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第七章 王国と帝国
女風呂
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人間時代の修学旅行のときに女風呂を友だちと覗きに行ったことが、あったようななかったような。本当に記憶が無意識のうちに整理されて行っているようだ。
ちょっと待てよ。覗いたのは体育祭のときの更衣室だったかな。どっちでもいいか。今、俺は堂々と女風呂を覗いている。人間の女には残念だが全く興味が湧かない。狙うはミサトのみだ。俺にとっては、ワインの裸もどうでもいい。
そして、嫌がるアオも道づれに連れて来た。女湯と男湯が塀で間仕切られているが、俺たちにはないのと同じだ。「壁に耳あり障子に目あり」というが、俺たちは壁に同化して、壁の内側から女湯の様子をうかがっていた。
「えーと、ミサトはどこだ? あっ、いたいた。いやあ、綺麗な曲線してるなあ。あいつは何であんなに綺麗なんだ?」
ミサトはちょうど湯船につかるところで、バッチリと裸体を拝ませてもらった。ワインは今は変身を解いている。ワインも綺麗なんだろうが、全く何とも思わない。人間たちはミサトとワインをチラチラ見ている。
「ミサト様に見つかったら、滅ぼされますぅ」
アオが先ほどからずっとオドオドしていた。往生際の悪い奴め。
「情けない声を出すんじゃないっ。見つかっても、温泉の見学と言えばいい。建築担当のお前が見なくて、誰が見るのだ!」
「お、恐れ多いですぅ」
「じゃあ、お前はミサトを見るな。ワインでも見てろ」
「ワインには興味ないですぅ」
「何だと!? まるでミサトに興味があるみたいな言い方をするな!」
「も、申し訳ございません。ミサト様に興味など滅相もございません。でも、とてもお綺麗です」
「お、お前、見たなっ!?」
「ふ、不可抗力です。ゆうき様に無理矢理連れて来られて、最初にミサト様の神々しいお姿が目に入ってしまったんです。光り輝いているところに目が行くのは仕方がないことです。それにしても、実にお美しかったです」
「お前っ、もう見るなよっ!」
「あなたもねっ!」
いつの間にか胸と下をタオルでおさえたミサトが目の前にいて、たらいで頭を思いっきり叩かれた。
「あ、あれ? なんで?」
直前まで湯船に浸かっていたはずなのだ。いや、しかし、叩き過ぎだろう。たらいが木っ端微塵で、ものすごい音がして壁がえぐれてしまって、人間たちがびっくりしてこっちを見ているぞ。
「何でじゃないでしょっ。ゆうき、あなた、女体に興味深々の中学生なの?」
「いや、俺が興味あるのはお前の裸だけなんだ。それよりも、まずいぞ、ミサト、人間たちが思いっきり注目しちゃってるぞ」
「人間なんてどうでもいいわよっ。ちょっとそのスケベな態度を何とかしないとまずいわね」
「ミサトの裸が綺麗で綺麗で仕方ないんだよ。許してください」
ミサトは怒り心頭なようだが、気づいているのだろうか。今のタオル一枚だけのこの格好も、エロくて堪らないということを。
「あ、このスケベゆうきっ」
思いっきりミサトから前蹴りを食らった。お陰でチラリといいもの見させていただいたのだが、同じ神霊からの蹴りはかなり効く。反対側の男湯の壁を透過し、温泉宿の外まで叩き出されてしまった。
「久しぶりの温泉なんだから、落ち着いてゆっくり入らせてよ。後で家族風呂一緒に入ってあげるから」
「ミサト、ごめん。家族風呂、楽しみにしてますっ」
ミサト優しいな。俺も気合いで権現マスターしてやる。
ちょっと待てよ。覗いたのは体育祭のときの更衣室だったかな。どっちでもいいか。今、俺は堂々と女風呂を覗いている。人間の女には残念だが全く興味が湧かない。狙うはミサトのみだ。俺にとっては、ワインの裸もどうでもいい。
そして、嫌がるアオも道づれに連れて来た。女湯と男湯が塀で間仕切られているが、俺たちにはないのと同じだ。「壁に耳あり障子に目あり」というが、俺たちは壁に同化して、壁の内側から女湯の様子をうかがっていた。
「えーと、ミサトはどこだ? あっ、いたいた。いやあ、綺麗な曲線してるなあ。あいつは何であんなに綺麗なんだ?」
ミサトはちょうど湯船につかるところで、バッチリと裸体を拝ませてもらった。ワインは今は変身を解いている。ワインも綺麗なんだろうが、全く何とも思わない。人間たちはミサトとワインをチラチラ見ている。
「ミサト様に見つかったら、滅ぼされますぅ」
アオが先ほどからずっとオドオドしていた。往生際の悪い奴め。
「情けない声を出すんじゃないっ。見つかっても、温泉の見学と言えばいい。建築担当のお前が見なくて、誰が見るのだ!」
「お、恐れ多いですぅ」
「じゃあ、お前はミサトを見るな。ワインでも見てろ」
「ワインには興味ないですぅ」
「何だと!? まるでミサトに興味があるみたいな言い方をするな!」
「も、申し訳ございません。ミサト様に興味など滅相もございません。でも、とてもお綺麗です」
「お、お前、見たなっ!?」
「ふ、不可抗力です。ゆうき様に無理矢理連れて来られて、最初にミサト様の神々しいお姿が目に入ってしまったんです。光り輝いているところに目が行くのは仕方がないことです。それにしても、実にお美しかったです」
「お前っ、もう見るなよっ!」
「あなたもねっ!」
いつの間にか胸と下をタオルでおさえたミサトが目の前にいて、たらいで頭を思いっきり叩かれた。
「あ、あれ? なんで?」
直前まで湯船に浸かっていたはずなのだ。いや、しかし、叩き過ぎだろう。たらいが木っ端微塵で、ものすごい音がして壁がえぐれてしまって、人間たちがびっくりしてこっちを見ているぞ。
「何でじゃないでしょっ。ゆうき、あなた、女体に興味深々の中学生なの?」
「いや、俺が興味あるのはお前の裸だけなんだ。それよりも、まずいぞ、ミサト、人間たちが思いっきり注目しちゃってるぞ」
「人間なんてどうでもいいわよっ。ちょっとそのスケベな態度を何とかしないとまずいわね」
「ミサトの裸が綺麗で綺麗で仕方ないんだよ。許してください」
ミサトは怒り心頭なようだが、気づいているのだろうか。今のタオル一枚だけのこの格好も、エロくて堪らないということを。
「あ、このスケベゆうきっ」
思いっきりミサトから前蹴りを食らった。お陰でチラリといいもの見させていただいたのだが、同じ神霊からの蹴りはかなり効く。反対側の男湯の壁を透過し、温泉宿の外まで叩き出されてしまった。
「久しぶりの温泉なんだから、落ち着いてゆっくり入らせてよ。後で家族風呂一緒に入ってあげるから」
「ミサト、ごめん。家族風呂、楽しみにしてますっ」
ミサト優しいな。俺も気合いで権現マスターしてやる。
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