上 下
145 / 324
7.必然の転機

百四十四話 魚を食いたいようだ

しおりを挟む
144話 魚?魚獲りかぁ

結果は湖で魚を獲る、と言う目的が出来たので湖に行くことになった
そもそも魚が棲み着いて居るのかどうかも判ってないのだが···
もし居るのなら少しは出回っていそうなものだ、と言う事は居ないのでは?
本にはそこら辺の事が書かれていないので、直接行って確かめるしかない
「どうやって釣ろうかしらね?釣竿とかあるのかしら?」
「どこに売ってるんだろうね、売ってそうな所なんか分かんないし
と言うかそもそも売ってるのかな?近くで使う場所なんて無いのに···」
「まぁ無かったら自作すればいいんじゃない?簡単なのならすぐ作れるでしょ」
「それに掛かるかは判らんがな、釣りだって安全ではない」
「そりゃまぁ魔物がいる場所だもんね、でも回りに気を付けてれば大丈夫でしょ」
「その湖なら危険なのも厄介な魔物も居ない場所なんだしいいんじゃない?
出来うる限り安全な場所って言うんならそこくらいしか無いよね」
「何を言ってるんだ···魚だって魔物なんだから釣ったから安全とはいかんぞ」
「えっ···えっ!?魔物なの?!動物なんじゃないの···?」
「ん?動物?なに言ってるんだ人類種以外の生物は魔物しかいないぞ?それ以外の
精霊や妖精は生物じゃないし、あとアンデッド種とゴースト種もいるか」
「···そっか、そうだよね···だって食べてるのがそもそも魔物の肉だもん」
「でも随分出回ってるけど、毎日冒険者が狩ってるの?足りないでしょ」
「出回ってるのは家畜化している魔物の肉が殆どだ、確かに冒険者が獲ってきた
肉も出回っているが少し高い、そして高級肉はまず冒険者が獲ってきた物だ」
「あっそうなんだ···?ってことは自分で獲ったほうが良いってことじゃ?」
「冒険者の方が良いもの食べれるってこと?いやそうでもない?」
「食べれるのは事実だろうが···料理ではなくただ焼いた位の物だろう」
「なるほどねー、案外冒険者ってのも良いものなんだね」
「食いたいものを獲ってきて食えるのも冒険者の特権だしな」
「結局湖に行くの?これ見てると野草とか果物も近くに生えてるっぽいよ」
「いいじゃない!今日の昼飯は決まりね···まぁ魚捕れなかったら···うん」
「そうかじゃぁ向かうか、そこまで遠くないし昼前には着くだろう」
街の外に出てそのまま道路沿いに歩き、途中で森の方へ続く道を進む
直接向かってもいいが木々に囲まれ見晴らしが悪く魔物も棲み着いている場所を
わざわざ通る必要もないし、移動している時に倒す意味もない魔物に襲われても
面倒だし少し遠回りになるが安全な道を行く方がいい、それにこっちの方が足場が
安定している、あっちは岩場が多く石による段差が多いせいで足場が悪いからな
足場が悪い場所でちょくちょく足を滑らしたりするからなぁ···慣れてきたけど
森の外周を回るようにして湖の方へ向かう、湖事態は半分森に入ってるから
安全とは言えない場所だ、さらに色々な魔物がその湖に水を飲みに来るようで
肉食の魔物にとっては狩場になっているようで、結構な頻度で死骸を見掛けるし
さらに狩る意味もあまりない魔物なのもあって誰も好んで行く場所ではないようだ
言ってしまえばここを狩場にする魔物もまた他の魔物に食われ数が調整されている
事と生態系のためにもむやみに狩れないと言った理由もあって避けられている
「湖ももう近いかな?魔物が増えてきたしなんか雰囲気が変わった」
「結構巣とか群れがあるのね、大人しい魔物達しかいないようだけど」
「そうだな···湖もすぐそこだ、警戒はしておけ?好戦的な魔物も来るからな」
疎らな木々と一面草の道を進めばより密度が濃くなっていく、木によって視界が
どんどん悪くなっていくのと反対に足元の草が減っていきそっちは見やすくなる
「うっ!」
「どうした?」
「あっいや気持ち悪くてつい」
「?体調が悪くなったのか?」
「あぁいやあれよ···」
そう言って指で指した場所辿っていくと一本の木がある、何かを見つけたのかと
見ると2匹の1m程ある緑と黄の線を持つ白い芋虫が木を這っていた、確か···
「グラスワームか大人しい魔物だから、気にしなくていい···」
そこで2人は足を止めているのに気付いた、2人とも気分が悪そうだ
「あれがいるなら無理!行きたくない!」
「うっ···気持ち悪···無理無理、頭おかしくなる」
「安心しろあれは森にも湖にも居ないはずだ、本来はここから少し離れた場所の
別の森に棲息するはずの魔物だからな···気にしなくていい」
しかし何故ここまで来れたんだ?此処には奴らの食料になる実は無いだろうし
来たところで生存出来ないだろうに、何か別の魔物にでも引っ付いてきたのか?
湖まであと少し···ん?灰色と茶色の混じった毛の色をしたあれは···たしか
クレイラビット?だったか、グラスワームと同じ場所にいる魔物じゃなかったか?
基本的に穴を掘って巣とし地中で生活する、巣を移さない魔物らしいが···
まさか生態系が狂い始めているとでも?ふーむ、何も起こらなければいいが
「どうしたの?なんか顔しかめてるようだけど」
「そうか?まぁちょっと気になる事があってな、警戒を強めておいてくれ」
そして湖が見えてきた、見る限り近くに魔物の姿は見られない
「着いたわね、魔物も居ないようだし良かったわ」
「魔除けの道具でもあればもっと良かったんだけど」
「そうだな···じゃぁ湖の中を確認してみるか」
魔物が1体も居ない?ここはここら一帯で唯一の水飲み場所なのに?
魔物達が逃げ出しているのか、ここには長居しない方がいいだろうな
まぁ湖の中に居なければそれでもう帰ってもいいから
「いたいた、結構深いところにいるのね、それにしても大きい」
「釣り上げれる?無理そうじゃない?」
「なんだったら銛とか槍で突けば獲れるでしょ」
「でも水深3Mくらいあるけど···届くの?」
まぁそうだろう、当然こんな場所に潜るわけにもいかないからな
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【R18】僕の筆おろし日記(高校生の僕は親友の家で彼の母親と倫ならぬ禁断の行為を…初体験の相手は美しい人妻だった)

幻田恋人
恋愛
 夏休みも終盤に入って、僕は親友の家で一緒に宿題をする事になった。  でも、その家には僕が以前から大人の女性として憧れていた親友の母親で、とても魅力的な人妻の小百合がいた。  親友のいない家の中で僕と小百合の二人だけの時間が始まる。  童貞の僕は小百合の美しさに圧倒され、次第に彼女との濃厚な大人の関係に陥っていく。  許されるはずのない、男子高校生の僕と親友の母親との倫を外れた禁断の愛欲の行為が親友の家で展開されていく…  僕はもう我慢の限界を超えてしまった… 早く小百合さんの中に…

【R-18】クリしつけ

蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。

【R18】突然召喚されて、たくさん吸われました。

茉莉
恋愛
【R18】突然召喚されて巫女姫と呼ばれ、たっぷりと体を弄られてしまうお話。

開発済みののじゃロリエルフは絶対服従

プルルペルル
ファンタジー
 見た目は幼いがその年齢は余裕で四桁を超えるの彼女はエルフ。  千年以上ゴブリンやオークに侵され続けたり、街の肉便器として使わていた彼女はありとあらゆる快楽を叩き込まれた。  男根を見せられれば腰が抜け、服従してしまうほどの調教を施されている彼女は今、平穏を手に入れていた。  千年以上請い願った平穏。  大賢者と呼ばれ世界最高の学び舎の学長となった彼女の平穏は、ほんの少しの油断で奪われてしまうのだった。 ※思い付きと勢いで書いているので物語性は薄いです

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

【R18】アリスエロパロシリーズ

茉莉花
ファンタジー
家族旅行で訪れたロッジにて、深夜にウサギを追いかけて暖炉の中に落ちてしまう。 そこは不思議の国のアリスをモチーフにしているような、そうでもないような不思議の国。 その国で玩具だったり、道具だったり、男の人だったりと色んな相手にひたすらに喘がされ犯されちゃうエロはファンタジー!なお話。 ストーリー性は殆どありません。ひたすらえっちなことしてるだけです。 (メインで活動しているのはピクシブになります。こちらは同時投稿になります)

淫らなお姫様とイケメン騎士達のエロスな夜伽物語

瀬能なつ
恋愛
17才になった皇女サーシャは、国のしきたりに従い、6人の騎士たちを従えて、遥か彼方の霊峰へと旅立ちます。 長い道中、姫を警護する騎士たちの体力を回復する方法は、ズバリ、キスとH! 途中、魔物に襲われたり、姫の寵愛を競い合う騎士たちの様々な恋の駆け引きもあったりと、お姫様の旅はなかなか困難なのです?!

RUBBER LADY 屈辱の性奴隷調教

RUBBER LADY
ファンタジー
RUBBER LADYが活躍するストーリーの続編です

処理中です...