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8.転輪
百七十七話 亡者の報復
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177話 ボーナスと作戦終了
魂が取り囲んでいる男を宙に浮かばせ、円を作りその周り全方位を囲む
ゆらゆらとその周囲に漂う魂と、飛び回る活発的な霊の2種類がいる
よく見れば魂は若い者だけでなく、老人や子供も多く見える
「い”っあ”ぁ”ぁーい”だい”!だずげで!あ”ぁ”!う”っあ”」
叫び声が聞こえるが助ける義理のある人など何処にもいないだろうし
そもそも自分がやって来たことの報復なのだから文句を言うのは筋違いだろう
む?落とされた、地面にぶつかりぶへっと空気の抜けるような声を出して
逃げるように這っているが···足は動いておらず手をバタつかせているだけにしか
見えない、魂達はただそんな姿をを眺めているが、もう終わったのだろうか?
僅かに進んでいるのだろ元王であった男、王子である隣の2人が向ける眼は冷たい
魂だからかあの吹き出していた火の影響を受けていなかったようだ
ただ少し高揚しているようにも感じたが···変化は見えない、気のせいか?
地を這う男が助けを求めているのか何やら言っているようだ、しかしその声は
誰かに向けられたものではなさそうだ、自分自身に言い聞かせているような?
もしかして奴が信仰させていた神に向けて言っているのだろうか?
確か邪神ズグルメーだったか、奴を地球から転移させ力を与えたと思わしき神と
思っていたが、転移させたのではなく飛ばされて来た時に割り込んだのだろう
そして力を与える代わりに自身を信仰させ、信仰を広げようとしたと言った所か
恐らくその邪神にそこまでの力は無いと思われる、既に信仰されている他の神より
格は下なんだろうし、そもそも表に出てこないと言うことは他の神を恐れており
隠れてやり過ごそうとしているから出てこない、そう言う事だろう
あの男を助けるのか?唯一の手駒なら助けるかもしれないが···現状手を出せば
自身に危険を招くだけでしかない···か、となれば切り捨てるのが妥当だな
男はまだ喚き散らしているがその様子からして、反応は返ってきていなさそうだ
疲労からか虚空に伸ばしていた右手と上げていた顔は地面に落ち静かになる
ゆっくりと仰向けになって空を見上げているが···どうしたのだろうか
「降参だ、もう出来ることは無いしおとなしく捕まるよ、だから助けてくれ
身体中痛いし治してくれないか?待遇は王族としての扱いを求める」
そんな事を言っているが状況···いや現状を理解しているのだろうか
いやしていないか、国もないのに王族も何もないし何より自分が何を言ったのか
それすら理解していなさそうだ、なんであんな言い分が通ると思っているのか
理解できない、と言うか上から目線が過ぎるだろう、負けたのはお前だぞ?
対等な交渉が出来ると思っているどころか、自分の意見が通ると思って疑って
いない様子に、何で勝者を気取ったような態度なんだろうか?訳がわからない···
あれは本当に人間なのか?それともやはり現実が見えていないのか、ただ現実逃避
しているだけなのか···当然誰も寄っていかない、ゴブリン達も遠巻きに見るだけ
いや渦を巻き見下すように宙に留まっていた魂達が男に近付いていく
「ッヒィィイ!助けろぉ!はや!く」
地球で教育を受けていたんじゃないのか?何とも知性の低そうな奴だ
いや教育の問題ではなくこの男自身の資質や人格の問題か?
地球の知識は殆ど無いがこの世界より安全のようだし、マシだと思っていたんだが
やはり常に危険が近くになければ生物はダメになるのだろうか?うーむ、いや
この問題はまた別か?男をまた取り囲み攻撃するのかと思ったら一直線に
体へ向かって突撃しては何度も通り抜けていく、何をやっているのだろうか?
どうやら通り抜けていく度に男は苦しんでいるようだが、あれは呪いなのか
それとも精神への攻撃なのか?流石に見ているだけでは判断がつかない
妖精は既に無干渉を貫くようで部隊を纏め帰還を始めている、帰還と言っても
転移のようなもので一瞬だ、次と次と消えて行き残るのは2人?のゴブリン
どうなるかを見ているのだろう、森の外での目の役か、いや報酬の話のために
残ったのもあるか?それにしても魂達が攻撃を再開すると直ぐに撤退を始めるとは
もしかすると元々こうするつもりだったのだろうか、いや違うか?裁くべき者達が
裁きを行っているから譲ったのだろう、それにこの程度では終わらないだろうし
そのために残して行ったのか、あぁ生き残っていたら回収するためでもあるのか?
まぁ法国は跡形もなく消えたから、もう部隊を残しておく必要もないしな
それにしても暇だ、あの男の声は聞こえなくなったが生きてはいるようだ
ふむそろそろ昼になる頃だろうか、ん?拘束していた鎖の一部が転がっている
最初の攻撃のさいに外れて何処かに行ったようだったが、壊れていたとは
最早使い物にならない、と言うか随分脆かったが素材が悪かったのか?
剣の部分は切れ味が悪かったが、剣として使うものでは無かく装飾としての物だと
思っていたが···武器として用意していたのか?まぁこの変わった形状ならば
ユニークな武器ではあるだろうがあの耐久度だと戦闘では使えそうにないな
鎖の部分も脆すぎるし、先端も鉄球に変えたほうが武器として使えただろう
···鎖付きの鉄球なら武器屋に売っていたな、それでいいのでは?と
思考がどこかに飛んでいっている間に、目の前では男の体に黒い模様が刻まれて
動かなくなっていた、死んではいないが精神が崩壊したか?あの黒いのは
呪いの刻印が浮かんでいるんだと思うが、精神が弱かった···いや
流石に数万人の魂に精神を攻撃されれば誰でもそうなるか?精神崩壊した男に
飽きたのかそれとも満足したのか、魂達の色が少し明るくなった気がする
そしてまた集まり球体のようになり···そこからこっちに突っ込んできた
雪崩れ込むように向かってくるそれに攻撃の意識は感じられないが···どうする?
物理攻撃は効かないが魔法なら通るはず、まぁ流石にこの数を倒すのは無理だ
攻撃されたら杯を取り出して全て飲み込ませればいいか、さてどう来る
やはり一直線に来ていて方向を変える様子はない、完全に私を狙っているようだ
しかし霊である2人はただ眺めている、いやバルゼリットは目を伏せているが
そして視界の隅に映る男は灰になって風に流されていく、同じ事をされる訳では
無さそうだが似たような事され、同じような結果になるような気がする···
魂が取り囲んでいる男を宙に浮かばせ、円を作りその周り全方位を囲む
ゆらゆらとその周囲に漂う魂と、飛び回る活発的な霊の2種類がいる
よく見れば魂は若い者だけでなく、老人や子供も多く見える
「い”っあ”ぁ”ぁーい”だい”!だずげで!あ”ぁ”!う”っあ”」
叫び声が聞こえるが助ける義理のある人など何処にもいないだろうし
そもそも自分がやって来たことの報復なのだから文句を言うのは筋違いだろう
む?落とされた、地面にぶつかりぶへっと空気の抜けるような声を出して
逃げるように這っているが···足は動いておらず手をバタつかせているだけにしか
見えない、魂達はただそんな姿をを眺めているが、もう終わったのだろうか?
僅かに進んでいるのだろ元王であった男、王子である隣の2人が向ける眼は冷たい
魂だからかあの吹き出していた火の影響を受けていなかったようだ
ただ少し高揚しているようにも感じたが···変化は見えない、気のせいか?
地を這う男が助けを求めているのか何やら言っているようだ、しかしその声は
誰かに向けられたものではなさそうだ、自分自身に言い聞かせているような?
もしかして奴が信仰させていた神に向けて言っているのだろうか?
確か邪神ズグルメーだったか、奴を地球から転移させ力を与えたと思わしき神と
思っていたが、転移させたのではなく飛ばされて来た時に割り込んだのだろう
そして力を与える代わりに自身を信仰させ、信仰を広げようとしたと言った所か
恐らくその邪神にそこまでの力は無いと思われる、既に信仰されている他の神より
格は下なんだろうし、そもそも表に出てこないと言うことは他の神を恐れており
隠れてやり過ごそうとしているから出てこない、そう言う事だろう
あの男を助けるのか?唯一の手駒なら助けるかもしれないが···現状手を出せば
自身に危険を招くだけでしかない···か、となれば切り捨てるのが妥当だな
男はまだ喚き散らしているがその様子からして、反応は返ってきていなさそうだ
疲労からか虚空に伸ばしていた右手と上げていた顔は地面に落ち静かになる
ゆっくりと仰向けになって空を見上げているが···どうしたのだろうか
「降参だ、もう出来ることは無いしおとなしく捕まるよ、だから助けてくれ
身体中痛いし治してくれないか?待遇は王族としての扱いを求める」
そんな事を言っているが状況···いや現状を理解しているのだろうか
いやしていないか、国もないのに王族も何もないし何より自分が何を言ったのか
それすら理解していなさそうだ、なんであんな言い分が通ると思っているのか
理解できない、と言うか上から目線が過ぎるだろう、負けたのはお前だぞ?
対等な交渉が出来ると思っているどころか、自分の意見が通ると思って疑って
いない様子に、何で勝者を気取ったような態度なんだろうか?訳がわからない···
あれは本当に人間なのか?それともやはり現実が見えていないのか、ただ現実逃避
しているだけなのか···当然誰も寄っていかない、ゴブリン達も遠巻きに見るだけ
いや渦を巻き見下すように宙に留まっていた魂達が男に近付いていく
「ッヒィィイ!助けろぉ!はや!く」
地球で教育を受けていたんじゃないのか?何とも知性の低そうな奴だ
いや教育の問題ではなくこの男自身の資質や人格の問題か?
地球の知識は殆ど無いがこの世界より安全のようだし、マシだと思っていたんだが
やはり常に危険が近くになければ生物はダメになるのだろうか?うーむ、いや
この問題はまた別か?男をまた取り囲み攻撃するのかと思ったら一直線に
体へ向かって突撃しては何度も通り抜けていく、何をやっているのだろうか?
どうやら通り抜けていく度に男は苦しんでいるようだが、あれは呪いなのか
それとも精神への攻撃なのか?流石に見ているだけでは判断がつかない
妖精は既に無干渉を貫くようで部隊を纏め帰還を始めている、帰還と言っても
転移のようなもので一瞬だ、次と次と消えて行き残るのは2人?のゴブリン
どうなるかを見ているのだろう、森の外での目の役か、いや報酬の話のために
残ったのもあるか?それにしても魂達が攻撃を再開すると直ぐに撤退を始めるとは
もしかすると元々こうするつもりだったのだろうか、いや違うか?裁くべき者達が
裁きを行っているから譲ったのだろう、それにこの程度では終わらないだろうし
そのために残して行ったのか、あぁ生き残っていたら回収するためでもあるのか?
まぁ法国は跡形もなく消えたから、もう部隊を残しておく必要もないしな
それにしても暇だ、あの男の声は聞こえなくなったが生きてはいるようだ
ふむそろそろ昼になる頃だろうか、ん?拘束していた鎖の一部が転がっている
最初の攻撃のさいに外れて何処かに行ったようだったが、壊れていたとは
最早使い物にならない、と言うか随分脆かったが素材が悪かったのか?
剣の部分は切れ味が悪かったが、剣として使うものでは無かく装飾としての物だと
思っていたが···武器として用意していたのか?まぁこの変わった形状ならば
ユニークな武器ではあるだろうがあの耐久度だと戦闘では使えそうにないな
鎖の部分も脆すぎるし、先端も鉄球に変えたほうが武器として使えただろう
···鎖付きの鉄球なら武器屋に売っていたな、それでいいのでは?と
思考がどこかに飛んでいっている間に、目の前では男の体に黒い模様が刻まれて
動かなくなっていた、死んではいないが精神が崩壊したか?あの黒いのは
呪いの刻印が浮かんでいるんだと思うが、精神が弱かった···いや
流石に数万人の魂に精神を攻撃されれば誰でもそうなるか?精神崩壊した男に
飽きたのかそれとも満足したのか、魂達の色が少し明るくなった気がする
そしてまた集まり球体のようになり···そこからこっちに突っ込んできた
雪崩れ込むように向かってくるそれに攻撃の意識は感じられないが···どうする?
物理攻撃は効かないが魔法なら通るはず、まぁ流石にこの数を倒すのは無理だ
攻撃されたら杯を取り出して全て飲み込ませればいいか、さてどう来る
やはり一直線に来ていて方向を変える様子はない、完全に私を狙っているようだ
しかし霊である2人はただ眺めている、いやバルゼリットは目を伏せているが
そして視界の隅に映る男は灰になって風に流されていく、同じ事をされる訳では
無さそうだが似たような事され、同じような結果になるような気がする···
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