言霊付与術師は、VRMMOでほのぼのライフを送りたい

工藤 流優空

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ムトウさんを追って

フレンド登録から

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 ゲームにダイブすると、通知が届いていた。通知を確認してみると、二つフレンド申請が届いている。

 思ったより早かったな。そう思いながら私は、どちらのフレンド申請も許可する。様々なゲームに存在する『フレンド申請』。その申請方法は様々だし、フレンドになるとできる内容もゲームによって異なる。

 このWFOの世界におけるフレンドとは、一緒にクエストに出るときに自動で連絡を送ることができるように設定できたり、フレンド限定で相手を限定してチャットを送ったりもできる。他にも色々フレンドにならないとできない要素はあるんだろうけど、詳しく調べたことはない。

 今届いていた二つのフレンド申請は、特別スキルのことに関してブログに書いていた人と、ポイッターで情報提供を呼び掛けていた人。どちらにもメールで、私のゲーム内のIDを記載して、よかったらフレンド申請してきてくれと頼んだんだ。今からゲームにログインするっていうことも。

 うまく行けば、二人一気に話を聞くことができるかもしれない。そう思ってフレンド申請の提案をした。チャットやメールでお話するよりも、実際にゲーム内で話をした方が早い。どうしても文面だけだと思ったニュアンスと違う意味で伝わってしまう可能性があるから。

 フレンド申請を許可して、フレンド相手になった人同士は、リアルタイムで相手が現在ゲームにログインしているかどうかが分かる仕組みになっている。

 フレンド申請をしてきてくれた二人は……っと。フレンドリストの確認をしてみると、新しく追加された二人がログインしていることが分かった。

 さっそく二人をグループチャットに招待して、連絡を取ってみる。

『さっそくのフレンド申請をありがとうございます。今お声かけさせて頂いているお二方、よければ一緒にお話を伺いたく思いますのですがご都合どうでしょうか』

 すると、返信が二つ返ってくる。どちらも、今から会うことを承知してくれた。よし、なんとしてでも情報をかき集めてやる。

 そう思いながら、カンナさんのお店に集合してほしい旨を伝える。またまたこちらから声をかけておいて、ご足労頂くのは申し訳ないけど、待ち合わせ場所を考えるのが面倒くさいんだ。許してほしい。
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