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9.新たな一歩

百八十二話 皆で拠点へ

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182話 もしかして生物に近づきました?

それからダンジョンの名前や位置なども見てみたが結構な量があった
とはいえダンジョンについての詳細はない、まぁ流石に地図には書かれないよな
名前はどういう意図や理由で着けられているか判らないが、分かりやすいもの
としては塔だろう、属性ごとに別けられていてあちこちに点在している
ダンジョンなど元から発生理由も存在理由も不明なものだが・・・名前に関しても
大体そのダンジョンに関する名前が付けられているが、それは誰が付けているのか
不明であり最初からダンジョンに着いているのだという、ダンジョンを鑑定
すると判るのだとか、そのため人が行ったことのあるダンジョンの情報が出た時
直ぐに名前が着いているのはそれが理由らしい、当然まだ見つかってない
ダンジョンや名前の判らないダンジョンもあるらしい、でその属性の塔だが
炎/氷/風/土と4つしか属性はなく、しかも塔と洞窟という2種類の形でそれぞれ
4つ存在しているよく分からないダンジョンである、中の構造も似ているとか
そして昔存在し滅んだ国がダンジョン化した場所もあるようだ、王国の右上に
自滅都市ーアポロキッツと書かれている、となると自然環境がダンジョン化
したものがネフィスなのだろうか?人の手が入ってない環境が多いようだし
あと洞窟系もそうなのかもしれないな、そこから適当にパラパラめくって
読んでいると部屋の電気が着いた、外を見てみると結構暗くなっていた
「10時位かしらね、どうする?私はもう少ししたら寝るけど」
「そうだな、なら一緒に寝るとするよ」
まだ疲れが残っている感じがするし一応休んでおいた方がいいだろう
なんというか体の芯、胸部や腹部の間が重いような感じだけが残っている
それ以外は問題なさそうだ、思考もちゃんと回っている・・・はず
軽く置かれている装備品を見ると隣に素材も幾つか置かれていた
売ってないことから何かに使う予定があるんだろうが、こういうのを
これからは拠点に置けるようになる、あと使ってない武器なども安全に置ける
手入れはしっかりされているようだ、そう言えば確認はしても手入れは
したことがなかったな、武器は手入れが必要無いものだが防具は違うのに
これといった違和感を感じた事がないからまだ大丈夫だろうが・・・
一回外して確認した方がいいか?あぁ見てみたら思ったより腰に巻いている布が
ボロボロになっている、縁は擦り切れて所々煤や土等で変色しているし
これは変えた方がいいか?擦れたからか薄くなったりテロテロになっている
場所もあった、流石に透けるようになったり穴が開いたら使えないしな
服だとすぐ使い物にならなくなりそうだし・・・いちいち買い換えるのもな
んー考えても仕方ないか、とりあえず暫くはこのままでもいいとして
そろそろ寝るべきか?何故かさっきから少し体が熱くなっているし、胸部付近を
起点にして全身へと魔力が流れて内側を血の流れのように廻っているのが判る
かと言って肉体が活性化している訳でもなく変化は感じられない
違和感は消えるどころか大きくなっているが、これなら魔力は廻っているだけで
溢れないし周囲に放出される事もないから害はないだろう、しいて言うなら
魔力を消費している訳でもないだろうに少しづつ消費されている事だ
そのせいで更に疲れてきていたわけだ、魔力が枯渇すると気絶するのだが
失いすぎて限界以上に消費することになると、生命力を変換して使用するらしい
なので誰であっても死んでしまうんですね・・・凶悪な呪いにもあるようで
魔力浪費などといった魔力を失うものがあるらしい、魔力の限界消費は
アンデッドやゴーストも死ぬようだしもしかしたら自分も死ぬかもしれない
実のところ魔力多いわけじゃないからな・・・どっちかって言うと戦士型だし
横になるともう体が重くて起きる気力がなくなり、次第に意識も落ちていく
・・・・・・
・・・・
そして目が覚めるともう朝になっていた、寝ている時魂に囲まれていたが
あれは夢だったのか?特に何もなかったしただの夢と思うんだが、もしかすると
あれは夢でなく精神世界とかそういった物だったのかもしれない
隣を見ればまだアマネは寝ているようだ、しかしそろそろ起きるだろう
しかし随分寝てしまった、それも自分の意志ではなく肉体によって・・・
まるで生物みたいだぁ…生きるってのはこんなに面倒なんだな
・・・人間よりも魔物の方が上等な存在なのでは?
どうやらアマネも起きたようだ、思ったが起きたら何をするんだ?
「ふぁ~あ、おはよ、寝るの早かったわね、後寝るなら着替えなさいよ」
「いちいち付け直すのは面倒だろ?」
「まぁ分かるけど、そうだ直ぐに拠点に行った方がいいと思うんだけど」
「別にいつでもいいから好きな時でいいぞ」
「なら早めにやることはやっておいちゃいましょ、特に用もないしね」
本の返却はどうす・・・どうやら今日中であればいいようだ
「さて合流しましょうか、あっちも起きてるでしょうし」
そして部屋の前に着たが当然鍵が掛かっている、のだがどうするのだろうか
鍵を持っていたようで開けて入っていった・・・何故持っているんだ
入れば3人共着替えの途中だったようだ、だが何故こっちを見て驚くんだ?
あと着替える手を止めてどうするのか、さっさと着替えればいいだろうに
「ちょっとなんで普通に女の部屋に入ってくるのよ」
「あっごめん私も気にするべきだったわね、ちょっと後ろ向いててくれる?
私は気にしないから失念してたわ・・・悪いわね」
「あなたも少しは気にしなさいよ・・・」
「そうか、すまなかったな?」
後ろを向くと首に何か乗った、少女ちゃん人形・・・久しぶりだなこの感覚
「シノも気にしなさい、あと私のを見るのはいいけどシノのはだめよ」
「えっ、何言ってるの私はいいけどユノのはだめだよ」
「シノ・・・」
「ユノ・・・」
「あんた達・・・いちゃついてないでとっとと着替えなさいよ」
何やら後ろが少し騒がしい・・・ん?別に外で待っていても良かったのでは?
まぁ今から出るわけにもいかないか、それに着替えは直ぐ終わったようだ
振り向けば防具を身に着けてた、そしていつも通りアイカは私服だ
戻って武器を取り物は全て運び出し、両部屋の鍵を閉めて拠点に向かう
「準備完了ね、とりあえずとってある素材とかは全部あっちに置いときましょ」
「そうね、これ以上部屋に入れるのはちょっとね」
「保管してもらうにもお金かかるし拠点ができたのは大きいね」
「寝泊まりはどうする?拠点の家具が一式揃うまで暫くここを使う?」
「揃っててもここでいいんじゃない?そもそもシンの拠点でしょ?」
「皆の物でいいだろう?好きに使ってくれていいんだが」
「所有者はシンでしょ、そこはしっかりしておかないと」
「だね、私たちもずっと一緒かは判んないし」
「っていうかホントに近いし利便性はそんなに困んないね」
首都を出て直ぐにある高く細い岩山、そして道も近くにある
そして木や水場も何もないから、人も寄り付かないしいい場所だ
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