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第七章 天界
ホムンクルス
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「やっぱりやめておけばよかったわ」
「本当ですよ。部長がこんなに見境がないなんて」
「いや、俺は別に・・・」
そのとき、ドアをノックして、タイトスカートのスーツ姿のできる女系美女が入ってきた。
秘書風OLは前世の俺のどストライクです! いや、この人、めっちゃきれいです!
「フレアさん、しのぶがおかしくなっちゃって大変なんです。あれ? このお子様はラクタ先輩のお子さんですか?」
「だれが! この子は新任部長のリンリンよ!」
「え? こ、この子があの絶リンリン!?」
(え? 絶倫リン?)
「あ、絶リン部長、初めまして、アースです。運用保守部隊の隊長してます」
「いや、絶は要らないから。初めましてリンリンです。何かあったのですか?」
「あの、しのぶが急に泣き出してしまって、子供に会わせてって気が狂ったように訴えて来るんです。彼女、ホムンクルスなんで、子供なんていないはずなのですが、いったいどうしちゃったんでしょうか?」
俺はぎくりとした。1分で落ちるパターンだ。エリーゼの顔が頭に浮かんできた。
「あれですかね。ホムンクルスの方々はあまり優しくされたことはないのですかね?」
アースさんがどうしてそんなことを聞くのかといぶかしげな顔をしながら答えた。
「それはまあ、作られてすぐ仕事に就きましたから、そういう機会はあまりないと思います」
「リン君、どうするのよ」
「そのしのぶさんはどなたが創造したのですか?」
「わたしです」
アースさんが作ったのか。
「ホムンクルスは修正とかできるんでしょうか」
「いいえ、産まれ方が違うだけで、中身は人間と同じですよ」
「ホムンクルスってどうやって作るんですか?」
「そっか、絶リン部長は神なりたてなので、まだ知らないんですね。土から作って、息吹をかけるとできます。10か月で1人しか作れません。女神からは女のホムンクルスが、男神からは男のホムンクルスが生まれます」
「そっか。俺からは男しかできないのか」
「なによ、その残念そうな顔は。イージーハーレムとか思ったんでしょ」
「そんなことないですよ。ラクタさんもホムンクルスは作るのですか」
「ええ、作るわよ。人手不足だからね」
「フレアさんも?」
「はい」
「俺も作った方がいい?」
「リン君、6歳児作られても困るわよ。容姿は少し違うけど背格好は創造主がベースなのよ」
「そうなんですね。わかりました。しのぶさんはお引き取りします。使徒にして大切にします。アースさん、ごめんなさい」
「はあ、分かりました。また作ります」
アースさんはがっくりとうなだれて出ていった。
しばらくして、アースさんがしのぶさんを部長室に連れてきた。
「絶リン様、何でも致します。お側に置いて下さい」
アース軍団の中では俺は絶リンと呼ばれているらしい。
「しのぶさん、立って下さい。使徒にしますのでこちらに」
「ねえ、リン君、オフィスでそれはちょっと」
「え? でも、しのぶさん、死んじゃいますよ」
「もう仕方ないわね。仮眠室があるから、そこで済ませてくれる?」
「了解しました」
よし、神の使徒1人目ゲット。
アースさん似の秘書風OLのしのぶさんだ。ホムンクルスでも体の構造は人と全く同じだった。はい、全部調べました。
「本当ですよ。部長がこんなに見境がないなんて」
「いや、俺は別に・・・」
そのとき、ドアをノックして、タイトスカートのスーツ姿のできる女系美女が入ってきた。
秘書風OLは前世の俺のどストライクです! いや、この人、めっちゃきれいです!
「フレアさん、しのぶがおかしくなっちゃって大変なんです。あれ? このお子様はラクタ先輩のお子さんですか?」
「だれが! この子は新任部長のリンリンよ!」
「え? こ、この子があの絶リンリン!?」
(え? 絶倫リン?)
「あ、絶リン部長、初めまして、アースです。運用保守部隊の隊長してます」
「いや、絶は要らないから。初めましてリンリンです。何かあったのですか?」
「あの、しのぶが急に泣き出してしまって、子供に会わせてって気が狂ったように訴えて来るんです。彼女、ホムンクルスなんで、子供なんていないはずなのですが、いったいどうしちゃったんでしょうか?」
俺はぎくりとした。1分で落ちるパターンだ。エリーゼの顔が頭に浮かんできた。
「あれですかね。ホムンクルスの方々はあまり優しくされたことはないのですかね?」
アースさんがどうしてそんなことを聞くのかといぶかしげな顔をしながら答えた。
「それはまあ、作られてすぐ仕事に就きましたから、そういう機会はあまりないと思います」
「リン君、どうするのよ」
「そのしのぶさんはどなたが創造したのですか?」
「わたしです」
アースさんが作ったのか。
「ホムンクルスは修正とかできるんでしょうか」
「いいえ、産まれ方が違うだけで、中身は人間と同じですよ」
「ホムンクルスってどうやって作るんですか?」
「そっか、絶リン部長は神なりたてなので、まだ知らないんですね。土から作って、息吹をかけるとできます。10か月で1人しか作れません。女神からは女のホムンクルスが、男神からは男のホムンクルスが生まれます」
「そっか。俺からは男しかできないのか」
「なによ、その残念そうな顔は。イージーハーレムとか思ったんでしょ」
「そんなことないですよ。ラクタさんもホムンクルスは作るのですか」
「ええ、作るわよ。人手不足だからね」
「フレアさんも?」
「はい」
「俺も作った方がいい?」
「リン君、6歳児作られても困るわよ。容姿は少し違うけど背格好は創造主がベースなのよ」
「そうなんですね。わかりました。しのぶさんはお引き取りします。使徒にして大切にします。アースさん、ごめんなさい」
「はあ、分かりました。また作ります」
アースさんはがっくりとうなだれて出ていった。
しばらくして、アースさんがしのぶさんを部長室に連れてきた。
「絶リン様、何でも致します。お側に置いて下さい」
アース軍団の中では俺は絶リンと呼ばれているらしい。
「しのぶさん、立って下さい。使徒にしますのでこちらに」
「ねえ、リン君、オフィスでそれはちょっと」
「え? でも、しのぶさん、死んじゃいますよ」
「もう仕方ないわね。仮眠室があるから、そこで済ませてくれる?」
「了解しました」
よし、神の使徒1人目ゲット。
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