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ダンジョン篇
レベリング
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まずは子供たちのレベリングが必要だ。さすがに子供たちの前で、ぽんぽん人を殺すのは良くないので、ビーストを数匹狩ることにした。
自分だけのときは、何をされようが復活するので、魔物を前にしても全く緊張しなかった。だが、今、俺は猛烈に緊張していた。彼女たちに怪我をさせてはいけないというプレッシャーが半端ないのだ。
どうやって、経験値を積ませるか、考えがまとまっていないうちに、イノシシが突進して来た。
緊張していようが実力差は圧倒的で、地下三階の魔物は瞬殺できる。焦ってしまって、ついデスで仕留めてしまった。
『従者リズのレベルが15になりました。チャットの魔法を覚えました』
『従者アリサのレベルが15になりました。サンダーの魔法を覚えました』
『従者サーシャのレベルが14になりました。キュアの魔法を覚えました』
(え? 俺が倒せば、リズたちのレベルが上がるの? 楽勝じゃないか)
アリサとサーシャはイノシシが突然倒れたので驚いているが、自分たちがレベルアップした自覚がみられない。俺はリズを呼んだ。
(リズ、レベルが上がったんだが、声は聞こえたか?)
(いいえ。声って何ですか?)
(レベルが上がったときに聞こえる声だよ)
(え? それって何ですか?)
(ひょっとして、レベルを知らないとか?)
(レベルは知っています。鑑定持ちの人に見てもらうと分かります)
(俺は鑑定持ちだ。リズは今レベルが15に上がった。チャットという魔法も覚えたぞ)
(そうなんですか!?)
リズが手を離した。
「おじさん、私に念じてくれますか」
(これでいいか?)
「はい、聞こえます。チャットの魔法は、どんなに遠くても霊の声を聞くことができる魔法です。おじさんと手を繋がなくても、話をすることができるようになりました」
そうなのか。でも、それってちょっと残念かも。娘と少し距離が出来たような寂しさ感じた。
ふと見ると、アリサがイノシシの血抜きをしている。肉を新鮮な状態にしておくためだ。
「アリサさん、獣を捌けるんですか?」
リズが驚いてアリサに聞いている。
「うん、今までもおじさんが持って来た獲物は、私が捌いてたのよ」
リズはしばらく感心してアリサの手際を見ていた。俺はリズに向けて念じた。
リズが分かったという顔で、アリサとサーシャに話しかけた。
「おじさんから伝言です。アリサさん、レベルが15になりました。サンダーが使えるそうです。サーシャさん、レベルが14になりました。キュアが使えるそうですが、おじさんにキュアをかけないように注意してください。おじさん、キュアされると、溶けちゃうそうです」
「何もしていないのに、レベルが上がったの?」
アリサが驚いている。
「はい、そうです。一度、イノシシを隠れ家に持ち帰ってから、次の魔物を狩りに行きます。おじさんは魔物の場所が分かるそうです」
「すごいですわ」
俺たちはさらに五匹ビーストを狩った。俺は全くレベルが上がらなかったが、リズたちはレベルが低いので、どんどんレベルが上がった。
こうして、地下三階で数日ほどレベリングを続けた。
名前:ボーン
種族:スケルトンナイト レベル116
魔法:マップ、フィア、フレア、デス、
チャーム、イリュージョン、デュアル
技能:無痛、復活、剣技、拳闘、鑑定、
迷彩、跳躍、俊足、無音、索敵、
集音、投擲、解錠、裁縫、刀技、
忍術
経過日数:50
従者:リズ レベル35、アリサ レベル35、
サーシャ レベル35
リズ レベル35、チャット、ハウント、霊感
アリサ レベル35、サンダー、ライト
サーシャ レベル35、キュア、クリーン
リズたちのレベルが上がりにくくなって来たので、地下四階に行こうと思っているのだが、その前に彼女たちの防具を揃えたい。
その話をしたところ、地下五階にダンジョンショップがあるらしく、獲物の換金や武器や防具の買取や販売を行っているからそこに行けばいいということになった。
地上よりもレートが良くないが、地上まで戻る手間を考えると、ダンジョンショップで済ませることが多いそうだ。
ちなみにダンジョンは地下十階までで、地下十階には「ミントの迷宮」への入り口があり、広大な地下迷路が広がっていて、各地のダンジョンと繋がっているらしい。
それで、防具なしで地下四階を最速で抜けて、地下五階に行くことにしたのだが、何とあのスケルトンクイーンが、隠れ家に入って来たのである。
自分だけのときは、何をされようが復活するので、魔物を前にしても全く緊張しなかった。だが、今、俺は猛烈に緊張していた。彼女たちに怪我をさせてはいけないというプレッシャーが半端ないのだ。
どうやって、経験値を積ませるか、考えがまとまっていないうちに、イノシシが突進して来た。
緊張していようが実力差は圧倒的で、地下三階の魔物は瞬殺できる。焦ってしまって、ついデスで仕留めてしまった。
『従者リズのレベルが15になりました。チャットの魔法を覚えました』
『従者アリサのレベルが15になりました。サンダーの魔法を覚えました』
『従者サーシャのレベルが14になりました。キュアの魔法を覚えました』
(え? 俺が倒せば、リズたちのレベルが上がるの? 楽勝じゃないか)
アリサとサーシャはイノシシが突然倒れたので驚いているが、自分たちがレベルアップした自覚がみられない。俺はリズを呼んだ。
(リズ、レベルが上がったんだが、声は聞こえたか?)
(いいえ。声って何ですか?)
(レベルが上がったときに聞こえる声だよ)
(え? それって何ですか?)
(ひょっとして、レベルを知らないとか?)
(レベルは知っています。鑑定持ちの人に見てもらうと分かります)
(俺は鑑定持ちだ。リズは今レベルが15に上がった。チャットという魔法も覚えたぞ)
(そうなんですか!?)
リズが手を離した。
「おじさん、私に念じてくれますか」
(これでいいか?)
「はい、聞こえます。チャットの魔法は、どんなに遠くても霊の声を聞くことができる魔法です。おじさんと手を繋がなくても、話をすることができるようになりました」
そうなのか。でも、それってちょっと残念かも。娘と少し距離が出来たような寂しさ感じた。
ふと見ると、アリサがイノシシの血抜きをしている。肉を新鮮な状態にしておくためだ。
「アリサさん、獣を捌けるんですか?」
リズが驚いてアリサに聞いている。
「うん、今までもおじさんが持って来た獲物は、私が捌いてたのよ」
リズはしばらく感心してアリサの手際を見ていた。俺はリズに向けて念じた。
リズが分かったという顔で、アリサとサーシャに話しかけた。
「おじさんから伝言です。アリサさん、レベルが15になりました。サンダーが使えるそうです。サーシャさん、レベルが14になりました。キュアが使えるそうですが、おじさんにキュアをかけないように注意してください。おじさん、キュアされると、溶けちゃうそうです」
「何もしていないのに、レベルが上がったの?」
アリサが驚いている。
「はい、そうです。一度、イノシシを隠れ家に持ち帰ってから、次の魔物を狩りに行きます。おじさんは魔物の場所が分かるそうです」
「すごいですわ」
俺たちはさらに五匹ビーストを狩った。俺は全くレベルが上がらなかったが、リズたちはレベルが低いので、どんどんレベルが上がった。
こうして、地下三階で数日ほどレベリングを続けた。
名前:ボーン
種族:スケルトンナイト レベル116
魔法:マップ、フィア、フレア、デス、
チャーム、イリュージョン、デュアル
技能:無痛、復活、剣技、拳闘、鑑定、
迷彩、跳躍、俊足、無音、索敵、
集音、投擲、解錠、裁縫、刀技、
忍術
経過日数:50
従者:リズ レベル35、アリサ レベル35、
サーシャ レベル35
リズ レベル35、チャット、ハウント、霊感
アリサ レベル35、サンダー、ライト
サーシャ レベル35、キュア、クリーン
リズたちのレベルが上がりにくくなって来たので、地下四階に行こうと思っているのだが、その前に彼女たちの防具を揃えたい。
その話をしたところ、地下五階にダンジョンショップがあるらしく、獲物の換金や武器や防具の買取や販売を行っているからそこに行けばいいということになった。
地上よりもレートが良くないが、地上まで戻る手間を考えると、ダンジョンショップで済ませることが多いそうだ。
ちなみにダンジョンは地下十階までで、地下十階には「ミントの迷宮」への入り口があり、広大な地下迷路が広がっていて、各地のダンジョンと繋がっているらしい。
それで、防具なしで地下四階を最速で抜けて、地下五階に行くことにしたのだが、何とあのスケルトンクイーンが、隠れ家に入って来たのである。
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