105 / 327
5.帝国と言う国
百四話 亡霊と湖の調査 完了
しおりを挟む
104話 任務···完了?
指輪を見付ける事は出来たが指輪を回収しなくてはならない、だが困った事に
死の影響か水中の影響のせいか、指が太くなっているのか指輪が抜けない
流石に指ごと切り落としたりするわけにもいかないが、スティールがあったか
こんな時にも使えるか、取れるものはランダム性があるが望むものを引きやすい
と言う性質もある···らしい、使ってないからそこはあまり判らないが
触れていればほぼ確実らしいが、触れずに発動出来るのか?やってみるか
試しに指輪に触れずに近くでスティールを発動する、同時に手を握る···すると
手の中に何かが···有るわけが無かった、おそらく直接か間接的かの差だろう
大人しく指輪に手を当てて発動し手を握る、握らなくても発動するのだが
対象を手元に移動させるスキルだから、掴まなければ当然落ちていく
ん?これは指輪じゃない···感触的に布だろう、対象が変わった訳じゃないし
手にも触れていたから対象範囲が指輪だけじゃなくて本人の所有物になったのか
それで対象に近い手に持っていた物になったのか、もう一度指輪に触れて発動
今度はちゃんと指輪が手に移動していた、鑑定するも銀の指輪としか出ない
まぁ合っているだろう、ロープを引っ張って回収の合図をする
上がっていき明るくなってくると布を確認する、形状的にハンカチだろうか
指輪をハンカチでくるんでおく、ロープに引っ張られ陸へあがる
「見付けた?それとよく息が持ったわね、どうやったの?」
「あぁこれだろう、別になにもしていない」
「うそ···いや流石に冗談でしょ?結構時間掛かったわよ」
「本当なんだが、まぁそう言ったスキルがあるんだ」
「成る程ね、んじゃ暫く待ってましょうか、それと早く拭いて服着なさい
彼女も帰ってくる頃には大人しくなってるでしょうし」
ローブに使っていた布で全身を軽く拭きさ、腰布を着けささっと装備を整える
髪はまだ濡れているが、まぁ次第に乾いてくだろうから放置する
濡れた布は木に引っ掛け乾かしておく、風も少しはあるし問題ないだろう
「そう言えばさ、寒くないの?焚き火でもする?」
「大丈夫だ、水中は暖かったし此処も涼しいわけでもないしな」
「でもちゃんと乾かした方がいいわよ、生乾きで臭くなるかもしれないし
それに煙とかで彼女が直ぐ来るかもしれないから、やって損もないしね」
「そうか分かった、では枝や葉を集めてくる」
「じゃこっちは少し準備しておくわ」
木々の繁る場所にいき枯れ枝と枯れ葉を集める、太い枝と細い枝を幾つか回収
葉はどうしようか、小さい枝と一緒に腰布を広げて手では持てない量を乗せる
まぁそんなにいらないだろうからな、木が密集しているから時間も掛からない
持って帰るとアマネが石を並べている、ふむ?少し土を掘っているようだ
「あらもうきたの?じゃぁ円の中に入れて」
石組の円の中に枝を入れ葉を置いてその上に又枝を置いていく
火はどうするのかと思ったが、火石の欠片を取りだし石に打ち付ける
そして直ぐに中央に放りこむ、小さな火が灯り次第に大きくなっていく
木に掛けていた布を取り火の近くで揺らしながら乾かす、余り煙も出ない
アマネは何やら串に刺さっている肉を炙っていた、干し肉だろうか
アマネが炙った肉を食っている内に火も小さくなってきた
体と布の方は完全に乾いた、髪はまだ湿っているためこっちを火で乾かす
アマネはコップに入れた飲み物を火で温めていた、香ばしい匂いだ何だろうか
「あっあっつ!ふぅ···ズズッあっちゅぁつーい!容器変えればよかった···」
何やらやっているようだが、少しづつ火も小さくなり初めている
髪も乾いてきたしもう火が消えてもいいか、乾いた布を被り直す
「もういいの?んじゃ消そうか、ちゃんと後処理もしないとね」
火の燻る枝を踏み潰し大体均すと、掘った際の土を上から被せていく
「これでよしっと、結局来なかったわね、来てくれると嬉しかったんだけど」
「そうだな、そうすれば直ぐに終わったんだが、仕方あるまい」
「そぅねでもちょっと眠くなってきちゃった···帰るまで大丈夫かな」
「寝てもいいぞおぶっていく、戦闘もないだろうし安全だと思う」
「んぅいいわ起きてる、多分大丈夫よ、うんうん」
近くの木に互いに背を預け座り込む、まだ少し日が昇るには早いが
夜の暗い内に戻っていくようだから、明るくなる前には帰ってくるわけだから
もうそろそろ帰ってきてもいい頃合いだ、空も一部が少し白くなっている
足音は無いから静かにされていると近付いているか判らない
視界に姿が映る、声も出さず項垂れたように湖へと近付いていくその姿へ近付く
「どうも依頼で頼まれた物をお持ちしました、ご確認下さいませ」
乾かしたハンカチに包んだ銀の指輪を渡す、霊が銀に触れるか解らないからだ
「オォ!?オォー!コレダ!アリガトウ!アリガトウ」
ハンカチを手に乗せたが指輪には触らなかった、やはり触れないのだろうか?
「ダガミテノトオリ、ワタシニハワタセルモノガナイ」
「問題ありませんよ、村からの依頼ですもありますし」
「ソウカ、ホシケレバワタシノカラダデモモッテイケ」
「埋葬しなくて宜しいのですか?よければ回収しますが」
「イヤ···イイ、ジブンカッテノコノマツロ、ミンナニアワセルカオガナイ···
あなたがイラナイナラ、ソノママホウッテおいていいわ」
痛ましくそして恐ろしくもある亡霊の顔に穏やかな女性の顔が重なって見える
あれが本人の顔なのか、声も幾らか高くなり穏やかになっている
少し後ろに下がって指輪をじっと見つめる、どうしたのかと思えば
手を傾け指輪を地面に落とした、そして拳を大きく振り上げた
「オォラァァーー!コノクソヤロウガッ!」
「ヒャァア!?なに?!なんなんの!」
叫ぶような声をあげ拳を降り下ろし、罵声と共に指輪が砕け散る
アマネはやはり寝ていた様で、大声に反応し飛び起き、続けてきた音に混乱した
それにしても壊すとは思わなかった、大事なものだったようだが
執念としては破壊したいため大事なものなのか、壊すのは本人の物だし別にいい
しかし依頼で頼めば壊したのだが、余程自分で壊したかったのかな?
「ありがとう、本当に感謝しています」
女性の穏やかな顔がスッキリとしたような笑顔に変わる
何故か亡霊の方は異様に無表情になっているのだが、満足したのだろうか
女は強いと言うがこれは確かになという顔にならざるをえないのでないか?
「えっ?なに?何があったの?え···?」
うむ、アマネはまだ混乱中か、砕かれた指輪が崩れて消えていく
「さようなら、貴方に女神シュイアの加護あらん···ありそうですね」
そして消えていく、どういうことだ?あと女神シュイアって?
指輪を見付ける事は出来たが指輪を回収しなくてはならない、だが困った事に
死の影響か水中の影響のせいか、指が太くなっているのか指輪が抜けない
流石に指ごと切り落としたりするわけにもいかないが、スティールがあったか
こんな時にも使えるか、取れるものはランダム性があるが望むものを引きやすい
と言う性質もある···らしい、使ってないからそこはあまり判らないが
触れていればほぼ確実らしいが、触れずに発動出来るのか?やってみるか
試しに指輪に触れずに近くでスティールを発動する、同時に手を握る···すると
手の中に何かが···有るわけが無かった、おそらく直接か間接的かの差だろう
大人しく指輪に手を当てて発動し手を握る、握らなくても発動するのだが
対象を手元に移動させるスキルだから、掴まなければ当然落ちていく
ん?これは指輪じゃない···感触的に布だろう、対象が変わった訳じゃないし
手にも触れていたから対象範囲が指輪だけじゃなくて本人の所有物になったのか
それで対象に近い手に持っていた物になったのか、もう一度指輪に触れて発動
今度はちゃんと指輪が手に移動していた、鑑定するも銀の指輪としか出ない
まぁ合っているだろう、ロープを引っ張って回収の合図をする
上がっていき明るくなってくると布を確認する、形状的にハンカチだろうか
指輪をハンカチでくるんでおく、ロープに引っ張られ陸へあがる
「見付けた?それとよく息が持ったわね、どうやったの?」
「あぁこれだろう、別になにもしていない」
「うそ···いや流石に冗談でしょ?結構時間掛かったわよ」
「本当なんだが、まぁそう言ったスキルがあるんだ」
「成る程ね、んじゃ暫く待ってましょうか、それと早く拭いて服着なさい
彼女も帰ってくる頃には大人しくなってるでしょうし」
ローブに使っていた布で全身を軽く拭きさ、腰布を着けささっと装備を整える
髪はまだ濡れているが、まぁ次第に乾いてくだろうから放置する
濡れた布は木に引っ掛け乾かしておく、風も少しはあるし問題ないだろう
「そう言えばさ、寒くないの?焚き火でもする?」
「大丈夫だ、水中は暖かったし此処も涼しいわけでもないしな」
「でもちゃんと乾かした方がいいわよ、生乾きで臭くなるかもしれないし
それに煙とかで彼女が直ぐ来るかもしれないから、やって損もないしね」
「そうか分かった、では枝や葉を集めてくる」
「じゃこっちは少し準備しておくわ」
木々の繁る場所にいき枯れ枝と枯れ葉を集める、太い枝と細い枝を幾つか回収
葉はどうしようか、小さい枝と一緒に腰布を広げて手では持てない量を乗せる
まぁそんなにいらないだろうからな、木が密集しているから時間も掛からない
持って帰るとアマネが石を並べている、ふむ?少し土を掘っているようだ
「あらもうきたの?じゃぁ円の中に入れて」
石組の円の中に枝を入れ葉を置いてその上に又枝を置いていく
火はどうするのかと思ったが、火石の欠片を取りだし石に打ち付ける
そして直ぐに中央に放りこむ、小さな火が灯り次第に大きくなっていく
木に掛けていた布を取り火の近くで揺らしながら乾かす、余り煙も出ない
アマネは何やら串に刺さっている肉を炙っていた、干し肉だろうか
アマネが炙った肉を食っている内に火も小さくなってきた
体と布の方は完全に乾いた、髪はまだ湿っているためこっちを火で乾かす
アマネはコップに入れた飲み物を火で温めていた、香ばしい匂いだ何だろうか
「あっあっつ!ふぅ···ズズッあっちゅぁつーい!容器変えればよかった···」
何やらやっているようだが、少しづつ火も小さくなり初めている
髪も乾いてきたしもう火が消えてもいいか、乾いた布を被り直す
「もういいの?んじゃ消そうか、ちゃんと後処理もしないとね」
火の燻る枝を踏み潰し大体均すと、掘った際の土を上から被せていく
「これでよしっと、結局来なかったわね、来てくれると嬉しかったんだけど」
「そうだな、そうすれば直ぐに終わったんだが、仕方あるまい」
「そぅねでもちょっと眠くなってきちゃった···帰るまで大丈夫かな」
「寝てもいいぞおぶっていく、戦闘もないだろうし安全だと思う」
「んぅいいわ起きてる、多分大丈夫よ、うんうん」
近くの木に互いに背を預け座り込む、まだ少し日が昇るには早いが
夜の暗い内に戻っていくようだから、明るくなる前には帰ってくるわけだから
もうそろそろ帰ってきてもいい頃合いだ、空も一部が少し白くなっている
足音は無いから静かにされていると近付いているか判らない
視界に姿が映る、声も出さず項垂れたように湖へと近付いていくその姿へ近付く
「どうも依頼で頼まれた物をお持ちしました、ご確認下さいませ」
乾かしたハンカチに包んだ銀の指輪を渡す、霊が銀に触れるか解らないからだ
「オォ!?オォー!コレダ!アリガトウ!アリガトウ」
ハンカチを手に乗せたが指輪には触らなかった、やはり触れないのだろうか?
「ダガミテノトオリ、ワタシニハワタセルモノガナイ」
「問題ありませんよ、村からの依頼ですもありますし」
「ソウカ、ホシケレバワタシノカラダデモモッテイケ」
「埋葬しなくて宜しいのですか?よければ回収しますが」
「イヤ···イイ、ジブンカッテノコノマツロ、ミンナニアワセルカオガナイ···
あなたがイラナイナラ、ソノママホウッテおいていいわ」
痛ましくそして恐ろしくもある亡霊の顔に穏やかな女性の顔が重なって見える
あれが本人の顔なのか、声も幾らか高くなり穏やかになっている
少し後ろに下がって指輪をじっと見つめる、どうしたのかと思えば
手を傾け指輪を地面に落とした、そして拳を大きく振り上げた
「オォラァァーー!コノクソヤロウガッ!」
「ヒャァア!?なに?!なんなんの!」
叫ぶような声をあげ拳を降り下ろし、罵声と共に指輪が砕け散る
アマネはやはり寝ていた様で、大声に反応し飛び起き、続けてきた音に混乱した
それにしても壊すとは思わなかった、大事なものだったようだが
執念としては破壊したいため大事なものなのか、壊すのは本人の物だし別にいい
しかし依頼で頼めば壊したのだが、余程自分で壊したかったのかな?
「ありがとう、本当に感謝しています」
女性の穏やかな顔がスッキリとしたような笑顔に変わる
何故か亡霊の方は異様に無表情になっているのだが、満足したのだろうか
女は強いと言うがこれは確かになという顔にならざるをえないのでないか?
「えっ?なに?何があったの?え···?」
うむ、アマネはまだ混乱中か、砕かれた指輪が崩れて消えていく
「さようなら、貴方に女神シュイアの加護あらん···ありそうですね」
そして消えていく、どういうことだ?あと女神シュイアって?
0
お気に入りに追加
26
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる