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ログアウト権限を獲得した者たち
第1ステージクリアのお知らせ
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気が付くと、ゲーム世界から無事に脱出できていた。見慣れた自室が目に入って安堵感が広がる。よかった、戻ってこれたんだ。
そう思って、ヘッドセットを外して、部屋の隅に置いた。勝手にヘッドセットがくっついて、離れなくなって、強制的にゲームにログインさせられたら困るからね。こういうときは、慎重に行こう。
とりあえず、明日は外にも出ないし、外部と連絡を取らない。ただ、会社を無断欠勤するのは嫌だから、ここは母親に協力を頼もう。そして、見えてしまったら気になるから、明日はパソコンの電源はつけず、スマートフォンの電源も切っておこう。
そう思って、スマートフォンの電源を落とそうと思った時だった。通知が画面上に表示されているのに気づいた。WFOのゲーム内にメールが届いたことを知らせる通知。このメール自体は、連携しているメールアカウントがあれば、そのメールサーバーの受信ボックスに同期して確認することができるんだ。
メールアプリを開いて、さっそくWFOゲーム内に届いたメールを確認する。件名は『第1ステージクリア、おめでとう』。
『無事に第1ステージをクリアしたみたいだね、おめでとう。ちなみに現在、君たちが最速で第1ステージをクリアした。君たちには、可能性を感じるよ。そこで、君たちにはゲームから離脱する権利を与える。このまま、ゲームを辞めて二度と戻ってこなくても構わないし、戻ってきても構わない。そして、何かを成し遂げてからこのゲームに戻ってきても構わない。君たちの自由にするといい。その権利を君たちに与える』
直感で感じた。これは、ムトウさんから送られてきたものだ。そしてムトウさんからの挑戦状でもある。
ムトウさんは、私たちがさっきのダンジョンのステージの1つをクリアしたことを知っている。そして、私たちにゲームからログアウトする権利を与えてくれた……らしい。そしてあのダンジョン、まだ続きがあるんだねきっと。第1ステージって言ってるくらいだから。
すぐにでもゲームに戻りたいところだけど。まずは、こちらの世界でやれることをやっておかないと。折角帰ってきたからね。
その時、スマートフォンが振動する。メールだ。差出人は、シュウさん。
『もしこのメールを見てくれたなら、大変申し訳ないが連絡がほしい』
その下には、電話番号。さっそく電話をかけてみる。
『……ああ、間に合ってよかった。すぐに電源を落としてしまったのではないかと焦った』
シュウさん、いや、月島部長だった。
「今から電源を切ろうとは思っていました。シュウカさんにもメールが届いたんですね」
『そちらにも届いていたか。差出人の名前はないが、おそらくムトウだろうな』
「はい」
『これからどうする? とりあえず、明日は様子見するとして、その後のことを考えておきたい』
そうだよね。このまま、ステージをクリアできた人だけログアウトできる状態はまずいし、そもそも、根本的な問題を解決しないと意味がないよね。
「それなんですけど、一つ、シュウさんにお願いしたいことがあるんです」
そう思って、ヘッドセットを外して、部屋の隅に置いた。勝手にヘッドセットがくっついて、離れなくなって、強制的にゲームにログインさせられたら困るからね。こういうときは、慎重に行こう。
とりあえず、明日は外にも出ないし、外部と連絡を取らない。ただ、会社を無断欠勤するのは嫌だから、ここは母親に協力を頼もう。そして、見えてしまったら気になるから、明日はパソコンの電源はつけず、スマートフォンの電源も切っておこう。
そう思って、スマートフォンの電源を落とそうと思った時だった。通知が画面上に表示されているのに気づいた。WFOのゲーム内にメールが届いたことを知らせる通知。このメール自体は、連携しているメールアカウントがあれば、そのメールサーバーの受信ボックスに同期して確認することができるんだ。
メールアプリを開いて、さっそくWFOゲーム内に届いたメールを確認する。件名は『第1ステージクリア、おめでとう』。
『無事に第1ステージをクリアしたみたいだね、おめでとう。ちなみに現在、君たちが最速で第1ステージをクリアした。君たちには、可能性を感じるよ。そこで、君たちにはゲームから離脱する権利を与える。このまま、ゲームを辞めて二度と戻ってこなくても構わないし、戻ってきても構わない。そして、何かを成し遂げてからこのゲームに戻ってきても構わない。君たちの自由にするといい。その権利を君たちに与える』
直感で感じた。これは、ムトウさんから送られてきたものだ。そしてムトウさんからの挑戦状でもある。
ムトウさんは、私たちがさっきのダンジョンのステージの1つをクリアしたことを知っている。そして、私たちにゲームからログアウトする権利を与えてくれた……らしい。そしてあのダンジョン、まだ続きがあるんだねきっと。第1ステージって言ってるくらいだから。
すぐにでもゲームに戻りたいところだけど。まずは、こちらの世界でやれることをやっておかないと。折角帰ってきたからね。
その時、スマートフォンが振動する。メールだ。差出人は、シュウさん。
『もしこのメールを見てくれたなら、大変申し訳ないが連絡がほしい』
その下には、電話番号。さっそく電話をかけてみる。
『……ああ、間に合ってよかった。すぐに電源を落としてしまったのではないかと焦った』
シュウさん、いや、月島部長だった。
「今から電源を切ろうとは思っていました。シュウカさんにもメールが届いたんですね」
『そちらにも届いていたか。差出人の名前はないが、おそらくムトウだろうな』
「はい」
『これからどうする? とりあえず、明日は様子見するとして、その後のことを考えておきたい』
そうだよね。このまま、ステージをクリアできた人だけログアウトできる状態はまずいし、そもそも、根本的な問題を解決しないと意味がないよね。
「それなんですけど、一つ、シュウさんにお願いしたいことがあるんです」
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