。
「魔物の動きを封じました! そこの人、とどめを!」
俺の後ろから、シオリの声が聞こえてくる。どうやらこれは、彼女が魔術で縛り付けているらしい。
突然現れた俺達に驚いていた兵隊は、シオリの声でふと我に返り、目の前でもがいている魔物に向かって槍を突き出した。槍は魔物の身体を貫いて、魔物は傷口から血を吹き出してビクビクと何度かけいれんし……やがて、ピクリとも動かなくなった。
突然現れた俺達に驚いた魔物どもは、さっきまで相手していた人よりもこちらの方が脅威だと感じたのか、狂ったような叫び声を上げて飛び込んでくる。
「イツキくん!」
「イツキ!」
二人に声をかけられるまでもなく、わかっている。
さっきは扉を避けるために一歩後ろに下がっていて、そのせいで出遅れはしたが……今ではもう十分に準備ができていた。
ソラワリを振り下ろして魔物を真っ二つに切り裂くと、その身体はあっけなく灰になって消え去っていく。
俺が戦っている間に、アカリは数匹いた魔物をすべて討伐していたらしく、その場には魔物の残骸である灰が薄く舞っているだけだった。
周囲を見ても敵の姿が見当たらないことを確認した俺は、さっき助けた兵隊に声をかける。
「ふう……とりあえずこれで全部か。おい、そこの人……無事か?」
「はい。勇者様……ですよね? ありがとうございました! おかげで助かりました!」
「そうか、それは良かった……お前、一人か?」
「はい。すぐに応援が来るはずですが……」
兵隊がそう言うのと同時に、廊下の向こう側から長槍を持った兵隊が三人、静かに走ってくる。
しかしその全員がこの世界の人で、俺達の世界から来た勇者でも、ティナ達の世界から来た勇者でもなさそうだ。
顔立ちもそんな感じだし、身につけている装備もこの国で正式に支給される同じ型の物だった。
俺達は、仲間の無事を確認した兵隊達が互いの無事を喜びながら肩をたたき合うのをしばらく眺め、しばらくして落ち着くのを待ってから話しかけることにした。
「あ~……えっと、邪魔して悪いが、今の状況を教えてくれると助かるんだが……」
声をかけると彼らは顔を見合わせ、代表してさっき助けた兵隊が一歩前に出て話してくれた。
「勇者様たちのおかげで、主導権は我々の手にあります! 現在我々は、残った魔物を片付けているところです」
「魔物を片付けるって……勇者でもないお前達が? 危なくないのか?」
「もちろん、危険は伴います。ですが、強力な魔力を持つ魔物はすでに勇者様に倒して頂いているので、残っているのは弱い魔物ばかりです。……先ほどは、まさか複数が固まっていると思わず、苦戦してしまいましたが……」
「そうなのか? 確かに俺が倒したのは手応えのほとんどない雑魚だったが……」
アカリとシオリの方に目線をやると、二人もうんうんと頷いている。
「雑魚と言えば、雑魚だったね。動きが鈍かったし、判断も鈍かったし、どれも一撃で倒せたし……」
「私が拘束した魔物も、強くはありませんでした。とっさに組んだ雑な魔術でも完全に動きを封じることができましたから……」
どうやら二人から見ても、さっきの魔物はかなり弱かったらしい。
確かに、あれぐらいの魔物しか残っていないのなら、俺達勇者がわざわざ戦う必要もないのかもしれないな……
「そういうことなら、この王宮のことはお前達に任せることにしよう。ところで、俺達より先にユータとティナ……二人の勇者が王宮を出てどこかに向かったと思うんだが、何か知らないか?」
「いえ、私はなにも……おい、お前ら! 何か知っているか?」
兵隊が、仲間の兵隊に聞いても、全員首を横に振るだけだ。
二人について何か知っている人はいないようだったが、そのうちの一人が小さく手を上げて、話し出した。
「失礼ですが、勇者様。何か情報を聞きたいのであれば、本部で聞くのが一番です。我々も今から戻るところなので、着いてきますか?」
「ああ、そうだな……アカリとシオリも、それでいいか?」
「うん! イツキくんに任せるよ」
「私もそれでいいと思います。いずれにせよここにいても、情報が不足していますからね」
アカリとシオリの同意も得られた俺は、兵隊に話して、本部という場所に案内してもらうことにした。
特に話をすることもなく、王宮の廊下を歩いて行く。
壁や床には傷や血痕が生々しく残っていて、今もたまに少し離れた場所から「見つけたぞ、追え!」というかけ声や「ギャーッ!」という魔物の悲鳴が聞こえてくる。
途中何度か、見張りをしている兵隊にがいて、彼らとで会うたびに「ああ、勇者様」と感謝をされた。
元々この世界の人達は、勇者に対して信仰心のようなものを持っていたような気はするが、今回の騒動でそれがいっそう強化されたのだろうか。
ここまでいくと、逆に恐縮な気持ちになりつつ、さらに進んでいくと廊下の真ん中にバリケードが設置されていた。
その前には武装した兵隊が、二人いて、奥にも同じく二人いる。どうやらこの先が、本部という場所らしい。
「勇者様、到着しました。こちらが本部です。勇者様といえど、許可のない者を入れるわけにはいかないので……私が許可を得てきます。勇者様達は、しばらくそちらでお待ちください!」
そう言って彼は、バリケードの手前の壁に並べられたソファーを指さした。
人の姿をした魔物が勇者を名乗って入り込むなども考えられるから、慎重になっているのだろうか。
急いでティナ達を追いかけたい俺としては歯がゆい気持ちにもなるが、こればかりは焦っていても仕方がないか……
「イツキくん、おとなしく座って待っていようよ」
「そうだな。立ってても早く来てくれるわけじゃないからな」
アカリに言われて、俺達は硬いソファに座ることにした。
腰を下ろしても、落ち着かない。カタカタと貧乏揺すりのように身体をゆらす俺を見て、シオリがあきれたように言った。
「イツキ、落ち着いてください……そうだ、せっかくなのでステータスの更新をしませんか? 次に時間が取れるのがいつになるかはわかりませんし……私の場合は簡単なのですが、イツキやアカリは考えないといけないのですよね?」
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