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第二章 小屋

スキル「悦ばせる心」レベルMax

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「おーい、少年、うっ、このにおい・・・」

(あ、おはようございます。ラクタさん)

「あなた、もうやっちゃったの」

(はあ、あんなに色気のある超美人に、俺は抵抗できないっす)

「あ、しまった!! ちょっと、スキル見せてみなさい」

種族 ヒト Lv5
スキル 優しさ Lv9999、感謝の気持ち Lv9999、女神ラクタの加護 Lv9999、怒りの鉄拳 Lv9999、悦ばせる心 Lv9999

「やってくれるわね。何とんでもないスキル取ってんのよ!!!」

(悦ばせる心ですか?)

「そうよ。ガキの癖に何考えてんのよ!」

(いや、フローラさんを何とか悦ばせてあげようと・・・)

「それが、5歳児の考えること!?」

(俺、38歳ですから。ベッドをともにしている女性には、やはり悦んでもらおうと、ガキの体なりに頑張りました、ハイ)

「頑張りました、ハイ、じゃないわよ。フローラは悪魔だから効き目が人ほどではないのよ。っていうか、普通悪魔は人では満足しないのに、5歳児の癖に悪魔を満足させてるって、あり得ないでしょ! あなたね、人にこのスキルが発動したら、どうなると思う?」

(ど、どうなるんでしょうか)

「冗談ではなく、まさに性の奴隷になるわよ。もうあなたとすることしか考えられなくなって、ずっと裸であなたにべったりよ。まともでいられなくなるわよ」

(そんな! じゃあ、俺はもうフローラさん以外とはできないんですか!?)

「そ、そこ!? そうじゃないでしょ。普通は1人と交わったら、その人だけよね。なぜ最初から浮気前提なのよ」

(せっかく異世界来てますし、前世の記憶もありますし、いいスキル持ってますので、ハーレム作りたくなるのは仕方ないことかと)

「こ、こいつ、根性が腐ってるわね。じじ神に頼んで、殺してもらうことにするわ!!」

(あ、ラクタさん!)

・・・

行っちゃった? 俺、殺されるのか!?

「ちっ、じじ神め。いざってときに頼りにならないわね。かくなる上はこの私が」

(ああっ、待ってください、待ってください。すいません。反省しています)

「ぬ、本当に?」

(はい、すいません。調子に乗りました。俺はフローラさんだけを愛しますから、大丈夫です)

「むう。そういうことなら。「悦ばせる心」は善行だからプロテクトできないのよ。何か手を打とうとしていたのだけど、まさかこんなに手が早いとは、あなたを見くびってたわ。そもそも、私の胸を揉んだり、あなたには節操というものがないの?」

(単に誘惑に弱いだけですよ。ラクタさんのときもラクタさんから見せてきたじゃないですか。誘惑しているとしか思えないですよ)

「こ、この野郎、どうしてくれようか・・・」

(あっ、ラクタさん、そろそろ5分ですよ。帰らなくていいんですか?)

「あっ、まずい。覚えてろよ~!!」

危ないところだった・・・。明日、ラクタさんに謝ろう。
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