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8.転輪
百六十八話 戦場へ向かう前の休息
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168話 懐かしき黄金
そして幾らか話をしてから隣の部屋に移る、内装はやはり同じのようで
入ってすぐの短い通路そして部屋にベッドが2つ並んでいて、横に物を置く
こっちは物置としても使っているのか、装備品が置かれている
そう言えばシノ達の部屋には、バックはあったが装備類は防具類しかなかったな
「ん?装備?あっちは3人で荷物まであったら手狭でしょ?それに武器系は
ちゃんと管理しないと危ないからね、こっちでまとめて管理してるの・・・あれ?」
「どうした?」
「あの幽霊の2人は?さっきから見えないけど」
「あぁ何故か部屋に入らず廊下にいるよ」
「そうなの?ふーむ・・・あっそうだ、いきなりだけど丁度いいわね」
なにやら頭を傾げて思い当ったのか、それとも話を変えてきたのか・・・
「霊の退治や成仏なら頼ってくれていいわよ、元々それが仕事だったし」
「そう言えばあった時も…いや依頼を受けた時か?そんな事言ってたか
それとこの2人は違うからな?そう言えばよく見えないって話だが」
「普通の人間霊ならしっかり見えるし、ゴーストとか魔物になっちゃっても
くっきり見えるんだけど···なんでか淡い輪郭位しか見えないのよね」
「こっちでも普通の霊はしっかり見えているのか?」
「見えるわよ?とは言えこの世界は人間霊が少ないのよ、殆ど見かけなかったわ
普通もっと居るもんなんだけど、魔物化したりするせいで少ないのかしら」
「そんなに人が多くないからじゃないか?それと対ゴースト系なスキル構成か?」
「元々がね、そっちの2人にも必要だったらやったげるわよ···成功するかは
判んないけどね、魔物化してると成仏出来なくて倒すしかなくなるの」
成仏は確か魂が現世を離れて死後の世界に行くことだったはずから···
いや、結局どっちでも変わらないのではないか?倒しても同じことでは?
「一体何が違うんだ···倒しても成仏でも結果は同じではないのか?」
「ん?まぁちょっと違うわよ、まぁそんな気にすることじゃないから」
「そうか···ならいいんだが」
「それにしても2人きりとはねぇ···ん?」
部屋の扉が開いてアイカが入ってきた、何故わざわざこっっちに来たんだろうか
「どうしたのよ、2人に追い出されちゃった?」
「んーん、ちょっとお兄さんに合いたくなって」
「ふむ?ほらこっちに来るといい、何か欲しいものはあるか?飲み物は?」
「あんた見掛けによらず甘やかすタイプなの?困ってるじゃない」
「えぇっと大丈夫だよ···です」
「敬語なんて使わなくていいし、遠慮もしなくていい」
隣で甘やかすわねぇ、とか言ってるが甘やかしている気は全くないんだが
「っとその、お兄さんが何か懐かしいような気がして落ち着くんですけど
多分合ったこと···無いよね?その···お姉ちゃんも合ったこと無いみたいだし」
「あぁこっちに来て初めて会ったからな、間違いないぞ」
「懐かしさねぇ···」
「私もアイカに懐かしさを感じるからな、そんな過去はないんだが」
「2人揃って···」
「あと近くにいると安心感も感じれるの」
「そうなのか安心感か···そこは解らんな」
「成る程···元の世界じゃなくて前世とかで親い関係だったのかもね
親子とか兄弟とか夫婦とか···んー他にあるとしたら主従とかかしら?」
「そう言われるとなんとなくそうかもしれないと思えてくるな」
アマネの隣に座ったアイカの頭を撫でる、とは言え撫でた事など無機物でしかない
軽く手を乗せ髪を撫でるように触れた状態で手を動かすだけだ
「あんた撫でるの下手くそねぇ~まぁわしゃわしゃしないのは良いことよ」
「いや撫でるの初めてだし、力を込めると危険だろ?」
「薄いガラスじゃないんだから···まぁでもそうね力も大きく上がってたら」
「慣れない事だからな慎重にやらないと」
うつむき顔を下げてされるがままになっていたアイカの頭から手を離す
「うーむやはり懐かしさと思わしき既知感があるな···何でだ?」
「そうなってくるとやっぱり前世で親い関係だった、ってのが有力ね」
私に前世などないと思うが···もしかしたら近いものはあったのか
それとも何処かに自分と同じような存在が居てそれと共感でもしているのか
何にせよこれが問題にならないならそれでいいんだが···ん?
パタリとアイカが倒れてしまった、なにかしでかしたか一瞬不安がよぎるも
聞こえてきた寝息から寝てしまっただけだと判明し安心した、疲れたんだろう
普段から合うわけでもないからな、色々感じて落ち着けなかったのかもしれない
「寝てしまったなこのまま寝かせるか、あっちに運んでいくか?」
「ん~ここで寝かしちゃいましょ」
やることは動かし枕に頭を乗せ掛け布を被せるだけ
「1人用ベッドだから2人だとちょっとキツいんだけど···まさか2人で寝るの?」
「私は普通に床で寝るからいいぞ、柔らかい場所で寝るの慣れてないし」
ベッドの間の床に寝転ぶと意識を落とす、明日のために一応体を休めておく
ドスンと体に何かが落ちてきた衝撃を感じ、意識を起こして目を開けると
アマネが覆い被さっていた、グコーグコーとイビキをかいて寝ている
寝相が悪いのかこいつは掛け布は蹴っとばされたのか足元に落ちていた
ベッドに乗せてまた意識を落とす···殆ど自由に意識を落とせるの便利だな
そしてまたすると今度は軽い衝撃が胴部分を重点的に受ける、右側に顔を向け
目を開けると真正面から暗闇の中で光る黄金の瞳が此方を見詰めていた
瞬きをすると幻だったかのようにそこにあったのは寝息をたてているアイカの顔
息が顔に当たる真横にある、どうやら落ちた時に頭を打ってないようで良かった
しかし今のはなんだったんだ···?あの瞳に見られている時懐かしさがあった
あの黄金を知っている?しかし何故アイカに?彼女はただの人間だと思うが···
そして幾らか話をしてから隣の部屋に移る、内装はやはり同じのようで
入ってすぐの短い通路そして部屋にベッドが2つ並んでいて、横に物を置く
こっちは物置としても使っているのか、装備品が置かれている
そう言えばシノ達の部屋には、バックはあったが装備類は防具類しかなかったな
「ん?装備?あっちは3人で荷物まであったら手狭でしょ?それに武器系は
ちゃんと管理しないと危ないからね、こっちでまとめて管理してるの・・・あれ?」
「どうした?」
「あの幽霊の2人は?さっきから見えないけど」
「あぁ何故か部屋に入らず廊下にいるよ」
「そうなの?ふーむ・・・あっそうだ、いきなりだけど丁度いいわね」
なにやら頭を傾げて思い当ったのか、それとも話を変えてきたのか・・・
「霊の退治や成仏なら頼ってくれていいわよ、元々それが仕事だったし」
「そう言えばあった時も…いや依頼を受けた時か?そんな事言ってたか
それとこの2人は違うからな?そう言えばよく見えないって話だが」
「普通の人間霊ならしっかり見えるし、ゴーストとか魔物になっちゃっても
くっきり見えるんだけど···なんでか淡い輪郭位しか見えないのよね」
「こっちでも普通の霊はしっかり見えているのか?」
「見えるわよ?とは言えこの世界は人間霊が少ないのよ、殆ど見かけなかったわ
普通もっと居るもんなんだけど、魔物化したりするせいで少ないのかしら」
「そんなに人が多くないからじゃないか?それと対ゴースト系なスキル構成か?」
「元々がね、そっちの2人にも必要だったらやったげるわよ···成功するかは
判んないけどね、魔物化してると成仏出来なくて倒すしかなくなるの」
成仏は確か魂が現世を離れて死後の世界に行くことだったはずから···
いや、結局どっちでも変わらないのではないか?倒しても同じことでは?
「一体何が違うんだ···倒しても成仏でも結果は同じではないのか?」
「ん?まぁちょっと違うわよ、まぁそんな気にすることじゃないから」
「そうか···ならいいんだが」
「それにしても2人きりとはねぇ···ん?」
部屋の扉が開いてアイカが入ってきた、何故わざわざこっっちに来たんだろうか
「どうしたのよ、2人に追い出されちゃった?」
「んーん、ちょっとお兄さんに合いたくなって」
「ふむ?ほらこっちに来るといい、何か欲しいものはあるか?飲み物は?」
「あんた見掛けによらず甘やかすタイプなの?困ってるじゃない」
「えぇっと大丈夫だよ···です」
「敬語なんて使わなくていいし、遠慮もしなくていい」
隣で甘やかすわねぇ、とか言ってるが甘やかしている気は全くないんだが
「っとその、お兄さんが何か懐かしいような気がして落ち着くんですけど
多分合ったこと···無いよね?その···お姉ちゃんも合ったこと無いみたいだし」
「あぁこっちに来て初めて会ったからな、間違いないぞ」
「懐かしさねぇ···」
「私もアイカに懐かしさを感じるからな、そんな過去はないんだが」
「2人揃って···」
「あと近くにいると安心感も感じれるの」
「そうなのか安心感か···そこは解らんな」
「成る程···元の世界じゃなくて前世とかで親い関係だったのかもね
親子とか兄弟とか夫婦とか···んー他にあるとしたら主従とかかしら?」
「そう言われるとなんとなくそうかもしれないと思えてくるな」
アマネの隣に座ったアイカの頭を撫でる、とは言え撫でた事など無機物でしかない
軽く手を乗せ髪を撫でるように触れた状態で手を動かすだけだ
「あんた撫でるの下手くそねぇ~まぁわしゃわしゃしないのは良いことよ」
「いや撫でるの初めてだし、力を込めると危険だろ?」
「薄いガラスじゃないんだから···まぁでもそうね力も大きく上がってたら」
「慣れない事だからな慎重にやらないと」
うつむき顔を下げてされるがままになっていたアイカの頭から手を離す
「うーむやはり懐かしさと思わしき既知感があるな···何でだ?」
「そうなってくるとやっぱり前世で親い関係だった、ってのが有力ね」
私に前世などないと思うが···もしかしたら近いものはあったのか
それとも何処かに自分と同じような存在が居てそれと共感でもしているのか
何にせよこれが問題にならないならそれでいいんだが···ん?
パタリとアイカが倒れてしまった、なにかしでかしたか一瞬不安がよぎるも
聞こえてきた寝息から寝てしまっただけだと判明し安心した、疲れたんだろう
普段から合うわけでもないからな、色々感じて落ち着けなかったのかもしれない
「寝てしまったなこのまま寝かせるか、あっちに運んでいくか?」
「ん~ここで寝かしちゃいましょ」
やることは動かし枕に頭を乗せ掛け布を被せるだけ
「1人用ベッドだから2人だとちょっとキツいんだけど···まさか2人で寝るの?」
「私は普通に床で寝るからいいぞ、柔らかい場所で寝るの慣れてないし」
ベッドの間の床に寝転ぶと意識を落とす、明日のために一応体を休めておく
ドスンと体に何かが落ちてきた衝撃を感じ、意識を起こして目を開けると
アマネが覆い被さっていた、グコーグコーとイビキをかいて寝ている
寝相が悪いのかこいつは掛け布は蹴っとばされたのか足元に落ちていた
ベッドに乗せてまた意識を落とす···殆ど自由に意識を落とせるの便利だな
そしてまたすると今度は軽い衝撃が胴部分を重点的に受ける、右側に顔を向け
目を開けると真正面から暗闇の中で光る黄金の瞳が此方を見詰めていた
瞬きをすると幻だったかのようにそこにあったのは寝息をたてているアイカの顔
息が顔に当たる真横にある、どうやら落ちた時に頭を打ってないようで良かった
しかし今のはなんだったんだ···?あの瞳に見られている時懐かしさがあった
あの黄金を知っている?しかし何故アイカに?彼女はただの人間だと思うが···
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