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新たな護衛

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日中はエリカたちとは別行動だが、後宮に入り込むまでは、俺、エリカ、アラ、マイクおじさんの4人でいっしょに朱雀さんに送迎をお願いしている。

母屋の増改築が完成し、島の小屋はもはや小屋とは言えない大邸宅となった。リューシュさんが、俺たちの家というか、厨房の隣に永住宣言をしたため、リューシュさんの新たな神殿造りも始まった。

青龍、白虎、玄武の3名の方も今は客室に住んでもらっているが、神殿には朱雀さんを含めた4名の居住場所も併設する予定で、彼女たち4名も永住する気満々である。

ベヒモス様は少し陸地の方で仕事があるからということで、まだいらしてはいないが、数日後には来られるという。

「あのう、結界の維持とかは大丈夫なんでしょうか」

俺はすき焼きをがっついている4人の美女に聞いてみた。

朱雀さん、青龍さん、白虎さん、玄武さんの4人である。全員よく似た顔立ちの美女だが、髪の色で見分けがつく。朱雀さんは赤、青龍さんは青、白虎さんは白、玄武さんは緑だ。変身すると龍、虎、亀になるらしいが、朱雀さんと同じで、あまり見せたくないという。

「大丈夫、大丈夫、もう何千年も問題ないから」

「そうよ。どうせ寝ているだけだし、何かあったら、朱雀に送って行ってもらえばいいし」

「そもそも、こんなおいしいものがあるのに、帰れないでしょう」

「はあ、そうですか」

「そういえば、おぬし、護衛を探しているそうじゃの」

リューシュさんもすき焼きをがっついている。神様の威厳なしである。

「はい」

「青龍と白虎を連れて行くとよいぞ」

「え?」

「何それ、楽しそうね」

「うまいもの食べられるか?」

青龍さんと白虎さんはノリノリだ。

「え、私は留守番ですか? リューシュ様」

玄武さんが不満そうだ。

「そもそもおぬしらは、妾を守るためにおるんじゃろうが! わかった、わかった。では、交代でこやつの護衛をせい。念のために2名で守ってやれ。こやつが死ぬと、うまいもんが食えなくなるでの。早くラーメンとやらを完成してもらわねばの」

「ありがとうございます。でも、朱雀さんに乗れませんね」

「二往復すればいいのよ」

青龍さんがあっけらかんという。

「青龍は飛べるし、玄武は泳げるだろう。白虎はお前たちのどちらかが連れていけ」

朱雀さんが断ったので、2人は仕方ないなあという感じだが、自分たちで行くことを覚悟したようだ。

「昼ご飯は組織のレストランに用意してもらいますので、よろしくお願いいたします」

「「「おうよっ」」」

しかし、神様から護衛2名を貸してもらえるなんて、過剰すぎる防衛力だよ、これは。

「おぬし、念のために言っておくが、青龍たちは護衛じゃからな。兵力ではないぞ」

リューシュさんから念押しされた。

「はい、心得ております」
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