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10.神々の相克
二百十二話 夜の住人達の宴
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212話 血の晩餐と恐怖の夜明け
騒がしい店内を見渡せば店番が対応する場所の奥に扉の様な隙間があった
どうやら急ぐあまりしっかり閉めていくのを忘れていたようだ、隠し扉のように
なっていて見ただけでは壁と変わらない、中に入れば色々と物が置かれた広い
部屋になっていた、テーブルや飲み物もあり他とは完全に違っている、奥に行けば
金や色々な商品が置かれている台があり値段は全体的に高めだ、とは言えここも
置いてある物は珍しい物だろうがこれと言った価値のあるものは無さそうだ
武具の類はあるものの装飾品が多く鑑賞用の物のようだ、宝石が多く使われている
ようだが偽物で装飾もこれといって良い物では無い、耐久は実用に耐えられない
欠陥品で曲げれば直ぐに割れた、残念ながら掘り出し物とは言われているが教国で
しか価値の付かないような物のようだ、それなりに期待していたんだが物の良さは
国が持つ力に比例するのかここにあるのはガラクタばかりだ・・・取り敢えずまだ
使い道のありそうな金属製の物を見てみる、質のいい金属なら使えるかと思ったが
使われている金属自体どれも価値のあるものでは無かった、本当に見た目だけの
物しかないようで中身のないこの国を見ているようだ、転生者だとか転移者が
関わると何故こうも落ちぶれるのか・・・他の世界の人間は愚か者しかいないのか?
いやここに来ている地球の人間か、いやそもそもその程度で落ちぶれる時点で
国に力も無く意志も弱いだけか、ん?外の騒ぎが大きくなってきたな、見る物も
ないしもう帰るとするか、ここで情報は扱って無いようだし来るだけ無駄だったな
まぁそんなうまくいく訳もないか、外に出ればあちこちに血が飛び散り死体が散乱
していた、いつのまにか逃げていた奴らが殺られていたようだが・・・部屋は防音
加工されていたのか音は余り聞こえなかったな、血で赤く染められた通路を辿り
外に出ればあちこちに死体が散乱し、壁や天井に埋め込まれた死体なども見える
随分な手際だそんなに時間は経ってないと思うんだが・・・丁度陽が昇り始めていて
幾らか明るく周囲がよく見渡せるようになっている、あちこちに肉片やら部位が
散らばり血が一帯を赤く染めている、僅かに当たった陽の光がより赤く鮮烈に・・・
などと景色を眺めてゆっくりしている時間は無い、とっととこの国を離れよう
それにしてもあの2人はどこへ?多分教会にまだいると思うんだが・・・こっちから
だとあの2人の居場所が分からないんだよな、あっちは私の場所が判るようだが
中々に不便なのか便利なのか判断に困る特殊な機能だ、まぁそれもあって離れて
いても問題ないからこっちはこっちで動くとしよう・・・空から偶に血の粒が降って
くるからな、どうやらまだ生存者を追っかけているらしいが、完全に捕食ではなく
殺戮を目的としてるよなぁ…外壁を登って音が聞こえてくる方を見ればそこに
居るのはプナイダだけでなく他の魔物達の姿まで群がっているのが見える、恐らく
元々中に居た個体が檻や拘束から放たれ暴れていたのだろうが、溢れたものだけで
なく、この争いに引き寄せられたり乗じて外から入って来たと思わしき魔物も多く
混じっていると思われる、と言うかかなり数が多いし種も雑多だから外からの方が
多いと思う、じゃなかったらどれだけ魔物を中に入れていたんだとなるし・・・
そのせいか魔物どうしで争っている姿もちらほら見受けられる、プナイダ達は屋根
に昇ったり空を飛んだりで争いから距離を取っているようだが・・・鳴いている?
空に居る個体は鳴き声を上げながら旋回しているようだ、もしかして外から魔物を
呼んでいるのか?確かにどこか意識が吸い寄せられるような無駄に意識してしまう
ような感じはするが、いやそんな事を考える必要はないな、外壁の外に飛び降りる
こっちにも幾らか魔物が寄ってきているが、この周辺をウロウロしているだけで
他の場所に移動する気配がない、そのくせこっちを見て獲物を見つけたと言わん
ばかりに向かってくるのは何故なんだ?まったく・・・数は10体近く、相手をしても
いいが金にもならないタイプが多いからやるだけ無駄だしな・・・とっととここを
離れるのがいいか、残念ながら今回は得る物が特になかったな、しいて言うなら
質の悪い宝石が複数と安い宝石1つが手に入った位だ、残念ながら情報は1つとして
見つけられ無かったし・・・私が探すのが下手なだけなのか?もしかしたらあの2人が
何か見つけてくれているかもしれないし、ぐっ?頭に何か落ちてきたのが当たった
強い衝撃もなかったが空を見上げればプナイダが飛んでいるだけだ、落ちてきた物
を見てみれば本だった、これなら角が当たらない限り痛くは無いな、少々ボロく
古そうな題名も何も書かれていない赤い表紙の本、表紙は随分年季があるが痛んで
いるようには見えないし中身は綺麗な白紙のままで何一つ書かれていない、これで
記録でも取っておけと言う事か?しかしわざわざ私に渡すために落としたのか
嫌がらせで落としたのか偶然落ちてきただけなのか・・・だが本1冊をプナイダが
渡しに来るか?しかし偶然落ちてくるにはおかしい、もう離れてしまっている
だがわざわざ持ってくる以外にここまで来る理由が無いだろうし、それに今更
嫌がらせをして来る理由も無い、なら贈り物でいいんだろうけど何故と疑問しか
出てこない、見ても[古ぼけた本]としか出てこない特に変わった感じもしない
ただの白紙の紙束みたいな物なんだが・・・だが意味があるのなら持っておこう
彼らがなぜ私に渡したのか判らないが使い道がない物でもないし、ありがたく?
貰っておこう、亜空間倉庫に入れようとした所で少し本から溢れる魔力を感じた
どうやらただの本では無かったようだ、が魔力が籠っている位しか判らないし
その魔力も多い訳ではないから魔力タンクとして使えそうにもない、やはり使い方
にしろ使い道はただの白紙の紙束だよな、放り込んでもっと距離を取った所で少し
休むことにする、すぐ近くの小さな山を登り魔物が居ない事を確認し座り込む
取り敢えずここで暫く待っていれば2人も帰って来るだろう、そろそろ陽も出て
朝になっている、それにしても法国に続いて教国も半日も経たずに滅んだな
プナイダも襲ってこなかったし、もしかしたら神がなんかやっていたかもしれない
騒がしい店内を見渡せば店番が対応する場所の奥に扉の様な隙間があった
どうやら急ぐあまりしっかり閉めていくのを忘れていたようだ、隠し扉のように
なっていて見ただけでは壁と変わらない、中に入れば色々と物が置かれた広い
部屋になっていた、テーブルや飲み物もあり他とは完全に違っている、奥に行けば
金や色々な商品が置かれている台があり値段は全体的に高めだ、とは言えここも
置いてある物は珍しい物だろうがこれと言った価値のあるものは無さそうだ
武具の類はあるものの装飾品が多く鑑賞用の物のようだ、宝石が多く使われている
ようだが偽物で装飾もこれといって良い物では無い、耐久は実用に耐えられない
欠陥品で曲げれば直ぐに割れた、残念ながら掘り出し物とは言われているが教国で
しか価値の付かないような物のようだ、それなりに期待していたんだが物の良さは
国が持つ力に比例するのかここにあるのはガラクタばかりだ・・・取り敢えずまだ
使い道のありそうな金属製の物を見てみる、質のいい金属なら使えるかと思ったが
使われている金属自体どれも価値のあるものでは無かった、本当に見た目だけの
物しかないようで中身のないこの国を見ているようだ、転生者だとか転移者が
関わると何故こうも落ちぶれるのか・・・他の世界の人間は愚か者しかいないのか?
いやここに来ている地球の人間か、いやそもそもその程度で落ちぶれる時点で
国に力も無く意志も弱いだけか、ん?外の騒ぎが大きくなってきたな、見る物も
ないしもう帰るとするか、ここで情報は扱って無いようだし来るだけ無駄だったな
まぁそんなうまくいく訳もないか、外に出ればあちこちに血が飛び散り死体が散乱
していた、いつのまにか逃げていた奴らが殺られていたようだが・・・部屋は防音
加工されていたのか音は余り聞こえなかったな、血で赤く染められた通路を辿り
外に出ればあちこちに死体が散乱し、壁や天井に埋め込まれた死体なども見える
随分な手際だそんなに時間は経ってないと思うんだが・・・丁度陽が昇り始めていて
幾らか明るく周囲がよく見渡せるようになっている、あちこちに肉片やら部位が
散らばり血が一帯を赤く染めている、僅かに当たった陽の光がより赤く鮮烈に・・・
などと景色を眺めてゆっくりしている時間は無い、とっととこの国を離れよう
それにしてもあの2人はどこへ?多分教会にまだいると思うんだが・・・こっちから
だとあの2人の居場所が分からないんだよな、あっちは私の場所が判るようだが
中々に不便なのか便利なのか判断に困る特殊な機能だ、まぁそれもあって離れて
いても問題ないからこっちはこっちで動くとしよう・・・空から偶に血の粒が降って
くるからな、どうやらまだ生存者を追っかけているらしいが、完全に捕食ではなく
殺戮を目的としてるよなぁ…外壁を登って音が聞こえてくる方を見ればそこに
居るのはプナイダだけでなく他の魔物達の姿まで群がっているのが見える、恐らく
元々中に居た個体が檻や拘束から放たれ暴れていたのだろうが、溢れたものだけで
なく、この争いに引き寄せられたり乗じて外から入って来たと思わしき魔物も多く
混じっていると思われる、と言うかかなり数が多いし種も雑多だから外からの方が
多いと思う、じゃなかったらどれだけ魔物を中に入れていたんだとなるし・・・
そのせいか魔物どうしで争っている姿もちらほら見受けられる、プナイダ達は屋根
に昇ったり空を飛んだりで争いから距離を取っているようだが・・・鳴いている?
空に居る個体は鳴き声を上げながら旋回しているようだ、もしかして外から魔物を
呼んでいるのか?確かにどこか意識が吸い寄せられるような無駄に意識してしまう
ような感じはするが、いやそんな事を考える必要はないな、外壁の外に飛び降りる
こっちにも幾らか魔物が寄ってきているが、この周辺をウロウロしているだけで
他の場所に移動する気配がない、そのくせこっちを見て獲物を見つけたと言わん
ばかりに向かってくるのは何故なんだ?まったく・・・数は10体近く、相手をしても
いいが金にもならないタイプが多いからやるだけ無駄だしな・・・とっととここを
離れるのがいいか、残念ながら今回は得る物が特になかったな、しいて言うなら
質の悪い宝石が複数と安い宝石1つが手に入った位だ、残念ながら情報は1つとして
見つけられ無かったし・・・私が探すのが下手なだけなのか?もしかしたらあの2人が
何か見つけてくれているかもしれないし、ぐっ?頭に何か落ちてきたのが当たった
強い衝撃もなかったが空を見上げればプナイダが飛んでいるだけだ、落ちてきた物
を見てみれば本だった、これなら角が当たらない限り痛くは無いな、少々ボロく
古そうな題名も何も書かれていない赤い表紙の本、表紙は随分年季があるが痛んで
いるようには見えないし中身は綺麗な白紙のままで何一つ書かれていない、これで
記録でも取っておけと言う事か?しかしわざわざ私に渡すために落としたのか
嫌がらせで落としたのか偶然落ちてきただけなのか・・・だが本1冊をプナイダが
渡しに来るか?しかし偶然落ちてくるにはおかしい、もう離れてしまっている
だがわざわざ持ってくる以外にここまで来る理由が無いだろうし、それに今更
嫌がらせをして来る理由も無い、なら贈り物でいいんだろうけど何故と疑問しか
出てこない、見ても[古ぼけた本]としか出てこない特に変わった感じもしない
ただの白紙の紙束みたいな物なんだが・・・だが意味があるのなら持っておこう
彼らがなぜ私に渡したのか判らないが使い道がない物でもないし、ありがたく?
貰っておこう、亜空間倉庫に入れようとした所で少し本から溢れる魔力を感じた
どうやらただの本では無かったようだ、が魔力が籠っている位しか判らないし
その魔力も多い訳ではないから魔力タンクとして使えそうにもない、やはり使い方
にしろ使い道はただの白紙の紙束だよな、放り込んでもっと距離を取った所で少し
休むことにする、すぐ近くの小さな山を登り魔物が居ない事を確認し座り込む
取り敢えずここで暫く待っていれば2人も帰って来るだろう、そろそろ陽も出て
朝になっている、それにしても法国に続いて教国も半日も経たずに滅んだな
プナイダも襲ってこなかったし、もしかしたら神がなんかやっていたかもしれない
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