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5.帝国と言う国
七十三話 王国も未だ倒れず
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73話 未だ果てぬ帝国と踏みとどまる王国
「それでも帝国は未だに落ちてはいない?」
「あぁそうだ、皇族は居なくなった、国のトップは法国に国を売った人間
しかしそれでも帝国は未だ瓦解していない、落ちてない、果てる気配もない
法国に付かない多くの貴族が国を取り成しているのだ
そして反乱によって皇帝の椅子に座った者はなんとその椅子に殺された
トップを失った反乱者達は統制が乱れ帝国の貴族達が政を取り返した
しかし反乱者達を殲滅は出来なかった、市民達に紛れる者や
反乱を起こした貴族達は素知らぬ顔で返り咲こうとした
誰が繋がっているのか分からぬ現状、貴族達は維持しか出来なかった
しかし!維持は出来ているのだ!この国には出来なかった事だ···
まぁそんな経緯があるんだ、気が向けば帝国に行ってみるといい」
「成る程それはありがたい情報だ、近い内に行ってみます」
「そうか、それがいいこの国にも自警団みたいな物はあるが···
国の腐敗には無力だった、どうにか出来るだけの情報とかがあればな···」
「それは難しい問題だな、もし情報収集なぞしたら国家反逆と同等だ」
「其処なんだよなぁ、政府関係からは無理と言ってもいい
もし奴らの協力者とか外部の関係者なら、まぁ大丈夫だろうが
そう言うのは大体政府と繋がってるからな、そんな都合良くは···」
「ふむ、ならば此処等一帯で威張っていた法国の奴の情報なら幾らかあるが」
「は···!?まじかよ!おっとすまねぇなデカイ声出しちまって
よけりゃちょっと見せてくれと嬉しいんだが···どうだ?」
「別に良いですけど、日記と仕事のちょっとした詳細位しかありませんよ?」
とは言え本はここには持ってきていない
「全然問題ない、どころか十分に過ぎるほどだ、現状マトモな情報がないからな
見てみない事には判らんが···それでどこにあるんだ?ここじゃ落ち着かんが」
「なら私が泊まっている宿に行きましょう、そこに置いて有りますし」
「あぁ!行こう、だが店を畳むからちょっと待ってくれ」
バタバタガチャガチャ音を鳴らして商品をバッグに仕舞っていく
いやバッグと言うよりもポーチの方が正しいかな、腰に着ける程の大きさだ
中に入れている物がポーチの大きさを越えているが中に入っていく
そしてポーチは膨らむ事もない、魔法で内部が拡張されているんだろうか
商品を仕舞いきると最後に敷いていた布を払い腰に巻いた
「すまねぇな待たせた、さぁ案内してくれ」
そして来た道を戻るだけだ、いつの間にか日も登り明るくなっていた道を進む
宿の近くまで来ると後ろから何かを含んだような声が漏れてきた
「ふーむここだったのか、少し懐かしい気がしてくるな」
「この宿に来たことが?」
「あぁ今の様に安定するまでは何度か世話になったよ、もう昔のことさ
それにしても驚いたのはこっちの宿だったんだな、結構稼いでるんだろうに
だから泊まってるのはあっちのデカイ方だと思ってたんだがな」
「金はそんなに無いんですよ、まだなったばかりの新米冒険者ですし」
「へぇそうなのか、結構強そうだから中堅位だと思ってたが」
扉を開けて宿に入る、静かだな冒険者達はもう出て行ったのかな
後ろで懐かしさか見渡している彼を連れて部屋に入る
「昔より綺麗になってる気がすんなぁ、まぁ落ち着く場所だよな此処は」
確かにそうだな、野外やダンジョンに比べれば非常に落ち着ける場所だ
「あぁこれです、日記とこの紙束を買い取って貰頂きたいのですが
まぁ必要無ければ燃やすなり薪代わりにでもすればいいでしょう」
「ふむでは見させて貰おうかな···」
素早く紙をめくって確認していく、しっかりと見ているのか不安になるが
進むたびに眉間にしわを寄せて目付きが鋭くなっていくから見てるんだろう
次は日記に手を伸ばす、此方は結構雑なのかパラパラめくって軽く目を通す
位の勢いで読み進めていく、何やら威圧感と言うか言い知れぬ何かを感じる
2冊目を読み通し3冊目を読み終えると何やら首を傾げていた
「どうかしたんですか?」
「ん?あぁこの窪みん所には何かあったのか?」
「この像が入っていましたよ」
像を取り出し見せるとまた目付きが鋭くなった
「あぁそれがか、やっぱりろくでもねぇ邪神の像か」
「これも要ります?」
「いや要らねぇよ、そんな物持ってても意味無ぇだろ?証拠はこれで十分だしな
とは言えこんだけの情報をどうやって手に入れたのやら、気になる所だ」
「いやいやたまたま拾っただけですよ」
「はっ、まぁそこら辺はいいさ、ただ買い取るにしちゃぁ随分値が張る
こっちにゃ買い取るだけの金があるかどうか···」
「別に安くても良いですよ、私には価値が無い物ですし
持っていても役に立つ訳でも無いですし、処分したいんですよね」
「そうは言っても此方も其なりの金は出さなぇとな、知り合いの軍の奴に売るが
そんときに十分金は入るからな、とは言え···物でもいいか?」
「まぁ構いませんよとは言え其処まで値段付くんですか?」
「そうだな政府ならかなり払うだろう、軍はまぁ其処まで金がないから期待薄
俺が売るのは法国にまだ抗ってる奴らさ、値段はまぁそこそこだろうが
流石にそんな金は持ち歩いてないから俺の拠点に来い」
「その人に直接売るのは?」
「無理だろ、あんたにゃツテも無いしあっちも信用しないし
俺が間に入ってグダグダするよりこっちのほうが早いし俺の金にもなる」
「それ後者の方はただの本音だろう?」
「まぁな来るか?」
「まぁ行きますよ」
紙と日記を布で包んで抱えると外に出てまたさっきの裏通りの方へ戻る
ポーチに入れ無いのは容量の問題か、ただ大きさの問題か、多分後者かな
露店の道を進み中央にある横道かさらに奥へ行き暗く薄汚れた道を進む
幾つもの家がほぼ隙間も無く並び狭苦しい雰囲気だ
扉が壊れていたり窓が割れていたり壁が壊れていたり、個性的な家も多い
彼はまだ綺麗な扉を家に入ると注意深く中を確認する
「ほらっさっさと来い」
中に入ると染みはあれど特に汚れやゴミは見られない
「結構綺麗ですね」
「お?ゴミだらけとでも思ったか?まぁ狭いから管理も楽なんだよ
ってか此処は1人で使ってるが広いから1部屋しか使ってねぇんだ
他は全部ただの空き部屋だからな、こっちだ着いてきな」
「それでも帝国は未だに落ちてはいない?」
「あぁそうだ、皇族は居なくなった、国のトップは法国に国を売った人間
しかしそれでも帝国は未だ瓦解していない、落ちてない、果てる気配もない
法国に付かない多くの貴族が国を取り成しているのだ
そして反乱によって皇帝の椅子に座った者はなんとその椅子に殺された
トップを失った反乱者達は統制が乱れ帝国の貴族達が政を取り返した
しかし反乱者達を殲滅は出来なかった、市民達に紛れる者や
反乱を起こした貴族達は素知らぬ顔で返り咲こうとした
誰が繋がっているのか分からぬ現状、貴族達は維持しか出来なかった
しかし!維持は出来ているのだ!この国には出来なかった事だ···
まぁそんな経緯があるんだ、気が向けば帝国に行ってみるといい」
「成る程それはありがたい情報だ、近い内に行ってみます」
「そうか、それがいいこの国にも自警団みたいな物はあるが···
国の腐敗には無力だった、どうにか出来るだけの情報とかがあればな···」
「それは難しい問題だな、もし情報収集なぞしたら国家反逆と同等だ」
「其処なんだよなぁ、政府関係からは無理と言ってもいい
もし奴らの協力者とか外部の関係者なら、まぁ大丈夫だろうが
そう言うのは大体政府と繋がってるからな、そんな都合良くは···」
「ふむ、ならば此処等一帯で威張っていた法国の奴の情報なら幾らかあるが」
「は···!?まじかよ!おっとすまねぇなデカイ声出しちまって
よけりゃちょっと見せてくれと嬉しいんだが···どうだ?」
「別に良いですけど、日記と仕事のちょっとした詳細位しかありませんよ?」
とは言え本はここには持ってきていない
「全然問題ない、どころか十分に過ぎるほどだ、現状マトモな情報がないからな
見てみない事には判らんが···それでどこにあるんだ?ここじゃ落ち着かんが」
「なら私が泊まっている宿に行きましょう、そこに置いて有りますし」
「あぁ!行こう、だが店を畳むからちょっと待ってくれ」
バタバタガチャガチャ音を鳴らして商品をバッグに仕舞っていく
いやバッグと言うよりもポーチの方が正しいかな、腰に着ける程の大きさだ
中に入れている物がポーチの大きさを越えているが中に入っていく
そしてポーチは膨らむ事もない、魔法で内部が拡張されているんだろうか
商品を仕舞いきると最後に敷いていた布を払い腰に巻いた
「すまねぇな待たせた、さぁ案内してくれ」
そして来た道を戻るだけだ、いつの間にか日も登り明るくなっていた道を進む
宿の近くまで来ると後ろから何かを含んだような声が漏れてきた
「ふーむここだったのか、少し懐かしい気がしてくるな」
「この宿に来たことが?」
「あぁ今の様に安定するまでは何度か世話になったよ、もう昔のことさ
それにしても驚いたのはこっちの宿だったんだな、結構稼いでるんだろうに
だから泊まってるのはあっちのデカイ方だと思ってたんだがな」
「金はそんなに無いんですよ、まだなったばかりの新米冒険者ですし」
「へぇそうなのか、結構強そうだから中堅位だと思ってたが」
扉を開けて宿に入る、静かだな冒険者達はもう出て行ったのかな
後ろで懐かしさか見渡している彼を連れて部屋に入る
「昔より綺麗になってる気がすんなぁ、まぁ落ち着く場所だよな此処は」
確かにそうだな、野外やダンジョンに比べれば非常に落ち着ける場所だ
「あぁこれです、日記とこの紙束を買い取って貰頂きたいのですが
まぁ必要無ければ燃やすなり薪代わりにでもすればいいでしょう」
「ふむでは見させて貰おうかな···」
素早く紙をめくって確認していく、しっかりと見ているのか不安になるが
進むたびに眉間にしわを寄せて目付きが鋭くなっていくから見てるんだろう
次は日記に手を伸ばす、此方は結構雑なのかパラパラめくって軽く目を通す
位の勢いで読み進めていく、何やら威圧感と言うか言い知れぬ何かを感じる
2冊目を読み通し3冊目を読み終えると何やら首を傾げていた
「どうかしたんですか?」
「ん?あぁこの窪みん所には何かあったのか?」
「この像が入っていましたよ」
像を取り出し見せるとまた目付きが鋭くなった
「あぁそれがか、やっぱりろくでもねぇ邪神の像か」
「これも要ります?」
「いや要らねぇよ、そんな物持ってても意味無ぇだろ?証拠はこれで十分だしな
とは言えこんだけの情報をどうやって手に入れたのやら、気になる所だ」
「いやいやたまたま拾っただけですよ」
「はっ、まぁそこら辺はいいさ、ただ買い取るにしちゃぁ随分値が張る
こっちにゃ買い取るだけの金があるかどうか···」
「別に安くても良いですよ、私には価値が無い物ですし
持っていても役に立つ訳でも無いですし、処分したいんですよね」
「そうは言っても此方も其なりの金は出さなぇとな、知り合いの軍の奴に売るが
そんときに十分金は入るからな、とは言え···物でもいいか?」
「まぁ構いませんよとは言え其処まで値段付くんですか?」
「そうだな政府ならかなり払うだろう、軍はまぁ其処まで金がないから期待薄
俺が売るのは法国にまだ抗ってる奴らさ、値段はまぁそこそこだろうが
流石にそんな金は持ち歩いてないから俺の拠点に来い」
「その人に直接売るのは?」
「無理だろ、あんたにゃツテも無いしあっちも信用しないし
俺が間に入ってグダグダするよりこっちのほうが早いし俺の金にもなる」
「それ後者の方はただの本音だろう?」
「まぁな来るか?」
「まぁ行きますよ」
紙と日記を布で包んで抱えると外に出てまたさっきの裏通りの方へ戻る
ポーチに入れ無いのは容量の問題か、ただ大きさの問題か、多分後者かな
露店の道を進み中央にある横道かさらに奥へ行き暗く薄汚れた道を進む
幾つもの家がほぼ隙間も無く並び狭苦しい雰囲気だ
扉が壊れていたり窓が割れていたり壁が壊れていたり、個性的な家も多い
彼はまだ綺麗な扉を家に入ると注意深く中を確認する
「ほらっさっさと来い」
中に入ると染みはあれど特に汚れやゴミは見られない
「結構綺麗ですね」
「お?ゴミだらけとでも思ったか?まぁ狭いから管理も楽なんだよ
ってか此処は1人で使ってるが広いから1部屋しか使ってねぇんだ
他は全部ただの空き部屋だからな、こっちだ着いてきな」
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