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ダンジョン篇
チーム結成
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(おじさん、会えてよかったです)
リズは涙目だ。
(おう、心配したぜ。いい隠れ家を見つけたので、そこに移動しよう。リズと同い年の女の子二人をそこで保護している)
地下二階の隠れ家まで行く間にリズが何があったかを話した。
孤児院の院長はリズが帰って来たことにあまり驚かなかったそうだが、ビートが見たというスケルトンの話には興味を持ったらしい。たが、院長はスケルトンの格好をした奇特な冒険者と決めつけた。アンデッドが人助けなどするわけがないからだ。
その後、孤児院付きの冒険者たちと次々に連絡が取れなくなり、院長は子供たちの冒険者活動を一旦停止した。そのため、リズは約束の日にダンジョンに来られなかったらしい。
リズは何とかしようと院長と話しているうちに、院長が凄腕冒険者に調査依頼したことを知り、ビートが話した人物を知っていると申し出て、冒険者のガイドとして、ダンジョンに来ることが出来たのだそうだ。
(あれがB級ってことだが、冒険者の階級ってどうなっているんだ?)
(AからE級までと、S級があります。ミントにはA級以上はいなかったはずです)
(聖女ってのは何だ?)
(ミントの聖女様ですかね。教会にいらっしゃいますエクソシスト部隊の隊長です。そういえば、この間、アンデッドに隊員二名が殺された事件がありましたが、あれ、おじさんですか?)
(そうだ)
(そうなんですか。アンデッドは退治したって話でしたが)
(退治されたのは、身代わりだ。だが、その身代わりも復活しているがな。上手く騙されてくれたな)
俺はリズを隠れ家に案内した。
(おじさん、何ここ!? すごいっ!)
アリサとサーシャが俺たちに気づいて、駆け寄って来た。
「お姉さん、その子、新しい子?」
アリサは俺とリズがお互いに両手を握っていることに気づいた。
「リズさんね!?」
「はい、リズです。よろしくお願いします」
三人が自己紹介し合った後、今後について話し合うことにした。まずは俺の正体を明かす必要がある。
リズが説明を始めた。
「このお姉さん、実はおじさんでスケルトンなのです」
アリサとサーシャは突然のリズの発言を理解できていないようだ。
「おじさん、幻影魔法を解いて下さい」
俺はイリュージョンを解いた。スケルトンの体が露わになるが、美少女三人の前で全裸ってのも変態チックなので、先ほど入手した侍の衣装を着込んでおいた。
アリサとサーシャが驚いているが、俺に対する嫌悪感はないようで安心した。
「お姉さんは、実はおじさんだったのね」
「安心させたかったとおじさんは言ってます」
「うん、優しい気持ちは伝わって来てたよ」
「でも、びっくりでしたわ」
サーシャは孤児院でお嬢様言葉を習ったとかで、話し方がこんな感じだ。
「今後ですが、どうしますか? おじさんはダンジョンにいるときは守ってくれると言ってくれてます。おじさんは地上には出られないそうなのです」
「リズさんはどうするの?」
「私はもう孤児院には戻れませんので、おじさんと一緒にダンジョンで冒険者をやろうと思ってます」
(そうなの? 今、知ったんだけど)
俺はリズに念じた。
(いいですよね?)
(い、いいけど)
「私も仲間にしてくれるのかな?」
「もちろんです」
「わ、私もお願いしますわ」
「やったあ、楽しそう。おじさん、美人三人とチームを組めて嬉しいでしょう。よろしくお願いします」
俺はこっくりと頷いた。
あ、ステータスが変わった。
名前:ボーン
種族:スケルトンナイト レベル115
魔法:マップ、フィア、フレア、デス、
チャーム、イリュージョン、デュアル
技能:無痛、復活、剣技、拳闘、鑑定、
迷彩、跳躍、俊足、無音、索敵、
集音、投擲、解錠、裁縫、刀技、
忍術
経過日数:45
従者:リズ レベル9、アリサ レベル8、
サーシャ レベル5
従者って書かれていると知られたら、怒るだろうな。リズがしっかり者で仕切り屋タイプ、アリサは自由奔放で活発な感じ、サーシャは綺麗でおとなしいお嬢様系と、三者三様で面白い。一度に三人の娘が出来たかのようだ。
リズは涙目だ。
(おう、心配したぜ。いい隠れ家を見つけたので、そこに移動しよう。リズと同い年の女の子二人をそこで保護している)
地下二階の隠れ家まで行く間にリズが何があったかを話した。
孤児院の院長はリズが帰って来たことにあまり驚かなかったそうだが、ビートが見たというスケルトンの話には興味を持ったらしい。たが、院長はスケルトンの格好をした奇特な冒険者と決めつけた。アンデッドが人助けなどするわけがないからだ。
その後、孤児院付きの冒険者たちと次々に連絡が取れなくなり、院長は子供たちの冒険者活動を一旦停止した。そのため、リズは約束の日にダンジョンに来られなかったらしい。
リズは何とかしようと院長と話しているうちに、院長が凄腕冒険者に調査依頼したことを知り、ビートが話した人物を知っていると申し出て、冒険者のガイドとして、ダンジョンに来ることが出来たのだそうだ。
(あれがB級ってことだが、冒険者の階級ってどうなっているんだ?)
(AからE級までと、S級があります。ミントにはA級以上はいなかったはずです)
(聖女ってのは何だ?)
(ミントの聖女様ですかね。教会にいらっしゃいますエクソシスト部隊の隊長です。そういえば、この間、アンデッドに隊員二名が殺された事件がありましたが、あれ、おじさんですか?)
(そうだ)
(そうなんですか。アンデッドは退治したって話でしたが)
(退治されたのは、身代わりだ。だが、その身代わりも復活しているがな。上手く騙されてくれたな)
俺はリズを隠れ家に案内した。
(おじさん、何ここ!? すごいっ!)
アリサとサーシャが俺たちに気づいて、駆け寄って来た。
「お姉さん、その子、新しい子?」
アリサは俺とリズがお互いに両手を握っていることに気づいた。
「リズさんね!?」
「はい、リズです。よろしくお願いします」
三人が自己紹介し合った後、今後について話し合うことにした。まずは俺の正体を明かす必要がある。
リズが説明を始めた。
「このお姉さん、実はおじさんでスケルトンなのです」
アリサとサーシャは突然のリズの発言を理解できていないようだ。
「おじさん、幻影魔法を解いて下さい」
俺はイリュージョンを解いた。スケルトンの体が露わになるが、美少女三人の前で全裸ってのも変態チックなので、先ほど入手した侍の衣装を着込んでおいた。
アリサとサーシャが驚いているが、俺に対する嫌悪感はないようで安心した。
「お姉さんは、実はおじさんだったのね」
「安心させたかったとおじさんは言ってます」
「うん、優しい気持ちは伝わって来てたよ」
「でも、びっくりでしたわ」
サーシャは孤児院でお嬢様言葉を習ったとかで、話し方がこんな感じだ。
「今後ですが、どうしますか? おじさんはダンジョンにいるときは守ってくれると言ってくれてます。おじさんは地上には出られないそうなのです」
「リズさんはどうするの?」
「私はもう孤児院には戻れませんので、おじさんと一緒にダンジョンで冒険者をやろうと思ってます」
(そうなの? 今、知ったんだけど)
俺はリズに念じた。
(いいですよね?)
(い、いいけど)
「私も仲間にしてくれるのかな?」
「もちろんです」
「わ、私もお願いしますわ」
「やったあ、楽しそう。おじさん、美人三人とチームを組めて嬉しいでしょう。よろしくお願いします」
俺はこっくりと頷いた。
あ、ステータスが変わった。
名前:ボーン
種族:スケルトンナイト レベル115
魔法:マップ、フィア、フレア、デス、
チャーム、イリュージョン、デュアル
技能:無痛、復活、剣技、拳闘、鑑定、
迷彩、跳躍、俊足、無音、索敵、
集音、投擲、解錠、裁縫、刀技、
忍術
経過日数:45
従者:リズ レベル9、アリサ レベル8、
サーシャ レベル5
従者って書かれていると知られたら、怒るだろうな。リズがしっかり者で仕切り屋タイプ、アリサは自由奔放で活発な感じ、サーシャは綺麗でおとなしいお嬢様系と、三者三様で面白い。一度に三人の娘が出来たかのようだ。
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