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続
141 温泉効果
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ビッグボアの解体が終わった後、温泉に案内された。
温泉は、家の裏手にあり、5人ほど入れる広さがあった。
ジジィが、畑にしようと裏山を伐採し、木の根を掘り起こしていた時に湯が沸き出てきたそうだ。
ジジィの建てた小さな小屋の脱衣所もある。
「アリスが先に温泉に入ればいい。楽しみにしていたもんな。」
では、遠慮なく。
さっそく、アリスが温泉にはいる。
お湯は、ちょうどいい湯加減だ。
「ふぉぉ~~~。最高!」
思わず、声が出る。
前世以来の温泉だ。
ずっと、温泉に入っていたいな~。
また、入りに来てもいいか、聞いてみよう。
そろそろ、ジーク達と交代しないといけないかな。
名残惜しいが、出なければ。
服を着て、脱衣所から出る。
「ジーク、お待たせ~。」
「じゃあ、ルカ、レイン、一緒に入ろう。」
ジークがルカとレインを誘う。
「いえ、主と一緒に入るわけには。」
「さっさと、温泉に入って、邸に帰らないとビッグボアが食べれないだろう。」
おいっ!何を言っているんだコイツは!
「そういう事でしたら。」
レインもジークと一緒に温泉に入る事にした。
のんびりと帰れそうにないな。とアリスは思った。
アリスは、ジーク達が温泉に入っている間、オババに牛乳を勧められた。
温泉の後の牛乳。
アリスは腰に手を当て、牛乳を飲む。
すると。
「アリスーーーー!」
ジークが大声で叫んで、こちらに走って来た。
しかも全裸で!
「ギャーーー。」
思わず飲んでいた牛乳を噴き出す。
ジークの後をルカがタオルを片手に走ってくる。
「ジークハルト様。ジークハルト様のジークハルト様を御隠しください。」
だが、ルカも全裸だ。
「ルカ殿。ルカ殿のルカ殿を隠して下さい。」
レインがルカの後をタオルを片手に追いかけてきた。
レインは、しっかりと腰にタオルを巻いている。
「アリス、ここを見てくれ。」
「ジーク、見れるわけないでしょ。」
アリスは、顔を覆ったままだ。
「アリス様。大丈夫です。私がジークハルト様のジークハルト様をタオルで隠しております。」
ルカが、ジークの腰を素早くタオルで巻いた。
「いやいや。ルカも全裸でしょう。」
「アリス様。大丈夫です。私がルカ様のルカ様をタオルで隠しました。」
ルカがハッとし
「レイン殿、申し訳ない。うっかりしておりました。」
「それより、アリス、ここを見てくれ。」
ジークが脇腹を指で差す。
アリスがジークの指を差しているほうを見る。
「化け物に爪で刺された傷が消えたんだ。」
ジークに言われて、よく見るとまったく傷がなく、綺麗な肌に戻っている。
「あんなに大きな傷だったのに、綺麗に戻っているわね。」
「アリス様、私の傷も治っております。」
レインは、胸に大きな傷を負っていた。
アリスは、レインの胸を見る。
「レインも綺麗に治っているわね。」
ジジィの温泉は、疲れどころか傷まで綺麗に治す温泉だった。
これって、異世界モノでいうところのポーション的なものだろうか?
「ねぇ、この温泉効果って絶対に人に言ってはいけないんじゃないかしら?」
なんだか、ヤバめな事になりそうな予感がする。
「そうですね。絶対に人に言ってはいけないと思います。」
レインもウンウンと頷く。
「ジジィにくれぐれも、人に漏らさないように言っておかなければな。」
今まで、他人に秘密にしていたとジジィが言っていたので大丈夫だとは思うのだけれど。
ふと、アリスは思った。
「ねぇ、ジーク。ちょっと温泉の湯を飲んでみて。」
「なんでだ?」
ジークが訝しがる。
「あなたの中の食欲魔人が消えるかと思って。」
アリスは真剣に思った。
「なんでだよ!」
「痛い!」
ジークにデコピンを思いっきりされたアリスだった。
温泉は、家の裏手にあり、5人ほど入れる広さがあった。
ジジィが、畑にしようと裏山を伐採し、木の根を掘り起こしていた時に湯が沸き出てきたそうだ。
ジジィの建てた小さな小屋の脱衣所もある。
「アリスが先に温泉に入ればいい。楽しみにしていたもんな。」
では、遠慮なく。
さっそく、アリスが温泉にはいる。
お湯は、ちょうどいい湯加減だ。
「ふぉぉ~~~。最高!」
思わず、声が出る。
前世以来の温泉だ。
ずっと、温泉に入っていたいな~。
また、入りに来てもいいか、聞いてみよう。
そろそろ、ジーク達と交代しないといけないかな。
名残惜しいが、出なければ。
服を着て、脱衣所から出る。
「ジーク、お待たせ~。」
「じゃあ、ルカ、レイン、一緒に入ろう。」
ジークがルカとレインを誘う。
「いえ、主と一緒に入るわけには。」
「さっさと、温泉に入って、邸に帰らないとビッグボアが食べれないだろう。」
おいっ!何を言っているんだコイツは!
「そういう事でしたら。」
レインもジークと一緒に温泉に入る事にした。
のんびりと帰れそうにないな。とアリスは思った。
アリスは、ジーク達が温泉に入っている間、オババに牛乳を勧められた。
温泉の後の牛乳。
アリスは腰に手を当て、牛乳を飲む。
すると。
「アリスーーーー!」
ジークが大声で叫んで、こちらに走って来た。
しかも全裸で!
「ギャーーー。」
思わず飲んでいた牛乳を噴き出す。
ジークの後をルカがタオルを片手に走ってくる。
「ジークハルト様。ジークハルト様のジークハルト様を御隠しください。」
だが、ルカも全裸だ。
「ルカ殿。ルカ殿のルカ殿を隠して下さい。」
レインがルカの後をタオルを片手に追いかけてきた。
レインは、しっかりと腰にタオルを巻いている。
「アリス、ここを見てくれ。」
「ジーク、見れるわけないでしょ。」
アリスは、顔を覆ったままだ。
「アリス様。大丈夫です。私がジークハルト様のジークハルト様をタオルで隠しております。」
ルカが、ジークの腰を素早くタオルで巻いた。
「いやいや。ルカも全裸でしょう。」
「アリス様。大丈夫です。私がルカ様のルカ様をタオルで隠しました。」
ルカがハッとし
「レイン殿、申し訳ない。うっかりしておりました。」
「それより、アリス、ここを見てくれ。」
ジークが脇腹を指で差す。
アリスがジークの指を差しているほうを見る。
「化け物に爪で刺された傷が消えたんだ。」
ジークに言われて、よく見るとまったく傷がなく、綺麗な肌に戻っている。
「あんなに大きな傷だったのに、綺麗に戻っているわね。」
「アリス様、私の傷も治っております。」
レインは、胸に大きな傷を負っていた。
アリスは、レインの胸を見る。
「レインも綺麗に治っているわね。」
ジジィの温泉は、疲れどころか傷まで綺麗に治す温泉だった。
これって、異世界モノでいうところのポーション的なものだろうか?
「ねぇ、この温泉効果って絶対に人に言ってはいけないんじゃないかしら?」
なんだか、ヤバめな事になりそうな予感がする。
「そうですね。絶対に人に言ってはいけないと思います。」
レインもウンウンと頷く。
「ジジィにくれぐれも、人に漏らさないように言っておかなければな。」
今まで、他人に秘密にしていたとジジィが言っていたので大丈夫だとは思うのだけれど。
ふと、アリスは思った。
「ねぇ、ジーク。ちょっと温泉の湯を飲んでみて。」
「なんでだ?」
ジークが訝しがる。
「あなたの中の食欲魔人が消えるかと思って。」
アリスは真剣に思った。
「なんでだよ!」
「痛い!」
ジークにデコピンを思いっきりされたアリスだった。
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