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16. 闘争と死の輪唱

三百十二話 ダンジョン外への通路?

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 312話 ちゃんと帰還用の通路?

特に知識がある訳でも無いからな・・・だが模様は前に見た空間魔法の物と殆ど一致
している部分がある、他の部分はダミーか安定化や補助用の模様か?そこらへんに
関しては判らないがこれは一方通行の術式かもしれない、まぁここにもう用は無い
から別に問題無いのだが・・・無いよな?特に他の道がある訳じゃないしこの階層に
隠し部屋や隠し通路なりがあったとしても探す気にはならない、こう言ったタイプ
の起動方法は魔力を流せば良いだけのはず、対象は陣の上に存在する1個体のみに
対応している基本の奴かな?魔法陣の上に乗って陣に魔力を流す・・・量自体はそこ
まででも無いがちょっと時間が掛かるな、人によっては魔力が足りなかったり魔力
操作自体が出来なくて起動出来ない・・・なんて事もありそうだ、しかし既に何人か来
ていた痕跡があるが死体は無かったし戻れなかった人は居なさそうだな、となると
完全な戦士タイプでも起動出来るようなモノなのだろう、とは言えこのダンジョン
に魔力操作の出来ない純粋な物理のみの戦士等来ないと思われる、何せ相手にする
のがゴーストやアンデッドと判り易いダンジョンなのだから・・・物理だけでどうにか
するタイプは考慮しないものとする、だがそもそも複数人で来ているのなら他者に
起動してもらうのでも別にいいのか、脚を踏み入れ半分以上陣に体が入った所で陣
が急に起動し輝きだした、まだ起動するだけの魔力を込めて無いのに・・・罠みたいな
扱いなのか?いや、この体から何かが引き抜かれている感覚からすると勝手に魔力を
吸い取って発動するための燃料にしているのか、この間に陣から離れるとどうなる?
流石に陣に入っている部分だけ転移なんて事は無いはずだがやめた方がいいか、それ
で変な場所に跳ばされても困るしな、狭間の空間は面倒だからもう行きたくない・・・
なんだ?思ったより発動まで時間が掛かる、私の魔力が少ないからかそれとも吸収の
効率が悪いのか、もしかすると相性が悪いとかもあるのか?魔力を放出すれば速くな
るかもしれんな、一応進んではいるようだし魔力を流しながらもう少し待つとしよう
次第に発光する陣が浮かび上がり魔力が空間を包む、魔力を流す事で少し速くなった
ようでなによりだ、転移が始まったかと思えばガクンと勢いよく上昇し床に押される
様な感覚に襲われ、同時に足下に床の感覚を感じず僅かに浮いた感覚を感じ2秒程で
それらから解放された、ちゃんと床はあり陣は無く、さっきより僅かに広く天井にあ
る亀裂から僅かに光が入って来る部屋・・・ちゃんと転移したようだ、扉を軽く押して
みるも動かず扉にしては少し重厚感を感じる、手触りからすると石製であり端の方に
掴むためなのか窪みがあった、押しても上下が何かに固定されたかのような感覚・・・
左へとスライドさせると重く石が擦れる様な音と僅かな振動、そして眼前には薄暗い
地下墳墓が下に広がっている、外では無かったがここは1階層目か?形状がさっきの
階層に似ているが道が長く広い、飛び降りて見上げれば石柱にある段差らしき場所に
下を引っ掛ける様にして簡素な石の棺が石と紐で括りつけられている、あの部屋は棺
だったのか・・・付近に罠は無さそうだが出口はどっちだ?流石にこれは随分目立つ筈
だが来た時にこの棺を見た覚えが無いんだよな、取り敢えず部屋の形状的に中央通路
の直線状に扉があるはず、曲がり角へと進んで曲がった所で一歩足を踏み入れると床
が進行方向へとスライドした、移動妨害の罠か?大股になった所で床は停まったため
攻撃性は無いのは明確であり、魔物も居ないからこれもただの嫌がらせ目的だろうな
中央通路前に来ると通路の直線状の両端に扉らしき物が見える、流石にどっちかに当
たりがあると思うが・・・まさかどっちも外れだったりしないよな?試しに扉を押して
みるも動く気配が無い、これもスライド式なのかと思ったが掴む場所も見当たらない
し違うようだ、見た目的に中央から左右に向かって開くタイプか?となるとこれを開
けるにはどこかにある装置を操作しないといけない奴だ、中央通路の中央辺りが僅か
に広がっていてその中心に何かそれっぽいのが見える、取り敢えず次を考えるのはそ
れを調べてからかな、天井と床を一通り見て判り易い罠があるか確認したが、1つも
見付けられなかったが・・・スキルとかの問題なんだろうか?無いとは思えず足下と壁
を警戒しながら中心に向かう、半分ほど進んだところで足元付近の壁からガスが噴き
出て来た、量も少なければ強力で無いし毒か麻痺かな、付着する分には何の影響も見
えず感じない、これは多分吸い込む事で体内に蓄積し影響が出るタイプだな、これな
ら別に喰らったとしてもたいした危険は無いし、そもそも呼吸しなければ問題は無い
以上気にする事でも無くなった、そして脚を止めている間に目の前で小さい矢が胴辺
りの位置を右から左へと通り過ぎていった、通り抜けようと急いで駆け出すと高確率
で当たる奴だな・・・入って来た時に比べて確実に嫌がらせの罠が増えているな?通り
過ぎた矢は丁度左の石壁の隙間らしき部分へと吸い込まれる様に消えて行った、その
辺りを叩いたり引き剥がそうとしたが流石に動く事は無かった、ダンジョンはやはり
頑丈だな、装飾品扱いらしき物以外どれも異様な耐久性を持っている、少し間が空い
たが罠が起動する様子は無いようだ、1度起動すると再起動にはそれなりに時間を要
するのだろうか?そのまま中心部分まで来たがもう罠は無かった、中心にはテーブル
の様な一本足で立つ石の台座らしき物が床から伸びている、これが扉を開けるのに必
要な装置っぽく、その台の中央に顔・・・顎から上だけの人の顔面?の形状をした窪み
がある、ダンジョンの様相からして窪みに頭蓋骨でも嵌めれば起動するイメージだが
困った事にそんな物見付けて無いし落としてくれそうな魔物すら居ないと来た、流石
にこれまでの階層に実はあった・・・なんて事は無いと思いたい、それだと探すのが面
倒過ぎるしもう帰れない場所にあったらどうしようもない、この階層の何処かに置い
てあるのだろうか?取り敢えずこのまま進んで調べるしかないか、この通路は骨どこ
ろか装飾すら無い一面の石と土だから調べる必要は無さそうだ、進めばまた足下の横
から煙が出てくる、臭いは無いが今度は熱を感じるし状態異常系では無いのか?そこ
まで熱さは無いが水気もないし蒸気と言う訳では無そうだ
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