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第三章 魔王城
白い三角形
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ミサトはやはり精神的にかなり参っているようだった。俺は提案した。城下町の神社から布団を盗んできて、竹藪の神社でいっしょに暮らさないかと。
「何、その大胆な提案は?」
「いや、夜も話し相手がいた方がいいかと思って。絶対に手は出さないから」
本当にミサトを思っての提案だった。ミサトが実に寂しそうだったので、夜一人だとさらに寂しくなってしまうのではないか、と思ったのだ。
「いいよ」
やはり寂しかったのだと思う。俺の提案を了承し、竹藪の神社を住居にして、毎日学校に行く暮らしが始まった。
約束通り、俺はずっとミサトに手を出さなかった。初めは警戒していたミサトも、徐々に慣れて来たようで、夜寝る前に過去の自分の話をよくするようになった。
俺はミサトがどのように育ち、何を感じ、そして、どう傷ついて来たかを知った。
「女の子は危険に満ちているの」
これは俺もよく耳にして来た。痴漢はうようよしているし、勘違い男や自分勝手男が実に多い。そういう俺も俺しか頼れない状態にいたミサトの境遇を利用して、袴の中を覗いたわけで、ミサトからすると、俺も自分勝手男なのだと絶望したのだと思う。
ミサトの話を聞いて、彼女が理想とする男についての俺なりの結論を出した。彼女の考えをとにかく尊重することが大事で、頭ごなしに否定したり、つまらない世間の常識を押し付けたりは絶対にしてはいけない。
ただ、イエスマンではいけない。別の視点での参考意見を披露することが重要だ。押し付けたり、説得したりはダメだ。参考意見を取り込むかどうかは彼女に任せればいい。よく女性に説教する男がいるが、あの手の男はミサトにとっては最悪の男となる。
ミサトの全てを尊重するが、しっかりと自分の考えや個性を持った絶対的な優しさを持つ男、これが彼女の理想の男だ。
俺の分析は正しかったようだ。分析通りの男になるようにしたところ、ミサトがついに陥落した。
何日目かの朝、起きたときに、
「多分好きになったみたい」
とポツリと言ったのだ。
多分というのが気にならないではないが、ついに両想いだ。ちなみに俺は自分を曲げたり、無理したりはしていない。彼女をよく知ることで、さらに彼女への俺の愛は深まったし、彼女のことを思えば、彼女の好む男になることは楽しいことで、自然に出来ることなのだ。
記念すべき両想いの初日、俺はミサトに頼んで、転移したときの服を着てもらった。ただ、タイツなしの生足をリクエストした。
「ええ~っ?」
と抵抗していたミサトだったが、拝み倒したら、しぶしぶ了解してくれた。
こんな格好で、一日中一緒にくつろいでいるため、まあよく見える。白い三角形が。
「分かりました」
「何が」
「しましょう」
「うん」
で、二人で愛の儀式に挑んだのだが、同じ結論に達した。
「ローションがいる」
「ローションがいるわ」
こうして、ローションを求めて、全国神社巡りの二人旅を始めることになった。異世界に来て、これは一体どんな展開だと思うが、ローションが必要なんだから仕方がない。
ただ、その前に、エリコの持ち物をもう一度調査することになった。
「何、その大胆な提案は?」
「いや、夜も話し相手がいた方がいいかと思って。絶対に手は出さないから」
本当にミサトを思っての提案だった。ミサトが実に寂しそうだったので、夜一人だとさらに寂しくなってしまうのではないか、と思ったのだ。
「いいよ」
やはり寂しかったのだと思う。俺の提案を了承し、竹藪の神社を住居にして、毎日学校に行く暮らしが始まった。
約束通り、俺はずっとミサトに手を出さなかった。初めは警戒していたミサトも、徐々に慣れて来たようで、夜寝る前に過去の自分の話をよくするようになった。
俺はミサトがどのように育ち、何を感じ、そして、どう傷ついて来たかを知った。
「女の子は危険に満ちているの」
これは俺もよく耳にして来た。痴漢はうようよしているし、勘違い男や自分勝手男が実に多い。そういう俺も俺しか頼れない状態にいたミサトの境遇を利用して、袴の中を覗いたわけで、ミサトからすると、俺も自分勝手男なのだと絶望したのだと思う。
ミサトの話を聞いて、彼女が理想とする男についての俺なりの結論を出した。彼女の考えをとにかく尊重することが大事で、頭ごなしに否定したり、つまらない世間の常識を押し付けたりは絶対にしてはいけない。
ただ、イエスマンではいけない。別の視点での参考意見を披露することが重要だ。押し付けたり、説得したりはダメだ。参考意見を取り込むかどうかは彼女に任せればいい。よく女性に説教する男がいるが、あの手の男はミサトにとっては最悪の男となる。
ミサトの全てを尊重するが、しっかりと自分の考えや個性を持った絶対的な優しさを持つ男、これが彼女の理想の男だ。
俺の分析は正しかったようだ。分析通りの男になるようにしたところ、ミサトがついに陥落した。
何日目かの朝、起きたときに、
「多分好きになったみたい」
とポツリと言ったのだ。
多分というのが気にならないではないが、ついに両想いだ。ちなみに俺は自分を曲げたり、無理したりはしていない。彼女をよく知ることで、さらに彼女への俺の愛は深まったし、彼女のことを思えば、彼女の好む男になることは楽しいことで、自然に出来ることなのだ。
記念すべき両想いの初日、俺はミサトに頼んで、転移したときの服を着てもらった。ただ、タイツなしの生足をリクエストした。
「ええ~っ?」
と抵抗していたミサトだったが、拝み倒したら、しぶしぶ了解してくれた。
こんな格好で、一日中一緒にくつろいでいるため、まあよく見える。白い三角形が。
「分かりました」
「何が」
「しましょう」
「うん」
で、二人で愛の儀式に挑んだのだが、同じ結論に達した。
「ローションがいる」
「ローションがいるわ」
こうして、ローションを求めて、全国神社巡りの二人旅を始めることになった。異世界に来て、これは一体どんな展開だと思うが、ローションが必要なんだから仕方がない。
ただ、その前に、エリコの持ち物をもう一度調査することになった。
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