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ダンジョン篇
孤児の冒険者
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あれから数日経ったが、俺はいったい何をしているのだろうか。
冒険者を尾行して、ダンジョンを効率よく探索したいのだが、この冒険者たちは間抜けすぎるのだ。
こいつらは孤児たちだ。兄貴分のロキ、お姉さん役のリズ、弟分のビート、妹分のチェキの四人組だ。見た目は中学生だが、ひょっとするとチェキはもう少し下かもしれない。
話を聞く限り、孤児院では十歳以上は働きに出ないといけないようだ。日本での俺の娘は11歳だったが、とても働くなんて感じではなかった。俺には親の気持ちがしっかりと残っていて、どうにも子供を放って置けない。
荷物を忘れそうになったときに音を立てて気づかせたり、ビートが落とし穴に落ちたのに気づかずに進んで行くのを止めたり、今さっきは、背後から魔物に襲われそうになっていたところを助けた。
(俺がいなかったら、全員死んでるぜ、今頃)
ロキたちに気づかれずに助けを続けられるのは、現在いる地下三階で取得した数々のスキルのおかげだ。このフロアはビーストフロアで獣系の魔物が生息している。
今の俺のステータスはこうなっている。
名前:ボーン
種族:スケルトンメイジ レベル98
魔法:マップ、フィア、フレア、デス、
チャーム
技能:無痛、復活、剣技、拳闘、鑑定、
迷彩、跳躍、俊足、無音、索敵、
集音
経過日数:36
特に迷彩と無音がいい感じで、魔物からもほとんど気付かれなくなった。
(真っ暗だし、俺ってば、無臭だし、息してないし)
人間はどうやら人間のスキルしか取得できないようだが、俺は今のところ、何でも取得出来るようだ。だが、最強になる気はまるでしない。聖女を見てしまっているからだ。
ロキたちは今日帰るつもりだったようだが、孤児院に持っていく薬草をもう少し採取しないといけないようで、もう一泊することに決めた。こんなことまで分かるのは、耳の長いビーストから取得した集音のスキルが役立っているからだ。
(動物並みというか、俺ってば動物そのものだ)
実は地下三階に落ちてしばらくしてから、ガラの悪い冒険者二人組がロキたちをつけているのだが、そいつらにも俺は気づかれていない。
(しかし、人間てのはどこの世界にも悪い奴がいるんだなあ)
何が目的か分からないが、子供を狙うとはとんでもない奴らだ。まさか俺と一緒で、守ってやっているわけではないだろう。
ビーストフロアは森のように木々に覆われており、安全部屋というものが存在しない。そのため、ロキたちは眠るときには交代で見張りをしている。
今の見張りはビートで、焚き火の前で、こっくりし始めていた。
ガラの悪い冒険者二人組は、ビートが寝てしまったと見て、行動を開始した。
何をするのか泳がせておいたところ、狙いはリズとチェキのようだ。
人間 レベル32
魔法 ファイア、サンダー
スキル 投擲
人間 レベル35
魔法 キュア
スキル 解錠
という情報が頭に入ってくる。
ロキたちのレベルは10そこそこだ。とても敵わないだろう。
(キュアを持っているのか。先にそいつから殺すか)
二人はリズとチェキが寝ているテントに入ろうとしている。
俺は瞬足で近づき、二人の正面に立ってからフィアをかけた。二人の顔が恐怖に歪む。叫び声を出す前に、二人の剣を抜いて、心臓に突き刺して殺した。
(キュアを警戒するまでもなかったな)
『レベルが100になりました。スケルトンナイトに進化しました。イリュージョンの魔法を覚えました。投擲のスキルを覚えました。解錠のスキルを覚えました』
俺は遺体を担いで早々に立ち去ろうとしたのだが、ビートが目を見開いて、俺を見ていた。どうやらビートに一部始終を見られてしまったようだ。
俺はすぐに立ち去り、姿を消した。どうせビートの言うことは、誰も信じやしないだろう。
冒険者を尾行して、ダンジョンを効率よく探索したいのだが、この冒険者たちは間抜けすぎるのだ。
こいつらは孤児たちだ。兄貴分のロキ、お姉さん役のリズ、弟分のビート、妹分のチェキの四人組だ。見た目は中学生だが、ひょっとするとチェキはもう少し下かもしれない。
話を聞く限り、孤児院では十歳以上は働きに出ないといけないようだ。日本での俺の娘は11歳だったが、とても働くなんて感じではなかった。俺には親の気持ちがしっかりと残っていて、どうにも子供を放って置けない。
荷物を忘れそうになったときに音を立てて気づかせたり、ビートが落とし穴に落ちたのに気づかずに進んで行くのを止めたり、今さっきは、背後から魔物に襲われそうになっていたところを助けた。
(俺がいなかったら、全員死んでるぜ、今頃)
ロキたちに気づかれずに助けを続けられるのは、現在いる地下三階で取得した数々のスキルのおかげだ。このフロアはビーストフロアで獣系の魔物が生息している。
今の俺のステータスはこうなっている。
名前:ボーン
種族:スケルトンメイジ レベル98
魔法:マップ、フィア、フレア、デス、
チャーム
技能:無痛、復活、剣技、拳闘、鑑定、
迷彩、跳躍、俊足、無音、索敵、
集音
経過日数:36
特に迷彩と無音がいい感じで、魔物からもほとんど気付かれなくなった。
(真っ暗だし、俺ってば、無臭だし、息してないし)
人間はどうやら人間のスキルしか取得できないようだが、俺は今のところ、何でも取得出来るようだ。だが、最強になる気はまるでしない。聖女を見てしまっているからだ。
ロキたちは今日帰るつもりだったようだが、孤児院に持っていく薬草をもう少し採取しないといけないようで、もう一泊することに決めた。こんなことまで分かるのは、耳の長いビーストから取得した集音のスキルが役立っているからだ。
(動物並みというか、俺ってば動物そのものだ)
実は地下三階に落ちてしばらくしてから、ガラの悪い冒険者二人組がロキたちをつけているのだが、そいつらにも俺は気づかれていない。
(しかし、人間てのはどこの世界にも悪い奴がいるんだなあ)
何が目的か分からないが、子供を狙うとはとんでもない奴らだ。まさか俺と一緒で、守ってやっているわけではないだろう。
ビーストフロアは森のように木々に覆われており、安全部屋というものが存在しない。そのため、ロキたちは眠るときには交代で見張りをしている。
今の見張りはビートで、焚き火の前で、こっくりし始めていた。
ガラの悪い冒険者二人組は、ビートが寝てしまったと見て、行動を開始した。
何をするのか泳がせておいたところ、狙いはリズとチェキのようだ。
人間 レベル32
魔法 ファイア、サンダー
スキル 投擲
人間 レベル35
魔法 キュア
スキル 解錠
という情報が頭に入ってくる。
ロキたちのレベルは10そこそこだ。とても敵わないだろう。
(キュアを持っているのか。先にそいつから殺すか)
二人はリズとチェキが寝ているテントに入ろうとしている。
俺は瞬足で近づき、二人の正面に立ってからフィアをかけた。二人の顔が恐怖に歪む。叫び声を出す前に、二人の剣を抜いて、心臓に突き刺して殺した。
(キュアを警戒するまでもなかったな)
『レベルが100になりました。スケルトンナイトに進化しました。イリュージョンの魔法を覚えました。投擲のスキルを覚えました。解錠のスキルを覚えました』
俺は遺体を担いで早々に立ち去ろうとしたのだが、ビートが目を見開いて、俺を見ていた。どうやらビートに一部始終を見られてしまったようだ。
俺はすぐに立ち去り、姿を消した。どうせビートの言うことは、誰も信じやしないだろう。
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