Re:ゼロ 魔人が行く異世界伝説(伝説では無い)

siroku

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14.それは成長か退化か

二百八十六話 毒溜りの森:毒の息吹

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286話 毒の活性化

毒の自然治癒は余り期待しない方が良さそうだな、さっきより軽くなっている気は
するが、これはダンジョンを出た事で固有の毒性が消えたのが理由だろうし、体力
は持ってかれたまま回復出来ていないが、あの時の様に力が入らなくなったりはし
なくなった、あれは毒の蓄積が多くて一時的になっていただけか?全体的に軽く叩
いて払うと布が僅かに湿っているようだった、まぁこれは特に気にする程でもない
ただ防具はこの短時間でかなり傷んでしまっている・・・そして靴の皮は赤っぽく変色
しており、触るとガサガサに荒れているのが確認出来た、耐久力もかなり低下して
いそうな脆さを感じる、肩の簡易鎧に関しては既にボロボロで表面が溶けて少し剥
がれ、脆くなった・・・と言うよりは柔らかくなっている、まぁ元々酸の液や粘液を防
げればいいと思って作ったから役目は果たしてくれた、だが後1回酸を浴びたらもう
防具として機能しなくなるだろう、さて装備の確認も済んだし十分休息も出来たな
ダンジョンの中に戻るとしよう、外も特に変わった様子もないし気にする事も無い
中に入ればちゃんと最初と同じ場所で中の様が変わっている事も無かった、入った
所が変わったり魔物が最初の状態に戻っていたりはしないんだな、そうなると倒し
過ぎれば暫く魔物が少なくなるって事か・・・もしかして私が来る近く前に誰か来てい
て魔物を倒していたのか?所々隙間があったりモズトレントだけ残っていた場所は
それが理由なのかもしれない、やはり毒耐性でも上げに来たのだろうか?それとも
毒を使った装備や道具のために素材を取りに来たのか?何か使えそうな物があるか
気になるし今回は探索を優先してみるとしよう、何より周囲を確認し環境の状態や
魔物の種類を探る、入口からは離れれば違う種類や離れる程に強力な魔物も増える
だろうからな、ダンジョンは大抵奥に進むほど強力な個体や種類が増えると言うし
ここもダンジョンである以上そうであるはず・・・ただここに長く居る気は無いから奥
まで調べる時間は無いな、軽く良い物が無いか調べるだけにしておくか、今までの
魔物達の群れの隙間を縫い少し奥へ向かう、すると今までの道中には無かった植物
を見つけた、その見た目は白い花と紫の線が入っている茎と、毒のありそうな見た
目の茎と何処にでもありそうなこれといった特徴も無い花をしている、鑑定すると
[デロメイル]と出た、確か解毒に使うやつだったか?花を食えば軽い毒なら解毒が
出来る、茎は茹でて食えば毒への抵抗力を一時的に上げるとか、このダンジョン向
きの道具だ、副作用として腹痛や吐き気をもたらす事が多いとか、残念ながら新し
い魔物では無かったな、数は多くなく群生もしていないようで近くを見渡してみた
が1つも見えない、いや対毒用に役に立つ物が手に入ったから良かったのか、この
3本を一応根から引き抜いて亜空間倉庫に入れる、傷みが少ない方がいいかもしれ
ないから出来るだけ良い状態を保つようにしておく、やる事は済んだし近くに魔物
の集団も居ないようだから先に進む・・・ん?木に群がっているファルムングの姿が
見える、確認出来るのは5・6体だがもっと居るかもしれない、やはり魔物の集団
構成が入口付近の所と違っているな、種類は単一で増えてもいないが・・・一番戦い
やすい場所を選ぶか手に入れられる物で相手を選ぶか・・・たださっきまでの戦闘で
何も出さ無かったんだよな、もしかしてこのダンジョン倒しても落とさないのか?
採取出来るダンジョンは特殊で環境再現ダンジョンと言われるらしいが・・・とは言え
ダンジョンの魔物を倒せば一部素材となる物を落とす性質は変わらないハズ、ただ
落していたが私が気付かなかっただけか?進むと木々が密集している地点が増えた
一部密集している場所と草も生えていない泥の道とで別れている、木々を見てみる
とモズトレントとただの木が混ざっている、他に魔物は居なさそうだ・・・ただの木と
モズトレントの違いは見た目で判別出来るが、ただの木が3種も密集して存在するの
が少し気になる所だ、そう言えばこのダンジョンで斬った木は外に持ち出せる木材
になるのだろうか?まぁどれも見るからに色褪せ朽ちている様にも見えるし、傷ん
でいてあまり質の良い木では無さそうだ、今回も奴等を相手する必要は無いだろう
一応木々に近付き過ぎない様にして奥へと進む、モズトレント以外の魔物は居なさ
そうだ・・・そうして進んでいると沼の灰と紫に緑が混じりだした、ここが境界か?
足を踏み入れるとねちゃりと音がした、ここの泥はさっきまでのより軟らかいのか
踏み込むとゆっくりとだがズブズブと良く沈み足を取られる、それに粘性と言うか
粘り気が強く、持ち上げるのも力がいるし足に泥が多くへばりついている、そして
ザブザブと水を歩く様に音を発てながら足元から膝の中間まで沈む深さまで進んだ
水面と言うか泥面?には花のような物が幾つか浮かんでいる・・・と言うか泥中から
浮かび上がって来ている、見た目はドレッゾスポアに似ているが毒々しい色合いで
は無い、黄色と橙色の花・・・いや毒々しいか?の[バーチスポア]と同じ色でそれより
少し小さい花の[グルネバリ]そして1つだけ黄色い大き目の花が[キンリンガムイ]と
これだと魔物なのかただの植物なのか判らないんだよな・・・1つしかないのは希少な
植物なのか強力な魔物なのか、取り敢えず先に他の2つを確認してみよう、恐らく
名前や花の見た目からしてもバーチスポアはドレッゾスポアに似た魔物だと思われ
るが、グルネバリはどうだろうか?ここには普通の植物もあるからな、先ず魔物と
思わしきバーチスポアへと呪弾を撃ち込んでみる、すると当たって直ぐに反応して
周囲に薄黄色の粉をばら撒きなら起き上がった、運がいいのか他のは何も反応せず
にいる、ただ植物系の魔物だからか呪弾の効果は低そうだ、そしてやはりと言うべ
きかドレッゾスポアと同じような攻撃をして来る、周囲に粉をばら撒いたりガスを
噴出する、今回は黄色掛かっているからまた別の毒ガスなんだろう、それと唯一の
遠距離攻撃である液体飛ばし、こっちのは粘性が低く飛んで来る途中で周囲に粒が
飛び散っている・・・それに距離があると少し広がるようだ、避けたいが脚が泥沼に
取られているせいで避けられず大剣に変えたマガセビで防ぐ、水の様にばしゃりと
弾けて飛び散った粒が少し脚に掛かった、色は似ているが酸では無さそうだ
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