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ダンジョン篇
石の巨人たち
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俺は霊体で、骨格は霊体の俺が操っている人形でしかない。
だから、骨格の方を叩かれても潰されても全く痛くないし、骨格がどういう状態であっても、魔法を撃てる。魔法を放っているのは霊体の方だからだ。
そして、骨格と霊体は五メートルぐらいまでなら離すことが出来る。侍と忍者との戦いでヒントを得て以来、俺は骨格から霊体を離して戦っている。これを普通の状態にしたいと考えているからだ。
そうすることで、万一、浄化魔法などの霊体に有効な攻撃が行われても、それが骨格の方に向けられ、霊体に当たらないように出来ると考えたからだ。
いつかは聖女と対峙する時が来る。そのときのために出来る限りのことをしておかなくてはならない。俺が負けたら、子供たちは路頭に迷ってしまうからだ。
今、俺は数百の蜂から攻撃を受けていた。
(攻撃をしてきたのはお前たちだからな。燃やすぞ)
俺はビルほどの大きさほどもある蜂の巣に向かって、フレアを放った。
蜂からすると阿鼻叫喚の地獄図だが、攻撃して来たお前らが悪い。
『レベルが489になりました。営巣のスキルを覚えました。蜜蝋のスキルを覚えました。集蜜のスキルを覚えました。王乳のスキルを覚えました』
『従者リズのレベルが486になりました』
『従者アリサのレベルが486になりました』
『従者サーシャのレベルが486になりました』
(すごいレベルアップだ。蜂の巣美味しいな。しかし、魔法覚えないなあ)
昆虫はアホすぎで、戦いが一方的で、作業になってしまっている。俺はもう少し潜ることにした。
(リズ、俺は今から地下八階に行く)
子供たちが心配しないように逐次リズにチャット伝言を入れておく。
今までのパターンだと地下八階も昆虫だが、地下八階全部がアリの巣になっていた。
出て来るのはアリばかり。数匹殺したが、レベルが上がらなくなった。
クイーンがレベル1000で地上に出たのは、根拠があるはずなので、やはり1000には持って行きたい。
(リズ、地下九階に行ってみる)
リズは遠隔からでも俺の思念をキャッチできる。心配させないように伝言を残した。
少し歩くと、落とし穴を見つけたので、落下してみた。思った以上に落とし穴が深く、地面に叩きつけられ、骨がバラバラになった。
復活するまで辺りを観察してみた。かなり天井が高い。広々とした地下の空間で、ところどころに岩の柱があり、壁も岩で出来ている。地面は土だが、そこかしらに石がゴロゴロしている。
(あれ? ここ地下十階だ。あ、なるほど)
俺が落ちたのは、地下九階と地下十階を貫く吹き抜けだった。地下九階の空間が高いところに見えた。
「何だ、またスケルトンか」
(え?)
振り向くと、石の巨人が立っていた。
(あれ? 鑑定が効かない)
「いざ、参るぞ」
風を感じたと思ったら、骨格が吹っ飛ばされて、バラバラになって散らばってしまった。霊体もつられて移動したが、ダメージはない。
(負けないことは確定でいいよな)
だが、あれをどうやって倒すのだ。
(ちょっと待てよ。またスケルトンっていったな。クイーンもこいつは倒していないのか)
復活してすぐに、俺は一目散に逃げ出した。
「あ、こらっ」
石の巨人もこれには面食らったようだ。少し虚を疲れたようだが、その後、慌てて追いかけて来た。
だが、さすがに俊足の俺には追いつけないようで、諦めてくれたようだ。
(とりあえず、地下九階に戻ろう)
俺は走りながら、階段を探した。しかし、ようやく見つけた階段の前には、別の巨人がいた。
どうやら俺は、地下十階から逃してはもらえないようだ。
ーー データ ーー
名前:ボーン
種族:スケルトンナイト レベル489
魔法:マップ、フィア、フレア、デス、
チャーム、イリュージョン、デュアル
技能:無痛、復活、剣技、拳闘、鑑定、
迷彩、跳躍、俊足、無音、索敵、
集音、投擲、解錠、裁縫、刀技、
忍術、変態、触覚、毒針、怪力、
複眼、操糸、蛍光、営巣、蜜蝋
集蜜
経過日数:66
リズ レベル486、チャット、ハウント、
スチール、オーラ、サモン、
霊感
アリサ レベル486、サンダー、ライト、
グラビティ、メテオ、タイム、
算術
サーシャ レベル486、キュア、クリーン、
デトクス、ガード、オラクル
だから、骨格の方を叩かれても潰されても全く痛くないし、骨格がどういう状態であっても、魔法を撃てる。魔法を放っているのは霊体の方だからだ。
そして、骨格と霊体は五メートルぐらいまでなら離すことが出来る。侍と忍者との戦いでヒントを得て以来、俺は骨格から霊体を離して戦っている。これを普通の状態にしたいと考えているからだ。
そうすることで、万一、浄化魔法などの霊体に有効な攻撃が行われても、それが骨格の方に向けられ、霊体に当たらないように出来ると考えたからだ。
いつかは聖女と対峙する時が来る。そのときのために出来る限りのことをしておかなくてはならない。俺が負けたら、子供たちは路頭に迷ってしまうからだ。
今、俺は数百の蜂から攻撃を受けていた。
(攻撃をしてきたのはお前たちだからな。燃やすぞ)
俺はビルほどの大きさほどもある蜂の巣に向かって、フレアを放った。
蜂からすると阿鼻叫喚の地獄図だが、攻撃して来たお前らが悪い。
『レベルが489になりました。営巣のスキルを覚えました。蜜蝋のスキルを覚えました。集蜜のスキルを覚えました。王乳のスキルを覚えました』
『従者リズのレベルが486になりました』
『従者アリサのレベルが486になりました』
『従者サーシャのレベルが486になりました』
(すごいレベルアップだ。蜂の巣美味しいな。しかし、魔法覚えないなあ)
昆虫はアホすぎで、戦いが一方的で、作業になってしまっている。俺はもう少し潜ることにした。
(リズ、俺は今から地下八階に行く)
子供たちが心配しないように逐次リズにチャット伝言を入れておく。
今までのパターンだと地下八階も昆虫だが、地下八階全部がアリの巣になっていた。
出て来るのはアリばかり。数匹殺したが、レベルが上がらなくなった。
クイーンがレベル1000で地上に出たのは、根拠があるはずなので、やはり1000には持って行きたい。
(リズ、地下九階に行ってみる)
リズは遠隔からでも俺の思念をキャッチできる。心配させないように伝言を残した。
少し歩くと、落とし穴を見つけたので、落下してみた。思った以上に落とし穴が深く、地面に叩きつけられ、骨がバラバラになった。
復活するまで辺りを観察してみた。かなり天井が高い。広々とした地下の空間で、ところどころに岩の柱があり、壁も岩で出来ている。地面は土だが、そこかしらに石がゴロゴロしている。
(あれ? ここ地下十階だ。あ、なるほど)
俺が落ちたのは、地下九階と地下十階を貫く吹き抜けだった。地下九階の空間が高いところに見えた。
「何だ、またスケルトンか」
(え?)
振り向くと、石の巨人が立っていた。
(あれ? 鑑定が効かない)
「いざ、参るぞ」
風を感じたと思ったら、骨格が吹っ飛ばされて、バラバラになって散らばってしまった。霊体もつられて移動したが、ダメージはない。
(負けないことは確定でいいよな)
だが、あれをどうやって倒すのだ。
(ちょっと待てよ。またスケルトンっていったな。クイーンもこいつは倒していないのか)
復活してすぐに、俺は一目散に逃げ出した。
「あ、こらっ」
石の巨人もこれには面食らったようだ。少し虚を疲れたようだが、その後、慌てて追いかけて来た。
だが、さすがに俊足の俺には追いつけないようで、諦めてくれたようだ。
(とりあえず、地下九階に戻ろう)
俺は走りながら、階段を探した。しかし、ようやく見つけた階段の前には、別の巨人がいた。
どうやら俺は、地下十階から逃してはもらえないようだ。
ーー データ ーー
名前:ボーン
種族:スケルトンナイト レベル489
魔法:マップ、フィア、フレア、デス、
チャーム、イリュージョン、デュアル
技能:無痛、復活、剣技、拳闘、鑑定、
迷彩、跳躍、俊足、無音、索敵、
集音、投擲、解錠、裁縫、刀技、
忍術、変態、触覚、毒針、怪力、
複眼、操糸、蛍光、営巣、蜜蝋
集蜜
経過日数:66
リズ レベル486、チャット、ハウント、
スチール、オーラ、サモン、
霊感
アリサ レベル486、サンダー、ライト、
グラビティ、メテオ、タイム、
算術
サーシャ レベル486、キュア、クリーン、
デトクス、ガード、オラクル
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