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①伝説とお宝、そして彷徨える女衆たち
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竜の中の王…底知れぬ力と巨大な体躯を持つがゆえに彼は孤独だった。
絶対的に相容れない壁があるとはわかっていた。しかし己が身に抱えきれない孤独を持つ彼は、小さく逞しく生きるこの世界の生き物全てを愛さずにはいられなかった。そして生き物達もまた、絶対的な強者…支配する力があるにも関わらず、自分達を害す事なく愛し見守り続ける竜の王を尊い存在として崇め愛していた。その相互の愛は永遠に続くかのように、穏やかだが確かな時間が過ぎていった。
やがて竜の王が愛した者達は、その愛の大きさを競うようになっていった。
一方では奪い、一方では虐げ…互いに愛されるに値する資格があると主張し、求め傷つけ合う事をやめようとはしなかった。生き物達の数はどんどんと減り、その度に争いは激しさを増す。全てが過ぎ去った時、その場所には竜の王が愛した生き物は一つたりとも残っていなかった。世界は前触れもなく竜の王だけを残し、終わってしまったのだ。
竜の王は悲しみのあまり、咆哮をあげ続ける。もう誰も彼を止めることはなかった。
力の強さゆえに手を出すことが出来ず、ただただ心の底から生き物達が争うことをやめてくれるよう祈っていた。竜の王の願いは叶わず、死骸だけが残った。再び孤独の闇へと落とされた竜の王は、深い後悔と悲しみと共に生き物達の死骸を抱き…死の眠りについた。
永遠の時間が流れ竜の背だった場所は高くそびえる山脈に、尾は光眩しい海岸に、涙は静かな凪を抱えた海に、抱いた者達の死骸は広大な大陸へと生まれ変わった。これがこの大陸に伝わる世界の起源だ。
・
・
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「だからこの大陸には、竜にまつわる伝承が多いのよねぇ?」
白く尖った耳の小柄な女は、ギルド組合の受付でここら辺りの地図と依頼票の束を受け取り、手身近な椅子に腰を落として受け取ったばかりのそれらを眺めていた。一通り依頼票の束を眼で追いながら唇を尖らせ低く唸ると、眉間に皺をよせ思案を巡らせている。やがて諦めたのか手の持ったそれらをテーブルに放り出し、脱力する様に突っ伏し顔を埋めた。
彼女は若いエルフ…一族の失われた秘宝を探しながら、ギルドで発行される依頼をこなす冒険者だ。普段単独で過ごす為、日銭程度の依頼しか受けることが出来ず作業は行き詰っていた。エルフの成人である十二の歳に村を出て、七年になる…それだけの年月を冒険者として過ごしたが、実力はいまだに半人前。エルフという種族の特性を生かしても、単独の魔獣討伐などもってのほかだった。
「溜息つくなよ、エルフの嬢ちゃん。悩みがあるなら話してみな?」
声をかけてきたのは、非番で暇を持て余した料理番兼道具屋の初老の背の低い男だった。
このギルドの集会所は、基本的に人の出入りが少ない。辺境にある雪深い山の麓にある不便さと、依頼内容が難易度の高い討伐系ばかりだと言う事からだ。
「またリリウムさんに絡んで…仕事に戻らないと、奥さんにいいつけますよ?」
そっとリリウムが座るテーブルにティーカップを差し出してきた。妙に艶っぽいギルドの受付である彼女は、リリウムの事情を良く知る人物で、いつもこうやって絡んでくる初老の男を小気味よくあしらってくれる。出されたティーカップに視線を落とすと、ソーサーにドライフルーツと小さなビスケットが添えられている。リリウムはドライフルーツを齧り、暖かいお茶を一口含んだ。それはリリウムが好きな食べ物の一つだった。彼女の気遣いがリリウムをそっと慰める。
彼女の目は確かだ。リリウムの好物といい、初老の男のあしらいといい、物事を穏便に済ませる才能があるのだろう。実は先程彼女に依頼を受注しようと申し出て、断られたばかりだった。彼女の目からしても、リリウムが受けるには難易度が高いと判断されたのだ。
今リリウムが悩み、落ち込んでいる理由がまさにそれだった。
『大雪山レーデンベルクにおける水源汚染の調査、及びその根源に関与する魔物討伐の依頼』
テーブルの上にある依頼票の上で一番書き込まれている量が多いその依頼票には、「至急」と「重要」の文字が赤く重ねて書かれていた。リリウムは唇を尖らせながら、指先でついっとその依頼票を押し出してみる。
近隣の街や村を取り囲むように連なる大雪山レーデンベルグ…最近、その山から湧き出る水源が汚染され続けているという。一時的な物かと魔法で浄化などを繰り返していたが、徐々に水質だけでなく土壌にまで影響を及ぼし、体調不良から重篤な容態の者まででてくるほど深刻な問題へと発展した。小さな村の住人は生活が成り立たず、一時的に村を捨て少し大きな街へと避難している。まずは原因を探ろうと自警団や学者達がさまざまな角度から調査をしたが、解明することができずにいた。災害級の被害を感じた大貴族の領主によってギルドへ緊急案件として依頼されたという話だった。
…大きな案件、しかしリリウムはどうしてもこの依頼を受けなければならない。もちろん気前のよい報酬は魅力的だったが、それ以上にリリウムにはしなくてはならないことがあった。彼女の母はエルフの王族、その母が昔エルフの慣習で旅に出た時に失くしてしまった『エルフの秘宝』を探さなくてはならないのだ。母による手がかりは、竜まつわる場所…それだけだった。
この大陸には多くの竜にまつわる伝説や秘宝が残されている。
最近発表された東のダンジョンは入り口が竜の口のようになっており、出てくる魔物は竜系の魔物ばかりだ。そしてまだ未攻略ながらも、出てくる財宝は質の良い竜にまつわる物が多いという。今冒険者達に一番関心を持たれているダンジョンだ。
さらに過去には修験者達が集う山奥に、完全体の竜の亡骸が石柱となって発見されたという話や、竜の意思を伝える神官が住んでいたという場所に膨大な魔力を持った、竜を模った魔法陣が見つかったりしたことがある。
その中でも最たる謎に包まれた伝承は『竜の背レーベンデルクには伝説級の竜が今も生きていて、その足元まで訪れた者の願いを叶えてくれる』といったものだった。
大陸の北に位置する大雪山レーベンデルクは、『白き竜』の伝説が多く語られるが、いまだに未開の地であることで有名だった。白き竜を見たという話が囁かれたのも、遥か昔…さまざまな冒険者が竜を一目見ようと足を踏み入れたがいまだに見た者はいない。
竜に関連のある場所は大体まわった、あとはこのレーデンベルクしかない。リリウムは依頼票の右下に書かれた地図をぐりぐりと指先で押し潰す。
「まぁーこないよねー。まったく、なんでわたしが秘宝なんて探さなきゃいけないの…しかもお母さんが自分で無くしたくせに!」
一人で依頼を受けられないならばと、追加でパーティーを組める冒険者を募っているわけだが…狩りの難しい冬のシーズンに、辺境であるこの雪山で気前よく依頼を受けるようなもの好きはいくら待っても訪れそうにない。
リリウムが苛立っている理由は、来る可能性の低い仲間を待つことしかできない不甲斐なさからだった。
リリウムの様子を伺いつつ、受付の女は仕事に戻り、初老の男はリリウムからの返事を諦め手持ちの道具の手入れを始めた。
集会所とは名ばかりの木製の建物は、茜色の暖かい光が灯る静かな空間だった。雪の重さで軒先が軋む音と、暖炉にくべた薪が弾ける音…それにギルドの衛兵であるバケツ兜の男が暖を取りながらあげる寝息くらいしか聞こえないほど静かな昼下がりだった。
一人に戻ったリリウムは、受付の女が運んでくれたカップを使ってこの先たっぷりとある予定の暇をつぶすために占いをしてみることにした。口許で小さく祈りの言葉を紡ぐと、願いを思い浮かべる。
「(私の募集に参加する人数!)」
リリウムは手首を利かせて、スプーンでコンと小さくカップを叩く。すると小さく二つの泡が立ち、最後に表面が大きく揺れた。
「えっ、何この反応?」
占いの結果は二人、そして最後に表面が揺れたのは何を示すのだろう?そう不思議に思い、カップを眺めていると集会所の厚い木製ドアの向こう側で、金属のじゃかじゃか。という音が聞こえてきた。
絶対的に相容れない壁があるとはわかっていた。しかし己が身に抱えきれない孤独を持つ彼は、小さく逞しく生きるこの世界の生き物全てを愛さずにはいられなかった。そして生き物達もまた、絶対的な強者…支配する力があるにも関わらず、自分達を害す事なく愛し見守り続ける竜の王を尊い存在として崇め愛していた。その相互の愛は永遠に続くかのように、穏やかだが確かな時間が過ぎていった。
やがて竜の王が愛した者達は、その愛の大きさを競うようになっていった。
一方では奪い、一方では虐げ…互いに愛されるに値する資格があると主張し、求め傷つけ合う事をやめようとはしなかった。生き物達の数はどんどんと減り、その度に争いは激しさを増す。全てが過ぎ去った時、その場所には竜の王が愛した生き物は一つたりとも残っていなかった。世界は前触れもなく竜の王だけを残し、終わってしまったのだ。
竜の王は悲しみのあまり、咆哮をあげ続ける。もう誰も彼を止めることはなかった。
力の強さゆえに手を出すことが出来ず、ただただ心の底から生き物達が争うことをやめてくれるよう祈っていた。竜の王の願いは叶わず、死骸だけが残った。再び孤独の闇へと落とされた竜の王は、深い後悔と悲しみと共に生き物達の死骸を抱き…死の眠りについた。
永遠の時間が流れ竜の背だった場所は高くそびえる山脈に、尾は光眩しい海岸に、涙は静かな凪を抱えた海に、抱いた者達の死骸は広大な大陸へと生まれ変わった。これがこの大陸に伝わる世界の起源だ。
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「だからこの大陸には、竜にまつわる伝承が多いのよねぇ?」
白く尖った耳の小柄な女は、ギルド組合の受付でここら辺りの地図と依頼票の束を受け取り、手身近な椅子に腰を落として受け取ったばかりのそれらを眺めていた。一通り依頼票の束を眼で追いながら唇を尖らせ低く唸ると、眉間に皺をよせ思案を巡らせている。やがて諦めたのか手の持ったそれらをテーブルに放り出し、脱力する様に突っ伏し顔を埋めた。
彼女は若いエルフ…一族の失われた秘宝を探しながら、ギルドで発行される依頼をこなす冒険者だ。普段単独で過ごす為、日銭程度の依頼しか受けることが出来ず作業は行き詰っていた。エルフの成人である十二の歳に村を出て、七年になる…それだけの年月を冒険者として過ごしたが、実力はいまだに半人前。エルフという種族の特性を生かしても、単独の魔獣討伐などもってのほかだった。
「溜息つくなよ、エルフの嬢ちゃん。悩みがあるなら話してみな?」
声をかけてきたのは、非番で暇を持て余した料理番兼道具屋の初老の背の低い男だった。
このギルドの集会所は、基本的に人の出入りが少ない。辺境にある雪深い山の麓にある不便さと、依頼内容が難易度の高い討伐系ばかりだと言う事からだ。
「またリリウムさんに絡んで…仕事に戻らないと、奥さんにいいつけますよ?」
そっとリリウムが座るテーブルにティーカップを差し出してきた。妙に艶っぽいギルドの受付である彼女は、リリウムの事情を良く知る人物で、いつもこうやって絡んでくる初老の男を小気味よくあしらってくれる。出されたティーカップに視線を落とすと、ソーサーにドライフルーツと小さなビスケットが添えられている。リリウムはドライフルーツを齧り、暖かいお茶を一口含んだ。それはリリウムが好きな食べ物の一つだった。彼女の気遣いがリリウムをそっと慰める。
彼女の目は確かだ。リリウムの好物といい、初老の男のあしらいといい、物事を穏便に済ませる才能があるのだろう。実は先程彼女に依頼を受注しようと申し出て、断られたばかりだった。彼女の目からしても、リリウムが受けるには難易度が高いと判断されたのだ。
今リリウムが悩み、落ち込んでいる理由がまさにそれだった。
『大雪山レーデンベルクにおける水源汚染の調査、及びその根源に関与する魔物討伐の依頼』
テーブルの上にある依頼票の上で一番書き込まれている量が多いその依頼票には、「至急」と「重要」の文字が赤く重ねて書かれていた。リリウムは唇を尖らせながら、指先でついっとその依頼票を押し出してみる。
近隣の街や村を取り囲むように連なる大雪山レーデンベルグ…最近、その山から湧き出る水源が汚染され続けているという。一時的な物かと魔法で浄化などを繰り返していたが、徐々に水質だけでなく土壌にまで影響を及ぼし、体調不良から重篤な容態の者まででてくるほど深刻な問題へと発展した。小さな村の住人は生活が成り立たず、一時的に村を捨て少し大きな街へと避難している。まずは原因を探ろうと自警団や学者達がさまざまな角度から調査をしたが、解明することができずにいた。災害級の被害を感じた大貴族の領主によってギルドへ緊急案件として依頼されたという話だった。
…大きな案件、しかしリリウムはどうしてもこの依頼を受けなければならない。もちろん気前のよい報酬は魅力的だったが、それ以上にリリウムにはしなくてはならないことがあった。彼女の母はエルフの王族、その母が昔エルフの慣習で旅に出た時に失くしてしまった『エルフの秘宝』を探さなくてはならないのだ。母による手がかりは、竜まつわる場所…それだけだった。
この大陸には多くの竜にまつわる伝説や秘宝が残されている。
最近発表された東のダンジョンは入り口が竜の口のようになっており、出てくる魔物は竜系の魔物ばかりだ。そしてまだ未攻略ながらも、出てくる財宝は質の良い竜にまつわる物が多いという。今冒険者達に一番関心を持たれているダンジョンだ。
さらに過去には修験者達が集う山奥に、完全体の竜の亡骸が石柱となって発見されたという話や、竜の意思を伝える神官が住んでいたという場所に膨大な魔力を持った、竜を模った魔法陣が見つかったりしたことがある。
その中でも最たる謎に包まれた伝承は『竜の背レーベンデルクには伝説級の竜が今も生きていて、その足元まで訪れた者の願いを叶えてくれる』といったものだった。
大陸の北に位置する大雪山レーベンデルクは、『白き竜』の伝説が多く語られるが、いまだに未開の地であることで有名だった。白き竜を見たという話が囁かれたのも、遥か昔…さまざまな冒険者が竜を一目見ようと足を踏み入れたがいまだに見た者はいない。
竜に関連のある場所は大体まわった、あとはこのレーデンベルクしかない。リリウムは依頼票の右下に書かれた地図をぐりぐりと指先で押し潰す。
「まぁーこないよねー。まったく、なんでわたしが秘宝なんて探さなきゃいけないの…しかもお母さんが自分で無くしたくせに!」
一人で依頼を受けられないならばと、追加でパーティーを組める冒険者を募っているわけだが…狩りの難しい冬のシーズンに、辺境であるこの雪山で気前よく依頼を受けるようなもの好きはいくら待っても訪れそうにない。
リリウムが苛立っている理由は、来る可能性の低い仲間を待つことしかできない不甲斐なさからだった。
リリウムの様子を伺いつつ、受付の女は仕事に戻り、初老の男はリリウムからの返事を諦め手持ちの道具の手入れを始めた。
集会所とは名ばかりの木製の建物は、茜色の暖かい光が灯る静かな空間だった。雪の重さで軒先が軋む音と、暖炉にくべた薪が弾ける音…それにギルドの衛兵であるバケツ兜の男が暖を取りながらあげる寝息くらいしか聞こえないほど静かな昼下がりだった。
一人に戻ったリリウムは、受付の女が運んでくれたカップを使ってこの先たっぷりとある予定の暇をつぶすために占いをしてみることにした。口許で小さく祈りの言葉を紡ぐと、願いを思い浮かべる。
「(私の募集に参加する人数!)」
リリウムは手首を利かせて、スプーンでコンと小さくカップを叩く。すると小さく二つの泡が立ち、最後に表面が大きく揺れた。
「えっ、何この反応?」
占いの結果は二人、そして最後に表面が揺れたのは何を示すのだろう?そう不思議に思い、カップを眺めていると集会所の厚い木製ドアの向こう側で、金属のじゃかじゃか。という音が聞こえてきた。
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