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第九章 皇帝選出
皇帝決定
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「皇帝候補たちですが、ほとんどの男が、効率的になりきれないようです」
私はモモの報告を聞いていた。程度に差はあるが、命が掛かっていても、快楽や情愛をはさんでしまうようだ。
一日に生産出来る精子には限りがあるのだから、出来るだけ多くの女性に配分しないといけないのだが、気に入った女性に配分しがちになってしまうようだ。
二週間ほどすると、快楽組と効率組とで、妊娠率に明確に差が出始める。ここで効率化を目指せば間に合うが、そのまま工夫がなければ死刑確定だ。
半数ほどが死刑確定だと思われるなか、一人だけ群を抜いて優秀な男がいた。
「トドロキってのはどういう人物なの?」
「この男は冷静です。射精は一日三回までと決めていて、子作りはスケジュールに従って危険日の女性六人と手短に済ませています」
「三回で六人ってことは、同時に二人としているの?」
「はい、二人並べて、一度の射精で二人に種付けをしているそうです」
「なるほどね。出たらすぐにぬいて、もう一人に入れ直すのかしら?」
「そのとおりです」
「二人じゃなくて、もっと並べたらどうなの?」
「女性をしっかりと愛さないと受精率が落ちると考えているようで、二人までと決めているようです」
「女性たちは同意しているの?」
「はい、ここの女性たちは目標に向かって一致団結している感じです。トドロキは毎日、食事と運動を順番に一人ずつ全女性と一緒にして、四、五日で女性全員との接触を一巡させるようにしています。女性たちを極めて公平に扱っているようです」
生活記録を見ると、トドロキ組は男女共に睡眠も運動もしっかりとっており、体調管理に気を遣っていることが分かる。
「女性への気遣いや心配りも細やかで、妃候補たちの精神状態も非常に良いです」
「そう。それでこの妊娠率ね」
妊娠したかどうかは、本人たちにはまだ自覚症状はなく、分からないが、魂が宿るので、私やモモには分かる。
トドロキのところは、一ヶ月で四十六人が妊娠した。今までの一ヶ月経過時点での最高記録の十五人を大幅に更新している。残り二ヶ月あるので、かなりの高確度でミッション達成となるだろう。
「並行して進めておりました強者育成のシステムの準備もできております。あとは魂エネルギーの充填を待つだけです」
最初の征服先はエルフの大陸だ。数人の強者を育て上げ、彼の地を蹂躙させる予定でいる。
「イザナギから六十億人分の人の魂エネルギーをこの先百年間で受け取る契約をしているわ。新大陸の皇帝はトドロキにしましょう。すぐに強者育成のプログラムも始めなさい」
「かしこまりました」
アオが進めている大神殿の完成が間近だけど、しばらくは藪神社に滞在することになりそうね。
私はモモの報告を聞いていた。程度に差はあるが、命が掛かっていても、快楽や情愛をはさんでしまうようだ。
一日に生産出来る精子には限りがあるのだから、出来るだけ多くの女性に配分しないといけないのだが、気に入った女性に配分しがちになってしまうようだ。
二週間ほどすると、快楽組と効率組とで、妊娠率に明確に差が出始める。ここで効率化を目指せば間に合うが、そのまま工夫がなければ死刑確定だ。
半数ほどが死刑確定だと思われるなか、一人だけ群を抜いて優秀な男がいた。
「トドロキってのはどういう人物なの?」
「この男は冷静です。射精は一日三回までと決めていて、子作りはスケジュールに従って危険日の女性六人と手短に済ませています」
「三回で六人ってことは、同時に二人としているの?」
「はい、二人並べて、一度の射精で二人に種付けをしているそうです」
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「そのとおりです」
「二人じゃなくて、もっと並べたらどうなの?」
「女性をしっかりと愛さないと受精率が落ちると考えているようで、二人までと決めているようです」
「女性たちは同意しているの?」
「はい、ここの女性たちは目標に向かって一致団結している感じです。トドロキは毎日、食事と運動を順番に一人ずつ全女性と一緒にして、四、五日で女性全員との接触を一巡させるようにしています。女性たちを極めて公平に扱っているようです」
生活記録を見ると、トドロキ組は男女共に睡眠も運動もしっかりとっており、体調管理に気を遣っていることが分かる。
「女性への気遣いや心配りも細やかで、妃候補たちの精神状態も非常に良いです」
「そう。それでこの妊娠率ね」
妊娠したかどうかは、本人たちにはまだ自覚症状はなく、分からないが、魂が宿るので、私やモモには分かる。
トドロキのところは、一ヶ月で四十六人が妊娠した。今までの一ヶ月経過時点での最高記録の十五人を大幅に更新している。残り二ヶ月あるので、かなりの高確度でミッション達成となるだろう。
「並行して進めておりました強者育成のシステムの準備もできております。あとは魂エネルギーの充填を待つだけです」
最初の征服先はエルフの大陸だ。数人の強者を育て上げ、彼の地を蹂躙させる予定でいる。
「イザナギから六十億人分の人の魂エネルギーをこの先百年間で受け取る契約をしているわ。新大陸の皇帝はトドロキにしましょう。すぐに強者育成のプログラムも始めなさい」
「かしこまりました」
アオが進めている大神殿の完成が間近だけど、しばらくは藪神社に滞在することになりそうね。
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