148 / 304
特別スキルレベルアップ編その2
プレゼントを使って
しおりを挟む
無事に家にたどりつくと、私は寝る準備までしっかり終わらせてからゲームにログインする。待ち合わせの時間までまだ2時間ほどある。でも、他の男性二人組との待ち合わせの前に、フジヤさんとの待ち合わせをしてるんだ。
私がログインすると、既に彼女はカンナさんの店先で待っていた。
「お待たせしました」
私はそう前置いて、フジヤさんを店の中に招き入れる。
「ぜんっぜん、待ってないよ」
「そうですか、よかった」
フジヤさんと一緒だと安心する。年齢上は先輩だけど、気を遣わなくていい。
「今日は、フジヤさんにプレゼントがあるんです」
そう言って私は、フジヤさんに昨日作っておいたアイテムを渡そうとする。プレゼント包装とか、リアルならすぐにできるんだけど、なかなかこの世界ではラッピングという概念がなさそうというか、やり方がよく分からなかった。
簡単な包装なら、できそうなんだけど。なにかモンスターの毛皮を切って作るとか。でも私には、それを作る力はない。今度、ラッピングの袋を作ってみるのもありかな。
そんなことを考えながら、特にラッピングしてないアイテムを渡す。するとフジヤさんはすごく喜んだ顔をした。
「え、本当に! いいの、こんなにもらっちゃって」
「もちろんです。フジヤさんにはいつも、お世話になってますから」
私は、感謝の気持ちをフジヤさんに伝えた。そして、アイテムの説明を簡単にする。
「わぁ、これなら今日のダンジョン攻略でうまく使って、パンフレットづくりや小冊子づくりに役に立ちそう!」
フジヤさんはとても喜んでくれた。そして、さっそくアイテムを使い始める。
「今日のダンジョン攻略始まるまでに、アイテムをうまく使いこなせるように練習しておかないとね!」
彼女は鼻歌なんか歌いながら、店に並んでるアイテムをスケッチしてみたり、色を取り出してみたりしていた。楽しそうにアイテムを使っているフジヤさんを見て、私は思う。
ああ、アイテムづくりってこんなに楽しいものなんだって。こんなに喜んでもらえる人がいるのなら、もっともっとたくさんのアイテム、人に喜んでもらえるアイテムを作りたい。そう思った。
「見てみて! こんなのどうかなっ」
フジヤさんはさっそく描いたものを私に見せてくれる。すごい! 私はフジヤさんが描いたイラストを見て、大きなため息をついた。いわゆる、感嘆のため息!
「あとは、今日のダンジョン攻略で得たアイデアとか、向こうでサランちゃんが作ったアイテムとか盛り込んだらいい感じになるでしょ!」
私とフジヤさん、ハイタッチ。よーし、ダンジョン攻略で、いいアイデアが得られるといいな!
私がログインすると、既に彼女はカンナさんの店先で待っていた。
「お待たせしました」
私はそう前置いて、フジヤさんを店の中に招き入れる。
「ぜんっぜん、待ってないよ」
「そうですか、よかった」
フジヤさんと一緒だと安心する。年齢上は先輩だけど、気を遣わなくていい。
「今日は、フジヤさんにプレゼントがあるんです」
そう言って私は、フジヤさんに昨日作っておいたアイテムを渡そうとする。プレゼント包装とか、リアルならすぐにできるんだけど、なかなかこの世界ではラッピングという概念がなさそうというか、やり方がよく分からなかった。
簡単な包装なら、できそうなんだけど。なにかモンスターの毛皮を切って作るとか。でも私には、それを作る力はない。今度、ラッピングの袋を作ってみるのもありかな。
そんなことを考えながら、特にラッピングしてないアイテムを渡す。するとフジヤさんはすごく喜んだ顔をした。
「え、本当に! いいの、こんなにもらっちゃって」
「もちろんです。フジヤさんにはいつも、お世話になってますから」
私は、感謝の気持ちをフジヤさんに伝えた。そして、アイテムの説明を簡単にする。
「わぁ、これなら今日のダンジョン攻略でうまく使って、パンフレットづくりや小冊子づくりに役に立ちそう!」
フジヤさんはとても喜んでくれた。そして、さっそくアイテムを使い始める。
「今日のダンジョン攻略始まるまでに、アイテムをうまく使いこなせるように練習しておかないとね!」
彼女は鼻歌なんか歌いながら、店に並んでるアイテムをスケッチしてみたり、色を取り出してみたりしていた。楽しそうにアイテムを使っているフジヤさんを見て、私は思う。
ああ、アイテムづくりってこんなに楽しいものなんだって。こんなに喜んでもらえる人がいるのなら、もっともっとたくさんのアイテム、人に喜んでもらえるアイテムを作りたい。そう思った。
「見てみて! こんなのどうかなっ」
フジヤさんはさっそく描いたものを私に見せてくれる。すごい! 私はフジヤさんが描いたイラストを見て、大きなため息をついた。いわゆる、感嘆のため息!
「あとは、今日のダンジョン攻略で得たアイデアとか、向こうでサランちゃんが作ったアイテムとか盛り込んだらいい感じになるでしょ!」
私とフジヤさん、ハイタッチ。よーし、ダンジョン攻略で、いいアイデアが得られるといいな!
20
お気に入りに追加
615
あなたにおすすめの小説

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

家庭菜園物語
コンビニ
ファンタジー
お人好しで動物好きな最上 悠(さいじょう ゆう)は肉親であった祖父が亡くなり、最後の家族であり姉のような存在でもある黒猫の杏(あんず)も静かに息を引き取ろうとする中で、助けたいなら異世界に来てくれないかと、少し残念な神様に提案される。
その転移先で秋田犬の大福を助けたことで、能力を失いそのままスローライフをおくることとなってしまう。
異世界で新しい家族や友人を作り、本人としてはほのぼのと家庭菜園を営んでいるが、小さな畑が世界には大きな影響を与えることになっていく。
Anotherfantasia~もうひとつの幻想郷
くみたろう
ファンタジー
彼女の名前は東堂翠。
怒りに震えながら、両手に持つ固めの箱を歪ませるくらいに力を入れて歩く翠。
最高の一日が、たった数分で最悪な1日へと変わった。
その要因は手に持つ箱。
ゲーム、Anotherfantasia
体感出来る幻想郷とキャッチフレーズが付いた完全ダイブ型VRゲームが、彼女の幸せを壊したのだ。
「このゲームがなんぼのもんよ!!!」
怒り狂う翠は帰宅後ゲームを睨みつけて、興味なんか無いゲームを険しい表情で起動した。
「どれくらい面白いのか、試してやろうじゃない。」
ゲームを一切やらない翠が、初めての体感出来る幻想郷へと体を委ねた。
それは、翠の想像を上回った。
「これが………ゲーム………?」
現実離れした世界観。
でも、確かに感じるのは現実だった。
初めて続きの翠に、少しづつ増える仲間たち。
楽しさを見出した翠は、気付いたらトップランカーのクランで外せない大事な仲間になっていた。
【Anotherfantasia……今となっては、楽しくないなんて絶対言えないや】
翠は、柔らかく笑うのだった。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

Free Emblem On-line
ユキさん
ファンタジー
今の世の中、ゲームと言えばVRゲームが主流であり人々は数多のVRゲームに魅了されていく。そんなVRゲームの中で待望されていたタイトルがβテストを経て、ついに発売されたのだった。
VRMMO『Free Emblem Online』
通称『F.E.O』
自由過ぎることが売りのこのゲームを、「あんちゃんも気に入ると思うよ~。だから…ね? 一緒にやろうぜぃ♪」とのことで、βテスターの妹より一式を渡される。妹より渡された『F.E.O』、仕事もあるが…、「折角だし、やってみるとしようか。」圧倒的な世界に驚きながらも、MMO初心者である男が自由気ままに『F.E.O』を楽しむ。
ソロでユニークモンスターを討伐、武器防具やアイテムも他の追随を許さない、それでいてPCよりもNPCと仲が良い変わり者。
そんな強面悪党顔の初心者が冒険や生産においてその名を轟かし、本人の知らぬ間に世界を引っ張る存在となっていく。
なろうにも投稿してあります。だいぶ前の未完ですがね。

我が家に子犬がやって来た!
もも野はち助(旧ハチ助)
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。
アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。
だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。
この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。
※全102話で完結済。
★『小説家になろう』でも読めます★
ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス
於田縫紀
ファンタジー
雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。
場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる