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4.異世界生活の始まり

五十話 過去への時間跳躍と依頼

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50話 過去への時間跳躍はただの事故です

膜を潜れば外に出れる、あとは真っ直ぐ進むだけでいい、迷う事もない
潜れば···んん?膜を越えようとした途端に視界が歪み、覚えのある浮遊感を得た
宇宙ステーションでの空間転移と同じような感覚だ、強制的に跳ばされる感覚
しかし何故?入ってくる時には感じなかったのに、それに前と僅かに違う感覚だ
体がぐらつくが地面を踏みしめて堪えると、直ぐに元の感覚が体に戻った
随分短かったな、それに周囲の景色も特に変わっている様には見えない
それとも転移では無いのだろうか、なら結界を越える時にぐらついただけなのか
転移だったとしても中から外に転移しただけか?場所が変わらない意味は?
後ろには結界の膜と辿ってきた道が見えている、ならただ出てきただけだろうな
気にするほどの事でもないか、まずは森に居るらしい4人の怪しい奴等からだな
出来れば何しているのかを聞き出しておきたいな、まぁ出来る余裕があればだが
たしか此処から右に行った所の外と森の境近くに陣取っているんだったか
村は左側にあるから離れてるし、ほとんど人が行かない場所になっているから
確かに隠れるにはもっていこいな場所ではあるな、木々が隠してくれるし
さて出来れば会話で追い払いたいが···たぶん無理だろう
軍人にしろ野党にしろ会話所か話を聞いてくれるかすら怪しいしな、危険だ
ここからもう少し奥か、もう少し近づくまでは外を移動して向かうか
森の中に罠が仕掛けられてる可能性があるからな、それと見晴らしも悪い
出来うる限り外側から行きそこから隠れて近づいて、会話とかから情報収集
隠れるより先に見付かったら会話でいいし、隠れてるのが見付かったら
その時その時だ、まぁ言い訳は幾らか出来るわけだし、必要無いかもだし
ん?木と木の間、足下の高さにロープが張られている、音が鳴るものは無いな
転ばせる為の罠か、それとも引っ掛かると魔法で知らせたりするんだろうか
ロープの先を取り出したナイフで突っつき確認する、浅い落とし穴になっている
ロープを越えて穴というか窪みも越えて周囲を確認しながら進んでいく
途中に幾つも浅い落とし穴と言う名の浅い窪みが隠されていた
何度かそれに引っ掛かり踏み抜きかけるも寸前に側面を踏んで踏みとどまる
引っ掛かって魔法で探知とか去れそうだし、感圧式の探知用魔法とかありそう
実際窪みの底に何か魔力を感じるんだよな、まぁ地雷みたいのかもしれないけど
ん?テントを発見した、小さめのテントが2つ、大きさ的に2人用のテントかな
確認出来るのは人が1人だけ、焚き火の前に座って何かやってるし火の番かな
テントの中に1人いる気がする、どっちのテントだろうかテントは対になって
設置されていて片方は火の番の後ろにある、こっちに人がいれば楽なんだが
帰ってくるのをゆっくり待つか、それとも迅速に行くか、4人揃うと厄介か
今の内に2人をどうにかしておきたい、まず後ろのテントを確認しておこう
じゃぁちょっと石を投げて気を反らしてみるか、仲間を呼ぶかどうか
呼べば出てくるだろうし、呼ばなければテントにいる奴は寝ている可能性がある
草の茂みに軽く石を投げる、ガサガサ音もなるが···流石に気付かないか
まぁ風が吹いてそれなりに音が鳴ってるしな、これじゃ気にもしないか
どっちにしろ隠れていけばまず見つからないだろう、一先ずテントへ向かう
問題無くテント近くの木までこれた、しかし外からでは中は見えないな
ただ中からは外が見える可能性が有るしこれ以上は迂闊に近づけない
ふむこういうときは···そうだな少女ちゃんにテントを確認してもらおう
「テントの確認を外からでいいから頼めるか?」
手に乗せた少女ちゃんに頼むと頷いて手から降りテントへ向かっていった
近付いた少女ちゃんはテントにくっつき少しじっとしていると
此方を振り向き、手を顔の横にあて寝ているというジェスチャーを返してきた
こんなときは会話などの言語化出来ないのが少し痛い、いや字は書けるのか?
まぁ今はいいかそれは後の課題かな、それに中の兵士が寝ているなら好都合だ
中に入るため火の番の兵士に見つからないようにテントの入り口へ向かう
入り口の垂れ布をくぐり中に入り、寝ている兵士を確認してから後ろを見る
人影がぼんやりと見える、火の明かりのお陰か外は大まかに確認できる
テントの中はっと···木製の小さな箱が有るくらいで他に目ぼしいものは無い
寝ている兵士をよく見れば外の兵士と少し装備が違う、マントの様な肩掛けの布
片手様の杖を頭の上方に置いている、罠とかを設置していた魔法使いだろうか
木箱は後にして兵士に近付き腰から短剣を抜き、口を塞ぐと同時に喉を切り裂く
小さく呻くと共に死んだ、一応確認しておいたが確実に死んでいると判断できる
一応簡単な偽装として首を隠すために置いてあった布で首を覆い隠す
実際には寝ているなら掛け布があっても可笑しくないからな、自然だろう
次は兵士か木箱か···まずは情報のために木箱を確認しよう、罠は無いよな?
開けてみるも何も起こらない、中には紙とピクシーナイフが入っていた
紙には子供を拐ってこい、と言う内容と兵士について少し書かれていた
人数は4人、内容は兵士3人と魔法士1人、とだけ書かれている
これには内容が無いと言ってもいいが人数が分かるから十分な情報になる
もう知っているからそこに関しては意味はないんだけど、重要なのは別だ
それに紙には印と兵士の鎧にもあった国を示す模様もあったのだが
押されている印や模様が何を示しているのかは残念ながら分からない
後で妖精達にでも聞いてみるか、この紙とピクシーナイフは貰っていこう
さて火の番をしている兵士をどうするかだが、ふむ...
後ろから押さえて反対側のテントまで押し込んで仕舞うのがいいが
出来れば死体は見えないようにしておきたいしな、当然血痕も見えないのが1番
売れるなら装備を剥ぎ取りたいし、出来るなら装備を傷つけたくないな
いやそもそもこういった兵士の装備は普通に売れるのかは分からないが
しかしこういった物を買い取ってくれる場所はどっかにあるだろう
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