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4.異世界生活の始まり

四十八話 森を越えるー妖精の森

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48話 異世界本星初めての接触

叩きつけられた衝撃を受けながら水面を両手で叩くと体が軽く浮き上がる
そのまま勢いよく水面を蹴りつけ地面の見える前へ跳ぶ、距離は200Mくらいか
あんまり地上から離れていなくてよかった、幾度か水面を蹴って地面に着いた
それにしても水面で跳躍する移動がこんなにうまくいくとは思っていなかった
ステータスのごり押しでもなんとかなるもんだな、走行は無理そうに感じたけど
アビリティの確認をしてみるが新しくアンロックされていないように見える
何処にも見当たらないし水面走行などのアビリティやスキルは多分無いんだろう
ステータスが一定以上あれば多分出来るんだろうし、スキルは意味がないのかな
これは気にする事でもないかな、特に無くても困らないスキルなわけだろうし
あぁあの機体を回収しないとな、どうしようか、さすがに倉庫には入らないしな
いや乗っていけばいいか、乗ったままでは人のいる場所まではいけないが
人のこない場所まで行ってそこで降りれば、後は隠しておけばいいわけだしな
まずはあの機体を見つけないとな、何処に降りたのかよく分からんし方向も不明
でも大きいし見つけやすいだろうここから近いといいが、ここらは違そうだな
墜ちていった先はここらと変わらない荒れ地だった筈だが、他になにか···
そう言えば森があった気がするな、なら森がある方に行けばいい···
だいたい森じゃねぇか···そうか距離だ、土と森の距離感はどうだったか
そこそこ距離はあったな···だいたいの場所そこそこ距離あるじゃないか···
右を見ると奥に砂浜が見える、そうだ砂浜は無かったはずだから左の方か
海と大地の境界がちょっとした段差になっているためか土は軽く湿っているが
特に濡れていないし砂場でもないので歩きやすくていい、磯臭さは少しあるけど
あー体を少し水で流したいな、そういえば宇宙ステーションじゃ1回も
風呂どころか水浴びすらしていない···此方の住民は風呂に入ってたりするのか?
まぁ冒険者や旅人らしいかな、特に珍しくも無さそうだし問題はないだろう
パキ パキリッ
ん?足元から何か割れたような音が···あぁ骨の靴が割れてしまった、何故だ
一旦外して倉庫に入れる、ちょうどいいので一旦装備の状態確認をしておこう
左腕のスーツ用の装甲もダメージが大きくなっていたため解除し倉庫に入れる
肩の頭蓋骨は少し傷があるようだが問題は無い、他は問題無さそうだ
強いて言えば腰布が少しボロボロになって来ていることだろうか、もう今さらか
確認を終わらせ進んでいるとふと森の方に違和感を感じた···気がした
確認するため跳躍し空から見渡す、まぁ跳べても15Mそこら位だろうが
木々の生い茂る中の一部に途切れた穴のようになっている場所を見つけた
あそこに墜ちたんだろうか、そこまで遠くないためそこへ向かって走る
ここから300Mも離れてはいないし、違っても問題はない、迷う事はないだろう
木々は太い木から細い木まで様々な種類の木が無秩序に生えている
草や木など出来うる限り触れないようにする、毒があったら困るからな
弱い毒なら毒耐性を上げるのにいいが今は毒の強弱は一切判断出来ないからな
ぬ?土が凹み大きく抉れ木がいくつか倒れ草が生えていない場所を見つけた
あの機体がここに落下したのだろう、前を見ると木が上の部分だけ折れている
そして少し進むと土を削った様な痕とへし折られた木が線の外に向かって倒れ
視線の先には銀色のあの物体が映りこんだ、思ったより自然破壊してんな
機体まで急いで移動する、機能は停止しているが入口は開いている
しかし土や草が付着しているボディと違い中には一切入っていなかった
最後にここで停止したときに開けたのだろうか、コクピットに乗り込む
その際に武器は異空間倉庫に入れておく、大きさ的に邪魔になるからな
なぜ待機状態で居なかったのか気になったが起動してモニターを見れば分かった
どうやら最後にコイツが言ったように私を死亡判定としていたからだ
他にパイロットの宛も無いため回収されない限り使われることは無いと
そして宇宙ステーションの人間は全滅しているため再度使われることはない
という判断を下していたようだ、自己判断できるAIが積まれているからこそか
機体を起動させればAIも起動する、まずは死亡判定を取り消しておく
「おぉパイロット生きていたとは驚きです、あの状況での生存率は0%でした
生還を喜ぶべきか嘆くべきかを今の自分で判断することが出来ません
何分このようなことは初めてですから、死んでいれば私も終われたのになぁ···」
パイロットが生きてて文句を言うのかこいつは、まぁ分からなくもないな
「正式なパイロットの登録をなさいますか?今は仮登録ですので制限があります」
急に話をすり替えてきたな、そう言えば正式に登録なんてしてなかったな
「登録はここでも出来ますが少し時間がかかり···なにか反応を検知しました」
反応のある場所に目を向けると緑色の小さな人の形をしている何かがいた
草に隠れており全容は掴めないが人間の子供位の大きさか?こっちを見てるな
「戦闘を行いますか?火器に制限が掛かっています、武装が不足しています
現在使用可能なのはナイフ1つのみ1つはロスト、格闘戦に限定されます
私は格闘用のモデルではありません、さらに損傷も酷く行動が制限されます」
「戦闘するとは言ってないだろうに」
相手は怒っている様にもみえるが手招きしている、着いてこいということか
機体の脚を引きずるように、膝の部分で歩いていく、これは仕方ないね
振り向いて此方を見てくる相手の怒気が更に強くなったようにも感じる
仕方ねぇんだ許してくれ、出来ることなら何でもしますからかもしれないから
まぁ声には出さないんだけど、出来ない約束はしないほうがいいもんな
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