ゆめのような世界での記録

カモミール

文字の大きさ
上 下
16 / 20
番外編

番外編 : 四コマ漫画的な何か その2

しおりを挟む
9. 演技

「ごめんねー。ちょっとこの先の路線に歪みがあったっぽくてねー。直してくるから暫く待ってて」
「わかった」

その少し前

「ふんっ」

車掌ちゃんはハンマーで路線を叩く
バキンと線路がへし折れる音がした。

「さて、私は直しとくからネムは散歩に行ってきな」

「...ねえ、毎回演出の為に嘘ついて散歩させるのやめない?」



10. 分別過ぎれば愚に帰る

「いい夜空だねぇ」
「うん」

僕とネムは二人で夜空を楽しむ。
その時、腕がチクッとした気がした。
「え?」
よく見ると腕にマダニが張り付いている。
「うわああああぁ。死ぬっ。助けてぇ!!」

「そんな馬鹿な…あーなるほど。考えすぎてほんとに出てきちゃったんだね」
ネムは納得したようにうなずいた。
「よし、窒息させて追い出すんだ」
そう言って、ネムは腕を黒い液体に変化させる。
「いや、それほんとに合ってるの!?」

結局、散々試したあと心を無にすることでなんとか解決したのであった。



*現実ではマダニに刺されたらすぐ病院に行かないと駄目なそうです。



11.お姉さん

「ふふん。じゃあしょうがないなぁ。お姉さんが人生相談でもしてあげますか」
僕のお腹くらいまでしかない小学生くらいのネムを見てると
お姉さんには見えないかなぁ。

「何その顔は」
「いや、お姉さんに見えないから。ちっちゃいし」

ガーン
とネムはショックを受けた。

「…ごめん」

ちっちゃくないし…とつぶやきながら
落ち込むネムが立ちなおるまでしばらくかかったのだった。



6話 ネムの人生相談


12. 夢オチ

「僕は…絵本作家になりたい。と思ってるんだ。物語が作りたくて」
「でもそれって、絵本作家じゃなくてもいいよね」
「え?」
「どうしても、絵本作家じゃないといけない理由説明してよ」
「面接!?」


「ねえ、ねえ。起きて」

あれ、ネムが立ち直るまでの間に寝てしまったようだ。

「…ユメの中でゆめオチか」




13. 羊

「例えば、そこにいる羊なんかは草食べて寝て充実した生活を送れてるんだろうね」
ネムが僕に説明をしてくれていた時、
辺りから、羊が寄ってきた。

「え、なに?」
「メェ~~~~」
羊たちがネムを足蹴にする
「あ、ちょっと、痛い痛い。」



14. 羊 その2

「ネム!とりあえず謝った方がいいよ」

僕は羊たちを観察する

心なしか羊たちから俺たちだって一生懸命生きているんだ、
草だけ食って生きてるわけじゃないぞ、と声が聞こえた気がした。

その中で一匹見覚えのある、どこか高貴さを感じる存在がいた。

「あ、あれシャーフか」




15.ちょろい

「それにしても、ふふ、あっはっはっはっはっは。
考えすぎてこの世界でマダニに刺された人なんて見たことないよ。
君はほんとに面白い子だなぁ」
「…そんな笑わなくてもいいじゃないか」
僕は少し怒り気味に言う。
「いやいや、確かに間抜けな失敗だけど、君が天才ゆえの事故かもしれないよ。
そんな簡単に生物を創るなんて普通じゃできないさ」
「えっ、そうかなぁ」
あっはっは。いやー、やっぱり僕天才なのか。

「…ふっ、ちょろいな」

直ぐに気分がよさそうにする僕を見てネムはそう思ったのだった。


7話 初めての経験

16. 心を読まれてる

「私はここの車掌であると同時にここの管理者でもあるからねー。ここ周辺で起きてることは大体把握してるよー。だからそのつもりでね」

やっぱり心を見られてたんだ。と僕は思った。
ん、待てよ。

車掌ちゃんがの仮面を見たい。見たい。見たい。
としつこく考えていたことを思い出した。

あれもみられてたのか~~~~

僕は羞恥心でいっぱいになった。


17. 心を読まれている 
その2 好奇心猫を殺す


でも、やっぱり見てみたいな。
仮面の下。

そうだ。心読まれてるんだったらむしろ心で気持ちを伝えれば。

「そんなにみたいなら見せてあげてもいいけど」
車掌ちゃんが言った。
「絶対に後悔しないでね」
「え?」



8話 物語を作ろう


18. 好奇心猫を殺す その2

僕は探検が好きだった。

小学1年生
「うわーい。ホテルかっけぇ。探検だー」
「ホテルの方に迷惑かけるでしょ。だめっ」
母の静止に耳を傾けず僕は突っ走った。

小学5年生
「富士山でかっ。登るぞー」
「待って。危ないから一人で行っちゃだめっ」
「いてっ」
僕は転んでしまったのだった。

高校生
ユメの世界にて

「立ち入り禁止の部屋は入っちゃだめだから」
ネムが忠告する。
「あれ、立ち入り禁止の部屋が空いてる」
消えちゃえ。憎い、君の夢は叶わない
「うわあああああああああああああ」




19. 黒液生物 その1

黒液生物。僕がチビネムと名付けた。
彼らはネムの分身であるが、
今では完全に独立した個体なのである。

彼らの1日は車掌ちゃんへのあいさつから始まる。

「オハヨウ」
「オハヨウ」

大量の黒液生物たちは車掌ちゃんのもとに集まる。
「うんおはよう。今日もよろしくねー」

チビネムたちはどたどたとかけていき、
列車は黒い液体でいっぱい。

「…汚しちゃだめだよー」
車掌ちゃんが掃除しないとと思ったとき、一体黒液生物が出てきた。

黒液生物は車両全体の黒い液体を回収し、
「シツレイ」
と敬礼をして出ていったのだった。

「色んな個体がいるなー」



20. 黒液生物 その2

「ワッセ、ワッセ」
黒液生物たちはせっせと
動力室で働いていた。

すると、そこにマヨイビトがご主人様と一緒に入ってきた。

「ニンゲン、ニンゲン、ゴシュジンサマ」

「かわいい、よし、君たちのことはチビネムと呼ぼう」

すると、黒液生物たちは目をキラキラ輝かせて騒ぎ出した。

「チビネム、チビネム!」

黒液生物の新たな種族名が誕生した瞬間だった。







ーーーーー

投稿遅れてすいません。
後2話くらいやります。
しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

勇者の隣に住んでいただけの村人の話。

カモミール
ファンタジー
とある村に住んでいた英雄にあこがれて勇者を目指すレオという少年がいた。 だが、勇者に選ばれたのはレオの幼馴染である少女ソフィだった。 その事実にレオは打ちのめされ、自堕落な生活を送ることになる。 だがそんなある日、勇者となったソフィが死んだという知らせが届き…? 才能のない村びとである少年が、幼馴染で、好きな人でもあった勇者の少女を救うために勇気を出す物語。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

底辺エンジニア、転生したら敵国側だった上に隠しボスのご令嬢にロックオンされる。~モブ×悪女のドール戦記~

阿澄飛鳥
SF
俺ことグレン・ハワードは転生者だ。 転生した先は俺がやっていたゲームの世界。 前世では機械エンジニアをやっていたので、こっちでも祝福の【情報解析】を駆使してゴーレムの技師をやっているモブである。 だがある日、工房に忍び込んできた女――セレスティアを問い詰めたところ、そいつはなんとゲームの隠しボスだった……! そんなとき、街が魔獣に襲撃される。 迫りくる魔獣、吹き飛ばされるゴーレム、絶体絶命のとき、俺は何とかセレスティアを助けようとする。 だが、俺はセレスティアに誘われ、少女の形をした魔導兵器、ドール【ペルラネラ】に乗ってしまった。 平民で魔法の才能がない俺が乗ったところでドールは動くはずがない。 だが、予想に反して【ペルラネラ】は起動する。 隠しボスとモブ――縁のないはずの男女二人は精神を一つにして【ペルラネラ】での戦いに挑む。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。

処理中です...